美女と野獣・リトルブリンセス&プリンス特別カーテンコール【福岡シティ劇場】

え~、白状しますと…本日で福岡公演8回目の観劇となります汗 初日開幕からチョコチョコ配役の変更はあっているものの、私的には幸せな事にご贔屓さん(道口瑞之さん@ルミエール)は続投中でして、その度に痛いレポートを繰り返すのもあんまりかな、と自粛。 常に安定した水準を維持しながらも、細かい演技の工夫が重ねられていて毎回新たな感動と発見があるのですが、一点集中観劇を重ねているからこそ判る微妙な変化などを末観の方も読まれるレポートとして、その都度UPするのも…ねぇ?
しかし本日は、 初めて「お疲れか?!」という箇所が何点か見受けられ「そろそろ休養を取るか…違うお役でリフレッシュしていただきたい」と思いました ま、そうなると私の手元にあるチケットの束は困るのですが~。 なんとも複雑な心境です汗
本日は私、初めて拝見する秋本みな子さん@ベル。 私の“BESTベル”になりました! 初めてウルウルきました。 今まで拝見したベルは…皆さん歌は素晴らしく、それぞれに個性もあって…だったのですが、みな子ベルは演技が細かくて丁寧で、セリフのひとつひとつに感情がすごくこもっていて、それでいて自然な感じ。 この“自然な感じ”がポイント高いです。 ヴィジュアル的に、立ち振る舞い的に…は、ビーストと比べると“しっかりしたお姉さん”な感じですが、それがかえってビーストのやんちゃぶり、純粋さを引き立たせていたように思えました。 また、小柄な方なので、ビーストやガストンがすっごく大きく迫力あるように見える視覚的効果が出ていたかと。
私、ベルで一番個性が出るのは【マダム・ガストン】の「私がぁ?」と言った直後のリアクションだと思うのですが、みな子ベルは「んぐわぁ」という感じで、ココだけ潔くすっごくコミカルでツボでした。
ラスト、瀕死のビーストを膝に抱え歌う【夢叶う】は本気の涙声で歌ってて、ウルウル… このシーンでココまで感動したのは初めてでした みな子ベル、これから何度も拝見したいなぁ~。
その他は…高橋辰也さん@モリース長祐二さん@ムッシュー・ダルクも初めて拝見! 同じお役でも演じる人によってこんなに違うんだ…と改めて面白かった本日のBB観劇でした。 あ! 新木啓介さん@ガストンが…えらく“面白い人”にパワーアップしていたのが笑えました。
さて、本日は夏休み特別企画【リトルブリンセス&プリンス特別カーテンコール】というイベントが催されました。 3~12才のお子様が、親御さんの気合いと熱い思いが注がれた王子様&お姫様の扮装で、出演者と一緒にカーテンコールの舞台に立つというもので、2~30名くらいの参加。
通常の出演者のカーテンコールが終わった後、ドラムロールとピンスポットぐるぐるで…道口ルミエールが登場♪ 本日のイベントを紹介して幕が開くと…お城のセットと俳優全員が居並ぶ前にズラリと横一列に並ぶきらびやかなお子様群☆ さながら【こども写真城・スタジオアリス】のチラシに写ってるようなお子様オンパレード。 「親御さん、気合い入りまくりだなぁ」とアキれるやら、感動するやら…。
【ビー・アワー・ゲスト】の一節を踊ったり、【美女と野獣】で男の子と女の子がカップルになって、おじきをしたり…女の子は男性の俳優、男の子は女性の俳優のエスコートで舞台中央に進み出てポーズ。 中には「バレエ習ってるのね」というようなポーズが決まってる女の子も居たり、「お母さんが出したかったっちゃろうねぇ」というヤル気に欠ける(自分の状況を把握できてナイ)男の子も居たり…で、観ててすっごく楽しかった~♪
お子様たちの奮闘に舞台上の俳優陣も目尻が下がりっぱなし(冷や汗かきっぱなし?)の様子も微笑ましく、夏休みにピッタリのニッコリな企画でした(お子様をまとめる運営はさぞ大変だったかと~)
中には“お母さんお手製”の衣装もきっとあったはず! もっと近くでじっくり観てみたかったなぁ~。 和装の姫や若だったら…どんなきらびやかな衣装よりも絶対目立つと思うんだけどなぁ~、ダメかなぁ。

青い旗キャスト
ビースト:柳瀬大輔/ベル:秋本みな子/モリース:高橋辰也/ガストン:新木啓介/ルミエール:道口瑞之/ルフウ:遊佐真一/コッグスワース:吉谷昭雄/ミセス・ポット:奥田久美子/タンス夫人: 織笠里佳子/バベット:竹村千穂/チップ:岸本美香/ムッシュー・ダルク:長 祐二

イーストウィックの魔女たち【博多座】

5日(火)夜の部と本日、計2回の観劇でした。
本日は明日が千穐楽…という事もあり、前日より博多遠征でに乗り込んだ熱烈なファンの方も多かったようで、平日の夜の部というのに大変な盛り上がりでビックリでした☆
5日は初日開けてすぐ…という事もあって「まだエンジンがかかってなかったのね」と思える部分が多々あり、印象や認識が改まった2回目の観劇。
中でも一番、パワーアップしていたのは…指揮者の塩田さんでした! オーケストラボックスであんなに激しく踊ってるなんて! 二幕目最初(アレクサンドラのシャワーシーン前)、一路さん@アレクサンドラに投げキッスをしたり、色目を使ってるなんて! 今まで観た作品でも“踊る指揮者・ノリノリ塩田明弘”は何度も目撃しているけど…一番スゴかった。 モンキーですよ!ゴーゴーですよ!  今後は“指揮・ダンサー:塩田明弘”公演ブムログラムにはそう記載した方がイイかもしれない
映画を…それこそ公開当時に1度観たきりだったので、殆どストーリーは忘れてしまっていたけど『ミュージカル化に向いてる作品だったかなぁ?』というのが観る迄の印象。 だからこのような軽いタッチ?の娯楽作品になっていた事にまず驚き。
ミュージカル作品としては、私個人としては耳や心に残る曲がなく、メインキャストである陣内孝則さん@ダリルの歌が…で残念でしたが、豪華キャスティングはどのキャラクターハマって、その豪華出演陣を観る…という楽しみ方をする作品だった、という印象は終始変わらず
性描写が多く、最後には人を殺してしまって…でもあっけらか~んと「本当の自分を見つけたわ」と歌う三人の女性 本として「それってどうよ?」と思うけど、「あ~、笑った!楽しかった!」で観劇を終えれれば、こういう作品もありかも、と思えました。
“魔法”が使われるので、セットや舞台装置、照明効果など今までのミュージカル作品では観た事がナイ斬新なモノや手法で、これがとても面白かった☆
一路真輝さん@彫刻家アレクサンドラ涼風真世さん@音楽教師ジェーン森公美子さん@新聞社OLスーキー。 各々の女優の個性がいかんなく発揮されていて、その美しさ、可愛らしさに観客はおおいに沸き、“華”を観た、という感じ
陣内孝則さん@魔法使いダリルは“軽薄な雰囲気”がハマっていましたが、ちょっと耳障りなほどの博多弁多用のセリフに途中から笑えなくなった私。 博多弁でしか笑いを取れナイというのは…どうかと。 “博多座初登場・凱旋公演”なんだけど「ミュージカルなんだから歌で湧かせてほしい」と正直思いましたね、うん。 しかしその力いっぱいの奮闘振りには大拍手に充分値する陣内さんの熱演でした。
役者さんとして一番印象に残ったのは、大浦みずきさん@町の有力者で新聞社オーナーのフェリシア。 まず次々に替わる衣装がどれも素敵で、目にも楽しく歌もバシバシ決まるダンスも! そしてヒステリックな鼻持ちならない女をコミカルに熱演で、目を奪われました。 これから彼女の舞台を拝見するのがとても楽しみに☆
他には、治田敦さん笹本玲奈さんなどもご出演…で「出演者は豪華なんだよなぁ」と最後までそのひと言はついてまわった作品であった事は確かな印象。

ライオンキング【四季劇場・春】 

福岡公演以来の観劇だったので…かれこれ何年ぶりなんでしょうか? シティ劇場は奈落が低いため、他の劇場とは違うセットだったり、演出だったりしたそうで「いつか本家本元?!を一度観なくては」と思っていたのがようやく実現
総括的に言いますと…自分の中ではティモンとプンバァの福岡弁はかなり大きなウェイトを占めていたんだなぁ、と思いました。 江戸弁?は標準語に近くて私的にはパンチがなくってひどく物足りなくって。 福岡バージョンがものすご~く観たくなりました。
ティモンが川で木につかまっている時の「シンバぁ~! 助けちゃれぇ~!」ってセリフが大好きだったんです。
演出的には忘れている部分も結構あったとして、大きく気がついたところでは…
(1) プライドロックがスライドIN・OUT→回転セリ上がり
(2) 雌ライオンの狩りの獲物が解体→セリで下りる
(3) ムファサの死体は皆で担いで運ぶ→セリで下りる(教えてもらった)
…ってところでしょうか? 大セリを使った演出がシティ劇場は難しいようですね?
役者さんでは、小林あずみちゃん@ヤング・ナラ、踊りが上手い~! 雌ライオンの群舞の中にあってもひけをとらず、シャープな動きで凄い!
吉原光夫さん@ムファサは、若いパパだけど息子をとても愛してる様が強く伝わってきて、頼れる兄貴のような素敵なパパぶりで好演でした。
宇都宮直高さん@シンバは、ちょっと母性本能をくすぐるような感じのかわいらさ ヤングからの移行がまったく違和感なし!
熊本亜記さん@ナラは、演技が…ビビるほど力強いのですが、歌が◎ 私が一番最後に観た時、大好きな【シャドウ・ランド】があまりもひどくて、「こんな歌じゃない!」とひどく不完全燃焼で終わっていたので、本日の熊本さんのを聴いて「これよ!これ!」と大満足でした
やっぱり改めて、良く出来た作品だなぁ…と思った次第でございます。

青い旗キャスト
ラフィキ:原田真理/ムファサ:吉原光夫/ザズ:井上隆司/スカー:渋谷智也/ヤング・シンバ:高畑 岬/ヤング・ナラ:小林あずみ/シェンジ:菅原こずゑ/バンザイ:畠山典之/エド:古野 健/ティモン:藤川和彦/プンバァ:イ ムヒョン/シンバ:宇都宮直高/ナラ:熊本亜記

レ・ミゼラブル 2000回達成記念SP【帝国劇場】

幸運にも観劇の機会を得る事が出来まして、遠征して参りました~☆ 私のお目当ては、昨年の【エリザベート】でフランツを演じていらっしゃった石川禅さん@マリウス! この公演以前に【レ・ミゼラブル コンサート】にて、禅さんがマリウスナンバー歌った際に「現役でイケる」とご覧になった方からその評判を聞いていたので、今回の企画と配役を聞いた時から楽しみでなりませんでした。
今回は「作品を観た」というよりは「役者さんを観た」という感じでしたので、役者さんごとの感想を…。

よつばのクローバー今井清隆さん@バルジャン
私の中では一番イメージ的に“しっくり”くるバルジャン像なんです。 今回は往年のキャスト陣にあって、現役バルジャンからの抜擢の奮闘は感動的でした 特にコゼットに対する、娘に対する愛情が溢れていて、臨終のシーンでは胸が締めつけられる思いで、泣いてしまいました このシーンでココまで感動したのは初めて!
よつばのクローバー鹿賀丈史さん@ジャベール
職務に忠実なあまり、法を犯す者に対しては冷酷である…というジャベルー像はさすがの感がありました 唄い方には好き嫌いがあるかもしれませんが、私は“ザ・鹿賀丈史”な感じでとっても楽しかった 印象的だったのは、自殺のシーン。 今回、鹿賀さんのを拝見して「何故ジャベールは自殺しなくてはならなかったのか?」という事が素直に納得できました。 自分自身に対する戸惑い、というのが直球で伝わってきた感じ。
よつばのクローバー島田歌穂さん@エポニーヌ
もはや“伝説のエポニーヌ ”ですから、まさか生の舞台で拝見できる機会に恵まれようとは~!と、それだけで興奮 ビジュアル、演技、声質的にも“現役エポニーヌ”で、全く遜色ありません! 自然にす~っと楽に唄っているようで…なんであんなに人の心に染み入るような歌声なんでしょう? 上手いのは当然なんですが、歌にのって、その心が聴衆に届くような… 噂には聞いていたけれど【On My Own】には、鳥肌たちました。 「歌の上手い人、っていうのはこういう人の事を言うんだ」と思った次第。
よつばのクローバー岩崎宏美さん@ファンティーヌ
娼婦までが正直つらかったです。 終始弱々しい感じでパンチがなくて、かなり物足りなさを感じていたのですが、臨終シーン、バルジャンを迎えにくるシーンは圧巻でした。 「これぞ“聖母たちのララバイ”だな」と思ったり。 演技的にコレといった印象は残りませんでしたが、神々しい聖歌を聴いているような、澄んだ気持ちにさせてくれる清らかな歌声…といいますか、が印象的。
よつばのクローバー知念里奈さん@コゼット
私はミュージカル作品では彼女は【ミス・サイゴン】に続いて2回目だったので、よく存知あげないのですが ニンですね。 臨終の父にすがって泣くシーンの熱演は、娘として強く強く父・バルジャンを愛しているのか、という想いが伝わってきて泣いてしまいました。 ここでの父娘の絆は素晴らしかったです。
よつばのクローバー石川禅さん@マリウス
正直、ビジュアル的にはちょっと辛い部分があった…かな。 私が大好きなシーン、柵を越えてコゼットに会いに行っていたマリウスが…♪誰かの足音 隠れ~るよぉ~♪…と唄いながら、また柵を越えて外に戻るシーンでは…
「あ~冷や汗 禅さん間に合わないのでは?汗
「うわっ汗 絶対間に合わない~汗
「禅さん、急いで急いで!汗
「あら冷や汗 今、足を柵の横から回してズルしたわねっ汗
「あ゛~っ、もうダメだぁ~汗
「うわ、飛び降りた…唖然

と、かなりドキドキと楽しませてくれた禅さんでした。 しかしこんな実況感想を禅さんに読まれた日にゃ~
「なぁ~んだよ!ふざけてぇ~」
と、タレ目の眩しいニッコリ笑顔で言われそうですが…いや、本気で心配したんですから!
けど…声が若い、若い、若い~♪ でも全体的に優しくてポワワ~ンとして“癒し系”といった感じで、恋人と仲間との狭間で悩む感情の揺らぎなどは、素直に伝わってきて好演。 【カフェ・ソング】が絶品だったのは言う間でもナイでしょう! 悲しさと悔しさがにじみ出て、歌詞が…マリウスという青年が心の底から叫んでいる自然なセリフとして聴こえてきたんです。 化ける役者さんだ! これからまた違った親役で拝見するのが更に楽しみになりました。
よつばのクローバー斎藤晴彦さん@ナルディエ・森公美子さん@テナルディエの妻
う~ん…特に印象的に残った、というものはなかった、かな。 です。
よつばのクローバー岡幸二郎さん@アンジョルラス
喉の調子が悪い…という事を聞いていたので、心配でしたが…なんとか。 姿が綺麗、赤いベスト、似合いますねぇ~。  指導力のある“学生のリーダー”というイメージがビジュアルだけで伝わってくる感じでした。 と言っても私が注目していたのは、結婚式でのノリノリ給仕の岡さんでした あの衣装が似合いすぎで激しくツボでした。

青い旗キャスト
バルジャン:今井清隆/ジャベール:鹿賀丈史/ エポニーヌ :島田歌穂/ファンティーヌ:岩崎宏美/コゼット:知念里奈/マリウス:石川禅/テナルディエ:斎藤晴彦/ テナルディエの妻:森公美子/アンジョルラス:岡幸二郎

思い出を売る男【自由劇場】

“劇団四季のストレートプレイ”を初観劇。 元々、苦手なジャンルなのですが…危惧した通り、気絶時間が飛び飛びにありまして、ちゃんとした【おぼえ書き】が…実は書けません! 情けない~冷や汗
冒頭、この作品の背景や上演にあたっての想いなどを、劇団四季創立メンバーの日下武史さんが解説。 それから物語が始まる…という趣向。
敗戦直後のうらぶれた街角を舞台セットは素晴らしく造り込んであり、とても趣があり、そのライティングも幻想的な雰囲気で、郷愁を誘うような感じもあり…なんともいえない空間の中で物語は展開されていきます。
セットの転換はなく、背後の壁にいろいろな人物の思い出を、街角で“思い出を売る男”が映し出し、人物たちがその思い出を語る…。 壁に映し出されるシルエットで演じれる様と人物の独白でその人の人生を想像して…という手法で『人の数だけ人生がある』と至極最もなことではありますが、観る側・受け止める側とっては、自分に共通する部分があれば面白い作品だうろな、と私は思いました。
そもそも“思い出を売る男”自身の人物の背景解らず『郷愁を誘うお伽噺』に終始してしまった印象が強く、『この作品で何を観客に伝えたかったのか?』というのが…私には難しかったです。

青い旗キャスト
思い出を売る男:石丸幹二/広告屋:下村尊則/G.I.の青年:田邊真也/乞食:日下武史/黒マスクのジョオ:芝 清道/花売娘:松元美樹/街の女:西田有希(劇団俳優座)/恋人ジェニイ:五東由衣