TOMMY【日生劇場】

英国のロックバンド、ザ・フーのアルバム【TOMMY】はロックオペラというスタイルで1969年にアルバム発表→1975年に映画化→1993年にブロードウェイでミュージカル化(トニー賞5部門を受賞)という作品。 昨年にはブロードウェイ版の来日公演が行われました。
今公演は、ザ・フーを愛する劇団☆新感線の演出家いのうえひでのりさんが、主演に中川晃教さんを迎え『海外ミュージカルに初挑戦!』という事で日本版として演出する話題作
私、いのうえ×あっきー、というだけで遠征を決定してしまったほど期待大!(映画も舞台も末観なのに~)で観劇に臨みました♪
あらすじは…幼少期に両親の殺人現場を目撃してしまったショックから、三重苦に陥ってしまったトミーが成長と共に指先の感覚だけでピンボールの天才となり成功を納め、更には新興宗教の教祖として祀り上げられるというストーリーで、根底には幼児虐待や引きこもり、新興宗教などの心の闇が描かれています。
山崎ちか@TOMMY
いのうえ氏の「映画に込められた毒や、サイケデリックでポップな感じをぶち込み、スピーディーに見せたい。洋楽が好きな人たちを失望させたくないから」という言葉通りの演出は非常に実験的なものになっており、圧倒されました(され過ぎ…という気も)
セリフをほぼ入れず、セットは全て背後にあしらった巨大スクリーンで色彩洪水のCG映像を映写しての場面描写となり、その前でお芝居が繰り広げられる手法で…さながら登場人物はその映像の中から飛び出してくる!ってな感じ。 しかしながら…この映像のクオリティ…というかカラーというか、雰囲気がバラバラでチープ(室内とか街の描写とか)だったり、妙にPV的だったり、ファンシーだったり…で、ちぐはぐな印象(曲ごとのイメージに変化をもたせているのでしょうけど) 病院をあちこち渡り歩くトミー親子が映像に向かって足踏み(マーチ)する様にはひどく興ざめ~汗
しかしながら、ピンボール台のような装置を組んで、クレーン上で舞台空間や客席上空を浮遊する、あっきー@トミーのド迫力や、舞台両袖から繰り出される紙吹雪やテープ、1幕ラストに客席に放たれるピンボール…などの遊びの要素は「う~ん、やっばりいのうえさん!やるなぁ~」とも♪ 今回の演出を堪能するなら、舞台全体を見渡せる後方や上階席の方が絶対にイイですね~。
しかし、総体的な感想としては…難しかったな、と。 開幕間もない…という事も差し引いても、今後の進化を推し量ったとしても…かなりビミョ~な感想でした。
まず主題がクリアに解りずらく、かと言って歌を堪能できる…という訳でもなく、映像も供給過多で初見で1回のみの観劇では消化不良に陥るものでした。 アンコールでは舞台上からスタンディングを強制された為、立ちましたが(最前列だったので)正直、スタンディングオベーションには値しなかったです、私は。
…ですので【TOMMY】という作品自体に、ザ・フーというバンド自体に愛着がある方からすると、どのような感想だったのか?という事をすごく聞いてみたいです!!

中川晃教さん@トミー。 あっきーが出演できる事でこの上演が実現した…のではないかしら?とは思うのですが、残念ながらあっきーが活きていない印象。 だからと言って「じゃあ誰なら敵役なんだ?」というのは難しいのですが。 新興宗教の教祖として祀り上げられ、という部分から、どうしても『SHIROH』と比較してしまいますが…比較には~。
高岡早紀さん@トミー母+パク・トンハさん@トミー父。 物語の重要な部分を語る(歌う)ので…もっと歌える人が良かったかと。 パクさんは、イメージが…う~ん。
ともあれ、ROLLYさん@トミー従兄弟・ケヴィン(教祖等etc.)と右近健一さん@トミー叔父・アーニーを観れただけで実は多いに満足でございました。 期待を裏切らない強烈な個性とパフォーマンスに拍手~♪
あとソムン・タクさん@アジット・クィーンとそれに絡む山崎ちかさんの特濃の挑発的なパフォーマンスは圧巻すぎ~。 山崎ちかさん、ストレート黒髪を振り乱して…超ド迫力! カッコイイ! 足、長っ! 今作品でビジュアルショックが一番強かったキャラでした(右近さんのお腹よりも)
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蓮絲恋慕曼荼羅【国立劇場】

国立劇場の【歌舞伎脚本入選作】の上演はココ数年?3月に続けて上演されていた印象でしたが…ご贔屓役者さんの出演が続いた事もあって、比較的よく観ている私。
今月も「おっ♪澤瀉屋一門出演で新作だなんて☆」と、その発表時点で遠征を早々と決定していましたが、後に『演出のみの予定だった玉三郎さんも出演』というビックリ発表があり、一気に話題沸騰! 当然チケット争奪戦も熾烈となり(しかも小劇場だし!)大変な事になりました。 発売と同時に全公演即日完売しましたが1回追加公演されたようです。

『国立劇場開場40周年記念』公演のトリを飾る事になった本作品は、中将姫伝説をペースとしたもので、母親を違う初瀬と豊寿丸という二つ違いの姉弟でありながら、豊寿丸が初瀬を熱烈に恋慕った事から巻き起こる愛憎劇。

セットは舞台に手前から奥に傾斜が付いており、具体的な大道具・小道具はなく、場面転換はパネルの仕切りと照明で表現し、観客のイマジネーションにゆだねる手法。 オープニングの人物シルエットの使い方には、ワクワク感が一気に高まりました! 花道や下座音楽もなく、琵琶の音が印象的に響く程度。 故に役者が際立ち、美しい衣装が際立ち、セリフが際立ち…という効果を得ている印象。 『隅々まで行き届いた玉さんワールド』ってな感じでしょうか。
ラスト、舞台奥へ向かっての横並びの引込み…というのは、ならではの手法で印象的。 着物の裾がフワッと広がって絵的に美しく、総体的にはハッピーエンドという事が強く感じられました。

玉三郎さん@初瀬。 十代という設定らしいのですが、すでに悟りを開いたような包容力もあったりで、少女らしさと母性を兼ね備えた気高い魂を持った女性。 これは…もし当初の予定通り澤瀉屋一門のみの出演だったら、果たして一体誰が初瀬を演じられたのかしら?と考えずにはいられません。 しかしながら、玉三郎さんのご出演がなかったら?ご出演があったから?…といろいろと想像を巡らせてしまう事も確かではありました。
今回改めて“初々しい”事が自然に感じられる玉三郎さんの役者ぶりに感嘆。 「自分一人でそんなに背負い込まなくてもイイのに~」とハラハラし、父親である門之助さん@藤原豊成からも誤解を受けた悲しみと傷心ぶりは痛々しく、「豊寿丸の奴、初瀬をこんな目に遭わせやがって~」とフツフツとした怒りを覚えるほど。 ラストの…「何故、世捨て人に?」という出家する姫への問いに対して「捨てるのではない、拾いに参るのじゃ」 という穏やかな嬉しそうな微笑みに以前の初々しい様に加え艶も見て取れ「彼女はこれから幸せになるんだわ」と安堵出来ました。 しかし、昔の十代って…大人だわ。
段治郎@豊寿丸
段治郎さん@豊寿丸。 原題は『豊寿丸変相』であるからして主役であり大変難しいお役かと。 玉三郎さんの相手役としてビックリ抜擢!な目新しさはもうなくなっている上、全くの新作での共演。 今回改めて市川段治郎という役者への注目は高く、評価は大変シビアになっているかと思われました。 私、贔屓目になるので…ですが、ソレを差し引いても及第点!ではナイでしょうか?! 事実ココまで演じられるとは思っていなかったので、ホッとしたとイイますか。 もっとココを、と思う所も多々でしたが…あえて作り込む事なくサラッと演じているのかも。 「姉上、あねうぇ~♪」と無邪気な笑顔で真っすぐに突き進む姿は確かに少年であり、二人の中を阻む者に対するOUT OF 眼中っぷりは駄々っ子のよう。 「どうして?どうしてイケナイの?」ってな一途さが次第に狂気を帯び、その笑顔が恐くなってきたのには驚きました。 ただラスト、蓮介とのメリハリがもう少しあったらより効果的だったかも…と思いました(何様発言、失礼!)
私、段治郎さんの歌舞伎以外の舞台を拝見した事がナイのですが、その時の経験が今回のセリフ劇に活かされているのでは?と思われました。 ちなみに初めて拝見した直衣に烏帽子の王朝もの拵えはお似合いで、ゆうに3mはありました(ウソ!)
右近@照夜
右近さん@照夜の前は…多分、ご覧になった方誰もが「右近さん、イイんじゃなぁ~い♪」と思ったかと。 私自身、右近さんの女形は初めて拝見したのですが、イイ! 独特な…右近臭が消えている…というと語弊があるかもしれませんが、なんというか良い意味で『右近さんではなく、息子を溺愛し義娘を憎む照夜の前だった』という感じ。 以前も、玉三郎さんのご指導で演じられた時(土左衛門伝吉@三人吉三・2005年9月博多座公演)同じように「右近さん、イイ!」と思ったんです。 セリフもすごくクリアに聞こえるし。 猿之助さんの…だと、どうしても師匠をなぞり過ぎ…というか特にセリフは独特な節が付いて不明瞭になったりで、私は気になる部分が多くて~。 今後も機会があればいろんな方のご指導で、立役だけでなく…というお役で拝見させていただきたいです!
笑三郎さん@乳母月絹。 昨年7月の泉鏡花祭り?は拝見していなので…ですが、玉三郎さんと共演される時は、いつもそのお役に付き添っている設定が多いですよね。 しかも同年代か年上で…それが自然で。 玉三郎さんが若いのか?笑三郎さんがフケ…いやいや、どちらもですか。 今回も手堅く好演。
春猿さん@紫の前。 春猿さんに【艶】を感じる事は多々ありますが、【品】を感じたのは今回が初めてでした。 初瀬の実母として、菩薩のような存在感をあの僅かな時間に醸す事は大変難しいかと思われますが、素敵でした。 メイクも玉三郎さんのご指導があったのでしょうか?お役のせいでもあるでしょうが、ちょっと春猿さんじゃないみたい。 初瀬に救いの手を差し出し包み込む様は、アルディス姫@ふたりの王女(byガラスの仮面)を連想しちゃいました☆
すごく面白かった! 出来るなら後半にあと1回観劇したかったです。 きっと進化していろいろな部分が深まって、より説得力が出できたんだろうなぁ…と思われました。

義経千本桜・夜の部【歌舞伎座】

四幕目 木の実・小金吾討死

扇雀さん@主馬小金吾。 若さゆえの短気さと血の気の多さ…のようなものが見てとれて、ここ最近拝見した扇雀さんの立役のお役の中で、一番印象に残るものとなりました。 追っ手に囲まれる立廻りでの小道具の竹林。 その竹がなぎ倒された…かと思うと起き上がりこぼしのように、ビュンと立ちあがってくる仕掛けが斬っても斬っても減らない追っ手をイメージさせて面白かったです。
秀太郎@小せん
仁左衛門さん@いがみの権太を拝見するのは…多分、初演の金丸座を除いてはラッキーにも全部拝見できているかも♪ 今回の柿本明久くん@善太郎は、すっごく小さくて幼くて、善太郎のあどけない感じが数倍増し! 仁左衛門さんの目尻も…いつも以上に下がってます?! いがみの権太も人の親、我が子が可愛くて仕方がない様が今まで見たどの公演よりも強く感じ、だからこそ後半の悲劇にこの時点で胸が締めつけられました。 秀太郎さん@権太女房小せんと親子三人での花道の引込み、良かったなぁ~。
ところで、小せんの営む茶屋の椅子の上にイラストのヒョットコのような愛嬌ある置物が乗っていたのですが…あれは煙草盆? あのセットのにあの小道具って初めてみたような…。

五幕目 すし屋

孝太郎さん@お里は、いつも以上に積極的でビックリ! イイところを邪魔された兄に対しての「ビビビビィ~」は、ホントに怒りの熱視線ビームが出ているようで権太を焼き殺しそうな勢い。 やっぱりこ~ゆ~お役の孝太郎さんは大好きだわ♪
時蔵さん@弥助のスーパー非力ぶりは充分に笑え、しかしながら上座に上がって振り返った時には見事なまでに三位中将維盛になっていたこの切替の素晴らしさにうなりました。 所作で表情で、ハッキリと判るんですよね…スゴイ。
内侍親子として我が妻子を差し出す権太の様。 夫・父親を見上げる小せんと善太郎の眼差し。 今までは腹を刺された権太の瀕死の告白から涙…でしたが、今回は縄をかけられた状態での花道登場でダダ泣き…でした。

大詰 川連法眼館・奥庭

四の切の音羽屋型は何度も拝見していますが、やはり今公演は序幕で感じた菊五郎さん@狐忠信の重さが気になりました。 スピィーディーさを要求する訳ではナイのですが、緩慢な印象がぬぐえず~。 「お父さんとお母さんと一緒になれて良かったネ」と、観ていて一緒に喜ぶような爆発の喜びも残念ながらなく。 体力消耗が相当激しいんでしょうね…。
お気に入りの荒法師’sは軽やかステップで素晴らしくアクセントになっていたかと。 いつも思うのですが、あの拵えは…どうよ? 何からイメージしてああなってる訳? 好きですけど♪
奥庭は本当に久し振りに拝見だったので面白かったです。 残念ながら上演を知らずか?帰途の便が急ぐのか?わらわらと帰る観客続出で、視界を遮られつつの観劇だったのですが…汗 「歌舞伎観た~♪」って満足感に満たされる(幼稚な感想ですんまっせん!)、通し上演ならではの一幕ですね。

義経千本桜・昼の部【歌舞伎座】

いくら人気狂言と言えども…上演し過ぎじゃないの?!、って思う方は少なくナイはず。 “通しで上演”ってのも、つい最近あったような印象だし。 座組をはじめとして興行側のいろいろな事情が絡んでの事でしょうけど、毎月歌舞伎を観れる環境にナイ九州の人間がいささか食傷気味なのだから、お江戸の人はかなりなものかと~汗
歌舞伎って、ものすごい数の演目が存在するんですよね? ここ最近は復活狂言として上演される機会も増えてきましたが、多分観たことがナイ演目の方が断然多いはず! 昔の本を起こす…となると大変な手数と費用がかかるうえ、“毎月26日頃千穐楽~翌月2日頃初日”という公演形態では難しいのかもしれませんが、もっと違う演目が観たい。 人気があるから上演回数が多い…ってのは頷けますが、座組が替わったとしても…やっぱり…なぁ~汗

序幕 鳥居前

旅への同行が許されず鼓の調べ緒で木に縛られて置いてけぼり…となる福助さん@静御前の媚びっぷりに引きつつも「やっぱり赤姫役者、だな」と思う場も多々あり。 菊五郎さん@忠信は…今公演、昼夜通して重い印象。 狐の化身という怪しげな感じは感じられず、序幕としての後の幕への期待感が私は高まらなかったのが残念。 だけど菊五郎さんの“ザ・荒事”ってのは、私、久し振りに拝見できたので面白かったです♪

二幕目 渡海屋・大物浦

歌六さん@さかな魚サカナ
幸四郎さん@知盛は…私、映像も含めて初めて拝見、かも? どうしても苦手意識が先行してしまっていたのですが、大変失礼ながら「イイ!」 不気味さ漂う、大きな敵役~という感じで、番傘を差しての花道登場は「カッコイイじゃん!」と(失礼すぎ!) ラスト豪快な入水では後ろで構える波後見さんたちがバッチリ見えるお席だったので、キャッチ体勢を万全に待ち構える緊張感がたまらなく面白かったです♪
歌六さん@相模五郎魚づくしは、すご~くセリフが明瞭なので頭の中で“漢字の書き取り”をしてみました(幾つか怪しかった汗)ココで客席がこんなにウケているのは…珍しい印象。
この日、藤十郎さん@典侍の局は…意外にもセリフが届いてこず、粛々と重苦しい末路に向かって行っている雰囲気だけが漂う。 しかし高貴な感じの品位と風格、そして場の緊張感はひしひしと!

三幕目 道行初音旅

芝翫さん@静御前。 赤姫姿って…久々に拝見しましたが、目が後見の芝のぶさんに釘付けで…すみません汗 菊五郎さん@忠信の後見は、先月の博多座公演でその美しい動きに見入ってしまった菊十郎さん
仁左衛門さん@逸見藤太の「○○しかん、しかん。 ふくすけなら○○。 ○○をきくごろ~う。 ○○ばいぎょく。 ○○さだんじ。 あ~しろ~、こ~しろ~…と~じゅうろ~。 まつしまや~!」と、今月出演の役者名を織り込んだお笑いセリフを盛り込んでいらっしゃいましたが、コレは他の役者さんではあまり聴いた事がナイような?(そうでもナイですか?) ラストのお地蔵さんのポーズは片足立ちではなく、舞台に座ってキマリ☆なんですね。 この日のラスト笠キャッチは見事成功で、ニッコリな打ち出しでした♪

夢から醒めた夢【福岡シティ劇場】

初日は自分でビックリするくらいボロボロ泣いてしまいました悲しい 今までこの作品を観て、もちろんウルッとくる事はあれど、ココまで泣いた事は皆無だったので事前の心構えもなく…軽く動揺。 何が、どこが…そんなに涙に作用したのか?すごく謎。 自分の身辺や環境を振り返ってみても今回特別に共感する部分があった訳ではナイんですが。 でも、何故か遊園地のシーンでピコの周りをローラースケートチームがぐるぐると回る、あの楽しくて華やかなシーンで何故だか早くも涙腺決壊。 ビックリ。
吉沢梨絵さん@ピコは以前拝見した時よりも格段に上達されている印象で『吉沢さんはピコを演じる為に劇団四季に入団したんだろうなぁ』と思ってしまうハマりっぷり。 前回は過去に演じた方の演技をなぞっている感がすご~く感じられて、コミカルな部分も「あ、○○さんっぽい」と、どうしても感じてしまったのですが、今回は“吉沢ピコ”でした。
【誰でもないあたし】なんて、すっごくドスがきいていてコミカルでキュート☆ マコの為に、メソの為に、皆の為になんとかしてあげたい!(私は『○○してあげる』というおごった言い方が大嫌いなのですが)という「どっから来るんだ?その奉仕精神は?!」と、ピコのあまりのイイ子ちゃんぶりが、私、この作品でちょっと引いちゃう部分だったのですが、嫌味なく“心優しく元気で明るい女の子”でした!
花沢えりかさん@マコは幽霊感た~っぶりの登場が◎! 歌がウマ~なので織笠里佳子さん@ママとのデュエットは本当に心地良く耳に届いてきて、別れのシーンでは覚悟していたとはいえダダ泣きでした。
マコとママの歌の上手さは感動に比例するなぁ~と、すごく感じた今公演でしたが… この母娘、歌ではものすっごく情感溢れるものの、表情が乏しいのはなんとも残念!
そして予想外の登板に嬉しい驚きだったのは野中万寿夫さん@デビル! この作品を知り尽くしている野中さんならではの工夫が随所に…というと何様な言い方ですが、独自のデビル像で「あぁ~、そういう切り口があるんだ~」という楽しさがあり、歌はもちろん聴かせてくださいますし、なんてったってビジュアルが綺麗?! 役者さんって、スゴイ…。
吉原光夫さん@ヤクザは今公演で初めて拝見。 すごく涙もろくて根は優しい男なんだろうなぁ…と思わせられるヤクザ。 見た目若くてカッコいいですから、生前はさぞ格好つけて世間にイキがって…という様がよく理解できる好演。 演歌調、かなり頑張っていただきたいっ!!
今公演を拝見して、改めて良く出来た素敵な作品だなぁ…と思いました。 全ての世代に対して重要なメッセージが込められているなぁ、と。

観劇した日のキャストを自分の記録の為に以下↓

青い旗3/1・初日キャスト
ピコ:吉沢梨絵/マコ:花田えりか/マコの母:織笠里佳子/メソ:飯村和也/デビル:野中万寿夫/エンジェル:有賀光一/ヤクザ:吉原光夫/暴走族:西尾健治/部長:田中廣臣/老人:維田修二/老婦人:北村昌子/夢の配達人荒川 務

青い旗3/20・キャスト(リハーサル見学会)
ピコ:吉沢梨絵/マコ
花田えりか/マコの母織笠里佳子/メソ:飯村和也/デビル:野中万寿夫/エンジェル:有賀光一/ヤクザ:吉原光夫/暴走族:西尾健治/部長:田中廣臣/老人:維田修二/老婦人:北村昌子/夢の配達人:下村尊則
※カーテンコールのリハーサルを見せるって…どうよ?