柿葺落五月大歌舞伎・第一部【歌舞伎座】

遠征日程を決めかねていたら…あれよあれよ言う間に残席がなくなってしまい、歌舞伎座開場の盛り上がりにビックリ! そんな訳で第一部のみ観劇。
早めに入場して新しくなった歌舞伎座を上から下まで一通り見学。 導線が整理されてバリアフリー化が進んだ…という以外は驚く程変らない印象で“懐かしい場所に帰って来た”という嬉しさが♪
嬉々として気になるスイーツをお土産に買いまくり、食べまくり(揚巻ソフトクリーム食べそびれ無念!)、終演後には5階の【歌舞伎座ギャラリー】に行ったものの、雨のため屋上庭園は閉鎖中で残念!…と短時間ながらひととおりザザッと見学した、という慌ただしい滞在でした。

鶴亀

祝儀舞踊はいかにも“めでたい!”という感じで厳かだけど華やか。 梅玉さん@皇帝橋之助さん@亀松江さん@従者、ビックリな事に翫雀さん@鶴! 翫雀さんって…あのポニーテールのような若衆のヅラ、似合わないです~。 久々に拝見する歌舞伎がコレ1本のみだったのは残念。 お芝居が観たかったなぁ。

寺子屋

亀寿さん@涎くり与太郎って、亀寿さんがこういう道化役って珍しいですよね? 「ん?亀寿さん?!」と何度もオペラグラスで確認しちゃいました。 幸四郎さん@松王丸×魁春さん@千代って…クドイ×ドライなこの夫婦の組合せは珍しいですよね? 我が子の最期の様子を耳にして悲しみにくれる夫婦は響くものがありました。 三津五郎さん@武部源蔵×福助さん@戸浪は手堅く。

三人吉三巴白浪

大川端庚申塚の場。 菊五郎さん@お嬢吉三仁左衛門さん@お坊吉三幸四郎さん@和尚吉三。 ならでは!の豪華さです。 和尚は…本来なら團十郎さんだったんですね、寂しさひとしお。 菊五郎さんの変わり身の早さに毎度ながら笑わせられます。 梅枝くん@夜鷹おとせは爽やかな色気☆
…と、今回は『歌舞伎を観に行った』というより『歌舞伎座を観に行った』という目的が主であることは否めず~、でアッサリ感想。 とりあえず観劇の記録としてUP。

リトルマーメイド【四季劇場・夏】

ディズニー・シーの【マーメイドラグーンシアター】の上演を観た時、「これが丸々1本のミュージカルとして観れたら最高☆」と日本での上演を待ち望んでいた作品が、いよいよ今春、劇団四季で上演☆…とあらば、しかも“海もの”とあらば、早速観に行くでしょう!
私はディズニーのアニメ映画【リトルマーメイド】を観たことがナイので、いわゆるアンデルセン童話の悲しいラストとの違いを知らずにハッピーエンドにビックリでした! が「ディズニーだから王子様とお姫様はめでたく結ばれ末永く幸せに暮らしましたとさ」な訳ね、と納得。
今まで舞台でのワイヤーアクション…と言ったら、演者の数人が動く程度でしたが、舞台は海中。 殆どの役者がワイヤーで吊られていると言っても過言ではないくらい、あらゆるキャラクターが浮遊しながらのお芝居です(腰にひどくダメージがありそ~う) 海底や岩場に足を着けている時も、水中に漂っている様を表現するため全身をグラインド(これが目に慣れるまですご~く気になるっ!) アリエル達の髪は何故あんなソフトクリームみたいに尖ってるんだろう?と思っていたら…ガッテン!水中での表現なんですね~。 と、あらゆるところに素材や形、動きに工夫がされてあって目にすごく楽しい!! キャラクターを(動きを)前面に出しているせいか、背景やセット自体はすごくシンプルな印象。

楽しみにしていたのは【Song & Dance2】で耳馴染みのあったナンバー“ アンダー・ザ・シー”が、どこのど~ゆ~場面で唄われるんだろう?とワクワク待機(公演時、客席から舞台に引っぱり上げられた苦い思い出) 美女と野獣でいうところの“ビーアワゲスト”なんですね、楽しい~♪
で、ん~なんでしょう? 「面白かった」んだけど、「楽しかった」んだけど、「華やかで綺麗」なんだけど…。
何か心に訴える、残る“教訓?的なもの”がナイというか、そんな印象で“親子で楽しめるお伽噺ミュージカル”な印象でした。 大人が楽しむのには今ひとつ惹きが足りないかな、うん。

劇場 キャスト
アリエル:谷原志音/トリトン:村俊英/アースラ:白木美貴子/セバスチャン:飯野おさみ/スカットル:丹下博喜/グリムスビー:松下武史/フランダー:大空卓鵬/フロットサム:一和洋輔/ジェットサム:中橋耕平/シェフ・ルイ/リーワード:岩城雄太

女たちの忠臣蔵【博多座】

橋田壽賀子と石井ふく子! この二人の強力タッグは“日本人のDNAに訴える何か強大な技”を持っているに違いナイ!…と思わされた今公演。 生の舞台でこんなにも号泣したのは、それこそ博多座公演【唐人お吉】以来(この時は鳴き過ぎてコンタクトレンズを流して紛失)。 恥ずかしくなるほど嗚咽を止める事が出来なかった!(隣席の女性も同様でしたけど)
この舞台、見逃した方! 損したかもよ~?(博多座の観客動員数は良くなかったらしい)
キャストは博多座初お目見えの高島礼子さんをはじめ豪華ズラリ☆ テレビドラマ後の舞台化、という作品らしいのですが、舞台は生なのにナレーターが森光子さん…というのがひどく違和感を感じました。
個人的には、出産後舞台復帰された一路真輝さんを楽しみに拝見♪ 一路さんをミュージカル以外で拝見するのも初めてでしたが、改めて「お芝居の上手い女優さんなんだなぁ」と驚かされました! 佐野瑞樹さん@大石瀬左衛門一路真輝さん@姉・つねは目が不自由なで弟を生き甲斐としている女性を儚気に健気に表現され、他にも何人かの女性の悲しみが演じられますが、この姉×弟の、姉弟愛のエピソードが私的には一番涙を搾り取られました! ラストの自害では、後ろの屏風に血飛沫がドバッと!かと構えていたら暗転で…アラッ?
高島礼子さん@大石内蔵助の妻・りく×西郷輝彦さん@内蔵助東新良和さん@主税。 こちらでは夫婦、母息子の愛情で泣き、藤田朋子さん@大工の娘・しの×松村雄基さん@磯貝十郎左衛門は悲恋で泣き、熊谷真実さん@妻・りえ×丹羽貞仁さん@間十次郎は夫婦愛で泣き…も~う、とにかく泣きっぱなしで、観劇後はグッタリ疲れていました。
いや~、イイ舞台を観た!