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博多座観劇お役立ちサイト【博多ざ・んまい】の管理人・akko-3です

宝塚歌劇星組公演【博多座】

私にとって“年に一度の宝塚観劇”。 今年も行って参りました!
宝塚に関する知識はゼロに等しいのですが、歌舞伎公演では絶対にお目にかかることのナイ、客層や雰囲気、そしてスゴイ熱気が感じられるグッズ売り場やモニター周辺。 その独特な“ヅカワールド”を垣間みるのが楽しくて、ほぼ毎年行っています
博多座公演では各組がローテーションで来るのですが(現在はこの法則は崩れてマス)、今年は一巡して星組公演。 そして…去年に続き何故だか“中国もの”のお芝居がかかりました。 澤瀉屋さんの歌舞伎やお芝居といい…福岡という立地ゆえか?何故か中国ものがよくかかるような気がする、博多座
今公演のお芝居もショーも博多座が初お目見えらしく、トップのお二人もインタビューで熱く抱負を語っていらっしゃいました。

歌劇・花舞う長安 ~玄宗と楊貴妃~

湖月わたるさん@玄宗壇れいさん@楊貴妃。 そして宙組から客演の大和悠河さん@安禄山
ストーリーは玄宗が楊貴妃を見染めて政治をおろそかにし、安禄山が民衆と乱を起こし…という有名な部分のくだり。 お芝居的には、多分これから練られていくんだろうなぁ、という厳しい部分が目立ちました。 玄宗の見染めの強引さは納得が行くものの、楊貴妃の心の移り変わりや国が傾いていく危機感などは感じられず気がつけばいきなり反乱が起こって…。 どの人物に感情移入して観たらいいのか解りませんでした
しかしやはり衣装やセットはきらびやかで“ザ・ヅカ度100%”で満足! 今回は照明が素晴らしくって感動! 河村隆一が提供したテーマ曲での睡蓮のシーンは幻想的でとても美しくて素敵でした。

ロマンチカ宝塚’04 ~ドルチェ・ヴィータ!~

舞台は1940~60年代のヨーロッパ。 リゾート地の港を舞台に繰り広げられる華やかショー。 シャンソン、カンツォーネなどの曲調やユーロ・ポップなど次々とダンスや衣装が変わって楽しい。
ココでも感動したのは照明! 特にフロアーに当てる光のバリエーションが豊富で、一瞬にして『どういう場所か? シチュエーションか?』という事が判る感じで見入ってしまいました。
注目の方は大和悠河さん。 昨年の宙組公演で「カッコ綺麗な方だな」という印象が残ってて、今年唯一判るジェンヌさんでしたので。 ダンス、しなやかでキレがあって、とっても素敵! 船乗りの白いパンツでも「足長っ!」と思ったけれど、ラインダンスで網タイツで出てきた時は、その脚線美に釘づけ! 「足長っ! キレイ!」 女役の時のお顔は…なんとなく浅丘ルリ子を彷彿とさせましたけど。 しかし…歌が~、歌がぁ~っ!
いや~、ショーは楽しかった! “ヅカワールド”思いっきり堪能しました。

王様の耳はロバの耳【福岡シティ劇場】

この夏、福岡シティ劇場では“劇団四季のファミリーミュージカル”2作品が連続上演!…という事で観てきました。
私が子供の頃って、掲示板でも何度かお話しましたが、学校に劇団がやってきてお芝居をする(何故か毎回【安寿と厨子王】)…というタイプのものが多く、劇場に出かけて皆で観劇した、という事はありません。 でも先日、友達と話してて…どうやら四季の【嵐の中の子供たち】を観ていたようなんです。 最後に汽車が出てくる事しか覚えてナイけど。
…と、言う事で自分に子供がいる訳でもなく、付き添いとして連れて行くお子様が周りに居るわけでもない私は“ファミリーミュージカル”なるものに全く縁がなく、多分二十数年ぶりの観劇となったハズ。 会場は当然のごとくお子様がい~っぱい♪ 演出や衣装、舞台美術も子供たちを楽しませる工夫がいっぱいで、と~っても可愛らしい 目にもとっても楽しめました。
この作品のテーマは…
本当のことを言うことは時にはとても難しいけど、自分が損をしてしまうからと言って、周りの人のことを考えなくていいのか? 『真実の姿を見る目、真実の声を聞く耳、そしてなによりそれを語る勇気』 自分を犠牲にできる勇気。 そんな勇気をこの作品を通して子供たちに伝えたい…というもの。 役者さん達の大熱演で、きっと会場の子供たちには、そのメッセージはしっかりと伝わったはず!
『劇団四季って外国のヒットした作品を持ってきて日本で上演する劇団』という印象しか持っていなかった私。 前回上演されたオリジナルミュージカルや今回のファミリーミュージカルを拝見し、その守備範囲の広さに驚きました。 最近はストレートプレー作品も多いようですし。
もっと【劇団四季オリジナル作品】を観てみたいなぁ、と思いました♪
ところで…皆さん【王様の耳はロバの耳】ってお話、最後はどうなるかご存知ですか? 私、お話自体は漠然としか知らなくって、今回初めて結末を知った次第でございます~ 。

劇場 キャスト
王様:栗原英雄/ローストビーフ卿:吉谷昭雄/アブラハムハム公爵夫人:菅本烈子/黒い探偵:江上健二/詩人チキン:内海雅智/将軍ボイルドエッグ:神保幸由/床屋:佐野正幸/ニボシ:伴藤 武/ナタネ:真鍋奈津美

鉄輪【大濠能楽堂】

久々、能に行ってきました! 福岡出身で主に九州を拠点に活動する鷹尾兄弟の“鷹の会”主催によるものです。
今回は昨年に続き“納涼ゆかた会”という企画がありまして、浴衣で観劇するとプレゼントがもらえる、という事で浴衣をお召しになった方がチラホラと。 私は職場から直行でしたので残念ながら…皆さん、個性的に着こなしていらっしゃってて目に楽しめました。
さて構成は…といいますと【解説】→【仕舞】→【能】→【アフタートーク】とあって『気軽に能に楽しんでもらおう』という毎回工夫をこらしたものとなっています。 が…今回は難しかった!
【鉄輪】のあらすじは…夫に見捨てられた女が貴船神社にて、人形に五寸釘を打ち込む…という、納涼にピッタリな?!演目。 ゾゾ~ッ!
しかし、やっぱり能のルールというか作法というか…理解できていないうえ、イヤホンガイドもない訳ですし「今何をしているのか?」という…所作が全く理解不能で、かな~り厳しかったです。 きっと頭の上には「???」っていっぱい出ていたハズ! 今まで演奏していた人がいきなり後見になって小道具や大道具を運んでみたりとか、最初に解説を聞いているものの、謎だらけでした。
やっぱり手始めには以前観た【土蜘】とか、歌舞伎で馴染んでいる演目から入った方が、どうやら私は良さそうです。
でもって、今回も痛感しましたが『三味線やツケ』、これがやっぱりナイと!と思った次第です! …って能でしたね、コレ。

ユタと不思議な仲間たち(千穐楽)【福岡シティ劇場】

ヒノデロ・福岡公演

6/29~7/22、全26回公演のうち…7公演、観ちゃいました! ダブル、トリプルキャスト…でロングラン公演ならいざ知らず、1ヶ月もナイ公演期間中に同一キャストで上演された演目に対して、自分でもそのハマり具合にビックリでしたが、それだけホントに素敵な作品なんです☆  勢いで“四季の会”にも入会しちゃったし。 私のミュージカル最高観劇回数記録【エリザベート】を更新です。
福岡シティ劇場でかかる演目は、とりあえずだいたい観ていたのですが作品として漠然と観るだけで“ハマる”という事はありませんでした。 多分、歌舞伎の要素も盛り込まれた“和風テイスト”あふれる…という点が大きな要因かと思いますが、一番の要因は気になる役者さんが見つかった、という事でしょう (多分今までも舞台は拝見してるんだけど) 歌舞伎の時もそうでしたが“好きな役者”さんが出来ると、それからのハマり具合に加速がつきますよね。 …自分がコワイ。
今公演は…残念な事に平日の入りが悪かったようで、昨日の千穐楽も前日まで当日券が余裕で残ってて、心配しましたが…行ってビックリ! 夏休みという事もあって? リピーターが見納めに? ほぼ満席でした。
ですから最初から客席の反応は熱くて、拍手も大きくて、速くて、長い! その熱を受けて、舞台からも熱く力強い演技が返されて感動的な舞台でした。 子供たちが敏感に反応してかわいい笑い声が溢れる客席は観ている方もニッコリです♪
道口さん@ヒノデロをしかと見納めようと、下手のお席での観劇でしたが、かなり端でしたので、実は見切れてしまって期待したほど間近で拝見する事は出来ず、舞台全体を落ち着いて観収める事が出来ました~。 今までど~してもヒノデロに視線が釘付けになってしまって、全体が多分きちんと観れてなかったので、良い機会だったかと…。
本日驚いたのはフライングのシーンで、曲に合わせて手拍子が出た事! 多分、皆メロディーを口づさんでいたんじゃナイかしら。 回転するところは当然スゴイ拍手。 【鐘の音の輪にのって】というよりは、客席の手拍子にのって、5人の座敷わらしとユタはと~っても素敵な表情で空を飛んでました。 役者さんたちのこんな表情を拝見できただけでも「今日観てヨカッタ!」と思える会心の笑みだったんです。
千穐楽かと思うと自分の感情も高まって、今までも心に響いていたセリフのひとつひとつがより深く突き刺さって…ボロボロ泣いてしまいまして、大変でした。
カーテーンコールは一体何回あったか判りませんが、役者さんたちの『やり遂げた』という満足感溢れる素敵な笑顔がズラリと舞台に並び、総立ちの客席から大きな大きな拍手に包まれて…とっても感動的でした。
これで、大好きなペドロ一家とは再会の予定がナイしばしの別れで寂しい限りですが…“道口瑞之さん”という役者さんに注目して、四季の舞台を拝見する楽しみができました

青い旗キャスト
ペドロ:光枝明彦/ダンジャ:増本藍/ゴンゾ:吉原光夫/モンゼ:高城信江/ヒノデロ:道口瑞之/ユタ:望月龍平/小夜子:八幡三枝/寅吉:吉谷昭雄/ユタの母:西島美子/クルミ先生:丹 靖子/大作:菊地正/一郎:澤村明仁/ 新太:小川善太郎/たま子:種市万理子/ハラ子:大口朋子/桃子:大月恵

七月大歌舞伎・昼の部【歌舞伎座】

『夏は“海女活動に専念”』と自分の中で線引きをして観劇遠征はお休み…のはずだったのに… 玉三郎さんの【桜姫東文章】がかかる! しかも相手役はダンジロさん!と聞けば「もう二度とナイわ!海は逃げないし~」とアッサリと戒を破り歌舞伎座へ行って遠征してきました!

修善寺物語

歌六さん@夜叉王は…面作師としての名匠ゆえのこだわりぶりが、ただただ頑固な自分勝手で非情なおやじさん、という印象が強く残るのみ。 門之助さん@源頼家は、元来の感情をあらわに怒鳴りあげるタイプのお役で拝見したことがなかったので新鮮でした。 夜の部での【川連法眼館】での源義経といい、おっとりとした風情が“麻呂”系のニンだなぁ…とつくづく思いました。
笑三郎さん@姉娘桂は、鼻にツンとかけた気位の高さが伝わってきました。 その気位ゆえに悲しい結末になるも、自分の望んだ境遇にてこの世を去る嬉しさと、名匠の父に対する恩義なのか、虫の息でキッと顔をあげる表情はとても心に響いてきました。

桜姫東文章・上の巻

★江の島稚児ヶ淵の場
玉三郎さん@白菊丸段治郎さん@清玄の心中場面。 牛若丸のようなこしらえの初々しい様子の玉三郎さんですが、荒波に立つ断崖絶壁にぐいぐいと登って行く様は、年上の清玄を断然リードしている感じ。 ためらいもなく思い切って荒波に飛び込む様は「玉三郎さん、海はヘッチャラだからなぁ~♪」と雑念が入りながらも、心中におじけづいて「ごめ~ん」という段治郎さん@清玄に笑ってしまいました。
“美男同士の心中”というショッキングで美しい場面なのに…自身の雑念が多すぎて~。

★新清水の場
浅黄幕が切って落とされると「うわぁ…」と客席からどよめきが起こります。 清水の舞台に桜姫ご一行さまがズラリと居ら並んでいて、息を呑む美しさ! 序幕が薄暗く重い場でしたので、この場の転換との対比の鮮やかさにうなる素晴らしい演出の工夫。
玉三郎さん@桜姫は、赤姫ぶりに気品が漂い、でもしかし17歳という若さも感じられる…という、う~んさすがだ!と思って見入ってしまいます。 対して、笑三郎さん@長浦は、驚くほどどっかりと落ち着いた風情で、年を感じさせるうえ、座っている表情だけで「この人はきっとこんな人物」と想像できてしまう局ぶり。 阿舎利となった段治郎さん@清玄は…残念なから、心中から17年経ったという時間を感じることはできず、高僧のもつ威厳や風格の漂いはなく~

★桜谷草庵の場
皆、あのポスターでいやがおうでも期待が高まっていますからね~♪
玉三郎さん@桜姫は、権助があの時の男だと判ってからの表情と視線がとにかく、とにかく艶かしいのです! 権助を誘う表情が…スゴイです! 段治郎さん@権助は上背があるので、玉三郎さん@桜姫の背後から胸元に手を入れたり(鳴神体勢)、帯をほどいたり…が楽勝です(なんじゃそりゃ) 胸元に手を入れた時、桜姫の香箱に触れ「ちぇっ!邪魔だ!」とばかりにポーンと投げる笑いの演出は、固唾を飲んで観入っている観客にひと呼吸与えてくれます。 “帯び解き・あれ~くるくる”を桜姫が権助に対してするのには驚きました! そしていよいよポスター体勢になった時、「玉三郎さん、それ! その表情をポスターでして欲しかった!」というような恍惚とした表情で二人の顔は近づき…「きゃ~っ」となった所で御簾がスルスルと降りてきます。 多分、この場はお客さんの方を観てみるのも楽しいはず! 御簾が降りてきた瞬間「あ~ぁ」「はぁ…」といろんな感情が混じったため息が一斉に漏れましたので。 御簾内の中を覗きみる歌六さん@残月と笑三郎さん@長浦のコミカルな演技で、フッと楽になれました(そんだけ集中して観ていた訳ですね)
段治郎さん@釣鐘権助は安心して観てられました。 ご自身は「世話物は苦手」という事でしたが、色悪は結構されているので悪ぶりはよく出ていたと思います。 軽~いチンピラという感は◎

★稲瀬川の場
段治郎さん@清玄が受戒を破り、豹変して玉三郎さん@桜姫に迫るのは唐突感がぬぐえない。 お姫さまでありながら、腕には刺青をし赤子を抱えてさらし者になっている姿は「なんとも呆れたお姫さま」のセリフの通り。 暗い場面にひときわ赤姫の姿が色鮮やかで、その姿が美しく舞台に浮かびます。

★三囲堤の場
『もっとも風情のある場』とイヤホンガイドで解説がありましたが桜姫が花道で、清玄が上手の土手で…の割セリフは、リズム感があって耳に心地よい感じでした。  気になったのは段治郎さんの赤子の抱き方。 「多分まだ首がすわってナイ赤ちゃんなのに、それじゃ不安定だよ~」と、とにかく終始気になって仕方がありませんでした…。

三社祭

右近さん@悪玉猿弥さん@善玉。 桜姫…が、どんよりとした場面で終わったので、明るく楽しい舞踊に心が晴れます。 …と言いつつ、正直、特記すべき印象に残るものがなかったかな。
猿弥さん、素は左とん平だけど、顔をつくると山城新伍だよなぁ」とか、また自身の雑念が邪魔をしました。