エリザベート(初日)【博多座】

2001年10月以来の博多座での再演です。 同じ演目が博多座で二度もかかる…というのは1ヶ月公演としては初めてのこと。 前回の公演では全国公演の最終地でもあった事で、大変な盛り上がりをみせた博多座公演でしたので、博多座側の気合いの入れようもかなりのものです! 8月末には主演お三方を招いてのトークショーも行われ、PRはバッチリ☆ 今回のWトートは前半と後半とに分かれることなく、ほぼお二人とも1ヶ月間ご出演で観劇スケジュールがたてやすい…かと思いきや、他にもWキャストが増えて…やっぱり悩みに悩んだ観劇スケジュールになってしまいました~。
2004年版は5月に帝国劇場で1度観ましたが…演出の変わり方にただただ驚いて、細かいところまで観る事はもちろんできませんでしたので、今回の博多座公演、しかと見届けますよ~。
二人の母親。 私、オープニング、凄く好きなんです。 特にゾフィとルドヴィカの唄い出しが! いつも一緒にず~っと二人の母親のパートを心の中で唄ってます。 でも…残念な事に出だしのパンチがナイんです~ ♪エリィ~ザベェ~トの た・め・に したコトよ 全て彼女ぉ~の ためにしたこぉ~とぉ~♪…っていうあの出だし! コレを聴いて「あ~、始まるわ~」と気持がONになる、私のスイッチのフレーズなので、コレで気持ちが舞台に入れなかったから…オロオロしちゃいました。
初風さん@ゾフィは、全体を通して大満足! カーテンコールの優しい笑顔にも。
春風さん@ルドヴィカは、娘を皇室に輿入れさせようという見栄っ張りな強引な母親…という計算高く自分勝手な押しの強い女性には見えず、歌のパンチも弱くて印象が薄いです。 前回公演とのキャスティング違いに唯一とても戸惑った配役でした。

よつばのクローバー 山口さん@トート
「ノリにノッる!」「張り切ってるなぁ~」という印象でした。 【最後のダンス】は階段の上で“ソロリサイタル”状態。 朗々と歌い上げながら両手を大きく上下させて、ガッツポーズ(らしきもの)も出るし…さすがの迫力です! が“トート”というよりは“山口祐一郎”でしたね、アレは。
ドクトルの場面で「それがイイ。エリザヘェ~トゥ。待っていたぁ~っ!」っていうのが、あまりにも芝居がかっていて、すみません!笑ってしまいました。 これは今日のツボでした。
あと、パクさん@ルドルフに死のキスをするシーンで、一度顔をグッと引き寄せておいて…凄い勢いで突き放し…また引き寄せてブチュ~。 私は演出とは思いつつも「パクさんの汗が凄かったので、キスしようと思ったけどやっぱイヤだな」と突き放したけど…「でも、しなくちゃいけないしな」で引き戻した…のかしら~。 なんて、密かに思っていたら…何度も観ている友人は「アレ、多分振りを間違えたのよ」って! 面白すぎる。
しかし私、山口さんの歌を聴いて初めて“鳥肌体験”をしました。 【闇が広がる】です! 今まで聴き惚れるコトはあっても鳥肌までは立ったコトってなかったのですが、今日の【闇が広がる】は圧巻でした 劇場全体が震える感じでしたよ…。

よつばのクローバー 今さん@エルマー
「エルマーって、こんなに立ってた(目立った)役だったっけ?」という印象を受けました。 正直「なんで今さんがエルマーなんか?」って思ったくらい印象の薄い役だったので…。 しかし、今日観劇して考えを改めさせられました。 熱い闘志に燃えた若者のリーダーという感じを強く受け、とても惹き付けられました 今後、このお役に注目して観劇する楽しみも増えました。

よつばのクローバー パクさん@ルドルフ
「ココは伸ばして欲しいのに~」と思う所が多かったです。 5月に帝劇で観た時も気になったのですが、歌の終わりがプツッ、プツッと切れてしまう感がどうしても苦手でした。 ガタイがイイので、ビジュアル面では“線の細い悩める青年皇太子”という感がどうしても伝わってこないのですが、それは熱演で魅せてくれました!

よつばのクローバー 精神病院のなりきりエリザベート
今回の演出で「こっちの方がイイ!」と思った数少ないシーン(すみません)。 エリザベートになりきっている患者役の方、上手いですね! なりきっている様が傘やセンスなどの小道具が登場することによって良く解るようになったし、最後に病室に戻されてもずってエリザベートになりきったままで、また周りの患者もそのように扱っていて…細かい演出と演技に感動しました!
…とりあえず、初日の感想はこれまで。

北島三郎特別公演【博多座】 

最近、何故かチケットを間違った日程で確保する事が多く…自分で自分がちょっと心配な私。 今日も何故だか平日の夜の部のチケットを購入してしまい、ちょい早退して博多座へ。 しか~し!今日は朝から台風18号が九州最接近で、福岡市内の公共の交通期間は全面ストップ!というなんとも…な日でありました。 が!夕方には台風は過ぎ去りまして博多座、行ってきました!

幡随院長兵衛

正直言って…ここ数年見ているサブちゃんのお芝居の中で一番「ん~」って感じでした、私は。 オープニングは花魁道中なんかあってとっても華やかでしたが、あんなに高速で歩く花魁道中って初めて観たよ。
いきがかり上、子供を預かり本当の娘として年頃の娘に育てあげた所に、本当の親が引き取りたいと申し出て…。 【義理と人情】【男同士の友情】【親子の絆】を軸に展開するストーリー。 劇中の暗転で字幕つきで主題歌が流れる演出には…正直苦笑しながらも聴き入ってしまいましたが~。
いつもサブちゃんの女房役の野川由美子さんはソツなくさすがの存在感なのですが、白木みのるさん>や龍虎さんなどのサブちゃん芝居でお馴染みのメンバーの活躍の場が少なく、今回のゲスト俳優林与一さんも今ひとつ印象が薄く、なんだかもったいない起用の仕方の脚本になっていたような…。
ラストの大立ち廻りはキレは…置いておいて、吉原の大階段での奮闘ぶりに拍手☆ なんだけど「あれ?ソコで幕が降りておしまい?!」という感が強く、なんだかスッキリできない終わり方で…「ん~」。

北島三郎大いに唄う

「待ってました、サブちゃん!」さすが日本が誇る大エンターテナー
失礼ながら「サブちゃん、歌、ウマイ…」と改めて思ってしまう。 曲の合間合間のサブちゃんトークも軽妙で「今日は台風の中大勢のお客さんがこんなにも来てくださって、感謝感激」と度々感謝の気持ちを語っていました。
オープニングではド演歌なのに、何故か白いイブニングドレスを 着た大勢のお姉さんたちが舞台両袖からワラワラと現れて、 ムーディーに踊りあげ、コーラスのお兄さん方は何故だか手持ち マイクでちょっと斜め向きで整列。 不思議で面白いゾ!
セットも曲調に全くマッチしない雰囲気で場を盛り上げる時も あり、サブちゃんの衣裳も「素材はきっと高価なんだろうなぁ」と推察できるものの、デザインと色のセンスに謎が深まるばかり。 突っ込みどころ満載の歌謡ショー鑑賞はこれだからヤメられない!
そして!今回一番楽しみにしていた生【与作】。 しか~し! 何故だか前半はコーラスのお姉さん方が歌い上げ、サブちゃんは後半の部分をチラッと唄って終わり なんでだよぉ~!!
そしてそして、いきなり、本当にいきなり上手より登場してきた 歌謡ショー司会者。 「その衣装はどこで誂えたの?」と問いただしたくなるような印象的な衣装と、不思議な笑みを浮かべて流れるようなトーク。 「○○とかけて○○ととく、その心は…」 と2つ3つ、かまして客席をドン引きさせた後、何事もなかったか のように「それでは我らがサブちゃん、宜しくお願いしま~す」と 上手にハケていった司会者。 面白すぎる…。 しかし、その後、彼は二度と再びトークで現れることはなかった! 彼は果たして必要だったのか?
でもって今回のラスト、クライマックスの2曲で「やっぱりサブちゃん最高!」と思ってしまいますドライアイスの海をローリングする北島丸の船上で漁師姿のサブちゃんが熱唱する【北の漁場】! 今回は背景の映像の荒海も迫力満点で、ここ数年で私的には一番ナイス☆
それから【祭】になだれ込み~!! TAOの太鼓も大迫力。 今回のセットはまるで“香港のアバディーン”のよう…そこに巨大な赤提灯が登場し、サブちゃんがその上で熱唱! 「祭だ、祭だ」というリズムに合わせて、客席に飾ってある博多座の赤提灯も一緒にフラッシュするのもイカしてる♪ 1番が終わったところで、巨大提灯が半回転ししたかと思うとパカッと開いて、電飾獅子舞が登場。 さすがサブちゃん!舞台も客席も最高潮に達した終宴でした。
来年5月も博多座での公演が決まっているサブちゃん。 人気です!

一路真輝+内野聖陽+山口祐一郎=ブレミアムトークショー【メルパルク福岡】

10月の博多座【エリザベート】公演に先駆け、主演のお三方を迎えてのイベント
司会進行は地元のタレント?中島浩二さん(=ナカジー)でしたが、お三方の独特なリズムにナカジーの調子は最後まで狂いっぱなしで汗だくで司会進行のご様子。 特に山口さんの不思議なリズムに振り回されてました。
今日のトークショー、遠くからはなんと!北海道からご参加の方もいらっしゃったとか。 もちろん福岡以外の方もかなりの数いらっしゃってました。 お三方個人のファンなのか作品のファンなのか…。 昨日の台風の影響で遠征の方はもちろん、ご出演のお三方の足にも影響が出た
模様。 とにもかくにも皆様お疲れさまでした。
会場はまだ一度もエリザベートをご覧になった事がナイという方も結構多くて、舞台に関してはネタバレのような事は避けてのトーク。 最後はお客さんからの質問状に対して答える形。

さくらんぼ 衣装について
一路さんの衣装は皇后様なので豪華な素材を使ってあって…重いらしく、それを聞いた山口さんが「そうコレは重い」(鏡の間のドレス)って。 どうやら着たらしい、山口さん…。 一路さん&内野さんビックリ!
内野さんは動きが激しいので、動きやすい素材に…とか通気性がイイものを…とか衣装さんにお願いするらしい(汗っかきなので)

さくらんぼ 好きな食べ物
名古屋では?楽屋の冷蔵庫が内野さんと山口さん共有だったらしく冷凍庫には山口さんのアイスがぎっしり入っていたそう。 それで内野さんが山口さんに“アイスクリーム券”をプレゼントしたら山口さん大喜び。 でもその後に衣装さんから「山口さんにエサを与えないでください」と内野さんは怒られたそうです。

さくらんぼ 失敗談
一路さんは“エリザ300回”での挨拶を考えながら【私だけに】を唄っていたら…その日は禅さんと思っていたら綜馬さんで、それが予定外で動揺していたら、歌詞がトンでしまって♪鳥の、鳥が、鳥で~♪と唄ってしまい、後から舞台監督に「今日何回鳥飛んだ?」と。
内野さんは、よく一路さんのドレスの裾を踏むそうですが…一路さんは全く動じず「フンッ」て力強く引っ張って事なきを得るそう。 ちなみに山口さんには踏まれた事はなく「内野さんは動きまわりすぎるから踏むんだよ」と山口さん(ちょい得意気)

さくらんぼ オリンピックはみましたか?
山口さんは平泳ぎを見た日は影響されて、唄う時のブレスポイントが変わったそう。 手の動きも左右同じ動きをしてしまったとの事。 マラソンを見た日は、野口選手の腕フリを真似たそうです

さくらんぼ 犬と猫どっちが好き?(12才の子?の質問)
山口さんは、以前ずーっと猫だった時があって、稽古場でも言葉を交わさず?スキンシップで挨拶したり…で、今は家の隣の空き地に鈴を付けた黒い猫がいて(命名:クロスズ?)、会話が出来る。 好き…というよりは自分は猫、というようなコメント。
その後はプレゼント抽選会と、新聞掲載用の客席と一体となった記念撮影がありました。 最後のお一人つづの挨拶で、トークショーは苦手という内野さんが「あ…しっかりしなくっちゃ!」と自分で自分を励ましながらコメントしてたのが可笑しかったです。 トークショーなのに2回?カーテンコール…っていうのかな?があったのも面白かった~。

宝塚歌劇星組公演【博多座】

私にとって“年に一度の宝塚観劇”。 今年も行って参りました!
宝塚に関する知識はゼロに等しいのですが、歌舞伎公演では絶対にお目にかかることのナイ、客層や雰囲気、そしてスゴイ熱気が感じられるグッズ売り場やモニター周辺。 その独特な“ヅカワールド”を垣間みるのが楽しくて、ほぼ毎年行っています
博多座公演では各組がローテーションで来るのですが(現在はこの法則は崩れてマス)、今年は一巡して星組公演。 そして…去年に続き何故だか“中国もの”のお芝居がかかりました。 澤瀉屋さんの歌舞伎やお芝居といい…福岡という立地ゆえか?何故か中国ものがよくかかるような気がする、博多座
今公演のお芝居もショーも博多座が初お目見えらしく、トップのお二人もインタビューで熱く抱負を語っていらっしゃいました。

歌劇・花舞う長安 ~玄宗と楊貴妃~

湖月わたるさん@玄宗壇れいさん@楊貴妃。 そして宙組から客演の大和悠河さん@安禄山
ストーリーは玄宗が楊貴妃を見染めて政治をおろそかにし、安禄山が民衆と乱を起こし…という有名な部分のくだり。 お芝居的には、多分これから練られていくんだろうなぁ、という厳しい部分が目立ちました。 玄宗の見染めの強引さは納得が行くものの、楊貴妃の心の移り変わりや国が傾いていく危機感などは感じられず気がつけばいきなり反乱が起こって…。 どの人物に感情移入して観たらいいのか解りませんでした
しかしやはり衣装やセットはきらびやかで“ザ・ヅカ度100%”で満足! 今回は照明が素晴らしくって感動! 河村隆一が提供したテーマ曲での睡蓮のシーンは幻想的でとても美しくて素敵でした。

ロマンチカ宝塚’04 ~ドルチェ・ヴィータ!~

舞台は1940~60年代のヨーロッパ。 リゾート地の港を舞台に繰り広げられる華やかショー。 シャンソン、カンツォーネなどの曲調やユーロ・ポップなど次々とダンスや衣装が変わって楽しい。
ココでも感動したのは照明! 特にフロアーに当てる光のバリエーションが豊富で、一瞬にして『どういう場所か? シチュエーションか?』という事が判る感じで見入ってしまいました。
注目の方は大和悠河さん。 昨年の宙組公演で「カッコ綺麗な方だな」という印象が残ってて、今年唯一判るジェンヌさんでしたので。 ダンス、しなやかでキレがあって、とっても素敵! 船乗りの白いパンツでも「足長っ!」と思ったけれど、ラインダンスで網タイツで出てきた時は、その脚線美に釘づけ! 「足長っ! キレイ!」 女役の時のお顔は…なんとなく浅丘ルリ子を彷彿とさせましたけど。 しかし…歌が~、歌がぁ~っ!
いや~、ショーは楽しかった! “ヅカワールド”思いっきり堪能しました。

六月博多座大歌舞伎・夜の部【博多座】

十種香

『これぞ歌舞伎!』的な大道具の機構と、舞台演出。 そして豪華絢爛な衣装で、目に“美”という気が送られてくる感じ。 舞台に近いお席の方は、実際にたいているお香の香りが…なんですよね?私もいつの日か、そんなお席で拝見してみたいです。
魁春さん@八重垣姫は「こんなに表情が愛らしい人だったんだ…」とビックリなほど素敵で、とってもいじらしい…けど大胆!、な感じがピタッとハマていらっしゃいました。
時蔵さん@濡衣は、凛とした美しさ。 黒のやお着物がとっても映えて素敵。
二人の対照的な女性に挟まれて、鴈治郎さん@武田勝頼富十郎さん@長尾謙信。 豪華です、実に贅沢な気分です。 翫雀さん@白須賀六郎は、力強いアクセントにぴったり!躍動感あふれる動きと勢いで、短い時間だけど、息を飲んで惹き付けられてしまいました。

年 増

久々に一人舞踏、というのを拝見した…と思います。 昼の部での、しまり屋さんのお辻@お江戸みやげ、でのラブリーさでビックリしていたら、この年増でも魅せていただきました! さすが、な舞踏です。 次から次へといろんな人物になってお話を進めていく様は、まるでパントマイムのようで、周りにいるであろう誰かが見えてくる感じ?! 特に好きなのは、籠の座布団を琴にみたてて弾くとところ。 ちょっとツバつけて琴爪をはめる仕草とか、こまかくてこまかくて…。
これだけの舞踏をお一人で勤めて観客を魅了するって…ホントにスゴイですね~。

勧進帳

幸四郎さん@弁慶は、博多座で二度目の上演です。 勧進帳でいうなら、柿落とし公演の際に團十郎さんがされて、『博多の人は三回目』となる博多座での公演。 それだけ、やっぱり人気狂言なんでしょうね…。 幕見も一番の人気のようです。
今公演は人間国宝が三人(芝翫・鴈治郎・富十郎)もご出演の為“一役”という方(もったいなぁーーーいっ!)が結構いらっしゃって高麗蔵さん@亀井六郎もそう。 高麗蔵さんはこの前の二月も博多座ご出演で、またまた嬉しいご来福だったのに、残念!

其小唄夢廓

上の巻、しか観たコトがなかったので、ものすご~く楽しみに観劇。
演出の工夫で“幕が切って落とされる”というのは、歌舞伎独特の素晴らしいものだと思うのですが、この演目は結構使われていますね。 客席が感嘆の声をもらすのも楽しい。 きっと大道具さんはこの客席のどよめきで「や~りぃ~♪」 なんでしょうね。 “天紅”っていう色っぽい文、コレは私、初めて知りましたが、なんとも風流ですね。
下の巻では【権八髪梳きの場】では、梅玉さん@権八時蔵さん@小紫の、言葉は多くは交わさないけれど、ひとつひとつの仕草が「あなたを想っていますよ」という事がひしひしと伝わってきました。
前髪、ポロッととれるのはイイのですが、剃った後、おでこの部分も濡れタオルで拭き取ってあげてほしい…と、何故だかそんなトコが猛烈に気になってしまった!
立腹の場】では、ほんの短い時間なのに、船が三艘も出てくるし…幕は切っておされるし…で「大道具さんに大拍手~」な贅沢な場で、大満足!