エリザベート(キャスト感想-2/2)【博多座】

他のキャストはエリザベート(キャスト感想-1/2)

山崎育三郎さ@ルキーニ このお役は…大変な語弊があるかもですが“お芝居が主で歌がそこそこ上手い人”が演じるのが適任なのでは?と思ったルキーニでした。 歌はもちろん上手いのですが、それ故に周りと声が馴染んでしまい、ストーリーテラーとして筋立てを観客に語って聞かせる声として届きにくく感じた。

成河さん@ルキーニ ストレートプレイ含め初めて拝見。 上手いっ! 声が周囲とは異質でパーンと際立って耳に届いて惹きつけられる! ストーリーテラーというより“狂言回し”と表現した方が適しているかも(ん?一緒?)。 細かい演技や表情に目を奪われるんだけど、うるさくない…という絶妙な塩梅。 「エラそうな奴なら誰でも良かった」と殺人という大罪を犯す狂気を目にたたえている説得力あるルキーニ。

涼風真世さん@ゾフィー まさかタイトルロールを演じていた方が、このお役で再登板とは! 【皇后の務め】でシシィが♪私を妬んでる〜♪と、いうフレーズも納得の美しい皇太后。 美しい故に冷たさが際立つのですが【皇后の勝利】では、悪巧みをワクワクと企てる表情と「頼みましたよっ♪」が独自の色で可愛い! 二幕でのフケっぷりは、歌、ヴィジュアル共にちょっと酷で『涼風さんはまだお美しい役で拝見したい』と思った次第。

香寿たつきさん@ゾフィー 『M!』のヴァルトシュテッテン男爵夫人が大好きなので、諭すようなナンバーは説得力を持って心に響いてくる(ってゾフィーは怖いけど) 私のイメージするゾフィーそのもの! 強く〜!厳しく〜!、ちびルド君と一緒に半べそかきそうなくらい怖い…から【皇后の死】で、秘めていた愛情の深さに愕然とする。 私が観劇した日「綺麗な男なら……女なら他にもいます」と間違えたのはご愛敬♪ うん、綺麗な男、沢山ご出演ですものね。

古川雄大さん@ルドルフ もう…なんか見慣れたというか、落ち着いたというか…しっかりしたイメージで自殺するような繊細さは感じられず。 目もギラギラしていて野望に燃えてる感じで「おやじ、俺は俺の道を進むぜ!」な自我が強い印象。 命を落としてトートダンサーに棺桶に運ばれるまで、ずっと目を開けている表情は最期の最後まで引きつけられる。 うん、やっぱり現世に未練残してるでしょ? 思わずキレて衝動的に引き金を引いた感じ

京本大我さん@ルドルフ 初登板の時、すっごく観たくていろいろと画策したものの観劇叶わず。 まさか博多座で観れるとは!と期待値マックス。 精神的に弱い、非常に繊細な皇太子がニンに合ってる! 歌も失礼ながら思ったよりも…だし。 自殺するトートダンサーズに翻弄されるダンスでは“ヅカの男役さん”みたいだった。全然違う雰囲気のお役の時、どんな役者さんになるのか観てみたい。

田代万里生さん@フランツ 禅さんファンとしては寂しさひとしおで観劇に臨んだものの、執務室の出、その若々しい皇太子に「あ、もう禅さん卒業で正解」と納得。 ルドルフからフランツへ…な万里生さんだもの「あぁ、お父さんソックリに立派になって!」とその成長に目を細める近所のおばちゃん状態で拝見。舞台が進むにつれ「万里生フランツ、めちっゃイイ!」と興奮。 歌が上手い(失礼な言い方!)のはもちろん知ってはいたものの、フランツの曲って彼の美声が際立ちませんか? 特に【子供の養育は】の扉前は聴き惚れました♪ 舞台進行と共にフランツが確実に年を重ねていき、大好きな【夜のボート】は「有難う!万里生さん」、泣きました。 残念ながら帝劇でWキャストだった佐藤隆紀さんは全国ツアー離脱の為、拝見出来なかったのは心残り(DVD楽しみ♪)

未来優希さん@ルドヴィカ/マダム・ヴォルフ 今演出からお役を兼ねてるんですね! ヅカの時代の舞台は一度拝見したきりですが「パンチが効いた方だなぁ…」と印象に残ってて、近年のご活躍が楽しみの役者さんのお一人♪ どれもソツなく上手くて、どこかクスッと笑えるコミカルな風味が魅力的!

大谷美智浩さん@マックス公爵/ツェップス こちらも二役へ。 娘が憧れるほどの自由人の父親としての大らかな魅力がナイ。ツェップスは【ミルク】で荷台を囲んで足踏みするステップ後ろ姿が毎回ツボでした。 なんか、どうしても目が行く!

ちびルド大内天くん、大河原爽介くん、池田優斗くんの3人を拝見(加藤憲史郎くん観れず)。 特筆すべきは池田くん! かつて、これほど歌ウマーなちびルドくんが居ただろうか? お芝居もしっかりしててビックリ! 何年か後、この作品に別のお役で帰ってくるかも♪

2016博多座エリザ

キャスト
・8/9(火)ソワレ= 蘭乃/城田/京本/香寿/山崎/大河原
・8/10(水)マチネ= 花總/城田/古川/涼風/山崎/大内
・8/13(土)ソワレ= 花總/城田/京本/涼風/山崎/大内
・8/14(日)マチネ= 花總/城田/京本/香寿/成河/大内
・8/17(水)マチネ= 蘭乃/城田/古川/涼風/山崎/大河原
・8/30(火)マチネ= 花總/城田/古川/香寿/山崎/池田
・9/4(日)マチネ= 花總/城田/古川/涼風/成河/池田
劇場
博多座
公演期間・時間
2016.8.6(土)〜9.4(日)/【マチネ】13:00〜【ソワレ】17:00〜

エリザベート(キャスト感想-1/2)【博多座】

私、2010年の城田優さん@トートがデビューした帝劇公演は、ギリギリまで遠征スケジュール調整に足掻いたものの、結局観劇叶わず…で涙をのみ、それ以来ず〜っと再登板を熱望していました。 が、そのデビュー公演では、ご本人は精神的に相当しんどかったらしい記事を目にしていたので、二度と観る機会はナイだろうと半ば諦めていたところに、昨年まさかの再登板ですよ、奥さん! しかしそれも帝劇だけの出演かと思いきや、今年は全国ツアーで回って、おらが街の博多座で城田トートを観れますよ、奥さん! 昨年、遠征しそうになる気持ちをグッと堪えて…近年例をみない酷暑の8月の福岡、博多座公演に投資。 私『当日券を求めて博多座に並ぶ』という行為は、2007年10月【レ・ミゼラブル/20周年SP全キャスト!奇跡の5日間】(←勝手に命名)以来の事! 博多座公演はいつも公演期間後半になってリピーターが激増してくるので、前半から飛ばしていきました、千穐楽を含め計7回の観劇、全て城田トートです。

演出に関しては別記事に書いたので、キャストの感想のみ。

城田優さん@トート 私が舞台の城田さんを拝見したのは【スウィーニー・トッド】のアンソニー以来、9年振り!2度目(あ!再演のアンソニーは田代万里生さんだ!)。 5年前から待ちに待った観劇の期待が膨らみ過ぎて、自分の目で観るまで不安でしたが、羽背負って降臨した時点で「あ、MY BESTトート決定☆」 二次元か?!と思う美しさが、これまた異次元の空気感を纏って、終始誰よりも高い位置から全体を見渡し支配し、全てを操っている様をヴィジュアルで納得させられ、城田さん、顔に汗かかないから更に体温が感じられナイので“非人間”然として、自分の思い描く“理想のトート”像そのものが舞台上に存在している事に感嘆! 終始「何故、黄泉の国へ来ないのか?」と、苦しみながら必死に生きようする人々を不思議そうに見ている様や、“人間、入ります” と人魂を注入して群衆に紛れていく様は目に新しく、とりわけ人と接した後に手で口を覆って拭う所作と目が印象的。歌は、遥か彼方の記憶を辿った印象としては『こんなに歌える人なんだ!』という驚きと、独自の歌唱が耳に新しく、聴く度に歌い方を少しずつ変えていたので、それも聴きどころのひとつとして楽しめた♪ 『城田優、これだけニンに合ったお役もナイだろう』と思うのだけど、どのインタビューや記事を目にしても“トートを演じる怖さや苦しさ”ばかり語っているので『今ツアーで卒業だろう、ましてや博多座で観れるなんてことは二度とナイだろう』酷暑の熱で目に焼き付けたぞ! …けど、千穐楽のカーテンコール挨拶で『高校生以来振りに毎日楽しく舞台に立った』という前向きコメントだったので、これは…♪ ともあれ次は“顔色の良いお役”で拝見したくもあります(アンソニーとトートしか観てナイから)

花總まりさん@エリザベート レジェントと化した彼女のエリザベートは「いつか観たい!」と思っていたので、こちらも期待値が高過ぎたのですが…歴代の演者が全て上書きされるほどのハマリ役! 大変失礼ながら、これほど歌える方だとは思っていなかった!というのは大きな驚き。 公演期間の後半から、ますます声が出ている歌がノッている印象でした。 舞台の進行と共にちゃんと役として年齢を重ねて行く様は見事で、とにかく丁寧な演技に心惹かれました。 『さすがヅカ伝説の娘役TOPと思うドレス姿や捌き方の美しさ』は他の演目で何度か目にしていましたが、それ以上の印象に残ることはなかったのに、エリザベートでは“気品”を身にまとい、何故こうまでハマるのか?不思議なくらい“花總まり=エリザベート”と、他の追随を許さない圧倒的な“何か”を感じました。 細い腕をトートにブンブンと振り回される度に「折れちゃう!」と心配になるほど細いっ!(後半腕に青タン発見) 花總さん、あの体型と若さを維持しているのも脅威ですね。 他の新しいお役で拝見するのが楽しみになりました。

蘭乃はなさん@エリザベート “エリザベートはヅカ出身者から”という縛りはもう止めませんか? 少女時代から黄泉の世界へ旅立つまで、ず〜っと同じ調子で通していた事にビックリ。 花總さんとのWキャストでは、誰が起用されても酷だろうけど、演者の歌、演技共に観客が忍耐を強いられる起用って…どうよ? …とはいえ、蘭乃さん、ニンに合ったお役にはピタッとハマる方かも?と、是非他の演目で拝見してみたい。

エリザベート(キャスト感想-2/2)へ続く…

 

キャスト
・8/9(火)ソワレ= 蘭乃/城田/京本/香寿/山崎/大河原
・8/10(水)マチネ= 花總/城田/古川/涼風/山崎/大内
・8/13(土)ソワレ= 花總/城田/京本/涼風/山崎/大内
・8/14(日)マチネ= 花總/城田/京本/香寿/成河/大内
・8/17(水)マチネ= 蘭乃/城田/古川/涼風/山崎/大河原
・8/30(火)マチネ= 花總/城田/古川/香寿/山崎/池田
・9/4(日)マチネ= 花總/城田/古川/涼風/成河/池田
劇場
博多座
公演期間・時間
2016.8.6(土)〜9.4(日)/【マチネ】13:00〜【ソワレ】17:00〜

5度目の【博多座エリザ】過去公演記録

今年、博多座での【エリザベート】の上演は4年振り5度目。 
2015年に一新された演出を、自身の観劇の記録として過去の公演と比較して“おぼえ書き”。

☆博多座初演(2001年10月)一路真輝/山口祐一郎・内野聖陽
ずっと周り続ける回り舞台の演出と、もはや伝説になった、トートダンサーズが黒衣を脱ぎ捨て真っ白半裸状態で柱に駆け登り一体化し、羽ばたくラスト。 千穐楽は終演後、博多座正面玄関から全キャストが私服に着替えて出てきて、博多座に横付けされたマイクロバスに乗り込んで打ち上げ会場へ出発(二日市温泉へ…だったはず?) 前年、帝国劇場での東宝版初演を経て翌年の初の全国ツアー最終地の大千穐楽だった為、全国から駆けつけたエリザファンがモッシュ状態で博多座正面でバスお見送り。 何かの優勝パレードのようだったなぁ(後に二度とこんな事は行われてナイ!) この公演では、ちびルドで小野賢章さんがご出演。 今度【ロミオ&ジュリエット】にご出演ですね♪ ミュージカル作品で博多座に戻って来て欲しい!! 「僕はママの鏡だ!(by黒子テツヤ)」

☆2度目(2004年10月)一路真輝/山口祐一郎・内野聖陽
当時、演出の小池さん的にブームだったのか?LED電飾看板で背景が描かれ、非常にチープな印象で不評。 既存曲の歌詞の所々が変更になったり、【夢とうつつの狭間に】【皇后の血筋】がカット、【子供の養育は】【私が踊る時】【ゾフィーの死】が追加。 シシィの傲慢さと、ゾフィーなりの愛情が際立ち、キャラクターへの理解がより深まった印象。  『シシィ、棺桶から棺桶へ』

☆3度目(2008年9月)涼風真世・朝海ひかる/山口祐一郎・武田真治
背景スクリーンにその情景(イラスト)を映し出すものに変更され、今まで観客がイメージで補っていたシーンが舞台美術として表現。 演出うんぬんよりも、武田トートのキャラクター作りが独自色が出ていて印象深かった。

☆4度目(2012年7月)春野寿美礼・瀬名じゅん/山口祐一郎・石丸幹二・マテ・カマラス
ほぼ前回と変更なし…だったかと、多分(←ご指摘お願いします!)

☆5度目(2016年8月)花總まり・蘭乃はな/城田優・井上芳雄
演出、舞台美術、衣装等が昨年の帝劇公演から一新され、今年、博多〜大阪〜名古屋と全国ツアーへ。 全体的に一番暗くて(色味が)、客席からの目線が高く圧迫感があり、舞台が狭い印象。 闇はあんまり広がってナイ。 大好きな【夜のボート】も二人の距離がすごく近くて“スレ違って離れていく”余韻がナイ。 【私だけに】の滑り台は謎な演出。 「私を返して!」「死にたいのか?」は今演出から? カーテンコールの際のトートの曲はいつから【最後のダンス】になってるんだろう?

博多座で上演がナイ年には、日生劇場や帝国劇場に遠征したり、2007年にはウィーン版の来日公演を観劇…と、この作品の何がこんなに私を観劇に駆り立てるのか? 何度観てもやっぱり好きな作品だけど、何処がどう好きなのか未だに解明せず。 作品としての観劇回数は…怖くて数えたことがナイ。ちなみに「いつか宝塚版を観てみたい」という願望は未だ叶わず。

しかし演出がガラッと変わる度に『一度完成して好評に受け入れられたものを、またゼロから創り直して進化させる』って、凄い事だな、と毎度感嘆させられます。 “作品をつくる”というパッションが凄い! でも…何度演出が変わっても、体操室は『吊り輪に捕まろうとしてフラつく』ばかりなので、今度はその横の器具を使って、無茶してみないか?

今公演の観劇レポートは別記事にて。

アフタートークショー(高嶋×瀬名×平方)【博多座】

上手より高嶋政宏さん(普段着です、と紹介)、瀬名じゅんさん(バートイシュルの衣装)、平方元基さん(ルドルフ通常服)。
前回と同じくチビルドのお二人、今回は鈴木知憲くん+加藤清史郎くんからの質問に答える形で治田治さんが進行でしたが…終始、福岡出身の平方君が何かといじられていた印象。 彼は最初、稽古場ですご~く大人しかったそうでが、今では注意されるくらいよくしゃべる“いじられキャラ”?との事。
以下、質問内容から広がった話しが多かったので『どの質問にどの答えだったか』というのが、かなりあやふやです(こんなやり取りがあった…という雰囲気でお許しを)

Q 高嶋さんはシングルキャストですが、何が大変ですか? 怪我とかしませんか?
? = 帝劇公演で残り4回で千穐楽、となった公演時バートイシュルで荷台からシシィを抱えて下ろす際に肉離れした。 ステージ上の近くにいたキャスト各々に「肉離れした」「肉離れした」と耳打ちして回って袖に引っ込むと車椅子が用意されており…さすがのチームワークで感激!(今年の名古屋公演でルキーニ1000回だそう) 公演終了後タクシーで病院へ移動中、東宝のお偉いさんから電話で「痛いでしょ?あと少し頑張ってね」と非情なお言葉があったらしい。
= 別の作品でやはり足の筋系の怪我をしたらしく、その時も東宝の人から同じような電話あり。
= 今のところ名前の通り“げんき”です!

Q ラーメンは食べましたか?
? = 博多座に来る度に地元の有名ラーメン店を巡ってるが、今回は今更ながらあの一蘭に行った。 うどん屋も開拓中で…と、熱く語る。 情報は毎朝【ももち浜ストア】を見て仕入れてるとの事。 今回は雑誌の占いに“痛風に注意”と書いてあったので、もつ鍋は食べていない(瀬名さんからかなり突っ込まれてた)
= 実は…地元の人間ってもつ鍋ってあまり食べないし、屋台にも入らない(客席に同意を求めると多くの賛同が。私もそうです)観光客の方が盛り上げてくださって人気が出たイメージなんで、店とかあまり知らない。

Q 卵3個とオレンジ2つで暮らせますか?
= 絶対無理! でもマチネ~ソワレと続く公演時の時はプロテインしか飲まないことも有り。 博多にはペットの犬を連れてきているので、ワンコの食事作りの為に公演後はウィークリーマンションに直帰する為(ペットOKな物件は品薄で探すのが大変だったらしい)博多の美味しい食事処に行けていない。
? = 今滞在しているウィークリーマンションは奥様シルビアさんチョイスの物件との事で、屋上にジャグジー付き、1階にはミネラルウォーターの給水所があり快適生活♪だそう。
= 三食付きの自宅通勤。 「博多の美味しい食事処ならお任せください!」 平方くんのお父様が明太子パンとガーリックパンを楽屋差し入れた事があり、高嶋さん+瀬名さんに大好評。「また宜しく♪」「父に言うときます(←博多弁)」

Q 一番重い衣装と鬘はどれですか?
= 衣装は一幕ラスト、鏡の間のシーンでの白いドレス。 鬘は戴冠式での王冠+鬘でかな~り重いとのこと。
三択クイズです。 マダムヴォルフの館でマリーはなんと叫んでるでしょう?
答えはフランス語で「いらっしゃいませ」の意味。 出題者の清志郎くんは「べっこう飴」と聞こえるそうです。
最後にお一人づつご挨拶があり、平方くんが…これはトークショー全般においてなんですが「とにかく地元で公演出来る嬉しさ爆発!といった…ちょっと舞い上がってて会話が上手くまとまらない感じがほほえましかった」です。

エリザベート(瀬名×マテ)【博多座】

もういい加減飽きが来ていた感のあるエリザベートでしたが…今日は主要キャスト中、寿ひづるさん@ゾフィー以外は初めて観るキャスト揃いだったので、久し振りに味わう観劇前のワクワクした気持ちで臨みました♪(東宝の思うツボだな) 一番の楽しみは久し振りに新キャスト登場でWとなったフランツ・ヨーゼフの岡田浩暉さん(って私は禅ファンですが)
以下、各キャストについて。
岡田浩暉さん@フランツ・ヨーゼフ イイ! すっごくイイ☆ 謁見の間では『皇太子がそのまま大きくなって皇帝陛下になったのね…』と、その面影が残るような青年っぷり。 母親のゾフィーの手のうちで転がされている感がものすごくあって「しっかり!」と応援したくなる。 全体を通して、わりと感情を露にするタイプのフランツで「解りやすい~♪」 エリザベートさんよ、こんなフランツのどこがそんなに我慢できなかったのさ?と思ってしまう好人物のようであり。 【HASS】前の親子喧嘩では、バンバン息子にぶつかってて新鮮でした☆ 岡田さんの声って高いイメージがあったので、今回はその歌声に驚き、改めて「歌ウマ~♪」と聴き入りました。  これからの更なる進化を拝見するのも楽しみです。

瀬名じゅんさん@エリザベート 強い。 ひたすら強い。 一幕ラスト、鏡の間での白いドレス姿は勇ましく、戦闘服のよう。 「このシーンでそのボリョームで歌う?話す?」と驚く事度々で、とにかく我が強いキャラクターが更に強調された印象を受けました。 あんな力強い【ルドルフの葬儀】と【夜のボート】って…。 ♪…ゾフィから取り返してみたものの、自分の手では育てず人に任せきり~♪で完全に「やっぱエリザベートって人として嫌い」と再確認。 これだけ主人公に全く共感出来ないのに、何故この作品自体はこんなにも好きなんだろう?と毎回不思議になります。 娘時代が無理なくキュートでした。
マテ・カラマスさん@トート ウィーン版のトートがまさか日本版に出演、しかも地方巡業までしてくれるとは!という驚きと期待で拝見。 基本的に歌が上手い方って耳がイイんでしょうね? 歌に日本語の違和感は殆どなく、彼独自のアレンジがすごく新鮮で聴いているのが楽しい♪ セリフとなると…それは劇団四季開口法で鍛えた耳を持っている私、全く問題気になりません(ってかむしろ四季よりも自然なセリフまわし!) よりロック色の強いトート、とにかくいろいろが新鮮で魅入りました。 一幕最後、鏡の間の最後、ポールダンサーのように悩まし気に扉にもたれている姿がツボでした。 蒸し暑い日本の夏に、遠い異国の地に長期間、しかも西の端まで…有り難うございました♪
平方元基さん@ルドルフ 皇太子は、これで福岡が2人も輩出した事になりますね。 歌がすごく安定していて、聴いていて心地イイ~! 見た目なのか?演技なのか?やたら落ち着いた皇太子に見え“孤独に一人悩める皇太子”感はあまり感じられず。 今後、他の作品でも拝見するのが楽しみ。
今期のマダム・ヴォルフのコレクションの皆さん、おみ足がメチャメチャ綺麗! M字開脚パッカァ~でも、と~っても綺麗で見とれちゃいました☆
新キャストがズラリで目に新しくても、贔屓が出ていても「やっぱりちょっと飽きたな」と、今公演2回の観劇を経て思ったのは事実。 400年近くも同じ演目が上演されている歌舞伎にはそんな事は感じナイんだけどなぁ…。 ミュージカルも古典作品になればそうなるのかな?
感想が長くなったので【アフタートークショー】は別記事に改めます。

劇場 キャスト
エリザベート:瀬名じゅん/トート:マテ・カラマス/フランツ・ヨーゼフ:岡田浩暉/ゾフィー:寿ひづる/ルドルフ:平方元基/少年ルドルフ:鈴木知憲