寿初春大歌舞伎・夜の部【松竹座】

菊畑

私、初めて観た演目です。 これまた吉右衛門さんが21年 ぶりに智恵内演じるとあって話題の演目でした。 舞台セットや役者陣のこしらえは目にとっても鮮やかで うっとり…。 個人的には赤姫の芝雀さんを拝見できて 幸せでした(*^m^*)

壽靱猿

扇雀さんのご長男・虎之介くんが松竹座初お目見え! そしてお父様の扇雀さん、お爺さまの鴈治郎さん…と 親子孫三大が顔をそろえ、成駒屋ご贔屓には垂涎~。
そしてそして…虎之介くんの愛らしさをくってしまう くらいラブリーなのはが女大名の吉右衛門さん♪ 吉右衛門さんの女形自体、初めて拝見したので衝撃的! 出来ることならもう一度観てみたかった~。

人間万事金世中

富十郎さんの代役として梅玉さんが勢左衛門。 いつも凛とした気品あふれるイメージの梅玉さんが その容姿だけで笑いを取るのが衝撃的に面白かった!

俄獅子

梅玉さん@鳶頭、秀太郎さん@芸者。 と~っても華やか♪  特に秀太郎さんの表情が観ている私もウキウキとしてくる ほど楽しそうで印象的。

今年は翫雀さんの舞台、観るゾ~!!

寿初春大歌舞伎・昼の部【松竹座】

大寒波にすっぽりと包まれた週末、福岡では珍しく雪が降ったり積もったり…で、移動の足が麻痺するのでは~とドキドキしていましたが、行き帰りの便とも大きな影響もなく“松竹座遠征”行って参りました!
実は…大のご贔屓・翫雀さんの舞台を生で拝見するのは昨年の3月以来。 昼の部は全ての演目にご出演!というご活躍で、私にとってまさに【寿初春大歌舞伎】って感じでした(*^m^*)

南総里見八犬伝

一番最近では博多座で観たのですが、八剣士が勢ぞろい する場面での上から降りてくる雲のデザイン(電飾)が 博多座の時よりハイテクな仕様になってました(^∇^;) 凝縮して歌舞伎の魅力を満喫できる演目でやっぱり好き。

土 蜘

吉右衛門さんが昭和54年以来…という事もあって幕見も 一番人気! 前半の怪しげな僧ぶりは全身から“タダ者 ではない雰囲気”が立ち上るような感じ。 幸運にも 花横のお席だったので、袖の中に身を隠して走り去る 引っ込みのすざまじい形相もとくと拝見できました♪ 蜘蛛となってからの迫力。 「カッコイイ~」につきます。

封印切

鴈治郎さん&翫雀さんのの初顔合わせ! 今遠征はコレが お目当てで幕見を含めて二回拝見できました♪  嬉しいような、心配のような…ドキドキしながら拝見した 翫雀さん@梅川でしたが、最近、女形もされる機会が増えて いらっしゃる事もあって、私の中では以前ほどの違和感 はなく“福々している”感じがしてとっても可愛らしい!  今年のこれからのご活躍が更に楽しみになりました。
秀太郎さん@おえん。 上手いですね…ホント、上手いです。 おばちゃんにしか見えません、ホント。 大好きです♪

阿修羅城の瞳【松竹座】

初演の時のビデオを観て思っていた事。 「これは…生の舞台で観たらもっとオモシロかったんだろうなぁ」 で、再演の話しを聞いて「おっ♪」 キャストを聞いて「遠征決定!」
計らずも阪神タイガース、18年ぶりのリーグ優勝までマジック2となって盛り上がる大阪松竹座に行って参りました(劇場はアノ戎橋がすぐ近く。恐ろしいまでの人口密度!)

染五郎さんが劇団・新感線☆に客演した今回の【阿修羅城の瞳】といい【アテルイ】といい…何が好きかっていうと、スチール写真のアートディレクション! モデルや写真も…もちろんイイんでしょうけど、あのデザインが大好き♪ クリエイター魂が刺激されるポスターや豪華パンフレット。 デザイン構成もシビれます。 豪華すぎて重たいので、予定がなかったけど“写真集付きパンフレット”買っちゃいました~。

はじめに…ご覧になった事のナイ方の為にストーリーを…となるとメチャ長くなるので、割愛させていただきます。

さて、感想は…と言いますと、「天海祐希さん@闇のつばきの、見るものを威圧するほどの美しさ」「橋本じゅんさん@祓刀斉の“いいんじゃない?”」「右近健一さんの@呼鉄の丸まっちぃラブリーさ」が私的“◎”な部分。

伊原剛さん@安部邪空は“デッカイ”という部分での存在感はあるけど、真面目すぎるのか?硬いのか?今イチ印象が薄い」「夏木マリさん@美惨は“うるさい”。 あそこまで美惨が表立って目立つ必要がある役ではナイ気がする」というのが私的“?”な部分でした。

江戸の町に出没する“鬼ども”。 顔の造りはちょっと“恐竜チック”だけど、暗い照明に無数の赤い目が光り不気味さを醸し出していて面白かった。 私は記憶にナイけれど、前回とこの顔の造りは変わっているそうです。
通して、一番グッときたのは…実はオープンニング。 布が舞台中央まであがって、そこに炎と瞳の映像が写し出され【阿修羅城の瞳】というタイトル。 メラメラと炎で焼け落ちる…ような映像とともにそのタイトルが弾ける…といった演出で相当グッときた。 「これ…“いいんじゃない?”」

大阪を去る15日夜、タイガース優勝決定。 おめでとうございました!

初春大歌舞伎・昼の部【松竹座】

春調娘七種

孝太郎さん@静御前翫雀さん@曽我五郎扇雀さん@曽我十郎。『正月の風俗を七種を題材にした長唄舞踏』とい事で目にも艶やかで、新年の幕開け華やかな舞台。 …なのはもちろんですが、スイマセン! もう“翫雀さん+孝太郎さん”という事だけで私はハッピーな気持ちをた~くさんもらってしまいました♪

将軍江戸を去る

実は、初観劇の演目。 今回は梅玉さん@徳川慶喜だったのですが“真山青果の史劇”は、これまた梅玉さん@頼家での【頼朝の死】を拝見した記憶が新しかったので、そのセリフ回しが再び耳に心地よかったです。
梅玉さんはやはり“ロンリー貴公子”が似合うなぁ…。 「江戸の地よ、江戸の人よ、さらば」ただ…襲名披露公演にはちょっと「?」の雰囲気の演目だったなぁ~(男ばっかりで華やかさに欠けるし) しかし、秀太郎さん@高橋伊勢守は衝撃的! 私、多分、舞台においての立役のお姿は初めて拝見したと思うので! やっぱり役者さんってスゴイなぁ…。

口上

幹部俳優のみ。 という事で至って真面目な口上で…残念?! 秀太郎さんのお話で「歌右衛門の叔父様に“デ”ズニーランドに連れていってもらった…」というくだりにニッコリでした。

二人夕霧

おかしい~っ! 面白~い! しかしコレでいいのか?! って感じのお話でした。(好評につき3月の歌舞伎座でも上演)仁左衛門さん@藤屋伊左衛門の、懲りないおぼっちゃまぶりが、またなんとも言えずはんなりとした色気もあって笑えます。 そして“指南所”の弟子、弥十郎さん@いや風、玉太郎さん@てんれつ、上村吉弥さん@小れんのトボケぶり。 特に吉弥さんの三味線小唄「べべべべんべんべん!」と間の手を入れるのが笑いのツボにハマりました! 花道をタコを手に登場する魁春さん@後の夕霧、ツボでした! 艶やかに着飾った遊女の手にタコ。 ツボでした(タコツボ…だからじゃないよ!)

初春大歌舞伎・夜の部【松竹座】

二代目中村魁春襲名披露! 2003年の“歌舞伎はじめ”は大阪松竹座への遠征でした♪
翫雀さん、孝太郎さん…とご贔屓役者が揃ってのご出演という事で即決だったのですが…とっても良かった! 【歌舞伎四百年】という今年、更なる素敵な舞台に遭遇できそうな、そんな熱のこもった舞台でした。(上村吉弥さんの女形のお姿が拝見できなかったのは意外~)

義賢最期

公演期間半ばで仁左衛門さんが足に怪我をされたとの事で、残念ながら私が拝見した時は“戸板倒し”がありませんでした。  しかし、そんな事は見終わるまで全く忘れてしまう気迫のこもった舞台でした。 仁左衛門さんがこの当り役を大阪で演じるのは初演以来だそうです。 気迫はもちろんなのですが“絵的になんて美しいのだろう…”と思いました。 浅葱色の裃を振り回しながらあばれ、白い顔や着物に流れる赤い血、そして逆毛の黒髪を振り乱し…色彩の対比がそれはそれは鮮やかで見入ってしまいました! 舞台から「気迫に押される!」と思ったのは今回が初めてかもしれません。

京鹿子娘道成寺

魁春さん@白拍子花子。 しかし…どうしても“豪華所化陣”に目がいってしまう~! “まいづくし”に大袈裟なリアクションをする翫雀さんに笑い、思いっきりご本人が楽しんでいらっしゃる様子の孝太郎さんに笑い…楽しかったです♪

曽根崎心中

今年は鴈治郎さんが“お初上演50年目”という記念の年。 翌月は新橋演舞場で、6月にはロシアで上演予定。 『半世紀・19才のお初』というのはスゴイ! 翫雀さん@徳兵衛を見つめる目はハートで、手を叩いてはしゃく様は間違いなく“恋する19才の乙女”。 スゴイ…。
実は…翫雀さんのファンになってから、今回が初観劇。 以前は何の思い入れもなく観ていた事もあったのでしょうか? 今回は感情がググッと入ってウルウルッときてしまいました。 あらぬ疑いをかけられ、額から血を流しながら無実を訴える様と、それを見下す坂東吉弥さん@油屋九平次の意地悪さの対比が鮮やかで、胸が痛くなりました。 お初が徳兵衛の手を引いての花道の引込み。 今回、筋書きにまさにこの意図せずにこの演出が生まれた瞬間を偶然に撮影したお写真が掲載されていて、いつにも増して感慨深いシーンとなりました 。(寿治郎@下女お玉は息詰まる舞台をホッとされる芸達者さがキラリです)