『メタルマクベス』disc1【ライブビューイング】

濱田めぐみが新感線に参加!』ってだけで、私にはインパクト充分だったのに『橋本さとしが21年振りに新感線!』で「絶対観る〜!」…と意気込んだものの『夏はダイバー活動に専念』な私は、残念ながら遠征は見送り、地元で大人しくLV参戦。
LV会場はそこそこ人が入っていたものの、送られてくる映像の会場はかなり空席が目立っていてビックリ!(ちなみに昼の部) 髑髏城シリーズは映像メディアでご活躍のゲスト俳優さん多数ご出演だったからの集客だったのか? 開場一年経って、劇場の目新しさがなくなったからなのか?

シンプルな感想を言うと「ん〜、苦手演目。」 シリアス+ヘビメタ+ギャグの三位一体が炸裂!で、バイクが舞台を走り回ったりいろいろと派手だし、もちろんお話の本筋は“マクベス”な訳で知ってるし…なんだけど、これは好みの問題!で片付ける事にしようっと。

濱田めぐみさん@ランダムスター夫人は、もちろん歌ウマーで歌に関してはなんの不安もナイんだけど、独特のオリジナル曲だからメロディーは耳に心地いい訳でなく「私が聴きたい濱田さんはコレじゃない!」感が強かった…。 演技もキャラクター設定だから仕方がナイんだけど「こんなキャンキャンした濱田さんは観たくないなぁ」という感じ。
橋本さとしさん@ランダムスターは“渋エロ中年おっさん”で格好良い! 私は新感線在籍時の橋本さんを知らないので、作品内で生で動く様にテンションが上がったし、安定の再登板!橋本じゅんさん@エクスプローラーとの絡みも嬉しく拝見(じゅんさん素敵☆)。
新感線初参加の松下優也さん@レスポールJr.は、表情がイッちゃってて“危ない若者”感が良く表現されていた。

今後、【disc2=松也×大原櫻子】【disc3:浦井健二×長澤まさみ】と続くけど、LV参戦の予定無し。

劇場
Tジョイ博多(IHIステージアラウンド東京のLV)
日時
2018.8.9(木曜日)/12:30~

修羅天魔~髑髏城の七人 Season極【IHIステージアラウンド東京】

【髑髏城の七人】でありながら捨之介も蘭兵衛も出てこない完全新作『修羅天魔(シュラテンマ)』。 天海さん演じる織田信長に愛された雑賀衆のスナイパーで今は遊女の極楽太夫、古田さん演じる天魔王の二人の愛憎劇で、これまでの『髑髏城の七人』の中で最も“織田信長”像が引き立つ物語が描かれる…との事で“花”以来、一年振りに遠征観劇。 IHIステージアラウンド東京で上演する『髑髏城の七人』シリーズ最後の作品“Season極”!

天海祐希さん×古田新太さんの新感線での共演は【薔薇とサムライ】以来でしょうか?(7年振りくらい?そんなに経ってるの?!) 「古田センパイが出ていないとヤダ」と天海さんからラブコールを受けた古田新太さんが「愛している人の頼みは断れない」と共演となったそう。 “Season最後に天海×古田”で、期待が膨らみ過ぎたせいか?新作のキャラ設定を飲み込むのに時間がかかったせいか?今ひとつ『髑髏城全てを見届けた!』という爽快感に欠けるものが自分的にはあって…なんだか…う〜ん。 舞台美術や手法にしても改めて特筆すべき印象はないものの、花以外はLV参戦になっていたので『やっぱり舞台での観劇はいイイ!』と痛感。

キャストの感想を。
毎度、舞台に立つ天海祐希さん@極楽太夫を観て思うのは“舞台のセンターに立つ人べき人”だなぁ…と。 今回も少しの経過も感じることなく圧倒的なオーラと、ほぼかぶり付きというラッキーな席で観劇しても美しいヴィジュアルに感嘆! 思いの外、立ち廻りがモッサリしていた事と、太夫で綺麗なんだけど、艶っぽい色気は全く感じられなかった事は内緒。
古田新太さん@天魔王は…シーズン全てを通してみても、ビックリな事に一番印象が薄い天魔王だった。
対して、シリーズ通して一番印象的な兵庫だったのは福士誠治さん@兵庫。 一番、男気溢れるカッコイイ兵庫で、新感線は初参加との事ですが、今後の客演も期待してしまうほどの好演! 福士さん、ワンピース歌舞伎もだけど、舞台への客演増えてる印象♪
そして新キャラ、竜星涼さん@夢三郎。 男だけど太夫と呼ばれる役で、たおやかさと力強い立ち廻りの緩急は惹きつけられた。 表情での感情表現が豊かだったので、映像作品でも注目したい役者さん発見!という感じ(キュリュウジャー出身の方なんですね)
三宅弘城さん@カンテツは贋鉄斎の弟子というキャラ設定だそうで、師匠よりはもう少しとっつきやすい?感じ。 50才を過ぎてもなお、身体能力の高さを見せつける立ち廻りに拍手!

さて【メタルマクベス】、どうなりますか♪
disc1は濱田めぐみさん×橋下さとしさん、と私的には最高に嬉しい共演なのに遠征出来ないので、LV参戦待機です!

キャスト
極楽太夫:天海祐希/天魔王:古田新太/夢三郎:竜星涼/沙霧:清水くるみ/兵庫:福士誠治/カンテツ:三宅弘城/狸穴二郎衛門:山本亨/ぜん蔵:梶原善
劇場
IHIステージアラウンド東京
日時
2017.4.12(水曜日)/18:30〜

髑髏城の七人 Season花【IHIステージアラウンド東京】

劇団☆新感線の代表作のひとつ【髑髏城の七人】シリーズが『花・鳥・風・月』の4シーズンに分かれて1年3ヶ月のロングラン公演に挑戦!という事で「これはしばらくオラが町で新幹線は観れない訳ね…」と第一弾“花”に行って来た!

開場した新劇場【IHIステージアラウンド東京】は、豊洲市場が予定通り移転営業してれば周囲はもっと賑わいもあったんだろうけど、ガラーン、ポツーンと建ってる。 気候が良い時期は豊洲駅から歩けるけど、夏の炎天下や風雪で凍える日は行き倒れそう…。 初日開けてからの劇場の造りに対する感想は、芳しくないものばかり(ロビーとか、売店とか、動線とか)耳に入ってきたので、心配しながら早めに入場。 問題のロビー等は思いっきり簡素で狭く、腰を落ち着ける場所もなく、幕間は人が溢れる〜。 これまた気候が良い季節は外に出て一服…も出来るけど夏や冬、雨の時はどうなるんだろう? 早めに入場しても食事を買うとこも、食事する場所も館内にはほぼナイので、天候が厳しい日は事前にお腹を満たしてから、劇場に行った方が良いかと。2階が全てトイレというのは新しい!数も多くて安心…(もちろん1階ロビーまで溢れて並ぶんだけど!)

肝心の舞台と客席は…円形の劇場内に複数の舞台セットが組まれ、スクリーンで仕切りながら客席が回転することで舞台転換!というスタイルで、これは世界で2つ目との事。 私の今回の座席はCブロック下手寄り後方だったけど「あ!今、回ってる♪」という時もあれば、スクリーンに映し出させる映像が奥行きのある動きをしているので「ん?今どっちが動いてる?」「上下に動いてる?」と混乱したり…。 『バーチャル映像に合わせて座席が動くアトラクションって感じ』ってのが一番近い感覚かも。 幕間にロビーに出ると「確かに動いてる!」 ロビーに掲示してある座席表も回転した状態の“現在位置”が示される。 これはサイド席の方が“回転をより体感出来る”かと。 構造上、仕方がナイのかもだけど、座席は造りは簡素で、千鳥なれど傾斜も思いの外なく前席の人の頭が結構かぶるので、座ったり足下の演技はさっぱり見えずストレス。 せっかくの本水を使った大かがりなセットも、水しぶきが見えて「あ!本水なのね」と気付く始末。 でも“百聞は一見にしかず”で、一度体感する価値はあり! 面白い! 舞台美術さん、創り上げるまでがすっごく大変だろうなぁ…。 セットしかり、映像しかり! あの奥行きある映像を何層にも左右のアール上のスクリーンに映し出す技術も凄い!(プロジェクションマッヒング的な感じ?)口をポカーンと空けて天井のプロジェクターを見入ってしまった!(そこ?) 演出家はこの舞台機構をフル活用してお芝居を組み立てなくちゃいけないから、更に大変そう。 ここでかかった芝居を他の劇場で…ってなると、どの作品でも大幅な改定が必要でしょうね〜。

さて、本題?のお芝居の感想を。 私、実はゲキシネを含めて“髑髏城の七人シリーズ”には縁がなく、今回が初観劇。 シリーズを見続けている方、今回の4Ver.を制覇予定の方は“同じ役を違う役者が演じる”楽しみ方があるんだろうけど、今回は劇場自体の舞台機構の目新しさに気を取られすぎて1回の観劇じゃ、芝居のあれこれを語るには私の許容量には収まらず…が正直なところ、なので“観劇レポート”とは言えない今記事、ご容赦!

作品自体は「ん…、ビミョ〜」が正直な感想。 個々の役者さんや舞台美術、各々の演出方法は素晴らしく見せ場があるんだけど、1本のお芝居として、作品として観た時の感想は「う〜ん。う〜ん…」そんな印象。 新感線の舞台でいつも思うのが客演が豪華な故、その各々に見せ場を用意する為か?それによって印象が散漫になる感じが更に強く感じた今舞台。 詰め込み過ぎなのか? 聖子さん、じゅんさん、粟根さん、右近さんの不在は、豪華客演を持ってしても補えないことを痛感! “らしさ”も足りない。

相変わらずタイトルの出はカッコよくてゾクゾクする! それを背にT.M.Revolution並みに風を受けて一人スッと立つ小栗旬さん@捨之介、アレ、小栗さん気持ちイイだろうなぁ〜♪ 舞台での小栗さん、初めて拝見したけど顔ちっちゃくて(舞台ではもうちょっと大き方が…)タッパがあって舞台映えする!、けどセリフがクリアに聞こえ辛い。赤褌をガッツリ見せての大立ち廻りの殺陣はキレがあるけど、いかんせんココの客席、足元の芝居が見にくくて残念。 観終わっての感想は「ん?主役だったよね?」というサラッとした印象。 役自体が強烈だからなおさらだけど、一番印象に残ったのは成河さん@天魔王。 ご本人は小柄なのに、存在感が凄く“でっけぇ”。 相変わらず声がスコーンと通る! 今回を含め、ルキーニ(エリザベート)、真悟(わたしは真悟)と特異なエキセントリックな役でしか拝見していないので、ごく普通の青年役とか観てみたいっ! 山本耕史さん@無界屋蘭兵衛への【夢見の酒の口移し】、大切なシーンだけにもっと“た〜ぷりと!”とお願いしたい。 『兄者!』が何故か耳に残る。 舞台のりょうさん@極楽太夫も初見。 びっくりするほど声がクリアで表情も大きく役にも舞台にもハマってる! 太夫姿も艶っぽくて良かったけど、武装姿がキリリと男前! 新感線の準劇団員の予感♪ 清野菜名さん@沙霧のアクロバティックな立ち廻りも舞台手前でさせると全く見えないよぉ〜。沙霧の気持ちの動きが解りずらかったなぁ。青木崇高さん@兵庫は“人懐っこい大型犬”という感じで、いろいろ空回りしているように見えるのは狙いだったのか? 古田新太さん@贋鉄斎はズルい。 出だけで、一人で持っていく。 ローラースケートも足元がよく見えないから、遅れて笑った! 河野まさとさん@三五、安定のいつものまさとさん♪ 村木よし子さん@およしが近年稀にみるおとなしい役でパンチがなく寂しい〜(私、思いっきり毒されている?!) 逆木圭一郎さん@安底羅の猿翁のお尻はいつも通り?キュート。

この劇場の舞台機構を余すところなく使う演出に新感線の“いのうえ歌舞伎”作品は最適☆ 各キャストが各々の見せ場セットにスタンバイしている舞台を客席が回転しながら見るカーテンコールは最高にカッコ良かった! 劇団以外の作品でどのようにこの劇場が活かされるのかを是非観てみたいと思った。

キャスト
捨之介:小栗旬/天魔王:成河/無界屋蘭兵衛:山本耕史/沙霧:清野菜名/極楽太夫:りょう/兵庫:青木崇高/贋鉄斎:古田新太/狸穴二郎衛門:近藤芳正
劇場
IHIステージアラウンド東京
日時
2017.4.12(水曜日)/18:30〜

乱鶯【北九州芸術劇場】

久し振りに“真面目にカッコイイ古田さん”を観た!(いのうえ歌舞伎《黒》BLACKですものね!) 脚本は倉持裕さん。
ちなみに“乱鶯”とは『春に鳴くはずの鶯が夏になっても鳴いているさまを表現する言葉』だそうで、「そいつぁ、往生際が悪くてイイや…」と、つぶやく古田新太さん@十三郎に惚れる。

ストーリーは…
古田新太さん@鶯の十三郎は盗賊の頭だったが、押し込み強盗に失敗し瀕死のところを居酒屋の夫婦(粟根まことさん@勘助+稲森いずみさん@加代)に助けられる。 勘助が病で逝った後、加代を助けて居酒屋で板前として働く十三郎の元に、昔の仲間、橋本じゅんさん@火縄の砂吉が、過去の素性をネタに協力を迫ってくる…。 ここへ十三郎と加代の恋模様が絡んだり、十三郎の更生を信じて罪を見逃した山本亨さん@小橋貞右衛門(幕府目付)の、息子・大東駿介さん@小橋勝之助(御先手組組頭)の立身出世に恩返しの為一役買おうと十三郎が奮闘…というのが大筋。

オープニングはいつもの大音量ヘヴィメタBGM…からの毎度激烈にカッコイイ“芝居タイトル”の表現にシビレていたら、いきなりの大人数の大立ち廻り! 舞台上で所狭しと展開される立ち廻りは、怪我しないかハラハラするほど超高速の殺陣と迫力圧倒される!

火縄の砂吉を追っている大東駿介さん@小橋勝之助が、彼らが押し込み予定の呉服屋へ送り込んだ引き込み役を探る為、十三郎と共に身分を偽って潜入するも、あからさまに不審者で思いっきり空回りする様がいろいろ可笑しい。 高田聖子さん@呉服屋女将のお幸に思いっきり尻に敷かれている逆木圭一郎さん@呉服屋主人・丹下屋総兵衛があんまりな扱いで笑える。 ちょっとくらい話し聞いてあげても〜。 そして…出た! 村木よし子さん@お照中谷さとみさん@お夏親子の面倒臭い客。 河野まさとさん@奉公人太兵衛の飄々とした様を持っても回避できないクドさで迫ってきます!! 笑すぎて、顔痛い…。 でもって要所要所で登場する粟根まことさん@勘助の幽霊。 「あれ?コレいのうえ歌舞伎BLACKだよね?」と途中まで心配になりますが、ラストは畳み掛けるような怒涛のシリアス展開!

橋本じゅんさん@火縄の砂吉の絵に描いたような“蛇のようにねちっこい悪党”ぶりがハマり、大東駿介さん@小橋勝之助の道化役から一変する最期、そして幕引き間際、ラスボスの登場vs十三郎の花火の映像演出が余韻を残して唸るほどカッコイイ! 大谷亮介さん@黒部源四郎(奉行所与力)、山本亨さん@小橋貞右衛門がビシッと締めていらっしゃいました。

いや〜、面白かった! 殺陣、スゴかった!

劇場
北九州芸術劇場大ホール
日時
2016.5.11(水曜日)/12:30〜

五右衛門vs轟天【キャナルシティ劇場】

劇団☆新感線35周年 オールスターチャンピオンまつり【五右衛門vs轟天】。 「くっだらなぁーい!大好きだぁーーーっ!」と、笑い過ぎてテンション上がった勢いで叫びたくなりました!
新感線作品を代表する二大キャラが、アクセル全開で激突☆を軸に、あのキャラも…さらにあのキャラも絡んできて『何が何やら』『どれがどれやら』。 大の大人が全力の悪ふざけを大真面目に、いろいろギリギリのラインで仕掛けてくるから「それ完全にアウトだよね?」とヤボなツッコミはなし。 笑い過ぎて、顔が痛い…。【五右衛門=全身タイツ+局部バズーカ】vs【轟天=パンティー+ブラジャー】、衣装さん、お疲れさまです。

私、新感線は“いのうえ歌舞伎”を中心に観ているので、轟天に代表される“おバカ&おポンチ”シリーズはあまり観たことがなく、橋本じゅんさん@剣轟天嘉穂劇場(2010年)で観劇した【鋼鉄番長】は体調不良で三宅弘城さんが代役だったので(池田成志さんは怪我で降板)、生の舞台では初めて観劇。 恋い焦がれていた人に「やっと会えたね」の心境。

おバカ作品ではあるものの、オープニングは例によって震えるほどカッコイイです! 大音量の【GVG☆CRASH!】をBGMに、五右衛門と轟天がそれぞれの山車に(キャラがデザインされてる)乗って登場、対立の構図! 痺れる〜! ストーリーを追って感想を書くと、とんでもなく長編になるので、役者さんに絞って。

賀来賢人さん@アンドリュー宝田は、この濃いぃぃぃぃぃ中に放り込まれて大変だったかと思うのですが、“おもしろハンサム野郎”で、血管ブチ切れそうになるほど吼えて好演。 顔ちっさ! アシタカは本気でカッコイイよ!!
準劇団員?で福岡の宝☆池田成志@ばってん不知火。 彼の動力、自家発電を助ける為に観客は事前に配布された“ばってん手裏剣”をグルグル回して応援。 なるしーが汗だくでヨロヨロと奮闘していると、松雪泰子さん@真砂のお竜が「メイク剥がれてる〜。無理したら、娘さん泣いちゃいますよ!」って。 娘さん、お父さんは今日も頑張ってますよ!
高田聖子さん@マローネ・ド・アバンギャルド古田新太さん@五右衛門の中身が入れ替わって、各々の男装?女装?が見れるのですが、古田さん…改めて「足、細っ!」 、聖子さん、【サウンド・オブ・ミュージック〜JR東海】お見事! カッコイイ〜っ!
中谷さとみさん@風谷のウマシカは、いろいろと振り切った潔さに拍手。 さとみさん、最近特に光っていると思う!

総じて「面白かった!」という感想が全てで、改めて「新感線好きだ!」という思いを強くした…って感想なんだけど、観劇レポートになってたかしら?

劇場
キャナルシティ劇場
日時
2015.7.16(木曜日)/13:00〜