レ・ミゼラブル(橋本×禅)=2回目その2【博多座】

レ・ミゼラブル(橋本×禅)=2回目その1の、橋本さとしさん@バルジャン単独考察に続きまして…
石川禅さん@ジャベール単独考察。
禅さんの熱演は…ヤリ過ぎ!くどい!となる危険性を大いにはらんでいますが(これでも禅ファンです)、本日はクドさ全開!の大熱演でありました。 全ての動きや表情に擬音語や擬態語を入れたくなるのは前観劇時もそうでしたが、今日は歌っていない所まで、勝手にセリフを付けたくなってしまう有様。 いやいや…それはそれは大熱演で、私は超感動!→タダ泣き→脱力…だったんですけどネ♪
以下、恐ろしいまでの長文はファンモード全開の痛い考察となっていますので何卒ご了承ください汗
まず、登場時はズンズンズンズン… キビキビッ!キビキビッ!
♪ぃやぁ~っを ここへ呼べぇ~ 24653~
♪ちぃ~~っがぁぁぁうっ!!!
重低音で大迫力。 有無を言わせない重圧感と威厳に凄みが。
10年後のパリ登場時でもズンズンズンズン… ピシッビシッビシッ!
♪むぁ~たぁ~もぉ~~~っ 喧嘩かっ!
もう毎度の事ながらウンザリさせられるぜ!感ありあり。 目を細めた後にカッと見開く形相は怒りブチ切れ!で恐い~。
♪ぃやぁ~めぇ~~ろぉ~ 泣ぁ~きぃ~ごぉ~と~はぁ  言い訳ぇ
すぅ~るぅ~(←ココ迄ささやき・爆発→)ぬぅなぁ~~~っ!!!
最初は同情的な表情も一瞬浮かべるのですが、切々と女々しく訴えるファンティーヌに次第に怒りがこみ上げてくる変化が。 これは自分は不幸な生い立ちでありながらソレをバネにのし上がってきた自信に裏付けされる、泣き言への嫌悪感なのでしょうか? 貧困に対する憎しみでしょうか? そういうお涙頂戴話は大嫌いなんだよ!という嫌悪感が漲ってます。
♪あいつがぁ ジャン・バル ジャンっ!!!
頭から湯気、出てます。 その怒りの迫力に、自分たちにはどんなお咎めがあるのだろうとビクビクの乞食たちの様子に、ジャベールがどのくらい恐れられている存在かよく解る。
♪おぉ~よぉ~がぁ~せ~て おいて~(ささやくように)
捕まえてやるぅぅ~~~~っ!!!(一気に怒りが沸点に達して声が上ずる)
ごぅぉ~~~~っみを 始末しろっっ! 仕事に戻れっ!

徳井テナルディエの首根っこ捕まえてブッ飛ばしながら吠える迫力が凄い…。 まんまとバルジャンを取り逃がしてしまった怒りと悔しさ爆発!
ココからの【Stars】は圧巻☆ 他ジャベールでは歌の上手さに聞き惚れるソロナンバーというだけで、ジャベールの心情を汲み取るところまで気が回った事がなかったのですが…今回、禅ジャベールでそれが可能に!(これは贔屓目がかなり入っているはず~汗
空を見上げ、そして星に語りかける。目を細めて、凝らして…そして♪静かな夜を見張る~ 刑事たちだ~♪…と、ココで笑みを浮かべるのは衝撃的でした! きっと、彼は暗く不幸な生い立ちの幼少時代から辛い事があるとこのように天を見上げて語りかけていたんだろう。 決して明るくまぶしいお天道さまにではなく、夜の闇の星に対して。 その星の瞬きを自分の励ましに、心許せる友人のような存在なんだろう。 だから“刑事たちだ”という所で微笑むのは、自分にはこんなに沢山の仲間が居るんだ!という安堵の微笑みなのでは?…と思わされました。
ジャベールという人物の背景を表現する大変重要なナンバーなんですね。 “ジャベール=敵役”的な位置付けですが、このStarsで彼にも「信じる道を突き進め~!」とエールを送りたくなっちゃいます。

法廷では、市長の姿を見つけて「あ、市長、本日は傍聴にわざわざお越しで」と一礼。 市長が被告人を抱き起こすと「ん?市長、どうされました?」と軽く慌てて、正体を明かしたバルジャンに「はっ?えっ? えぇぇぇぇぇ~~~っ?!」と焼き印とバルジャン顔を交互に見て「お前がバルジャンだったのかぁ~~~っ?!」と暗転まで驚きの表情で固まる。 この場の脳内のアテレコは実に楽しい♪
病室での対決でのバルジャンとの二重奏は、大抵ならバルジャンの方が上層でよく聴き取れるのですが、本日はどちらもクリアに耳に届く感じ。 …なので ♪生まれた事が 罪そのものさ 牢獄でジャベール 俺は生まれた お前と同じ ウジ虫なのだぁ~♪という、女囚の子として生まれたジャベールの生い立ちと、何故彼がここまで正義を振りかざして貧困やそれ故の犯罪に憎悪をたぎらせ徹底的に排除するのか?という事が、よく解る重要な歌詞だと思うのです。 なので、よりジャベールに人間的な部分を強く感じる事が出来、これ以降ジャベールにも気持ちを寄せて観る事が出来ました。
一幕ラスト【One Day More】の登場時には何故だかふてくされている印象。 潜入捜査という職務ゆえだが、結局無駄な抵抗に終わる子供の遊びに付き合わさせる事にうんざりしているような感じで…これは新しい解釈に思えました! これって二幕で正体がバレた時に学生達に♪子供の遊び 学生の裁判? 笑わせるぜっ!♪と嘲る場面に自然と繋がって納得!
その砦の中でガブローシュに正体をあばかれる時のリアクション。
ピタッ ギクッ やば~ ソロリソロリ… うおぉぉぉ~っ! んぐぐぐ~っ!
と、怒濤のリアクション大王ぶりは…観てて楽しい♪
バルジャンの姿を見つけた時も更にヒートアップ!
ん? んんっ? なっ?!  なにぃ~~~~っ! 何故ココに居るんだぁ~~っ!
と表情激変し、バルジャンに目が釘付けとなります。
♪この日を待ってたなっ?(ささやくように) 復讐しろっ!
♪やぁ~るのは ナイフかぁ~(鼻で笑いながら)

観念したような投げやりな感じで、ナイフを目にしてフフンと鼻で嘲り笑いながら言い放ち、しかし目はまだバルジャンに挑んでいる感じ。
ロープを切られて(えっ?! なんで?なんで?
♪わからんぞっ?!
と困惑の表情から、また鬼警部の表情に戻って強気モードに切り替わり、自らの顔をナイフに近づけて「おらおら~殺すんだったら早く殺せよ!」と迫る。 ここから眼×眼の対決! 眼から炎ゴゴゴゴゴ~ッ!

♪取引じゃない 君の職務だろ~(→ハッ!)
恨みなどナイぞ~(→ガガガガ~~~~~~ン!)

ここから「お前なんて事言うんだよぉ~っ!」ワナワナ~と震え始めます。
バルジャンから逃げるように促されて「うわぁ~ん、お母ちゃんに言いつけちゃる~っ!」って感じで走り去るのは禅ジャベ仕様。 悠然と去って行くジャベールが殆どの中、これは激しく新鮮! この時点で彼の心の支柱にヒビが入って、崩壊が始まったんだろうな…と思われ、自殺への助走開始!です。 砦が落ちた後、死体の山から必死にバルジャンの姿を探し、途方に暮れる様に哀れさが感じられたのは初めてかも。
下水道での最後の対決は、精一杯自分を立て直して立ちはだかるものの、眼がイッている。 いっぱいいっぱいで虚勢を張っているのに、グラついている自分の心を見透すかすように、慈悲を求めるバルジャンの訴えと、その眼力に対して思わず眼をそらしてしまう。 これで彼は完敗した…。
♪あいつはどんな悪魔だぁ~っ 俺を捕らえて また逃がすとは~
もう声がうわずって、しかも涙声で、顔が真っ赤で完全に血がのぼってます! 混乱をきたしてやたらと歩き周り出し、見開いた眼は泳ぎながらも瞬きをせず…ギラギラ。 完全にイッちゃってます! この迫力は…凄い。
ジャベール尋常じゃない取り乱しっぷりに、息を呑んでいると…ガラリと落ち着きを取り戻した橋の上に一人佇む姿。 きっと彼はこの場所に辿りつくまでに、街のあちこちを彷徨ったんだろうなぁ…と思わされる、時間の流れを感じさせるのはお見事!
自分の心の拠り所の星を見上げ、心情を吐露していると…次第にその友でさえ 彼を哀れんでいるように見えてきたのか?一気にまた錯乱状態に陥ってしまう。
♪星さえ~っ 凍ぉぉぉるぅぅ~~~っ♪
涙目で見上げながら、うわずった声ながらのこの一節に「星よ、君たちまで僕の事を嘲り笑っているのか?もう俺に瞬いて応えてくれないのか?」というような大きな絶望感が! ココでは狂ったように笑うジャベールがデフォルトかと思うのですが、禅ジャベは笑いません。 【Stars】で、あんなに楽しそうに星達に語りかけていたのに、ここでは心の友というべき星達にさえも拒絶されたようでもあり…この前段の繋がりに胸がひどく痛む。
♪捉えようもなく~ 空しい世界ぃ~~~っ(声が最高調にうわずっていく)
砦の解放~自殺まで、ここまで息を呑んで見入ったのは初めて。 彼の心の乱れる様に加速が付く様子が手に取るように解る納得の自殺でした。 ジャベールが渦に飲み込まれて消えて行った後に「はぁ~っ…」と大きくひと呼吸。 手もず~っと硬く握りしめていましたので、疲労感を感じるほどの迫力に呑まれてしましました~。
いや~、チェックポイント多い上に熱風吹き付ける大熱演で、観劇後はグッタリと疲労感さえ感じる禅ジャベール。 MY BESTジャベールになったのは確かだけれど、だからこそ改めて他ジャベールを拝見してみたくなりました♪
バルジャン対決では…今期、博多座公演では残念ながら今井バルジャンとの組み合わせがなく観劇叶いませんでしたが、私は橋本バルジャンとの対決が一番好きでした☆
※【橋本×禅=2回目】の“その1”、橋本さとしさん@バルジャンのみ語り、に戻る

レ・ミゼラブル(橋本×禅)=2回目その1【博多座】

禅ジャベール千穐楽の前にど~してももう一度観ておきたくて、しかも観れる日程が本日マチネしかなく、しかも「もう一度観たい!」と思った橋本バルジャンとの対決。 「迷ったら行っとけ!」という声がどこからか聞こえきて~、突発で立見。 キャスト表を見直してみると…今期、この二人の対決は今日がラストだったんですね。 それ故か?いや元からお互いだと燃え上がるのか?(←変に聞こえる?)前回観劇時(9/11ソワレ)より一層熱い、いささか熱すぎる(“暑”過ぎる?)対決でした。
カーテンコールはお互いに確かな満足いく達成感があったのか?橋本さんが、禅さんを熱烈ハグして、禅さんドギマギしてました。 離れた後に、禅さんが「うわぁ~、ビックリした!ビックリした~!」と頬をさすりながら隣に立ってた笹本さんに訴えていたのは…もしかし頬チューされたんですかい?!
今日の橋本バル×禅ジャベは…とにかく「熱かった!」 …だけでは済まされない、激烈さでなんというか~、熱波吹き荒れる灼熱の博多座、ってな感じ。 暗~い舞台なんだけど、ゴゴ~ッと炎が立ち上っているような~。 熱過ぎたので、苦手な方は苦手かも…と思いながらも、私、熱波に浮かされてラストはダダ泣き。 橋本バルジャン、11日拝見した時よりも更に深みが増していて◎
以下、書き出したら次々に書きたい事が思い出されてしまって…とんでもなく長文になってしまったので【橋本×禅=2回目】の“その1”として、橋本さとしさん@ジャン・バルジャンのみ語ります!
私は…多分、怪しげな自分の記憶を辿っても、橋本さとしさんご出演の舞台を生で拝見するのは今期レミゼが初めて、のはず。 ましてやミュージカル作品となると全く初めてでありましたので、ことのほか楽しみにしていたジャン・バルジャン♪
まず…改心するまでのギラギラとした憎しみのこもった怒りに吠える野獣のようなワイルドさが新鮮。 憧れていた自由の世界で受けた迫害対しての怒りや失望感にさいなまれていた時に出逢った司教様に対しての野生動物のような警戒ぶりに、彼の今までの不幸な境遇がみてとれる感じ。 よって司教様の慈悲ある裁きに対しての驚きと、その後に押し寄せる自責の念にもだえ苦しむ様が強く印象に残りました。
♪鎖に繋がれたぁ~っ パン1つの罪でぇ~っ♪のトコで「たったパン1個で!」というアクションが入り、その小さな罪に引き換えたあまりにも重すぎる刑罰の理不尽さを強く訴えかけて泣けます! 故に「早くこの世界から逃れて、生まれ変わるのだ」という確固たる燃えたぎる決意にエールを送りたくなります
橋本バルジャン
一転、市長としての登場の場は洗練されたダンディな紳士でのスマートさには「カッコイ~ッ!」と思わず目を見張るヴィジュアルに、新しいバルジャンの誕生をハッキリとこの目で見た!と実感。 法廷において自分の身の上を明かし、タイをはぎ取って襟元をはだきジャベールに挑むような目で見せるくだりに、挑戦状を叩き付け「来るならこい!」というような気迫があり、対決の幕が斬って落とされた、ゴングが鳴ったような感じて鳥肌が立ちました。
ゴゼットを迎えに行く黄色いコートの翻しっぷりとコゼットに接する時の笑顔にホレボレ~。 橋本バルジャンは一貫して優しさがベースに感じられます。 年老いてからも、極端な“爺さん度UP”ではなく、ダンディな香りを残しつつ…な長髪白髪で動きスマートな印象。 …なので下水道でのマリウス担ぎっぷりは、若かりし日のワイルドさを彷彿とさせるものが。
エピローグの…♪影の中に独り 今、死を待つ俺~♪ …とココはどのバルジャンでもホロリなのですが、橋本バルジャンは前場とはあきらかに極端に老いていて、独りになってからの月日の流れを感じさせられ、その孤独になお一層泣けました~
♪私は父じゃない~♪というコゼットへの告白には、「だからお前を一人の女性として愛していたんだよ…」という、何故かしら“光源氏計画的”な臭いを個人的には感じてしまったのは他バルジャンでは全くなかった事ので特筆すべきかと。 カッコ良すぎるヴィジュアルからか?“父親像”が弱く感じてしまったからかな? これは全くもって個人の感想ですけど汗
橋本バルジャンは「あ、命を終えた」という瞬間が判るのですね。 それから別の世界へと歩き出す流れがすごく自然。 長髪白髪なので、ホワイトライトを当てられてコゼットとマリウスに手をかざす様はキリストのように神々しく見えたラストは美しく印象的
橋本さんはジャベールとしてオーディションに臨んだそうですが、それも是非とも観てみたい!と思わされる好演。
※【橋本×禅=2回目】の“その2”、石川禅さん@ジャベールのみ語り、につづく…

青い旗キャスト
バルジャン:橋本さとし/ジャベール:石川禅/エポニーヌ:笹本玲奈/ファンテーヌ:シルビア・グラフ/コゼット:富田麻帆/マリウス:小西遼生/テナルディエ:徳井優/ テナルディエ夫人:瀬戸内美八/アンジョルラス:東山義久

青い旗男性アンサンブルキャスト
グランテール:伊藤俊彦/クールフェラック:清水裕明/ジョリ:横田裕市/コンブフェール:近藤大介/フイイ:松原剛志/レーグル/司教:港 幸樹/バベ:丹宗立峰/ブリジョン:佐嶋宣美/プルベール:上野聖太/モンパルナス:田中裕悟/クラクスー:梶雅人/ガブローシュ:横田剛基
青い旗女性アンサンブルキャスト
買入れ屋:荒井小夜子/マテロット:折井理子/ファクトリーガール:藤咲みどり/ジベロット:深野琴美/マダム:児玉奈々子/少年1:岡村さやか/少年2:稲田みづ紀/かつら屋:亜久里夏代/リトルコゼット:荒木真夕/リトルエポニーヌ:須田あす美

レ・ミゼラブル トークショー(山口×禅×塩田)【博多座】

14日マチネ公演後にジャン・バルジャン役の山口祐一郎さん、ジャベール役の石川禅さん、指揮者の塩田明弘さん…というお三方によるトークショーが開催されました。 40分程度でしたが、文字にすると膨大になりますし、すでに参加された方のレポートが多数WEB上に上がっていると思いますので(人任せですんまっせん!)、当方では“禅さんに絞って”おぼえ書き
最近、しゃべる機会が増えてきたので自称“しおもんた”と名乗ってる…という塩田さんのよどみのナイしゃべりと仕切りっぷりに、このメンバー設定に納得。 祐一郎さんと禅さん二人だけ…なんて、考えただけでも話が全く進まなそうだもの~汗(それもグダクダで楽しそうだけど)
しかし博多座ったら失礼~冷や汗 水を用意するのはイイけれど床に直接ペットボトルって…普通に考えてありえない~汗 ま、おかげで…置き場がなくて困った禅さんが股間に挟んで「こんなんでどうでしょ?」とニッコリで…祐一郎さんに「ヤメなさいっ!」って突っ込まれてたナイスリアクションが見れたけど。
トークショーの禅さん
禅さんはジャベール最期の衣装(コートなし)で登場!だったのですが、途中で「ちょっとコレ、失礼して脱いでイイですか?暑くて、暑くて~」と、おもむろにアノ不思議ジャケットを脱ぎ出すと…手がかかるらしく、祐一郎さんと塩田さんが手伝う事に汗 「これ、ジャベールは(この当時の人は?)こんなの一人で脱ぎ着出来てたんですかね~?」とニコニコ笑顔で脱がせてもらいながら語る禅さん。 下は白シャツ+黒タイ+サスペンダー+パンツ。 劇中では見れないジャベールの衣装に「おぉ~っ」と客席から声が。 決して禅さんの生着替えがセクシーだったからではありません汗(そんなの解りますね、ハイ)  大の男が二人がかりで、これまた大の男のジャケットを脱がしている光景は…何故だか微笑ましいんだから不思議です。 しかし、あのジャケットの上にロングコートを羽織る場面もある訳だから…そりゃ暑かろうと、舞台上でのご苦労も伺えた一面。 そのジャベールパンツにはウエストにグレーの切り替え部分(サッシュベルト?)があって、デザインのポイントになっている上、細く見える効果があるらしく「ソレ、いいなぁ~、僕のも付けて欲しい」と、黒一色パンツなバルジャンはうらやましがってました。

きのこオレンジ クワトロキャストについて
「組む相手によって芝居も変わってきて大変では?」という話に「やっぱり人柄が出ますよね。警棒をピシッ!と当てながらも目は『大丈夫かなぁ~?』って人も居るし…」と祐一郎さんがおっしゃっていたのは…隣でニコニコしているこの人ですか? 「しかも禅さんは来月、また違うキャラクターを~」と塩田さんから話をふられ…「再び大変な挑戦がやってまいります!
ジャベールとマリウスの切替は全然大変な作業ではナイらしい…ですが、体力的な大変さはあるとの事。 柵越え、頑張ってね。

きのこオレンジ 舞台での失敗談
本日の自殺シーンで、柵に足をかける場所を間違って、歩数が音楽と合わなくなってアセった~との事(客席にはその間違いに気付いた人も居た、スゴイ…)
あとは…帝劇の時もお話されていた、2幕目冒頭のハケ場所間違い

きのこオレンジ MAとレミゼ
ルイ16世を演じた時に、レミゼの時代へと繋がるフランスの歴史の勉強をいやが上にもする事になって、それが役立っている(延々と語り続けそうになるが…空気を察知して強引に話を〆汗

きのこオレンジ レミゼで他に演じてみたい役
アンジョルラス。 やっぱりカッコイイから…でも盆が周りながら、その上で荷台で赤い旗をブンブン振り回すのは、あの遠心力に耐えれなさそう~、との事。
その後は観客から事前に集めた質問状から数点。 各々がその質問状を読み上げて、自分でソレに答える…という形式。

きのこオレンジ 1月のMAの時のルイとは全く違うキャラクターで、いつもその変身ぶりにビックリ!なのですが、どうやって切り替えていらっしゃるんですか?
私はルイとジャベールって、全く違うとは思ってナイんですね。 それぞれ同じ人間で、それぞれに喜怒哀楽もある訳だし…
と、ココから更に深く語ろうとする禅さんに「あ~、また真面目に語っちゃってるよ」「話長くなりそうだなぁ…」と祐一郎さんと塩田さんが斜めに構えはじめ…ソノ視線に気付いて慌てた禅さんは「…そんな感じです!」と強引に話を〆。
変身!禅さん
前段のトークですでに“ジャベールとマリウスの切替は大変な作業ではナイ”とのくだりがあったので、重複するような質問になっちゃったのですが…
コレ、私の書いた質問でした汗 ビックリした~~~っびっくり このようなイベントで何度となく質問状を書いた事はあれど、採用されたのは初めて。 しかも急いで書いたアノ小汚い字が本人の目に触れて、しかもご本人に読み上げられるとは~冷や汗 恥ずかしい…。 これには“ほわわ~ん”なルイと“キビギビ”なジャベのイラストも落書きしてたんですけど…実は(※マリウスは永遠に卒業しないでください)と無謀な希望も欄外に小さく書き添えてました(当然読まれませんでしたけどネ) 柵越えは…年齢に合せた演出に変えるとかもアリじゃないですか? ちゃっかり合鍵を作ってて、堂々と門から入るとか…ネ汗 来月、マリウスでの博多座ご帰還、本当に楽しみでなりません♪
きのこオレンジ レミゼを色で表すと?
グレー。 灰色の厚い雲がかかったどんよりと暗い空から一筋の光がスッと差し込むイメージ、だそうです
その後、座席番号抽選でサイン入りポスターが当たる抽選会もあり、ラストは質問状に『三本締めを一緒にしてみたい』とあったリクエストに応えて客席全員参加でお開きに。 博多なので…ココは“ 博多手一本”で締めたかったなぁ~(全員揃うのは難しそうだけどネ)
あと1点書き添え。 世界中いろいろな所でレミゼが上演されているにもかかわらず、作曲家・シェーンベルクさんが博多座初日観劇の為にわざわざ来日されたのは「日本に博多座という音響効果が素晴らしい劇場がある!という噂を聞いた」からとの事で観劇後には「信じられない!こんな素敵な劇場を持っているこの土地の人たちは幸せだ!」とおっしゃっていた…とは祐一郎さんからご紹介エピソードでした♪

レ・ミゼラブル(山口×禅)【博多座】

本日は終演後に禅さん×山口さん×塩田さん(指揮者)のトークショーがあり『全国の山口ファン集結か?!』ってな賑わいの客席(いや、禅さんファンだってココに…)。 平日の昼というのに…凄いと盛り上がりと集結力にビックリ(いや、私もその一人なんですが) カーテンコールは「何かの記念日公演か?!」ってなくらいの盛り上がりで、改めてミュージカルファン(というかレミゼファン?)の熱さを知った次第。
久々に拝見した山口祐一郎さん@バルジャンは中3日の登板のせいか?ちょっと声の出が本調子ではなかったような印象を受け残念に思ったのと、禅ジャベとの相性は…個人的には今イチかなぁ、と。
石川禅さん@ジャベール
砦が落ちた後に舞い戻り、死体の山からバルジャンを必死に探す様は「さっき言った言葉の真意を教えてくれよ!」というような、もしくは「そんなんじゃナイ!言った事を撤回しろ!」と反論したいのか…必死の形相で、心の動揺がいかに大きいものであったか、という事がすごく伝わってきました。
禅ジャベの自殺
藤岡正明さん@マリウス
東山さん@アンジョルラスと髪型のせいか?背格好のせいか?声のせいか?…なぁ~んか被る事が多くて戸惑いました。 藤岡さんがガッチリしているせいか、コゼットと仲間との間でナヨナヨと(失礼!)苦しむ様が薄く、アンジョルラスと二人でグイグイと仲間を引っ張っていきそうなキャラクターに見えてしまいました。 歌は聴かせてくれますね♪ カフェソングはホロッと。
菊地美香さん@コゼット
今まで拝見したどのコゼットよりも、しっかりとした自己主張を持っているコゼットな印象。 喜怒哀楽が判り易いとイイますか…。
渚あきさん@ファンテーヌ
こんなに強いファンテーヌって…。 セクハラや職場でのイジメなんかに負ける事なく強い気持ちでガンガン立ち向かって行きそうな…。 【夢やぶれて】と臨終ラストでホロッとこなかったのは初めて。 物語の発端の大きな軸のひとつなのでファンテーヌという役の重要性に改めて気付かされた次第。
徳井優さん@テナルディエ
「一生懸命、譜面通りに唄ってます!」って感じで、唄う事に精一杯な印象で萎える。 下水道では手でリズムを取るばかりで動きが止まるし。 歌はキャラクターとしてのセリフであるべきなのに、会話が成立していないのが痛くて…特に、慈善活動中のバルジャンを見つけて「ちょいと待ちな、この世間狭いねぇ」と本性を現す所など「全然バルジャンの顔見てなかったのに、何故気が付くのよ~」と。 映像で拝見する限り「面白いテナルディエになりそう♪」と演技に期待をしていたのですが、歌に一杯一杯のようで芝居も段取りで工夫の余裕がなく…とにかく残念
青い旗キャスト
バルジャン:山口祐一郎/ジャベール:石川禅/エポニーヌ:新妻聖子/ファンテーヌ:渚あき/コゼット:菊地美香/マリウス:藤岡正明/テナルディエ:徳井優/ テナルディエ夫人:田中利花/アンジョルラス:東山義久

青い旗男性アンサンブルキャスト
グランテール:伊藤俊彦/クールフェラック:清水裕明/ジョリ:横田裕市/コンブフェール:近藤大介/フイイ:松原剛志/レーグル/司教:港 幸樹/バベ:丹宗立峰/ブリジョン:佐嶋宣美/プルベール:上野聖太/モンパルナス:田中裕悟/クラクスー:梶雅人/ガブローシュ:横田剛基
青い旗女性アンサンブルキャスト
買入れ屋:荒井小夜子/マテロット:折井理子/ファクトリーガール:藤咲みどり/ジベロット:深野琴美/マダム:児玉奈々子/少年1:岡村さやか/少年2:稲田みづ紀/かつら屋:亜久里夏代/リトルコゼット:須田あす美/リトルエポニーヌ:荒木真夕

レ・ミゼラブル(橋本×禅)【博多座】

博多座初の二ヶ月ロングラン公演です。 博多座の事前の広報活動からロビー展示~物販まで力の入れ様はスゴイものがあります! この公演が成功すれば…今後もこのような公演形態が引き継がれる可能性もある訳ですが…果たして結果はいかに?
私、2005年帝劇の2000回SP以来の観劇でしたので「あ、そうそう」「あれ?そうだっけ?」「ん?変わったような…」とか、記憶を辿る作業に予想外に追われてしまって、まるで初見のような忙しさでした。 …に加えて、今期デビューの橋本バルジャン×禅ジャベールなもんだから、も~う忙しいったらありゃしない! 目と耳がもう1セット欲しいところでした。
先にお断りしておきますが…私、禅さんファンなものでその辺りを激しく差し引いて以降ご一読いただければ幸いです。
私の初レミゼは前回の博多座公演(2004年1月)でしたので、ジャベールは内野聖陽さん、岡幸二郎さん、今拓也さん、高嶋政宏さん、そして2000回帝劇SPの鹿賀武丈さん…しか拝見した事がなく、今期は禅ジャベ以外の観劇の予定はナイので、以下は前博多座公演時との比較となりますが…
まず、今期レミゼキャストが扮装写真で出揃った時『精一杯、強面つくってみました!』的な禅ジャベールに一抹の不安が汗 お得意の?(失礼!)やり過ぎ…が危惧されて、ご覧になった方からの感想を伺うのが正直恐かったんです。 しかし帝劇の幕が開いてみれば大旨好評で、安心して?この博多座公演を楽しみに待つ事に。

石川禅さん@ジャベールとの初対面の感想は…「イイ!ときめき
やり取りの間にかい間みせる表情には、職務にひたすら忠実、だけど本当は情けの心も持ち合わせているのでは?と思わせる人間ジャベールが見てとれて新鮮。 心情の変化が解り易く、特にバリケード内でバルジャンから「君の職務だろ。恨みなどナイぞ」と言われた時の動揺ぶりは彼の心の支えがポキッと折れてしまったような痛みと悲しみが、訴えるような目から感じられて、観てて辛いほど。 「なんでそんな事、言うんだよぉ~」ってそんな声が聞こえてきそうで…だからこそラストの自殺は、心の…生きる信条としていた事を根底から覆された心の動揺がよく解り「あぁ…彼は自殺せずには居られなかったんだなぁ」と納得の最期でした。 髪を振り乱して涙目で一瞬天を仰ぎ見る様に哀しい一人の人間の弱さを観た感じ。
バルジャンを執拗に追い続け、常に彼を支配していたかのようで、実はバルジャンの世界に呪縛されていたのは自分自身だった…という事に気付いた時のショックと傷付けられた孤高のプライドでは、それを背負って生き続けるなど堪え難い屈辱だったんだろうなぁ…と。
多分、禅さんの今の年齢と声質がキャラクターと楽曲にすごくマッチしているんでしょうね。 重厚な歌ってあまり拝聴した事がなかったので耳に新鮮で、改めて歌の上手さを再認識。
ただ…禅ジャベール、今後のヒートアップ具合に危機感を抱いてしまいそうな要素も多々汗  リアクションや表情にマンガの擬態語&擬音語を付けたくなりましたもん♪「ハッ!」「なにっ?!」「ギクッ!」「わなわな」「タラリ…」とかネ。
でも間違いなく星MY BEST ジャベール星となりました(ファンである事を差し引いても、多分そうなったかと…)
伊藤グランデール

橋本さとしさん@バルジャン
男前なヴィジュアルも含めて何もかも新鮮! 特に前半のガツガツした飢餓感は◎ 全身垢まみれで表情は見えない…けれどギラギラと怒りに燃える目だけがキラリと光る、という感じがワイルド。 荒削りな感じが今後どのようにそぎ落とされ肉付けされ進化していくのか?すごく楽しみなバルジャンですね。

安崎求さん@テナルディエ
テナルディエって…お笑いシーン担当の三枚目の役所かと思ってたけど、実は一番したたかで嫌らしく空恐ろしい悪党だったんだ!」と驚かされたアプローチのテナルディエ。 決して笑わない目が恐く、歌の上手さが不気味さを増長させているような感じも。 とにかくすっごく印象に残りました。
今期から変更になったり、以前カットされていた演出が復活したり…と20年も上演されてきてもなお、そのような手直しが随時されているとは今回の観劇で驚いた事でした。

青い旗キャスト
バルジャン:橋本さとし/ジャベール:石川禅/エポニーヌ:知念里奈/ファンテーヌ:シルビア・グラブ/コゼット:富田麻帆/マリウス:小西遼生/テナルディエ:安崎求/ テナルディエ夫人:田中利花/アンジョルラス:東山義久

青い旗男性アンサンブルキャスト
グランテール:伊藤俊彦/クールフェラック:清水裕明/ジョリ:横田裕市/コンブフェール:近藤大介/フイイ:松原剛志/レーグル/司教:港 幸樹/バベ:丹宗立峰/ブリジョン:佐嶋宣美/プルベール:上野聖太/モンパルナス:田中裕悟/クラクスー:梶 雅人/ガブローシュ:荒井海人
青い旗女性アンサンブルキャスト
買入れ屋:荒井 小夜子/マテロット:折井理子/ファクトリーガール:藤咲 みどり/ジベロット:深野琴美/マダム:児玉奈々子/少年1:岡村さやか/少年2:稲田みづ紀/かつら屋:亜久里夏代/リトルコゼット:田村遥果/リトルエポニーヌ:弓木野綾架