KOOZA【福岡ビッグトップ】

今回でシルク・ドゥ・ソレイユ公演を見るのは4演目目。 「いつか舞浜の常設劇場“ゼッド”で観てみたいなぁ~」と思っていたら…昨年いっぱいで閉場してたんですね(3年3ヶ月って短かっ!)
演目タイトルは宝箱を意味するサンスクリット語の“KOZA”からインスパイアされた『クーザ』だそう。 主人公の少年の元に大きな箱が届いて…その中から飛び出したのがポスターやCM等で演目のアイコンになってるカラフルなストライプの“トリックスター”。 その彼が少年を魔法のスティックでクーザの世界へ誘う…という演出で数々のパフォーマンスが披露されます。

私は演出的なものが前回の【コルテオ】よりも好きでした。 トリックスターのド派手な登場から、舞台奥に下がっていた幕が天井四方にふわりと引っぱり上げられ、バンドが演奏するバルコニーのような山車が前にズンズン出てくるオープニングは好良くて鳥肌が立ちました! あの天井の幕がなんか…海の中を進む船、みたいな印象を受けたんですが…私だけ?
トリックスターの、キビッキビッした一連の動きとドヤ顔のキメポーズがいちいちツボでした☆
センターでメインのパフォーマーが演技をしている時、円形舞台の周囲にセットの設置~撤収を手伝う為の他パフォーマーも控えている事があるのですが、口をあんぐり開けてセンターを見入っていると、その袖に控えてる方がこっちを見てニッコリ、って事が多々。
クラウンの皆さんも開演前から客席内を縦横無尽に行き交い、お客いじりで楽しませてくれました。 私、気が付けば周りの人がクスクス笑ってるなぁ…と思ってキョロキョロすると、後ろに居たクラウンから頭の上にポップコーンを載せられてましたっ!

パフォーマンスはどれも感嘆でしたが、特に印象的だったのは【Wheel of Death】。 何度も思わず声が出てしまいました。 高速回転する二つの大きなホイールの中や外周を演者が走ったりジャンプしたりで手に汗握りました!(ずっと見上げて声上げてたんで、首痛い+口乾く~) タイトルにならって衣装は悪魔ちっくな感じなんですが…おヘソとお尻にお花が付いていたりで、これがなんだか可愛くてツボ。 シルク・ドゥ・ソレイユの衣装って動きやすさが1番でそれからの装飾でしょうから、デザイナーさんって凄いなぁ、と毎回感動。 やっぱりこれは生で観たい舞台ですね☆
次回の演目ではどんな驚きと感動を見せてくれるのか楽しみです♪
以下、本日の演目 ↓↓↓

・Charivari
・Contortion
・Solo Trapeze
・Unicycle Duo
・Clowns Magic
・Double High Wire
(休 憩)
・Skeleton Dance
・Wheel of Death
・Pickpocket
・Hoops Manipulations
・Clowns Crown
・Balancing on Chairs
・Teeterboard

橘劇団・昼の部【博多新劇座】

この劇団公演以来の1年振りの博多座新劇座です。
連休中日という事でそれなりの賑わいは覚悟していましたが、団体予約が入っていて…当日、開場と同時に入場して…ギリギリ座れた!という大入りの客席(団体は後ほどゆっくり入場) 私がこの劇場で観劇した中で、一番の入り☆ フルキャパが270名(だったかな?)だそうで、あともうちょいだったようです(いや、これ以上は防災上危険な気が~)
舞台はお馴染みの三部構成。

顔見世ショー

…の前に若手が幕前で数名紹介があり、ショーへ突入。 もう顔を知っている役者さんも増えたので、あ、この人居たね…と確認しながらの観劇。 やはり全体通して観るとこの劇団には「これはちょっと…」という人が居ないので安心して楽しめます

遠山の金さん

お芝居はTVでお馴染みの…で期待は高まりましたが、今イチってか今サンくらい残念でした。 いわゆるお決まりの…なんで「キタキタ~」感はありましたが、本かなぁ? 観劇後、筋を思い出せないくらい印象に残りませんでした

歌と踊りのグランドショー

ラストは見応えたっぷり☆ いつも楽しみにしていた三枚目キャラの橘夫美若さんの御出演が本日は全くなく、ここでの登場を楽しみにしていましたが…残念! 若手の方がお面を付けたりして奮闘されてました。 前座長・菊太郎さんの【吾亦紅】は墓石の前でバッチリクールに決めていたと思えば…墓石をクルリと回せば【菊之墓】と。 客席のおばちゃん大爆笑! いつもこの劇場で思うのは、TVで仕込みやSEで使われる“おばちゃんの笑い声”がリアルで生で聞けるのはスゴイな、と。 ホントにあの通りに笑うんだもの~。 つられてついつい笑ってしまうのは大衆演劇ならではの楽しいところ。 現座長・大五郎さんは女形に多く挑戦されていて、どれも美しさと迫力がましていた印象。 ラストは豪華絢爛【二人花魁】。 歌舞伎に劣らない豪華絢爛の拵えを二人分揃えることが出来る劇団の力にもうなりましたが、大五郎さんの堂々とした所作に見入りました。 が、菊太郎さんの適当な所作と綺麗じゃない花魁はちょっと怒りをおぼえるほど(勘弁してくれよ…)
…とは言え「あ~、楽しかった♪」

金閣寺【キャナルシティ劇場】

面白かった! すっごく面白かった! 私が今までみたストレートプレイの舞台の中で一番面白かった!! 観劇で鳥肌が立ったって…どの作品以来だろう? まさかこんなに前衛的でアングラ色の強い舞台だったとは!
宮本亜門さん演出のストレートプレイって初めて観たけど「亜門さん、ミュージカルよりこっちの方が…(爆)」 いや~、とにかく演出の奇抜さや舞台美術、照明デザインの工夫が随所にあって「はぁ~、そうなるか!」「ほぉえ~、そう使うのか?」「うわぁ、頭イイ~!」と、感嘆の連続
しかし劇場が元四季劇場なだけに?…取っ組み合いのスローモーション演出に「それユタのいじめっ子では…」、上半身裸ロン毛の男性が後光を浴びて登場に「ジーザス・クライスト=スーパースターが聴こえる~」、焼け崩れた金閣寺の傾斜板上に立つ男性に「ペドロ親分の登場じゃ…」と劇団四季好きの人なら激しく同意するであろう雑念が過り困りました~。
観劇中客席は咳ひとつすることもためらわれるほどシーーーーン(携帯は2度ほど鳴ったけどな(怒)。 固唾を飲んで見入る…って感じでした(とは言え、TVの舞台中継とか録画映像で観ると集中力の持続が厳しいかと~)
実は私【金閣寺】って、遥か昔に原作を一度読んだきりだし、雷蔵さん主演の映画は録画するだけして観ていない、という作品だったのに、ストレートプレイは苦手なはずなのに…何故に観劇に至ったかと言いますと…ポスターデザインが、タイトルの筆文字が激しく好みで「コレ観たいっ!」 主演の森田剛さんは“V6のダンスの上手い小柄な人”という事と(そのダンスさえよく観たことはナイけど)「確か、新感線にも客演したことあるんだよな~」くらいの認識しかなかったのですが、何かの本で『舞台の仕事を熱望してる』というような趣旨の記事を読んで「お♪一度、森田さんの舞台観てみたいな~」と思っていたところに絶妙のタイミング☆という訳なんです。
開演前に客席に付くと緞帳は上がっており、舞台上ではすでに俳優たちが演技を。 正面に黒板のある無彩色の教室のセットの中で今っぽいラフなモノトーン衣装の男女8名が各々休み時間を過ごしているかのような…そこへ開演と同時に教師や生徒役と思われる主演俳優たちが入って来て、小説“金閣寺”の朗読を始めます。 「ええぇぇ~っ!これはまさか、時代設定を現代に…って事ですかい?!」と若干引いていると…「おぉぉぉぉっ!そう来るか!!」という手法で、一気に昭和20年代の小説の世界へ

基本、この教室のセットをベースに椅子、テープル、衝立て、ロッカーを使ってそれらを積み立てたり、並べたり、仕切ったり…と様々なシーンを切り取り、合わせて床に落とす照明デザインで道や廊下、屋外の木々や街の喧噪等を映し出し…様々に変る空間に違和感なく、またこれに役者が加わるとその演技が際立ち、教室の備品がソレにしか、照明がソレにしか見えない工夫に感嘆。
すごく新鮮だったのは、天井から吊ってある蛍光灯が全て床面に下りてきて、そのケーブルが雨のように、蛍光灯が縁石のように、その区切られた蛇行した道のりの表現が面白かった!!
溝口と鶴川が南禅寺の山門に上って京都の街を一望する様はピーンと一筋の光だけで表現されるのですが、金閣寺とは対局の穏やかな美しい光景を彼らと一緒に観たようで不思議な安らぎを感じました。
あとお寺での日常をケチャのような音楽にのせてダンスでキビギビと表現するのはコミカルで印象的。
また最大の関心事だった“金閣寺の表現~炎上シーン“…は、全く想像だにしない手法で驚愕。 ホーメイ歌手・山川冬樹さん“金閣寺=鳳凰”として擬人化で表現され、その肉体から発せられる音は溝口の心を支配し苦悩させ追いつめる存在として常に彼に付きまとい、ついには破滅へと先導役のようで…とにかく強烈なインパクト! 炎上のシーンでは教室のセットが分解した床面には銅板が敷かれ、それに真っ赤な照明が反射して…その圧倒的な赤の光量は客席までも染め、まるで炎の熱が感じられるかのよう。 そこに大駱駝艦の舞踏パフォーマンスを従えた山川冬樹さん@鳳凰が“ブッダの知恵の目”をイメージさせる目の映像が投影された高台に登場し、じわじわと溝口に迫り寄り飲み込む様は圧巻で鳥肌が立ちました!!!
森田剛さん@溝口 細くて小柄で猫背で丸刈り頭の彼は10代の徒弟としてなんの違和感もありませんし、常に体を丸めるようなオドオドしたような立ち姿から強い劣等感をも感じました。 吃音もわざとらしさは微塵も感じることなく、声の通りも良くセリフが聴き取り易い。 私が抱いていた溝口像はもっとモッサリとしたおっとりイメージだったのですが、今作品では全ての動きが軽やかでキレが良いうえ、瞳がギラギラとしており、特に娼婦の腹を蹴り続けるシーンではサディステックな感じにも驚きました。 森田さん、舞台役者として魅力的な方ですね! 今後も機会があれば是非彼の出演舞台を観てみたいものです。
大東俊介さん@鶴川 主演俳優お三方ともですが、すごくイメージにマッチした方ですね。 溝口とは対局の美や優しさ、純粋さ…全てを持ち合わせる“透明な美しい正の存在”として好演。 俳優さんの朗読って、読む本人が感情移入しすぎて聴いている側が引いてしまう事が多い為苦手なのですが、大東さん、高岡さん共に声が良く、状況説明の補足の手法は良かったです。
高岡蒼甫さん@柏木 「そんな柄のシャツ、何処で仕入れてきたんだよ!」と衣装さんに問いただしたいくらいの下品でやさぐれたキャラクターの様の演出に一役。 鶴川とは真逆の“怠惰でひねた悪の存在”的な雰囲気は、常に下から見上げて睨みつけるような挑むような瞳が印象的。 不自由な足ながら女が引きも切らず言い寄るフェロモン?的な雰囲気は今ひとつでしたが、好演!
中越典子さん@有為子/生け花の師匠は、はんなりとした色気と京言葉がとてもお似合い(着物姿がステキ☆)。 自らの母乳を茶に絞り出す様や、その胸を溝口に触れさせようとする様の色気は、溝口でなくともひるんでしまうような威圧感が。 花王おさむさん@副司は、瑳川哲朗さん@老師の懐の深さ・慈悲深さとは真逆のセコセコした神経質な様が絶妙。 岡本麗さん@溝口母高橋長英さん@溝口父の対比も同じく。
めちゃめちゃ長くなりましたが…それだけ面白かった☆という事で。 「観て良かった~!!

鋼鉄番長【嘉穂劇場】

東京開幕後、客演の池田成志さんが怪我の為に休演(代役:河野まさとさん)で残念に思っていたら…主役の橋本じゅんさんが病気の為休演→降板という衝撃的なニュースが!!どちらもYahoo!ニュースのトピックスでその一報を知ったのですが「ヤフトピに来るなんて劇団☆新感線って超人気劇団になったもんだなぁ~」と劇団創立30周年という記念公演というのに、なんとも残念なニュースながら感慨深いものが…。
残念ながら何回かの東京公演は休演になってしまったようですが、じゅんさんの代役が三宅弘城さんに!という事で私、一気にテンション↑↑↑ …というのは私、TVドラマ【怪物くん】が大好きで、それに出演されていた三宅さん@おまわりさんがすっごくお気に入りキャラだったんです。 代役に決まった時、三宅さんは「これはマズイねぇ~」(←おまわりさんの決めセリフ)と言ったはず?! 劇場に掲出されているポスターも『再起動』というキャッチコピーで三宅さんバージョンが♪
嘉穂劇場って何度か行った事はあるんですが、実は観劇するのは今回が初めて。 福岡市内から嘉穂劇場のある飯塚市内に移動の道中、視界が真っ白になって帰りの道中が心配になるほどの雪が降っている本日。 福岡、初雪です!
昔ながらの芝居小屋なので、寒さ対策は万端で☆ 音響や照明は設備的に劣るんだろうなぁ…と勝手に覚悟していましたが、全く遜色なし! 毎度、大音量のOPや笑える力作のスクリーン映写の映像もクリアに楽しめました(終演後、小屋の外には照明用の電源車もスタンバイしていた事に気付き、な~るほど♪)

おバカ、おポンチ、くっだらなぁ~い事を真剣に全力投球ハイテンション&フルスピードで展開する舞台に、ここ最近ちょっと上質な?文芸作品並み?になってしまった“いのうえ歌舞伎”作品が続いていたただけに「やっぱコレだね~」と懐かしい安堵のようなものを感じながら大爆笑。 肩をフルフル震わせて…吹き出す事数知れず。 後方スクリーンに流れる数々の力作おバカ映像も全て三宅さんバージョンで撮り直したんだろうなぁ…とそのご苦労を伺いながらひたすら爆笑。
もうね、逆木圭一郎さん@蟹江田刑事の出だけで吹き出しました! 逆木さん、その目張りは反則でしょう!!(大好き!) 保坂エマさん@沢々尻モニカは、エマさんがここまで大きなお役をされるのは初めて拝見したので、改めて「スタイル抜群の美人でなのにフリきってるなぁ~」と軽く感動。 河野まさとさん@井尻亀吉は、胡散臭さ満載は健在で、まさとさん好きな私としてはその頑張りは見てて痛々しいほどでしたが、残念ながら歌になると何を言っているか判らな~い。 村木仁さん@真毛校長のハナ肇ちっくな銅像ぶりや、ネエ子の映画【Hairspray】のトレイシーを意識したファッション(しかし牛だけどな!)のプリティぶりはドツボにハマり「可愛い~!カワイイ!」と思わず連呼。 右近健一さん@九竜伊崎教頭は假屋崎先生的な出で立ちだけで「きたぁ~っ!右近さぁ~ん!」で笑えたのに、バックがそんな事になっているとは! 前方桟敷に座っていた知り合いによると、あのお尻は「キラキラファンデが塗ってあった!」と言ってました。 あれ、衣装を作る時…パタンナーさんとか、お針子さんとか…いろいろ大変だったろうなぁ~。 採寸した時の様子を想像すると…かなり笑えます。 高田聖子さん@権田原ユカは由美かおるを意識してますか? 白いセーラー服がとってもお似合い♪
そして…やっぱり一番笑ったのは古田新太さん@天王寺天牙の登場。 青い照明にシルエットが浮かんで怪しくメロディアスに、ダンサブルに登場。 コレって東方神起のパロだそうで…元ネタを知らないけど無駄にキレのあるダンスに大爆笑! ビックリするほどスリムになった古田さんに驚いていたら、舞台上でもネタにされてました。
客演のお三方は…
三宅弘城さん@兜剛鉄は、とにかく拍手喝采! 主役交替から本番までどのくらいの期間があったのでしょうか? とにかくお疲れさまでした…。 小柄な体躯で筋肉隆々な様が他のキャラとの対比となってイイ味が出ていたかと
坂井真紀さん@浅見山サツキ。 南野陽子バージョン【スケ番刑事】がモチーフなのは…坂本龍馬ブーム→土佐弁だから? ゆ~っくりしゃべる土佐弁がとってもキュートでした。 まさかあのTBCのCMが見れるとは!
田辺誠一さん@土方夢知彦。 私、映画【少年メリケンサック】のTELYA役が猛烈にツボだったので凄く期待してましたっ。 マッチか?トシちゃんか?的なバンダナ+Gジャン=アイドルな時代のフリ切った様がナイス(特に映像)。 早口になるとちょっとセリフが聴き取りずらい~。
30周年にこ~ゆ~作品を持ってくる所に改めて新感線の魅力を感じ、「やっぱり新感線だな!」と嬉しくなった公演でした♪

橘菊太郎劇団・夜の部【博多新劇座】

初めて大衆演劇というのを観たのは三年前で、この橘菊太郎劇団。 それから数えてこの劇団を観るのは今回が三度目。 座長、若座長以外にも顔を覚えている役者さんが今年も奮闘中…とあらば、応援したくなるのが心情。
今回は「是非一度“生の新劇を観て欲しい”」と常々思っていた同僚二人をお連れしての観劇。 やはり最初が肝心!と、私が観た数少ない新劇の劇団の中で、平均的に安定している橘菊太郎劇団がイイだろう…と考えての事。 最初は雰囲気にのまれて戸惑っていたようでしたが「面白かった」と概ね好評。 1900円で3時間15分の毎日違う舞台…にビックリ。ホント、どうやって儲けを出しているんだろう?…といらぬ世話ですが、毎度心配になるほどのサービス満点ぶり。

本日は三部構成で第一部は【顔見世ショー】で、団員が自己紹介よろしく曲に載せて踊りながら登場♪…でテンション↑
第二部のお芝居は【お家騒動けんか旅】。
とある武家の奥方が悪妻で、家の用心棒の“先生”と結託して自分の夫を亡き者にしようと策略。 実子である娘や主人に忠実な奴を疎み追い払い、果てはは刺客まで出すし始末。 娘と奴はこの悪事を伝えようと奔走する中、人情に厚い股旅に出会い力を借りてお家乗っ取りを阻止する…ってな感じのお話(確か。観劇から時間が経ちすぎてかなり忘却)
なんかいろいろ唐突で「は?」と驚かされる事が多かったけど、ベタベタなお話しで可もなく不可もなく。 でもやっぱりこの劇団は役者さんが揃っててお芝居は皆安定しているから観やすい印象。 本日は客席のスポンサーの○○生命の方が観劇との事で、劇中度々「生命保険は…」「保険をかけるなら…」と社名を連呼。
第三部の【魅惑のショー】では、この劇団で初めて子役ちゃんを観ました! 小学生…低学年でしょうか? 一生懸命“シナ”を作って踊る様に、子供の頃からこういう環境で役者として育っていくんだなぁとしみじみ。 橘良二さんは…なんか化粧が変に険しくなっていて残念。 前の方がよっぽど男前だったのに~。 橘大五郎さんの女形は色気が増した印象。 うん、綺麗。
特筆すべきは、本日午前中に来月の博多座サブちゃん公演記者会見の為、来福していた沢竜二さん特別出演。 劇団に対するエールを送り、三曲ほど熱唱。 シンプルな着流しにおよそ不釣り合いのキラキラキラキしためっちゃ大きな光る石を輝かせ「え~っ…と。その趣味はいかがなものか?」 しかし曲中にセリフがあるものには「さすがプロの役者」と感心! なんか…曲中のセリフって聞いてて寒い感じがしませんか? それがいっさいなくて聴き入る感じでビックリ。
そして…ラッキーだったのはショーのラストに【白浪五人男】が! 昼の部ではいろいろと手際が悪くて失敗だったらしいけど、夜の部はキマッタ! 橘歌舞伎っていうんですね~。 いわゆる土手の勢揃いは障子に名前が書かれていてそこから出てくる…というもので並びもビミョ~に違う。 でも衣装や鬘も頑張っていて遜色ナイ! 立廻りはロック調のBGMで激しく立ちさ様は新鮮☆ 日本駄右衛門が座長の為、独りすごくめだつ演出となっていましたが、捕り手達が客席から御用後用とわらわらと現れて、本格的。 めっちゃ得した気分でした!

観劇を終えて知った事。 以前、市川亀寿さんに似ている~と印象に残っていた橘浅太郎さんは今春急逝されたそうで…合掌。