宝塚歌劇宙組公演【博多座】

博多座公演って…“トップお披露目公演”って事、多くないですか? 私が観ただけでも、春野寿美礼さん、貴城けいさん、そしてこの度の大空祐飛さん(+娘役トップの野々すみ花さん
2006年の貴城けいさん公演時に演目にすごくハマってリピーター化しちゃったので、貴城けいさんについてほんのちょっと詳しくなりました。 …な、もんで大空祐飛さんが貴城さんの同期という事での存在は知っていたので、この度宙組トップになって博多座にご出演!と聞いて楽しみに観劇へ…。
博多座周辺からして“宝塚公演独特な雰囲気”が早くも漂いテンション↑。 やはりず~っと応援してきたジェンヌさんがトップになったお披露目って、ファンの方は特別感慨深いものがあるんでしょうね。 お披露目トップのファンクラブ(って言うのかな?)は博多座ロビー内からズラリと気迫が感じられました~。 博多座内も“乙女モード”な感じで、スウィーツ系はいつもより充実。 ご婦人方に大人気なレイメイも大繁盛!に見受けられました~。 博多座って公演ごとにガラッと客層とその雰囲気が変わるのが面白いですよね、改めて☆

王朝千一夜【大江山花伝】-燃えつきてこそ-

なんでも24年ぶりに再演の名作!との事。 鬼伝説で有名な大江山の茨木童子の説話をもとにした木原敏江さん原作のマンガの舞台化で、茨木と幼なじみの恋人・藤子の恋、渡辺綱との友情の物語。 “酒呑童子”といえば、歌舞伎でもお馴染みの演目ですので「ヅカ風味になるとソレが一体どうなるのか?!」というのは興味津々♪
大空祐飛さん@茨木童子は人間と鬼のハーフという事で、妖艶な雰囲気をたたえたクールな美青年。 影がある怪し気な魔性漂う感じは大空さんに合っていて、クールながらも内に秘めた怒りのような、フツフツとたぎる熱い想いと失望感が交錯する様が感じられ好演。 このお役はとても合っていた印象でしたが、いかんせん前回私が茨木童子を観たのは玉三郎さんの【茨木】。 歌舞伎的な要素が衣装も含め多分に取り入れられていた為、どうしても比較してしまいまして…時々ため息が~汗
花影アリスさん@胡蝶もそうですが二人とも何故にそんな大衆演劇のようなメッシュ鬘なんだよ怒り ちょ~っと安っぽい感じが残念無念(胡蝶は好演だっただけに下品な拵えが残念すぎ)
野々すみ花さん@藤子は凛とした意思の強さと熱い想いに一途なヒロインを好演。 幼少の頃、茨木とお互いの心の近いとして焼き印を押し合う…だなんて、どんだけ根性の座ったお子様なんだよっ汗汗汗…と、苦笑。 ラストの「人間の心の中にも鬼が住んでいる」という趣旨の絶叫は上手いなぁ~と感動。
今公演は蘭寿とむさんのご出演がなく残念に思っていましたが、北翔海莉さん@渡辺綱が奮闘。 歌の上手さは言わずもがな、芝居も安定していますね。 正義感溢れる四天王を確かな存在感で爽やかに演じていらっしゃいました

Apasionado!!II

ラテンを中心にしたスペイン風の情熱的でゴージャスなショー。 スパニッシュな感じは大好きですし、お芝居が“青い静”って感じだったので、“赤い動”のショーの対比はガラッと雰囲気が替わって面白い! 
大空さん、歌がちょっと…汗 クールな感じに徹しているのでしょうが、もうすこし曲ごとにいろんな表情が観れた方が楽しかったかな。 野々さんが意外と肉感的な色気が漂っていたのが印象的。 北翔さんの歌は「やっぱ上手いなぁ~」と堪能☆
♪ア~ パッショ ナァ~ドォ~♪というフレーズが観劇後もグルグル頭の中をリフレイン。 階段を下りる足取りも軽やか。 私、どうやらこの曲気に入ったようです。

六月博多座歌舞伎・夜の部【博多座】

なんと~汗 博多座では“今年初めての歌舞伎公演”です!!!
しかしながら…“博多座開場10周年記念”というのに、この座組でこの演目(すいません!だって愚痴りたくもなるでしょ?悲しい) 【船乗り込み】も謎の中止だったし、6月で“大歌舞伎”じゃナイなんて、初めてですよ怒り “さよなら歌舞伎座公演”とこの10周年がカチ合ってしまった不運を嘆くしかありませんが、10年前のあの開場時の大歌舞伎の豪華さを懐かしく思い出し、あまりにも寂しい内容に涙。 『10年ひと昔』…もう博多座で“大歌舞伎”がかかる事はナイんでしょうか?
博多座も“イヤホンガイド無料サービス”など『地元に歌舞伎人気が根付くまで』と10年間やってはみたものの…やはり興行的には厳しい事が多い歌舞伎公演(イヤホンガイドは今公演から有料に) もう見切りが付いた…という事でしょうか? 松竹から出向されていた人も本社に戻ってしまい、ますます寂しい感じの博多座歌舞伎公演。 まだ“あるだけ良し”とせねば…なんでしょうかねぇ悲しい
…と、どうしても今公演に関しては愚痴から入ってしまわざるおえなくなってしまったのですが、本日は【着物の日】という事で行って参りました。 着物着用者への粗品は“ようじやミニ手鏡”。 私は嬉しかったのですが、友人曰く『店の景品として“鏡”って驚いた!』そうで、『鏡=人が映る→人が移る→客が逃げる』っていう意味があるんですって! ご存知でした? 博多座~、だから歌舞伎公演が…冷や汗(以下省略) 着物比率はいつもの【着物の日】よりは、かなり低かったような気がしました(曇天だったからかな?)

木下蔭真砂白浪

2001年10月の南座公演には遠征しました。 その時は翫雀さん、扇雀さん、橋之助さん、染五郎さん…という初代・小笠原騒動チーム?での上演。 初演時の評価がビミョ~だった印象なので、今月博多座でのその時以来8年振りの再演に驚きました。 だって『サルティンバンコ翫雀さん』と『モスラに乗った扇雀さん』ぐらしか記憶に残ってナイんだもの~汗

舞台進行と共に「あぁ、そうだった!そうだった~」と思い出しながらの観劇でしたが、橋之助さん@石川五右衛門は宙乗りも含めてその奮闘ぶりに拍手ではありますが、なぁ~んか、やっぱりどうしても“五右衛門”って感じがしないんです(私は) 悪党ぶりは感じられるのですが、スケール感に欠けると言いますか…汗
歌舞伎の持つケレン味たっぷの演出がふんだんに盛り込まれて目には楽しめるものの、せっかくの“通し狂言”でありながら、今ひとつ話が解りづらく詰め込み過ぎて散漫な印象を持ったのは私だけでしょうか? これだけサービス精神モリモリに盛っているのに…面白くナイ(私は) 初演で観た時にこれだけ印象に残っていなかったのは仕方がなかったんだなぁ~と。 8年前とは脚本も演出も変更はあっているでしょうけど…改善が見られなかったのか?初演と同じ印象で残念でした悲しい
その中にあって扇雀さん@女盗賊お峰のナイスキャラは今回も印象的で態度の豹変振りに客席は湧きました♪ 初演では翫雀さんが演じた仁木太郎勘太郎さん。 「サルティンバンコ翫雀さん!」と大ウケした演出は健在でしたが、落下途中に両手を羽ばたいて笑いを誘う様は勘三郎さんソックリ!で驚きました。 声や表情もますますお父さんの面影が色濃くなっている勘太郎さんは…ちょっとコピー過ぎて…失礼ながら気持ち悪く感じる事も(上手いんです、けど~)
この演目、またの再演は…ビミョ~だな汗

藤 娘

七之助さん@藤の精。 七之助さんでは初めて拝見しましたが…コレといって印象に残るものがナイ。 しかし悪かった、という印象もナイ。 久々“娘”にふさわしい年齢の役者で観たのは救いだったな~(かなりの毒舌)
今回、実は…残念ながら花形?全員が揃う演目がナイんですね。 演目の構成上仕方がないのかもしれないけど、全員そろい踏み☆って感じのものが短い舞踏でもイイから観てみたかったです。
で、千穐楽を過ぎて…自分でビックリなんですが、結局夜の部を一回観ただけで、筋書きさえ購入せず(舞台写真が入ってから…と思っていたら完全に忘却) 【近江のお兼】は幕見を…って思っていたのけど、それもスッカリ忘れており~汗 どうやら今回の座組&演目に対し、思った以上に自分の観劇意欲が萎えてしまったようです…悲しい
ちなみに昼の部は【金閣寺】【近江のお兼/お祭り】【封印切】でした。

五月大歌舞伎・夜の部【歌舞伎座】

恋湊博多諷 ~毛剃~

この演目を観るのは実に博多座開業公演以来!!! つまりは10年振りに“生・毛剃”です!
團十郎さん@毛剃九右衛門はやはり“でっけぇ~”。 待ってましたの「よかよか~」は相も変わらず大迫力で拍手喝采☆ やっぱり愛嬌のあるスケール感を感じさせるのは團十郎さんならでは!だよな~と再確認。 藤十郎さん@小松屋宗七ナヨナヨっぷりは最初笑える…んだけど、終いにはイライラさせられるヤサ男。 上手いなぁ~藤十郎さん(人間国宝に失礼すぎな私!)
菊之助さん@傾城小女郎艶っぽいけど“宗七の女房”然としている、肝のすわった感じがキリリと素敵☆ 秀太郎さん@奥田屋お松の女将っぷりは、やはり絶品☆大満足(ホントおばちゃんにしか見えん!)
…で~、演目としてはさほど印象に残らないのは何故だろう?汗

夕立

初めて観た演目。 私【網模様燈籠菊桐(通称:小猿七之助)】も未だ観た事がナイんです。 最後に上演されたのはいつでしょうか?
大筋を知って観る舞踏だからか?情景がすごく解りやすくてエロい。 菊五郎さん@小猿七之助時蔵さん@御守殿滝川(ってどっちも男だよ!改めて)は色悪と艶っぽい姉さんで退廃的~

神田ばやし

宇野信夫さんの作品だそうですが、この演目も私、初めて観ました。
とにかく海老蔵さん@桶屋留吉のキャラクターがツボ! 気弱でオドオドして…でもどこか憎めない気のいい青年って、こんなお役の海老蔵さんって珍しいですよね。 粋な二枚目はもう当たり前すぎ面白くないから、「へぇ~意外!」ってなこんなお役でどんどん観てみたい。…って言ったら海老蔵ファンの方には不満でしょうか?汗 コレ、機会があれば…いかにもイイ人そうな翫雀さんで拝見したいなぁ~と思ったりしたのですが、海老蔵さんだからギャップがあって楽しめたのかもしれませんね♪ 「毎日見ている顔だから、改めて見なくても~。」「そんなにイイ男じゃありませんよ。」…って、コレはやはり本当にイイ男が言って面白いセリフとして生きるんでしょうね?
人の疑いというモノは口で言うほど濃くなる』 イヤな目で人を見る…っていうのがクド過ぎで、テーマとして言わんとする所は解るけど個人的にはちょっトクド過ぎて嫌な感じを最後には受けました~。
三津五郎さん@家主彦兵衛の達者な演技にもうなりました~(早合点し過ぎだっての!!)

鴛鴦襖恋睦~おしどり~

今月の歌舞伎座公演の中で一番好きでした♪
かつて“平成の三之助”と呼ばれたお三方が久々に?そろい踏み~で、花形の美しさが堪能出来た1本。 松緑さん@股野五郎の赤っ面の力強さ。 菊之助さん@遊女喜瀬川/雌鴛鴦の精海老蔵さん@河津三郎/雄鴛鴦の精の鴛鴦の精はため息が出るほど美しくみとれてしまった~。 ホント綺麗…。 あの鳥の羽をデザインしたぶっかえり仕様の着物、色も柄もホントに素敵でした~☆ 「若いってソレだけで美しいなぁ…」と、おばちゃんは思った次第。
二人並んで三段(二段だった?)に上るラストって初めて観たような?

五月大歌舞伎・昼の部【新橋演舞場】

金閣寺

葵太夫さんの髪型が変わっていた!! センター分けではなく、色もグレーに。 「私、そんなに歌舞伎の舞台観てなかったっけ?」と思うくらい、お弟子さんしかり、お囃子さんしかり、イヤホンガイドの解説者しかり…初めて目や耳にする方々が多い印象。 私、歌舞伎観劇がかなりご無沙汰だったようです冷や汗
吉右衛門さん@松山大膳は、国崩し+色気があって「さすがだなぁ~☆」と雰囲気に呑まれながらウットリ。 なんでも東京では今公演が初めて演じるとの事。 「でっけぇ~!」
芝雀さん@雪姫の“爪先鼠”は人形振りにて。 口上が入り、髪飾りも特有のものでカクカクと動く様に合わせてチラチラ☆キラキラと揺れて可愛らしい☆ 足は…裾の部分が袋状になっていて、そこに突っ込んで?いるんでしょうか?! 人形という事で全く足先を見せない工夫なんでしょうけど…不思議。 足さばきはホントに足遣いの人が動かしているような見た目で見事でした!! しかし本来なら足音を鳴らす足遣いさんは下手に腰に手を当てて一人客席にお尻を向けて下手に立ちダンダンと踏みならすんですね! 今まで人形振りは何度も観ているけど…皆こういうスタイルでしたっけ? 芝雀さんだからえらく注目して観てしまった故の気付きかな? 動きが派手だから活発な姫様にみえた印象もって…。 特に井戸端に腰かけてコックリするのは可愛くて面白い♪
花吹雪が大量すぎて、汗が流れる姫のお顔に何枚も張り付き、パッカリ抜いた衣紋の間には積もる積もる~汗 お疲れさまでした…と言いたくなりました。

心猿

面白い! あの三番叟とかが被っている帽子は“剣立て烏帽子”って言うんですね。
馬の早替わり(引き抜き)って初めてみましたっ! スゴイ、スゴイ面白い~!!!!! 白馬(神馬)~茶色の暴れ馬にアッという間に大変身~☆

近江のお兼

【心猿】からの引き抜きでの上演は17年振りとの事。 来月博多座でも観れるんですが…実は私、初見でした。 福助さんなら“力持ちの女性”って感じも出てましたけど、七之助さんはどうかな?

らくだ

私は2003年6月の博多座公演以来の…久々の【らくだ】観劇です。 今回はビックリな事に皆さん初役とのこと。 でもって一番驚いたのは由次郎さん@馬吉って事! なんか…こ~ゆ~お役をされるイメージがなかったので(私が勝手に)とにかくビックリしました。
吉右衛門さん@紙屑買久六がキュートなのは想像出来たけど、歌昇さん@瀬戸川の源七の“江戸っ子だ~い!的な、あ~ゆ~お役はホントにビリッと決まりますね。 カッコイイ!(しかし私の中で武士の拵えナンバーワンは歌昇さん)
段四郎さん@家主女房おいくの強欲ばあさん振りが、大人しい印象で今ひとつ面白味に欠けたのは残念。

五月大歌舞伎・夜の部【新橋演舞場】

五月の演舞場が吉右衛門さんの責任公演になってから、おそらく欠かさず観ている(多分)私。 今年も楽しみに足を運びました♪
今回昼夜観て思った事は「年数を重ねて一座としてのチームワークが整った」って印象を強く受けました。

鬼平犯科帳【狐火】

歌舞伎版となった鬼平は上記の理由で全て観ているけど…今回はお頭の活躍が少ない印象なんですが…ご覧になった方、いかがでしたか? 「鬼平は皆さんすでにご存知でしょうから…」という事が大前提で話が進むような、ちょっと不親切な感じ受けました。
錦之助さん@兄・又五郎染五郎さん@弟・文吉は、父親が殺しはしない情けある盗み働きをする【狐火】。 その教えを受け継いでいる兄と、兄の存在を疎ましく思い、父の教えに背き殺しをもしてしまう盗み働きしてしまう弟の葛藤を中心に描いた世話物。 今回は染五郎さんの好演キラリ☆で、密偵の段四郎さん@彦十歌昇さん@粂八歌六さん@源七は安定。

お染の七役

久々…博多座以来の観劇。 正直、観るのダルイなぁ…汗(観るのも体力勝負だからね)と失礼な事を思っていたのですが(長時間だからね)と思っていたけど、やっぱり観てみると面白い。
早替わりは何処で変わって何処から登場…って全て知っているのに面白いし「おぉ~っ」と声が出てしまいますね♪ 特に後半でスレ違いざまに二人が入れ替わる“昆布巻き”は、恐ろしく鮮やかで客席がどよめきましたが、あまりにも早替わりが頻繁すぎる為から、途中から変わるたびにクスクスと笑いが起こるのが…気になりました汗
福助さんの奮闘振りには毎回拍手~☆…なんですが、明らかにやり過ぎ、クド過ぎ冷や汗 特にお六は気持ち悪い~。 あ~ゆ~お役は福助さんの得意とする所だけど、あまりにもニタ~リ、ニヤリともったいぶってて…とにかく生理的に受け付けられなかった。
染五郎さん@喜兵衛は…特に印象に残らず。 「タニシの木の芽和えさぁ~」ってセリフ、なんであんなに耳に残るんだろう? お気に入り☆
芝のぶさんは昼は歌舞伎座、夜は演舞場と今月はかけもち奮闘なんですね。 お七との“客席お散歩“は残念ながら一階席じゃなかったので客席後方の時は全く見えず、聴こえず~。
フグにあたって死ぬ丁稚どん(役者さんどなたでした?)の頑張りはすっごく伝わってきたけど…今ひとつ硬い。 もっとまぁ~るい大らかさがあった方が私は好みでした。
この演目、今度は他の役者さんでのお七で観てみたい!!!