フランケンシュタイン(中川×小西)【キャナルシティ劇場】

昨日に続いての観劇で、今ツアーにおいて中川×小西の組み合わせは本日が最後との事。 カーテーンコールで本人達も気が付いたようで、熱い抱擁を交わしてた♪
この記事は各役者さんの感想。

中川晃教@ビクター/ジャック。 あれ?こんなにセリフが聴き取りにくかったっけ?という出だしから、キャラクター故なのか?歌もすごく抑えている印象で「ん〜?あれ〜?」と戸惑っていると、ソロ曲で「アッキー、来タァァァァァァァ!」 やっぱアッキー、歌ウマ〜♪ 突出した才能や先進的な考え故に周囲に理解されず苦悩する姿や、孤高の様は似合うなぁと改めて魅入られる。 そしてジャックの弾けた残忍さは【時計のじかけのオレンジ】を彷彿とさせながらも、観ていて楽しい。 今回、柿澤Ver.が観れなかったのは悔やまれる!

小西遼生さん@アンリ/怪物の舞台を拝見するのは…それこそマリウス以来だから、これまた数年振り。 失礼ながら「上手くなったなぁ〜」という驚きが! 小西怪物は“悲しみ”が強い印象。 最初の出で死体から復活した時の声の出し方とか、すごく痛々しく、無の表情でありながらも「これは…ビクター、可哀想な事をしたんじゃね?」と思わせる雰囲気。 ほんの少しの間、カトリーヌと心通わせるシーンは凄く切ない。 たどたどしくしゃべっていたけど歌うとめっちゃ流暢…って【吃又】か! 階段上からビクターを見下ろして対峙するシーンは…闇が広がってた!

音月桂さん@ジュリア/カトリーヌ。 博多座【フットルース】でしか拝見した事がなかったけど「こんなに歌える人だったんだ!」という驚きが。 高音で伸ばす所とか不安定な部分もあるけど、総じて「これからドンドン東宝ミュージカルに出て欲しい!」と思った好演! お芝居もすごく丁寧。 お嬢様ドレス姿もすごくお似合いで可愛らしいけど、断然ジュリアが良かった! 彼女が歌う自身の悲惨な人生を語る曲が一番心に残った! しかし歯が真っ白で綺麗だな、音月さん!

鈴木壮麻さん@ルンゲ/イゴール。 この前から「せっかく◯◯さんが出てるのに歌が堪能出来ないなんて!」という不満がまたしても鬱積。 歌が聴きたかったよぉ〜。 しかし「ぼっちゃん」という美声にルンゲの人柄が素晴らしく表現され、またイゴールでは「こんな軽やかステップ健在なんだ!」と目で追ってしまう存在感

相島一之さん@ステファン/フェルナンド、何故のご出演? “シリアスなミュージカルは初めて”との事ですが“相島さんでなきゃ”という印象は受けなかった。 …って他のキャラも強烈過ぎるからなぁ。

濱田めぐみさん@エレン/エヴァ、は安心して聴いていられて、ひたすら耳が幸せ♪ エレンの時は【ラブ・ネバー・ダイ】のクリスティーヌっぽい、オペラっぽい歌唱で、エヴァは【アリス・イン・ワンダーランド】の帽子屋のようなパンチの、ドスの効いた歌唱で、歌においての二面性は一番あるかと。 この二役を演じるなら、うん!濱田さんだな!

難波拓臣くん@リトル・ビクーターは最初「今日は女の子が演ってるんだ」と思ったくらい声が高い! 昨日に続いて齋藤さくらちゃん@リトル・ジュリア、声がスコーンと通る。

舞台美術や衣装に特筆すべき事はナイけど、常に鬱々とした闇の中を模索している重い空気が感じられた。 再演は…きっとあるでしょう! ぜひ柿澤さん@ビクター+ジャックを観てみたいから続投お願いします♪

キャスト
ビクター+ジャック:中川晃教/アンリ+怪物:小西遼生/リトル・ビクター:難波拓臣/リトル・ジュリア:齋藤さくら
劇場
キャナルシティ劇場
日時
2017.2.11(土曜日)/12:00〜

 

福岡フランケンシュタイン

フランケンシュタイン(中川×加藤)+トークショー【キャナルシティ劇場】

アッキーの舞台を観るのは何年振りだろう? 最後に観た作品は何だろう?…と記憶にナイくらい久し振りな私。 そもそもミュージカル作品でアッキーが来福ってのも、ものすご〜く久し振りだと思うし。 と、いう事でアッキー@ビクター+ジャックの2回を制覇。 チケット購入後、トークショーの開催が発表されてラッキ〜♪

お話の時間軸が『3歩進んで2歩下がる』みたいな、行ったり来たり、戻ったり…と飛ぶから、ものすご〜く集中力が試された! でもって重い展開だから観劇後、かなりズーンとした疲労感が。 曲は苦しい心情を表現するものが多く、耳に残って繰り返し口ずさんでしまうナンバーが少ない。 そこに二幕の濱田めぐみさん@エヴァが闘技場で歌う軽快で猥雑雰囲気の曲が異質でキラリと印象に残る。 で、メインキャスト全員がガラリと変わる一人二役という趣向が新鮮!
韓国発のミュージカル作品って【デスノート THE MUSICAL】も好評でしたね(これも柿澤さん+濱田さん出演!)【サ・ビ・タ】も好きな作品です♪  近年のオリジナル作品で日本発で…って残念ながら思い浮かばない。 頑張れ!日本産ミュージカル!

他の役者さんの感想は次の記事に書くとして…加藤和樹さん@アンリ/怪物。 これ、アンリ/怪物を演じる役者さんは大変ですね! 見せる体を作って、舞台をのた打ち回って、歌では使わない喉であろう雄叫び声を上げたり…で、消耗が激しそう。 おまけにこの週末、福岡は大寒波の襲来でうっすらと積雪の寒さだったからアノ薄着は…。 怪物のヴィジュアルは『BUCK-TICK櫻井さん?』なロックな感じ(韓国版はJCSのユダみたい) 憎しみの感情が強い怪物”という印象。 正義感と優しさに溢れた穏やかなアンリから、怪物になってからの生き様はさぞ虐げられて過酷であり、“情”という感情は一切残っていないんだろうな、と。 “血が凍っている”感じ。 歌もアンリ、怪物、それぞれに感情がすごくノッていて良かった。 窓からヒラリと飛ぶ様が“戦隊ヒーロー”っぼかった!

シーンでは一服の清涼剤的な子供時代のシーンが印象的。 石橋陽彩くん@リトル・ビクター歌の上手さにビックリ! 夏に観たエリザのちびルド君を演じた池田優斗くん(映画BBのチップ吹き替え!)にも驚いたけど、これまた素晴らしい子役さんが登場! 演技も◎ 早いとこ別の作品でも観てみたい!

トークショー

終演後、30分間ほど。 下手から鈴木壮麻さん中川晃教さん加藤和樹さんが登壇。
アッキーがさらさらさら〜と気の赴くままにしゃべって、時々、加藤くんにムチャブリをして軽くパニックになって土下座して許してもらう、その様子をニコニコとソーマさんが見てる、終始そんな感じ。
本日のソーマさんは『◯20年→×2週間』とセリフを間違えたらしい。 アッキーはジャックの時チャーバヤを〆る時『この胸筋はもったいなか〜』という博多弁セリフはめぐ姉さんに教えてもらったとの事。 ラストシーン「フランケンシュタイン!」とタイトルを、自分の名前を空に叫んで終わるのは、神へ再び挑戦状を突きつける感じ?
加藤さん、ラストはビクターの愛する人たちを全て消し去り、やっと自分だけ見て対峙してもらえるから嬉しくて、楽しいらしい。
お客さんから『ビクターと怪物がそのまま生きてたら?』の問いに、「失楽園みたいな…」と二人手を繋いでちょっと小芝居しながら舞台奥に歩き出す…って感じでした。
ソーマさんが四季時代を懐かしんでキャナルシティ劇場(旧・福岡シティ劇場)を語るかな?と期待するも、ほとんどしゃべる事がなく…残念!

キャスト
ビクター+ジャック:中川晃教/アンリ+怪物:加藤和樹/リトル・ビクター:石橋陽彩/リトル・ジュリア:齋藤さくら
劇場
キャナルシティ劇場
日時
2017.2.10(金曜日)/14:30〜

 

福岡 フランケンシュタイン

貴婦人の訪問-THE VISIT-【キャナルシティ劇場】

2015年夏『日本ミュージカル界を支える豪華キャストが集結!』という触れ込みでの日本初演が、早くも再演!で、私、この度初見。 主役級の役者さんズラ〜リの中、瀬奈じゅんさん@マチルデ(アルフレッドの妻)のみ初参加とのこと(初演は春野寿美礼さん) 総括は「今まで観た涼風さんの中で一番良かった!観入った!」という感想。

ウィーンミュージカルらしく?なかなか暗くて重いストーリ展開に、不安な気持ちでどんよりと引きづられる感じの作品。 それに伴って、舞台美術も終始暗〜くて無彩色な印象。 ストーリーが衝撃的なだけに、観劇後も頭の中に残ってグルグル〜という曲はなかったかな(その時、その時印象的なメロディはあるんだけど) もう一度観るか?と問われれば…う〜ん。 心に余力がある時ならばアリかな。 集団心理に突き動かされる人間の怖さ、というところはディズニーミュージカルっぽい?

山口祐一郎さん@アルフレッド。 山口さんが“普通の人間”を演じているのは…記憶にナイくらい久し振りに拝見。 うん、山口祐一郎だった。 唄う時は普通の人間でもやっぱりアノお手振り付きだった。 なんだろう?元来声が高いうえ、感情が高ぶる表現で手をバタバタと上に振ったりグルグル回したりするのが、なんだか昔のアメリカのテレビドラマ的な(笑い声が入るアレ)感じを受けて、シリアスな作品なのに“何故か一人だけコメディ”の印象。 歌は間違いなく上手い方なのに、何故だか聴いていて心地良く感じるものが皆無だったのも残念。 しかしいろいろと流されて逃げてばかりいる不器用なクズ男キャラはバッチリ☆

涼風真世さん@クレア。 これは素晴らしくハマリ役! 涼風さんファンの方は「待ってました!こんな役!」じゃないかな? 文句なく凛とした氷のような冷たい美しさで、次々と衣装替えがあり眼福。 衣装はホントにどれも素敵でとってもお似合い! お芝居もすごく丁寧で、役に乗っ取られてるんじゃ?と思ってしまうほどの気迫と孤独を感じた。 故にねぇ〜、山口さんとの温度差がねえ〜、なんともチグハグに感じて残念。 コミカル×シリアスって感じ。

瀬奈じゅんさん@マチルデは「瀬奈さんだったっけ?」ってなくらいのイイ意味で“普通の田舎のおばちゃん”。 暗い作品の中で唯一救いのある明るさを持ち合わせている印象。
“歌ウマ〜おじさんカルテット”の、今井清隆さん@マティアス(市長)×石川禅さん@クラウス(校長)×今拓哉さん@ゲルハルト(警察署長)×中山昇さん@ヨハネス(牧師)はもっと歌を聴きたかったなぁ。

劇場
キャナルシティ劇場
日時
2016.12.10(金曜日)/16:00~

美女と野獣・千穐楽【キャナルシティ劇場】

キャナルシティ劇場で、3月13日に開幕した劇団四季【美女と野獣】、8月28日の千穐楽公演に行ってきました。 今公演回数158回ので観客動員数15万人超、だそうです。 私は、お目当ての役者さんの登板がなかったので、初日と千穐楽、2回のみの観劇となりました(10年前の公演時はバカみたいに通っていたのに!)

「もう見飽きた…」と思いながらも、観るとやっぱり楽しくて素敵な作品! 10年前に観劇しすぎた弊害で、その時に演じていた役者さんの芝居のリズムがデフォルトとなっている為、ちょっとした違いが自分の感覚にフィットせずにむず痒いところがあったりするのですが…。

お久し振りの佐野正幸さん@ビーストは、10年前に衝撃を受けた2幕ラストの【愛せぬならば】の、劇場がビリビリ震えるくらいの声量と迫力と細かな芝居、王子に戻ってからの全く変わらないスリムな風貌に驚かさせました! あのコンディションを保ち続けている佐野さん、スゴイ…プロって凄いなぁ〜! 王子の姿に戻ってルミエールとコッグスワースにハグする時、思いっきり背伸びしている足元がキュートでした♪

“ザ・ガストン”な田島亨祐さん@ガストンとの再会は嬉しい、嬉しい♪ アニメから抜け出てきたかのような、観た人みんなが「ガストンそのもの!」と思うだろう田島ガストンの健在ぶりに感涙。

千穐楽特別カーテンコールは、メインキャラクターによるリレー挨拶。 公演期間中に相次いで九州に起こった、豪雨や熊本地震などの災害に対し「楽しい舞台の感動を届けて、少しでも皆様のお気持ちが和らげれば」という趣旨と、来年からの上演予定をアナウンス。 「もうイイだろう?」という四季恒例のエンドレスカテコで幕を閉じました。

公演期間中、細かなキャストチェックはしていなかったので分からないのですが、きっと福岡公演を完走されたキャストもいらっしゃるんでしょうね。 今夏の福岡の暑さは異常でしたから後半、なおさら体に堪えたかと〜。 お疲れさまでした、素敵な舞台を有難うございました!
来年2017年6月から3年間、劇団四季が専用使用のキャナルシティ劇場。 まずは【リトルマーメイド】を楽しみにお待ちしております!

あと一言、吉賀陶馬ワイスさん@ムッシュー・ダルク、メイク激しすぎ!!  大和貴恵さん@タンス夫人、コミカルで楽しい♪

キャスト
ビースト:佐野正幸/ベル:平田愛咲/モリース:種井静夫/ガストン:髙橋基史/ルミエール:岩城雄太/ルフウ:村山 剛/コッグスワース:青羽 剛/ミセス・ポット:遠藤珠生/タンス夫人:大和貴恵/バベット:荒木美保/チップ:澁谷陽香/ムッシュー・ダルク:吉賀陶馬ワイス
劇場
キャナルシティ劇場
日時
2016.8.28(日曜日)/13:00〜

美女と野獣・初日【キャナルシティ劇場】

福岡での上演は10年振りですって?! 上演決定のニュースを耳にした時、とにかくビックリ…あんなにバカみたいに通った公演から、そんなに年月が経っていただなんて…愕然。 先日の引越しの際、自分でも呆れる当時のチケットの束を思い出処分したところだったのに、また増えるの? 半券、たまっていくの?
初日は入り口から真っ赤なバラがズラリと並んで、お洒落に着飾った招待客もわんさと居て華やかな雰囲気。  キャナルシティ劇場になってから、2F客席ロビーにモニターは無くなってたけど、【ガストン酒場】のミニセットが組まれて写真スポットがありました♪

歌詞はもちろんの事、もうセリフも言えるくらい知っている演目だけど、こうして久し振りに(10年前の福岡公演の後、広島と東京でも観劇した)観劇すると…ビックリ!思いがけず泣いてしまいました!! 改めて「良よく出来た演目だ」と何度も再認識させられました。

北澤裕輔さん@ビーストは初めて拝見したのですが、2階席からの観劇だったからか、体型も相まってこじんまりした感じで怖さや威圧感が薄いものの、滲み出る優しさが前面に出る印象。 城を飛び出したベルの怪我を治療してあげる様とか積極的! しかし、やっぱり王子ヅラは誰が演じてもなかなかハードルが高いようで…。
平田愛咲さん@ベルは10年前、この劇場でBBを観ていた福岡出身の方だそうで!(私も観てたんだけどなぁ)  歌に全く心配がなく、これからの進化に期待大!(残念ながら彼女のエポニーヌは観ていない)
一番の喜びは種井静夫さん@モリース!! 可愛い☆かわいい♪カワイイ! まん丸でマンガのキャラクターが抜け出たみたいなパパ! 歌うと一気に威厳+荘厳な感じさえ…なんですが、カワイイ!

他のキャストは、またの観劇時に。
そして…カーテンコールは慶太が劇団を去ってもスタイルは変わらないのね。

キャスト
ビースト:北澤裕輔/ベル:平田愛咲/モリース:種井静夫/ガストン:髙橋基史/ルミエール:岩城雄太/ルフウ:村山 剛/コッグスワース:青羽 剛/ミセス・ポット:遠藤珠生/タンス夫人:織笠里佳子/バベット:小川美緒/チップ:松木菜美/ムッシュー・ダルク:川原信弘
劇場
キャナルシティ劇場
日時
2016.3.13(日曜日)/13:00〜