マイ・フェア・ レディ【博多座】

私の観劇は、自身の記録によると『2002年7月の博多座公演』(イライザ:大地真央/ヒギンズ教授:草刈正雄/ピッカリング大佐:浜畑賢吉/ドゥーリトル:尾藤イサオ/フレディ: 岡幸二郎/ヒギンズの母:丹阿弥谷津子/トランシルバニア女王:月丘夢路)以来のようで…なんと!20年振りの観劇。月日が経つのが早過ぎて恐ろしい。
今全国ツアーにおいては、コロナ禍においての突然の中止や、北海道公演時における神田沙也加さんの急逝などアクシデントが続き、博多座公演も興行側の感染者による対応で19〜21日が休演。22日が初日となりました。
また私が観劇したこの日は上演後にトークショーが予定されていましたが中止となりました。

20年振りの観劇は演者全員の歌が素晴らしく「ミュージカルだ!!」という嬉しさがあり(前回は岡幸二郎さん@フレディの歌しか〜、今回は逆…)、数々の名曲が純粋に楽しめました♪
朝夏まなとさん@イライザと別所哲也さん@ヒギンズ教授のバランスが凄くイイ!! そして一番強く感じたのは「ヒギンズ教授って、こんなに魅力的なキャラクターだったんだ!!」という驚きで、“イライザの成長物語”というよりは“ヒギンズの奮闘記”みたいな印象で、とにかくチャーミング。 ミュージカル作品における別所哲也さんを拝見するのは、これまた記憶にナイくらい超久し振りのレミゼのバルジャン以来でしたが、改めて歌もお芝居も上手いっ!!もっとミュージカル舞台作品へのご出演が増えればイイのに…。
最近は主演以外のお役でも「やっぱキーヨ、歌ウマっ!!」と目に付いてしまう今井清隆さん@ドゥーリトルも素敵☆
私、終盤のイライザとヒギンズ母が結託してヒギンズをあしらうシーンが好きなんですが、前田美波里さんがこれまたチャーミングで♪ 二人の女性からやり込められてアワアワする別所さんが情けなくて愛らしかった!

キャスト
イライザ:朝夏まなと/ ヒギンズ教授:別所哲也/ ピッカリング大佐:相島一之/ ドゥーリトル:今井清隆/ フレディ: 寺西拓人/ピアス夫人役:春風ひとみ/アインスフォードヒル夫人役:伊東弘美/ ヒギンズの母:前田美波里
劇場
博多座
日時
2022.1.25(火曜日)/12:00〜

ガラスの動物園【博多座】

タイトルは耳にした事はあるものの、粗筋さえも観聴きした事はなく「有名な戯曲だし、ストレートプレイは久し振りだし…観てみようかな」と観劇。

終始狭く薄暗いアパートの室内で内に閉じ籠り自分中心の考えで鬱々としている“陰”な岡田将生さん@トム、麻実れいさん@アマンダ、倉科カナさん@ローラの3人家族。 その閉じられた空間に“陽”の部外者として、ひと時の明かりを灯すトムの同僚・竪山隼太さん@ジムの登場。

舞台での岡田将生さんは初めて拝見したが、物語の語り手とトムという青年の切り替えが見事でセリフも聴き取り易く、様々なもどかしさを抱えながら打開策を探して苦悩する様を好演。
麻美れいさん@アマンダは“The舞台女優”のオーラを放ちながらも、面倒で厄介な…でもチャーミングな母親を膨大なセリフでグイグイと押してくる感じ。 ささやく声さえもクリアに耳に届いて驚く。
倉科カナさん@ローラは、登場人物の中で一番気持ちをどんよりとさせられるキャラクターだろうけど、倉科さんという役者さん自体の感想は残らなかった。
竪山隼太さん@ジムは、3人家族が全員が痩せているので、パン!!と張った体型からも明らかな対比が出ていて面白い。ジメジメイジイジした雰囲気の中で明朗快活な様がハキハキとした口跡や判り易い表情で、唯一の清涼剤といった感じで救われる〜。

この戯曲のどの部分が長年愛されている作品となっているのか? 年明けから「良作だろうけど、ちょっと重かったな…」と帰路に着いた観劇でした。

キャスト
トム:岡田将生/アマンダ:麻実れい/ローラ:倉科カナ/ジム:竪山隼
劇場
博多座
日時
2022.1.11(火曜日)/12:00〜

CATS【キャナルシティ劇場】

福岡キャッツは1990年4月から約7か月にわたりシーサイドももちにテント式仮設劇場を建設して上演したのが初演で、私の初キャッツはこの時♪ そして今回が4度目のロングラン上演。
1996年に全国初となる劇団四季の常設専用劇場「福岡シティ劇場」を開場→2010年5月に専用劇場としての公演を終了。その後「キャナルシティ劇場」と名を変えた同劇場で、2017年から専用使用が再度開始→2022年5月末終了…という経緯もあり「何度観ても苦手演目な事に変わりはナイけど、専用使用が最後なら”日本初演38周年記念 特別カーテンコール”がある期間に久々行っとくか」と観劇。

開演前に自分の席から舞台セットの撮影はOKでしたが、個々のオブジェの撮影はNGの為残念!! セット恒例「ご当地ゴミ」は24種類・34点との事ですが…福岡タワーのチケット、めんべい、博多通りもん、鶴乃子、ニモカ、オープントップバス、チロリアン、しゃぼん玉せっけん、その他何がありました?

感染対策で観客に関する舞台演出が少し変わっていたようですが、久しぶりすぎるキャッツに「えっ?こんなシーンあったっけ?」という驚きや「あぁ、そうだった、そうだった」という思い出しに忙しい。臨席の人は今舞台かなりの熱量を持ったリピーターとみえ、拍手のタイミングや大きさの熱量がハンパなく「この人にとっては今舞台が思い出のベストキャストになるんだろうなぁ」と、今キャスト表で織笠さんと上川君しか名前知らない事に愕然としながらの自分を省みる…。

かつてキャッツマニアの友達と『キャッツメイクの俳優』と、歌舞伎好きの私が『隈取りの歌舞伎役者』どっちが判別が容易か?という論議を思い出す(双方譲らず)
「やっぱりキャッツよく解らん」といういつもの感想は持ったものの、久々のバリバリのダンスと安心出来る歌唱力の舞台に「観て良かった!」と劇場を後にした。

劇場
キャナルシティ劇場
日時
2021.11.9(火曜日)/18:30〜
キャスト
グリザベラ:織笠 里佳子/ジェリーロラム=グリドルボーン:小野 実咲季/ジェニエニドッツ:田代 美里/ランペルティーザ:長谷川 彩乃/ディミータ:円野 つくし/ボンバルリーナ:佐藤 友里江/シラバブ:柴本 優澄美/タントミール:間辺 朋美/ジェミマ:平井 佑季/ヴィクトリア:小島 絵里衣/カッサンドラ:吉村 菜奈子/オールドデュトロノミー:橋元 聖地/アスパラガス=グロールタイガー+バストファージョーンズ:中橋 耕平/マンカストラップ:金本 泰潤/ラム・タム・タガー:上川 一哉/ミストフェリーズ:押田 柊/マンゴジェリー:蔦木 竜堂/スキンブルシャンクス:田邊 祐真/コリコパット:一色 龍次郎/ランパスキャット:森 健心/カーバケッティ:河津 修一/ギルバート:後藤 旭/マキャヴィティ:文永 傑/タンブルブルータス:松永 隆志