松竹大歌舞伎・巡業西コース【北九州ソレイユホール】

巡業西コースは『中村翫雀改め 四代目 中村鴈治郎襲名披露』という事で、高速バスに揺られて行ってきました北九州の昼公演! 台風21号の名残の強風が残るものの、秋分の日の秋晴れの本日は千穐楽まであと1公演。 役者の皆様、ちょっとお疲れ気味…?

引窓

玩辞楼十二曲のひとつ。 鴈治郎さん@南与兵衛後に南方十次兵衛って…、今公演ではこのお役でのご出演しかナイのに「あれ?こんなに出番少なかったっけ?」と、襲名披露なのに〜とちょっとションボリ。 キリッとした郷代官の姿とニコニコした夫・息子としての姿の緩急が絶妙☆ でもって左團次さん@濡髪長五郎にビックリ!(東コースは松緑さん) 多分、関取役で拝見したのは初めてだし…何故か左團次さんが鴈治郎さん襲名披露公演にお付き合いされる印象がなかったので。 壱太郎くん@女房お早寿治郎さん@母お幸は“じいまご”のよう。 鴈治郎さんと壱くんの夫婦役は初めてだったとは気が付きませんでした! 甲斐甲斐しく夫や義母の世話を焼くさまが初々しく微笑ましい。 亀鶴さん@三原伝造男女蔵さん@平岡丹平

口上

下手より扇雀、虎之介、壱太郎、鴈治郎、藤十郎、亀鶴、 男女蔵、左團次(だったと思う)。 藤十郎さんは口上のみのご出演ですが、長い巡業のお疲れが出ているようで声に力がなくてちょっと心配(80歳過ぎて巡業に出る事自体がスゴイ!) 左團次さんのお笑いを期待するも、至って普通でちと残念! 虎ちゃんの口上は初めて聞きましたが声がしっかり通りますね。

連獅子

3ヶ月前の博多座では鴈治郎さん×壱太郎くんでしたが、本公演は扇雀さん@狂言師右近後に親獅子の精×虎之介くん@狂言師左近後に仔獅子の精。 一環して『手に汗握って虎ちゃんを見守る親戚のおばちゃん』になってしまいました〜。 虎ちゃん、顔、小さいっ! ひとつひとつの所作を丁寧にキビキビと脇目もふらず演じてる様に拍手。 これからが本当に楽しみ♪ 相狂言は亀鶴さん@僧蓮念×男女蔵さん@僧遍念

劇場
北九州ソレイユホール
日時
2015.9.23(水曜日)/13:00〜

松竹大歌舞伎(巡業・西コース)【宗像ユリックス】

十代目坂東三津五郎襲名披露。 「“襲名”とはこんなにも大変な事なんだ…」と素人ながらに、2年間もかかる披露公演に驚いたのが第一の感想。 今年の2月が大劇場では最後の襲名披露公演という事でその舞台を拝見してから半年以上もの月日が経ったというのに、それ以降もこのように日本全国をまわっていたとは…! ホールの裏では“三津五郎さん@忠信”の巡業バスもお目見え♪

梶原平三誉石切

今年6月に博多座大歌舞伎でかかったばかりで、こんなに間をあけずして同じ演目を違う座組で観る事は初めてだったので『これが歌舞伎の面白さ!』という感じで楽しめた♪
富十郎さん@梶原平三景時は、流れるようなセリフのリズムが素晴らしく、耳に心地よく響いた。 注目の手水鉢の演出は6月の仁左衛門さんと同じく二つに切れた鉢の間から飛んで前に出てくる…というモノで、この演出は珍しいと聞いていたので驚いた。
信二郎さん@大葉三郎景親は失礼ながら意外に立派で、以前は勝手に心配して聞いていた太く低い声もよく出ており、また新たな一面を見せてもらった気がした。
坂東吉弥さん@青貝師六郎太夫は、6月の博多座から数えると4ヶ月間連続でこのお役をされているそうで、驚き! ちょっとおヤセになった事とお着物の襟まわりの色がすっかり変ってしまうほど汗をかいていらっしゃったので、なんだか心配だった。 六郎太夫は…といえば、娘に対する愛情がより深く感じられウルッと来てしまった~。
宗之助さん@梢は“娘さん”という感じ。 父親が二つ胴の一人となった事を知った驚きと「斬られてなかったのね~!」という驚きが薄く、初めてこの演目を観ると何が起こったのか理解するのが難しそう。 吉弥さんとの微笑ましい親子ぶりにはニッコリ♪

口 上

やはり大劇場での口上は拝見する事の出来ないであろう役者さんを見れるのが嬉しい。
し、芝雀さん…綺麗すぎ。

六歌仙容彩・喜撰

「三津五郎さんって踊り上手いっ!」と素人が失礼ながらも改めて思ってしまった。 花道の出は軽快で、とぼけた表情なのに品がある…といった不思議さで観ている側もウキウキと心が弾む軽妙さ♪ お迎え坊主たちの豪華さも見逃せず、どこ観ていいんだか!と忙しい~。
そして芝雀さん@お梶。 手ぬぐいを取ってから…それからはボーッとみとれていたので、冷静に記憶には残っていません!