北翔海莉 1st ALL JAPAN TOUR 2017【キャナルシティ劇場】

ヅカ時代、北翔海莉さんの舞台を拝見したのは多分一度だけ(維新回天・竜馬伝!)。 「ヅカでもこんなに歌が上手い人がいるんだ!」と強烈な印象として残っていたし、知らないながらもトップに就任した時は嬉しかった私。それだけ歌を聴いた時が衝撃的だったと思われ。

…って事で、北翔さんのソロライブ、とあらばその歌を存分に堪能出来る♪と行ってきた! …ので、第一部【HOKUSHO魂〜輝く星たちのストーリー】では、ヅカでいう所のレヴューショー的な構成で「あれ?これどういうスタンスで観れば?!」と戸惑う。 ま、カッコイイし昨年退団したばかりだから、まだまだ“ヅカ男役”バリバリなんだけど。

第二部【ドラマチックコンサート】は、先月発売されたアルバム【Alrai~エルライ~】に収められた曲から、2パターンあるセットリストのうち“Aセット”を披露。 ヒット曲ズラリのカバーアルバムは、今ライブのサウンドプロデューサーで、バンドにも参加の清水信之さんが“踊れる曲”として、いろんな国のダンス曲風にアレンジ。 北翔さんの歌唱はすごく綺麗に歌詞が耳に届く! 改めて過去の名曲に違った雰囲気で触れる事ができたのは感動☆ 特に【いい日旅たち】【熱視線】が好き! そしてやっぱり歌ウマ〜!
男女3人づつダンサーさんが花を添えるんだけど、誰よりも背が高いうえ、姿勢がイイ+キレがイイ+手先まで優雅という「ああ、ステージのセンターに立つ人だな」という納得の舞台映え(もちろん一番衣装も派手だけど)。 男性ダンサーはどちらかというとストリート系の方なのか?崩したラフなダンスだったので、なおさら北翔さんのダンスとの対比が際立った!

そしてアンコールは【みちこのズンドコ】。 私、さっぱり予習をしていかなったので、えんじ色のジャージ+法被(電飾の襟飾)で登場した北翔さんに衝撃☆ ご本人も「宝塚のステージ最後は一番豪華で綺麗なお衣装だったのに、今じゃ…」と、自虐で笑いを取ってました。 客にダンスの指導があった後に、会場一丸となってダンス☆ 掛け声「みちこー!」に対して「呼び捨てするな!」と度々返しながら、真摯で誠実な人柄溢れるトークに、応援していきたい気持ちを強くさせられた

北翔さん、ズンドコも好きだけど、早くミュージカル作品で拝見したいっ!

会場
キャナルシティ劇場
日時
2017.5.21(日曜日)/16:00〜

紳士のための愛と殺人の手引き【キャナルシティ劇場】

2014年度のトニー賞ミュージカル作品賞など4冠を獲得したコメディ作品がこの度日本初上演! いや〜、笑った!笑った!面白かった〜! 次から次へと殺人が続くのに…。 再演があったら是非また観たい作品♪

ウエンツ瑛士さん@モンティ・ナヴァーロが、ダイスクイス伯爵家の相続権を早く奪取しようと、市村正親さん@伯爵継承順位が高い親族(8人=8役!)を次々と手にかけるストーリー。 市村さん演じる、その8名の強烈なキャラクターと死に様がオモシロくって、楽しくって♪ 特に、話し方が独特で出っ歯、そして古典的に鬘のズレで笑いをとる【聖職者】と、マッチョでやたらチンポジを気にする【軍人】(あの手握手って〜)が私は好きでした! この8役をこうも見事に魅力的に演じ分けるのは、日本のミュージカル俳優さんで…他にはちょっと思い付かないくらい、市村さん最高でしたっ! 各々のキャラクターってオリジナルもあんな感じなのか? 日本オリジナルの部分もありの役作りなのか?気になる〜。

ウエンツ瑛士さん@モンティ・ナヴァーロ。 カーテンコールの挨拶で「ミュージカル作品で福岡に来るのは初めて」との事で、私、初のウエンツくん。 クルクル巻き毛が外国の坊ちゃんって感じでと〜ってもお似合い!色白い!目の色、キレイ!と容姿にひとしきり見入っていたら、歌も演技も「これからどんどん、ミュージカル作品を拝見してみたい!」と思う好演。 市村さんの強烈キャラクターをそれぞれに受け止める間合いも抜群☆
シルビア・グラブさん@シベラ・ホルワードはまるで“キューティー・ブロンド”なみのショッキング・ピンクのドレスを次々に着替えて、目にも楽しい♪ こんな奔放な役で拝見したのは初めてだったかも?なので新鮮!
宮澤エマさん@フィービー・ダイスクイスは、ウブなのか?大胆なのか?優しいのか?空気が読めないのか?…というキャラを嫌味なく魅力的に好演。 シルビアさんとの対比が良い! 歌は…声が高すぎてセリフとしての歌詞が聞き取れず残念。
春風ひとみさん@謎の女(って役名?)は、1月の博多座【天ラブ】の時も思ったけど、表情がマンガみたい! コミカルな演技がいつも秀逸だなぁ、と思う。

残念なのは、私が観たい作品はいつも柿澤勇人さんはWキャストで「もう一方のキャストの方が観たい!」事がず〜っと続いてて、未だに劇団四季退団後のカッキーを観れていない事。 さて…いつ観れるんだろう?

キャスト
モンティ・ナヴァーロ:ウエンツ瑛士
劇場
キャナルシティ劇場
日時
2017.5.14(日曜日)/12:00~

 

紳士のための愛と殺人の手引き

石井一孝・博多ただいまコンサートPart.3【Gate’s 7】

今年1月の博多座公演【天使にラブ・ソングを ~シスター・アクト~】で汗っかきエディを好演した石井一孝さんが、早くも来福! 天ラブ、私は1回しか観劇しなかったけど、出演者の皆さんが博多ライフを満喫されている様子を見るのが楽しく、公演中はSNS等を見てたら…疑問が。 「石井さんは、何故そんなにも博多が好きなんだ?!」 よく博多座ご出演の役者さんはリップサービスで、劇場はもちろん街や人、食のことを褒めてくれるけど、石井さんからは口先だけではナイ、本気の“博多愛”をヒシヒシと感じ謎は深まるばかり…。 って事で、友人のライブ参戦に便乗させてもらい、その熱い想いを確かめに行ってきた! ピアノは松田眞樹さん。

Part.3とあるからは、3回目な訳で友人は皆勤賞、私、初参戦。 1日限り、昼夜2ステージ+トークショー&サイン会って、一人でどんだけ歌って喋るんや! 凄いノドだな!  Gate’s 7は初めて行ったけど、カズさんの濃い顔は後ろの席でもハッキリ認識出来る手頃な広さで良い空間。 残念なのはあの硬い椅子で結構な長時間はちょっとお尻が辛かった…。

大きく分けて【ミュージカル曲】【九州出身アーティストメドレー曲】【オリジナル曲】という構成で曲紹介やそれにまつわるエピソードも、もちろんご本人がしゃべって…歌って…しゃべって…。 タフ過ぎるだろ!
【チェス】、再演があったらぜひ観てみたい! 「安蘭けいちゃんと亡命して…」、【花嫁付き添い人の秘密】では「戸井勝海がヒドイ男で…」と役と役者が混同して話してるのが笑えた〜。 【スカーレット・ピンパーネル】の再演、今年こそ観るぞ!
前日に博多入りした後は、九州出身アーティストの動画をチェックしたというメドレーの郷ひろみ【マイ レディ】は似てた! チェッカーズの【ギザギザハートの子守唄】だったっけ?福岡市内の地名を取り入れた替え歌だったのは? いやはやそのサービス精神には恐れ入った〜。
私はシンガーソングライターや音楽監督としての石井さんを全く知らなかったので、オリジナル曲を聴けたのは良い機会♪

トークショーでは【ミス・サイゴン】でのオーディション〜サイゴンスクールでのエピソードに爆笑。 市村正親さんからもらって今もなお持っているという“パンタロン”、是非どこかで披露してほしい。 そして坂本龍一が、その時代に流行っている歌謡曲を研究して作った曲が【テクノポリス】という話は初耳だった!(山下達郎【硝子の少年】のエピソードは有名なんだ知ってたけど)

歌は揺るぎない上手さで、トークも素晴らしく達者な事を再認識したものの『何故そこまで博多が好きなのか?』は、よく解らないままだったなぁ。 カズさん“ゴマ鯖”はイイけどアニサキスに気を付けてね! 最近、流行りのように当った人の話を聞くから…。 そして、またの博多へのお帰りをお待ちしております

会場
Gate’7
日時
2017.5.13(土曜日)/17:00〜

岡村靖幸 2017 SPRING TOUR ROMANCE【福岡市民会館】

岡村ちゃんの福岡DATE会場はZepp Fukuokaが常だっだけど、2016年5月8日に閉店(2018年再OPEN予定)したので、今回は福岡市民会館にて。 ちびっこの私はオールスタンディング形式だと埋もれてしまって、さっぱり見えず、せっかくのDATEなのにストレスばかりを感じるので敬遠していたから(2F席が取れたら行ったんだけど)、ホールコーンサートは嬉しい! 有り難い! 助かる! で、久々に参戦♪ …って私のような同世代ファンは多いようで、今まで参戦したDATEの中で一番客の客層の年齢が高いような〜(自分もな!) 男性比も今までで一番高いような。

ちょっぴり太った?な岡村ちゃんは、今までで一番声が出ててビックリした! ホールの音響?…ってことはナイよね? 『Dance! Chance! Romace!』な怒涛の曲構成で福岡ベイベは興奮! 九州ベイベも大興奮! トークはマニピュレーターの白石さんがナイスキャラ炸裂で担当。 客席通路まで降りてきて、まるで花道の関取のようにペチペチと両サイドの客から触られ、舞台に戻る際にはまるでリングに上がるプロレスラーのようで笑えた〜。 その間、岡村ちゃんは奥の階段に腰掛けて扇子をパタパタご休息。 そりゃ50才過ぎてるのにあのデンスだもんな! 岡村ちゃんのトークはないけど曲中に「触っていいの?どんなふうに触っていいの〜?」と唄っとりました! 毎回【Out of Blue】はイントロだけで鳥肌が立つのは何故だろう?

アンコールでのピアノ弾き語りでは、イントロだけでまさかアレ?あの伝説の?と思ったらやっぱり奥さん【sweet memories】ですよ! その昔、リアルタイムでくるくる巻き巻きヘアーの岡村ちゃんが出演の【ジャストポップアップ】を見た時に、ねっとりと歌う姿に「うわっ、気持ち悪っ!」と強烈な記憶として残っていた、あの【sweet memories】をまさか生で聴ける日がこようとは〜。 今回は他アーティスト曲を5曲も入れてきたのはどういう意図があったんだろ? とはいえ今回一番聴きたかった【ビバナミダ】を最後の最後に聴けたのは感涙☆

「やっぱり岡村ちゃんは唯一無二!」 福岡ベイベは素敵なDATEに酔いしれたプレミアムフライデーの一夜だった♪

会場
福岡市民会館
日時
2017.4.28(金曜日)/19:00〜

岡村靖幸 2017 SPRING TOUR ROMANCE【福岡市民会館】セットリスト

  • 聖書
  • 彼氏になって優しくなって
  • ぶーしゃかLOOP
  • 昼下がり(クレイジーケンバンド)
  • うちあわせ
  • カルアミルク
  • できるだけ純情でいたい
  • inst.
  • 5‼モンキー
  • ヘアー
  • ラブメッセージ
  • どぉなっちゃってんだよ
  • イケナイコトカイ
  • Out of Blue
  • 揺れるお年頃
  • あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう
  • だいすき
  • MAN ON THE EARTH(大江千里)
  • いじわる
  • ペンション
  • SUPER GIRL
  • Your Song(Elton John)
  • sweet memories(松田聖子)
  • シルエットロマンス(大橋純子)
  • 愛はおしゃれじゃない
  • ビバナミダ

王家の紋章【帝国劇場】

昨年夏の初演から早くも再演。「再演では結構手が入るだろうなぁ…」と素人ながらに思ってはいたものの、「ここまで変わるとは!」というビックリな変わりようで「驚いた!」というのが一番の感想かも。 セットも頑張ってバージョンUP!!

総括すると、サブキャラのサイドストーリーはバッサリ切って、新妻聖子さん@キャロル×浦井健二さん@メンフィスのラブラブ度をUP(キャロルの碧眼の設定はやっぱりナイ)。 そしてすご〜く解りにくかったイズミルがキャロルに心を奪われる様が解りやすくなっていた。 そしてロンリー過ぎる伊礼彼方さん@ライアンに何故か救済の手が入り、出番も仲間も増えていたっ!(ブライアン教授、お疲れ様!) でもって「キャロル…。」という斬新な幕切れはカットされてラブラブ大楕円の、まるでライオンキングのラストのようになってた(プライドロックに登ったシンバとナラのようだ!) 新曲もあり。 そして「これ、要らんやろ?」と勝手に思っていた演出がことごとく残っていた事にもビックリ〜! 荻田さんと相性が悪いのかなぁ?

1幕目の“アイシス無双”だった印象はかなり薄れてた。 古代へキャロルを引きずり込む演出は、あの上段から圧倒的な歌唱で客席まで威圧する感じが良かったのに、舞台をクルッと一周しただけになってしまって残念! とはいえ濱田めぐみさん@アイシスの歌は聞き惚れますわ〜♪ ミヌーエ将軍がアイシスに心を寄せていたエピソードも、ソロナンバーもカット! 唯一、メインキャストが再演で変更になった川口竜也さん→松原剛志さん。 この演出の変更に松原ファンはガッカリだったでしょうね〜。 矢田悠祐さん@ルカは、キャロルのそば近くに仕える設定も変更になった為、出番がかなりカットされ、楽しみにしていた市場での“ウナス×キャロル×ルカ”の三人ダンスが無くなっていたことに涙(今回は木暮真一郎さん@ウナス×出雲綾さん@ナフテラ+新曲)。 名場面“腕ポキッ”が、まさか無くなるなんて〜。 代わり『私を見て、初めて笑ったな。もう一度笑え、私の腕の中で』『愛いやつ』の萌えセリフが追加!

初演では全く感じられなかった“ナイル川”、水の表現の演出が大きな変更点のひとつで、1幕ラスト、キャロルが現代に戻る様子が解りやすくなっていた(ライアン兄さんよ、キャロルの身につけている服装に驚きはナイのかい?) リード財閥の一人娘が収容された病室があまりにも簡素で気の毒なうえ、看護さんが“思いっきり日本の看護婦制服”で笑える!  キャロル、どこに収容されてんの?! そして…古代へまた戻る様子はやっぱり解りにくい。

キャロルに心を奪われる様が解りやすくなった以外、唯一あまり大きな変化を感じなかったのはイズミル。 初演ではハッキリとした違いがあったWイズミルが面白かったけど、平方元基さん宮野真守さんにちょっと寄った感じを受けた。 そして宮野さんは相変わらず歯が異様なほど白い!見事な歯並び!

お話が整理されて解りやすくなった、豪華キラキラ☆ハッピーエンド演出の幕切れに「再演で解りやすくなって良くなった」という声が幕間や終演後に聞こえてきたけど(何故か【ガラスの仮面】という単語もかなりの確率で聞こえた!)、私は「この演出なら、次の再演はもう観劇しないな」という感想。 これなら宝塚で演じた方が作品が活きると思うよ…。

2017.4.14(金曜日)/18:30〜
キャロル:新妻聖子/イズミル:宮野真守
2017.4.15(土曜日)/13:00〜
キャロル:新妻聖子/イズミル:平方元基