博多座文楽公演・夜の部【博多座】

2012年の今年もその年の観劇納めは【博多座文楽】でした。 『クリスマス寒波にご注意を!』と天気予報で散々脅されていた連休の週末でして、着物で行こうと思っていたものの断念。 昼の部は観たことがあった演目ばかりだったので【阿古屋】目的で夜の部のみの観劇。
残念なことにお二人が休演で代役が(【絵本太功記】夕顔棚の段・尼ケ崎の段 妻操=桐竹紋壽→吉田勘彌/【絵本太功記】夕顔棚の段・尼ケ崎の段 妻操→竹本千歳大夫→豊竹英大夫) 今年も客席のあちこちで関西弁が聞こえてきました。 毎年、博多座文楽は豪華出演者ズラリですから遠征の方が多いんですね。 地元民で幸せ☆
博多座文楽公演、一時期は3日間6公演あったものの、本年も2日間4公演のみ。 でも今年は文楽協会への補助金支給問題でいろいろハラハラ心配したから…公演があっただけで『良し』としなくては。

文楽を楽しもう

今回の解説は豊竹咲甫大夫さん。 淡々と「今からご覧に入れます演目は~」という解説と、「この博多座公演のパンてレット、良く出来ているので買ってね」という、あっさりトークで終了。

火の見櫓の段

この演目に初めて触れたのは映画【BU・SU】(市川準の映画監督デビュー作/脚本は内館牧子)。 映画のストーリーは全く覚えてないのですが、主役の富田靖子が【八百屋お七】を演じるシーンが強烈な印象として残ってて…「なんだろ?あれは?」 で、歌舞伎に触れるようになって「あれは“人形振り”で文楽が元なんだ」と理解。 でもってその文楽のこの段を観たのは…映画を観てからかれこれ何年後になるでしょうか? それから今日で何度目の観劇となるでしょうか?
やはり何度観ても暗闇にパッと映えるお七の麻の葉の段の振袖の赤と青、ダラリと広げられた文と雪の白の色彩の対比は美しく、必死で梯子をのぼる吉田一輔さん@娘お七に「頑張れ、頑張れ!」と観てしまう演目(その後は死罪が待っているのだけど)

新口村の段

歌舞伎では大好きな演目(毎度泣かされて辛いのですが) 人間が演じるのと、人形が演じるので…ここまで差がナイ事を感じたのは初めてかも
やはり吉田玉女さん@孫右衛門が目隠しをして豊松清十郎さん@亀屋忠兵衛を抱きしめていると、吉田和生さん@遊女梅川がハラリとその目隠しを取るシーンが感動的でした。

阿古屋琴責の段

遊君阿古屋桐竹勘十郎さんが主遣いで、左手遣いさん、足遣いさん、お三方とも“顔出し+裃正装(←って言うの?)”でした。 未だに疑問なのですが、人形遣いさんの『顔を出す出さない』『裃正装するしない』ってのは役の大きさによって、決まっているのでしょうか? 三人ともに…というのは初めてみたような? ま、それだけ大役って事ですよね阿古屋。 実際豪華に着飾った人形は大きくて重そうでしたし~。 やはり人形遣いさんも琴・三味線・胡弓を練習されるんでしょうね。 私の座席からは床全体が見えなかったので【琴・三味線・胡弓】を黒衣さんが出し入れするのは見えれども、演奏する様が見えず残念! お一人が3つ全てを演奏されていたのでしょうか? 楽器ごとに奏者が交替だったのでしょうか? 吉田玉志さん@岩永左衛門は歌舞伎の方が人形振りになっているから、よりコミカルですね。 拍手、拍手で大感動・大満足☆ 今年も素敵な観劇納めが出来ました。

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