わらしべ夫婦双六旅 【新橋演舞場】
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新橋演舞場おぼえ書き 新橋演舞場, 観劇レポート
ちょうど時間がポッカリ空いて、ふと見たWEB松竹に戻りが1枚出ていたので…うっかりポチッと押してしまいましての観劇と相成りました
『2月の新橋演舞場=中村勘三郎さん×藤山直美さん』というのが定番化している…というのは、今公演を観るまで知りませんでした。 ちなみに昨年は【殿のちょんまげを切る女】で、中島淳彦さん作×ラサール石井さん演出も引き続き…との事。
お話の舞台はわずか15年間という時代ながらデモクラシー、第一次世界大戦勃発、関東大震災…と激動の大正時代。 バクチ好きな象牙職人・六助(勘三郎さん)と夫を心から愛する妻・おいち(直美さん)が戦前後の景気の波にもまれながらも♪つくつくどん♪とサイコロを振って、身の振り方を天に任せ、明るく逞しく生きていくお話。 ここに、これまたバクチ好きでお人好しの質屋の旦那(上島竜兵ちゃん)としっかり者の妻(余貴美子さん)夫婦、旅一座の御一行様(天才歌手=矢口真里さん)、借金取りの面々が絡んでドタバタと賑々しい日本縦断の旅模様を描くのだが…。
ん~と…総括として「面白くなかった」
公演期間中はほぼ連日満席で大盛況のようでしたが、お芝居として、作品としての魅力がなかった
時事ネタ(中国産餃子、賞味期限、どげんかせんといかん、船場吉兆の囁きおかみetc.)をふんだんに取り入れ、竜平ちゃんはお決まりギャグを披露し、直美さんは「この人の喜劇センスはホント凄いっ!」という笑いのツボを手堅く押さえており、満員の客席はドッカン☆ドッカン☆と湧き、そのひとつひとつのギャグは単発で笑えるものの、作品全体として通してみた時に…ん~
巨大スクリーンに映し出す映像を交えながらの趣向もあり(友情出演:柄本明さん@舞妓)瞬時に新橋~横浜~名古屋~京都~広島~宮崎を旅してみたり、双六の模様を舞台全体にあしらった美術は目には楽しく、特に宿屋の個室それぞれの人間模様の見せ方には惹かれるものがありました。
今作品、一番の収穫は中村小山三さん@六助の父でした! ご出演を知らなかったので、まずは登場に驚き…臨終シーンが本気で心配になるほどの息の乱れっぷりに汗 ニンマリとサイコロの目を動かすお化け映像にホッと笑えました~♪
ん~、大変失礼ですが『役者の名前だけで集客した舞台』そんな感じを“私は”受けました。 この作品で言いたかったテーマは…「人生そんなに甘くナイ。ナイけれども明るく逞しく生きて行こう!」って事でOK? 心に響いて残るメッセージが感じられず残念。
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