市川猿之助・二月大歌舞伎【松竹座】

南総里見八犬伝

スーパー歌舞伎では観た事があったのですが、古典では今回初めて! 私、笑三郎さんは“年配の落ち着いた女性”しか印象になかったので、発端での赤姫姿(伏姫)は衝撃的(*o*)
里見のお家の敵である段治郎さん@山下定包は八犬士が力を合わせて倒そうとする“大きな敵”といった風情が感じられ良かったです♪
残念だったのは、猿四郎さん@犬川荘介弘太郎くん@犬江親兵衛の描かれ方があまりにもサラッとしていて、気が付けば「あら?八犬士がもう揃ってるの?」って感じでしたσ(^_^;) 時間の関係なんでしょうけど、もうちょっと…ね? 弘太郎くん、頑張ってました♪
しかし、この演目の“殊勲賞”はなんと言っても歌六さんでしょう! 金鞠大輔後にヽ大法赤岩一角実は猫の怪と全く違った役を演じ分け、亀治郎さん@犬村角太郎の一族を滅ぼそうとする妖猫では、猫の華麗なステップと怪の妖術でヘヴィメタのライブ並みの迫力か?!(こしらえとかネ)
大詰での立廻りは春猿さん@犬坂信乃が久々の立役で観たので、その力強さが印象的♪ おまちかねの猿之助さん@犬山道節の宙乗りは昨年7月歌舞伎座で観た“葛籠抜け”再び! 八犬士に取り囲まれた段治郎さん@山下定包、最後はセンターで大きな見得。 立派だ…

加賀見山再岩藤

傘を手に岩藤が宙乗りをするという事と“骨寄せ”を『こつよせ』って読む事を今回初めて知った…というくらいしか前知識がなかったので、とても観劇を楽しみにしていました♪
次から次へと早替わりを繰り返す猿之助さんのパワーに圧倒されっぱなし!  見せ場(1)“骨寄せ”の趣向はおどろおどろしくも楽しく、花道での“骸骨の引っ込み”があるなんて大興奮! 見せ場(2)“ふわふわ”と言われている岩藤の亡霊の宙乗り♪ 満開の桜を見渡しながら桜吹雪きに吹かれ、楽し気な表情と足の運びがたまらなく面白い!o(^o^)o
春猿さんは、多賀家の乗っ取り企み、当主に色香で取り入るお柳の方では、計算高い色っぽさにクラ~ッと(^∇^;) 病を患う花園姫の可憐な美しさにポワ~ンとなってしまいまして…スゴかった! 欣弥さんは、違った雰囲気の役を何役もされていて、その変身ぶりが楽しかったです♪

気が付けば“初・松竹座遠征”! これから何度この道を通うのでしょう…。