浪花花形歌舞伎・第二部【松竹座】

雨の五郎

実は…この演目もなぜだか縁がなく、映像も含めて今回が初めて観たんです。
デフォルト拵えは黒ですが、進之介さん@曽我五郎時致は白でして、この時期の明るく華やかな雰囲気に合っていてとても綺麗でした。
廓通いの優美さと荒事の勇壮さの両方が魅力の舞踏ではありますが、え~っと…そのどちらかも汗

色彩間苅豆

2001年の六月博多座大歌舞伎以来の孝太郎さん@かさね。 私、コレで孝太郎さんファンになったので(この時は一体何回博多座に通ったんだろう…汗)今公演はその再会で観劇前からものすごくテンション上がってましたっ!
かさね前半のクドキがすごく濃厚な印象で、特に妊娠を告げるくだりはゾクッとくるほど。 なんというか…愛之助さん@与右衛門じゃなくても、こんなに想いが重すぎる女はウザイと思うよなぁ~、という印象のクドキぶり。 「こんなに貴方の事を想っている私を捨てられるはずがナイわ~」と、その気迫が与右衛門にトグロを巻いて絡み付くような~。 可憐な腰元が好きな人を一途に慕ってその想いを切々と…というよりは成熟した女性が「あんたは私から逃れられないのよ」というような濃厚さ。
ですから、後半の与右衛門の残忍な仕打ちに対して「かさねちゃん、かわいそ~う!」という感じが私は薄く感じられたかも。
しかしながら、私が前回、孝太郎さん@かさねに特にハマった“鏡で己の変わり果てた顔を観て驚き嘆く”シーンは期待通りで涙。 ココで一気にかさねに気持ちが沿っていきます。
以外にも?怨霊となってからの引き戻には前半のクドキほど絡み付くような情念は感じられませんでしたが…でも、うん! やっぱり孝太郎さん@かさねは好きだわ♪
愛之助さん@与右衛門は…ニンだと思いますが印象に残らず。 もう少し色っぽい感じがあればイイなぁ、と思いました。

曽根崎心中

今公演の演目が発表になった時「また曽根崎かぁ…」というのが正直な感想でしたが、翫雀+扇雀兄弟が家の芸を継承、という事で今まで気がつかなかった事がいろいろと見えてきて面白かったです!
扇雀さん@天満屋お初。 出から…初々しい恋する乙女19歳、ってな感じがなく、大人の女がブリッ子(←古っ!)している感じで厳しい。 と、いう事で改めて藤十郎さん@お初の可愛らしさが驚異的である事を再認識。 「きゃ~っ、徳さま素敵~☆」って手をたたいて喜ぶところなんか、まさしく“恋する乙女19歳”だもんなぁ~。
ラストの道行では、すべて事情を飲み込んで意を決した女性として凛としたものがあり、扇雀さん@お初、独自の工夫を垣間みたような気がしました。
でもって、今公演で特筆したいのは、なんと言っても亀鶴さん@油屋九平次! もちろん今までもこのお役で何回か拝見していますが、「亀鶴さん、ウマイっ!」とうなったのは今公演が初めてでした。 あの底意地の悪いヤな感じが所作や表情の細部まで行き届いていて「なんでそんなに翫雀さん(←違います!徳兵衛です!)を虐めるとよ!」と、本気でムカつく悪党振り。
何様ですが…「亀鶴さん、いつの間にそんなに上手くなったんのよ~」と驚きの好演でした。
浪花花形歌舞伎という事で思った事。
鴈治郎家の芸、であるこの演目ですが…だからこそのこのような機会にもっと思いきった配役は出来なかったのかしら?と。 今配役は後々は本公演で幾度となく上演されるでしょうから、正直、いろんな方のお初&徳兵衛を観てみたいです。 「また曽根崎…」には、狂言としては面白くても、いつも配役が変わらないという事も大きな原因かと思いますから。 …と言う私は関西成駒屋(って言い方あり?)のファンなのですが汗

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