浪花花形歌舞伎・第三部【松竹座】

夏祭浪花鑑

初役で臨まれる方が多いので、ものすご~く楽しみに観劇! まさに“フレッシュな”という、浪花花形歌舞伎ならでは!の試みで楽しい、楽しい~♪ しかし…休憩なしのノンストップ2時間は、集中力維持が厳しかった~。
翫雀さん@三婦娑婆へ出て来る団七を迎えようと、身支度一式整えて迎えにやってくる翫雀さん@釣船三婦。 「翫雀さんが三婦さん?!」と配役を知った時、あまりの意外さに思わず声が出たほどでしたので…楽しみ半分、心配半分。 役としてのイメージは大柄でドッシリと構えていて、家内で着替えるアノ粋な昇り龍の派手な麻?の着物をバシッと着こなす体躯…という感じだったので、果たして~。 しかし、ならではの三婦さん像でこれまたイイ!(贔屓目すご~く入ってますから!) 声はすれども姿が見えず「どこじゃい?」と探す団七に「ココじゃわい♪」と床屋の暖簾から顔だけバァ~って出すのがキュートで私、壊れましたっ!
今公演唯一?持ち役としてドーンと受け止める竹三郎さん@おつぎとの夫婦ぶりも、すごく微笑ましくって、焼きもちやくおつぎさんもいつもより…若妻?
薪車さん@磯之丞は、大柄なのでナヨナヨとしたか細い線を出すのが難しそうな印象で「実はしっかり者なんじゃ…」と勘ぐりたくなる感じ。 対して千壽郎さん@琴浦は大抜擢に応える好演。 実はココまでセリフがあるお役で拝見したのは初めてで、姿の美しさについ目で追う女形さんでしたが、遊女のはんなりとした色気(しかも瑞々しい!)が漂っていて素敵でした。
そして…愛之助さん@団七九郎兵衛。 もちろん初役であり筋書きには「死ぬ気で頑張ります」との事で、体当たり全力投球の奮闘ぶり。 今公演の愛之助さん、すべての部において大役ばかりで精神的にも大変な負担があったかと思われますが、観客として拝見できるのは素直に喜ばしい事でした♪ 私、上方の役者さんがこの演目というのは観ていて説得力があり、耳にも心地良いので大好きなんです。
全編通しての好演はもちろんですが、特筆するとしたら…釈放時の親子のやり取り。 迎えにきた孝太郎さん@女房お梶松坂大地くん@倅市松とのやり取りが微笑ましくてニッコリ。 大地くん、スッキリ美形で…ちょっと愛之助さんに似てませんでしたか?
そしてやはりラストの泥場。 綺麗です。 カチッカチッと型通り、という感がいなめませんでしたが「しもた~」「悪い人でも舅は親、おやじどん許してくだんせ~」というセリフには、計らずも舅を手にかけてしまった戸惑いや後悔の念にあふれ、気が動転しての引込みに強い説得力を感じました! ぜひ是非また拝見したい素敵な団七でした♪

浪花花形歌舞伎、総括。
1日で三部通して拝見したのですが、休憩時間が少な過ぎ! ま、私のような無茶な観劇スケジュールで観る人の方が稀なんでしょうけど、それにしても食事のタイミングとか難しくなかったですか? 次回からもうすこし配慮してくれると嬉しいなぁ…。
ま、しかしやっぱり楽しい“浪花花形歌舞伎”! 私、どの公演よりも毎年の発表を楽しみにしているかも? 是非ぜひ末永く続けて欲しいものです♪

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