壽初春大歌舞伎・昼の部【松竹座】

今年も恒例の『歌舞伎はじめは松竹座』って事で初遠征。
梅田芸術劇場【M!】と国立文楽劇場【初春文楽公演】の観劇も絡めて…の予定でチケットも確保していましたが、自分の大ボケのせいで“松竹座のみ”の観劇となりました~悲しい

土屋主税

翫雀さん@土屋主税が、とにかく観たかったんです~!!! この演目って玩辞楼十二曲の内なのに、あんまり…しないですよね? 『年の瀬や 水の流れも 人の身も 明日待たるる その宝船』の唄の真意をあれこれ考えて~ハッ!気付いてテンション↑~目の前でくどくど愚痴をこぼす晋其角に辟易して~寝たふり。 …とこの一連の芝居がと~ってもラブリーでニッコリ☆ 正義を一点の曇りもなく信じる“愛らしいお殿様”って感じで、扇雀さん@侍女お園に対する情け深さも納得(扇雀さんは…熟女すぎて~あの…)
染五郎さん@大高源吾客席に背中を向けて、土屋主税に討ち入りの報告をするのは新歌舞伎ならではの珍しい演出だとか。 その報告を「それで?それで?」とワクワク表情で聴き入る土屋主税の表情と、見えないけれど誇らしく晴れ晴れとした表情であろう源吾の対比を想像しながら観れて面白かったです。
橘三郎さん@晋其角は源吾と10年来も付き合っていながら、その真意を見抜けなかったのかよ~!という突っ込みと、手の平をかえしたような厳しい態度…そしてラスト松の木登り+滑り~という、感情の起伏が激しいキャラクターを「なんだか憎めないよな~この人」って思わせてくれる好演。 薪車さん@落合其月は劇画ちっくな堅物ぶりに笑えました。

男の花道

講談の【名医と名優】が元になっているとの事で…こっちの方がしっくりくるのでは?と思った次第(男の花道ってタイトル、なんだか敬遠してしまう私)
久々に観るな~、と思ったら私がこの演目を初めて観た2005年1月公演以来との事(藤十郎さん@加賀屋歌右衛門がね…ってその時は鴈治郎さん)。 あれから6年も経っているのか…とちょっと驚愕びっくり
私、今公演で高麗屋さんが御出演って全く知らなかったので(前の演目で染五郎さんが出てたじゃん!)、幸四郎さん@土生玄碩(初役)の登場にビックリ! 前回観た時は土生玄碩=蘭学の医者って事で、皮のバックやブーツを履いていたのが印象的だったんだけど、今回はなくって残念。 頑固一徹な医者風情を全面に押し出している印象。 前回感じた“歌右衛門と玄碩との恋愛感情”のようなモノは今公演では全く感じなかったのは、玄碩を演じる役者さんによって違うのかな~?
歌右衛門が【櫓のお七】を公演中に、玄碩からの便りを差し出す竹三郎さん@加賀屋東蔵の緊迫感と、幕前で騒ぐお客様をなだめる様はすごく胸に迫るものが! 今回は3階席からの観劇だったので、役者さんが2階席まで来て舞台にヤジを飛ばす演出も充分楽しめました♪
でもやっぱり随所に差し込まれるBGMは…な~んか拍子抜けしちゃう印象なんだよなぁ~。

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