MUSICAL NIGHT Vol.2『ミス・サイゴン』の魅力に迫る!【博多座】

昨年【エリザベート】公演時に開催されたVol.1に続いての開催。
司会は【KABUKI NIGHT】と同じく地元タレント・中島浩二で、KABUKI…の時よりリラックスしている印象(歌舞伎はやっぱ構えちゃうのか?)。 しかし、今回ばかりは進行を橋本さとしさん&岡幸二郎さんにお任せしちゃった方が盛り上がったような気が~汗 司会者もゲストもお互いに遠慮していて、せっかく面白トークが期待出来たメンバーだったのに…今ひとつ“はっちゃけ度”が足りず残念な印象。
しかしながら自称・サイゴンマニアの岡さんが披露するマニアックな小ネタに「ほぉ~♪
一階客席のみ使用していたようで、そこはほぼ埋まる客入りで8割はすでに今博多座公演を観劇済みの人、残りの2割は未観劇。 トーク中、やたらとその2割の方々を名指しで作品をアピールしていたのに笑えました♪
ラーメン藤岡
舞台はサイゴン陥落のパレード行進の場…とイイますか、両袖+正面奥に白いシャーリング幕が下ろされている状態で、上手より岡幸二郎さん浅野実奈子さん藤岡正明さん橋本さとしさんの並び。 舞台衣装での登壇と思っていた下手2人はGパン+トレーナー+スニーカーという普段着での登場に、客席から失笑が~。 いやいやお二人とも“らしく”って良かったデス♪ 舞台って、素の状態で見ると思っていたより傾斜が大きくて驚きました!
式次第は順番があやふやですが…

スクリーンを使っての人物相関図の説明~舞台写真数点を使っての見所シーンの説明帝劇と博多座の違い(小屋と観客)~自分の役を漢字一文字に例えると(ジョン=優、エレン=温、クリス=闇、エンジニア=自)~他の役をするとしたら(岡=ジジ、浅野=エンジニア、藤岡=キム、橋本=酒場のダンサー姉ちゃん)~博多での過ごし方+オフショットの一枚披露質問コーナープレゼントクイズ大会…と約1時間半程度のイベントでした。
博多でのオフショットを披露した藤岡くんは“ラーメンを食べている写真”だったのですが、この一枚に対して「一口に対しての麺の量が多すぎる!味わってないだろ!」「まず最初はスープを一口飲んでから麺に行くのが作法だ!チャーシューの動きで飲んでナイ事が判る」「眼鏡が曇ってる!まず視覚でもラーメンを味あわないと」と岡さんと司会者から矢継ぎにダメ出しで大笑い♪
全体を通して印象深かったのは二幕冒頭のジョン【ブイドイ】の場に対して「後ろのスクリーンには“本物”が映っているのに対して、その前に“嘘”…というか演技をするという事がものすごく難しい」というお話。 リアルを背後に映写しながら、その前で“演技”という嘘の世界と人物を演じる事を、観客に対して違和感を抱かせない…という事が難しいとの事でした。
同じような手法で、劇団四季【夢から醒めた夢】という作品中に、戦争をはじめとする世界中の悲しい出来事に苦しむ子供の姿をスクリーンに映写し、その惨状を演者が歌う…というシーンがあるのですが、あれは…あまりにも空々しくて、いつも目を伏せてしまう苦手シーンなんです、私。 なので同じ用な手法での【ブイドイ】に、嫌悪感を抱く事なく見入ってしまった自分に驚きを感じていたのですが、お話を聴いて「なるほど、納得~」でした。
日本では帝国劇場と博多座でしか上演する事が出来ない巨大セットの今作品。 歌謡ショーでの巨大神輿が目玉☆北島三郎公演でさえトラック12台分に対して、なんと!28台分との事で「そりゃ~、年末の文楽公演を中止してセットを組まなきゃ間に合わないわなぁ」と、驚きながらも、またしても恨みがましく思ってしまいました汗 公演がナイ時はオーストラリアにある倉庫に丸ごと保管しているとは…どこまでもスケールがでっかい作品です!