六月博多座大歌舞伎・夜の部【博多座】

素晴らしいお天気に恵まれた先月末の船乗り込みを経て、中村歌昇改め三代目中村又五郎+中村種太郎改め四代目中村歌昇襲名披露公演の【六月博多座大歌舞伎】です。 親子同時襲名は歌舞伎界で30年振りとの事で実にお目出度く、豪華俳優陣が舞台に花を添えています。 仁左衛門さん、お久し振り!という認識はありましたが、三津五郎さんの博多座御出演も10年振りとの事でビックリ! 又五郎さんの次男・種之助くんは博多座初お目見え☆

時今也桔梗旗揚

鶴屋南北の時代物という事で、私は初見の演目。
梅玉さん@小田春永の出は、花道の長さいっぱいっいっぱいにズラリ家臣を従えての登場で…花横のお席で観ていたので圧巻☆ 眉尻からつり上げて引いている代赭隈のみ…って、珍しい入れ方じゃナイですか?(結構ある?) 歌昇さん@森蘭丸種之助さん@森力丸の並びはパーンと張ってて(お顔のツヤが)五月人形のよう。 若いって…それだけで惹き付けるものがあるわね~♪ 松之助さん@住職日和上人、高僧役って初めて拝見したような(坊主はよくあるけど)。 やたらとガタイが良くって目を引かれました。 友右衛門さん@園生局って、友衛門さんの女形は初めて拝見したかも! 仁左衛門さん@武智光秀の裃は茄子紺というのでしょうか? とっても綺麗な深い青のような、紫のような…憂いを含みながらもキリリとしたお顔が一層映えます。 付き従う梅丸さん@妹桔梗カワイイ!可愛い!かわいい~☆ 登場の度に目で追ってしまう可愛さ。 顔にふっくらとした丸みがあって、若い娘さんの可愛らしさそのもので…若いって…(以下同文)。 通称【馬盥の光秀】と言われている本作。 光秀が春永から馬の盥で酒を飲まされる屈辱に耐え~フツフツと沸き上がる怒り~爆発!の心理描写が細かい表情の変化でひしひしと感じ、思わず手がグーになって観入ってました。 対照的に春永はあからさまにニヤニヤと意地悪くその様を見るのではなく、表情を変えずに見下ろす様により冷酷な嫌らしさを受けました。 梅玉さんのあの声で朗々と言われると…余計に、ね。 考えてみると…梅玉さんって色悪で拝見する事はあっても、こ~ゆ~あからさまに、陰性の隈を施した敵役で拝見するのは滅多にナイ貴重な印象。 光秀が貧窮の時、妻が売った切髪を突きつけられるのですが、この時代も髪って売ってお金に換えられたんですね。 鬘の技術があったか?他に何に利用出来たのか?
【愛宕山連歌の場】のダイナミックな龍の襖絵って武家屋敷には珍しくないですか? 龍のようにグワーッと怒りに燃えて凄みを出す光秀の様を表しているのでしょうか? 錦之助さん@安田作兵衛のウェーブ鬘が気になる。 魁春さん@妻皐月って、仁左衛門さんと夫婦役ってあまりナイですよね。 いつもはドライな印象しか受けない魁春さんの演技が情感たっぷりに感じました。 辞世の句「時は今 天が下知る 皐月かな」を詠み、吉右衛門さん@四天王但馬守のラスト、戦姿のちょっと出と仁左衛門さんとのツーショットに「豪華やなぁ~」と思わずため息。 春永の上使を斬り三宝を踏み砕いて豪快に笑う幕切れは圧倒されました。 で、これがあってからの~、本能寺の変なのね~と。

口 上

下手より…梅玉・三津五郎・種之助・歌六・歌昇・又五郎・吉右衛門 ・魁春・友右衛門・染五郎・松緑・芝雀・東蔵・仁左衛門
【又五郎】も【歌昇】も、どちらもまだ先代のイメージが強く残っている大きなお名前を襲名するお二人の重責と期待を、一観客なのになぜかしらヒシヒシと感じ「応援するけんね!」という気持ちにさせられました。 東蔵さんの「又五郎さんとお兄さんの歌六さんは“仲良し兄弟コンクール”があれば1位だろう」というお話にニッコリし、中央にズラリと居並ぶ播磨屋一門のご活躍を心から楽しみに思った口上でした。
襖絵の上部は“青空に浮かぶ白い雲と蝶の紋”でオシャレ~♪ 友右衛門さんの裃姿って初めて拝見したかも?デザインが目に新鮮で印象に残りました。

毛谷村

「ま~た、毛谷村かよ!」(ご当地ものだから特に上演が多い印象)と思いながら観劇しつつ、又五郎さん@毛谷村六助はピッタリで『六助とはこんな人物』のお手本のような?好演で魅せられました。
日下部大智くん@弥三松がキョトンとしてて可愛い♪ 花道の出は小走りか?!と思うほど高速で歩いて通り過ぎ、あっと言う間に舞台中央へ。 わがままを言って六助を困らせる様に嫌みがナイがゼンマイ仕掛けの人形のようで面白い☆ 「お獅子パクパク~♪お獅子パクパク~♪」六助さん、お疲れさまです! 東蔵さん@お幸は期待したほど、小判を投げ合う様にキレがない。 けど「やっぱ東蔵さん、好きだわ~」な存在感。 芝雀さん@お園は…あれ?芝雀さん、太りましたね。 誰よりも汗をかいていた印象で、今ひとつ女房ぶりを見せて豹変する可笑しみに欠けて印象。 母親を梅玉さん@微塵弾正に殺された吉右衛門さん@杣斧右衛門。 これぞ贅沢!な配役と眉毛が上下するコミカルな動きと大袈裟な泣きの演技に客席が湧く~! 騙されたと知って怒る六助が庭の岩を踏みつけて埋める仕掛けに「おぉ~っ!」と素直にどよめく客席に笑う。

寿靱猿

三津五郎さん(坂東流家元)×染五郎さん(松本流家元)×松緑さん(藤間流家元)…と踊りの家元三人が共演での所作事なんて超贅沢☆ さすが襲名披露公演の豪華さ! 目を皿のようにして見入りました!!!
松緑さん@女大名三芳野がカワイイ!デカイ! 松緑さんの女形って初めて拝見しましたが…目がパッチリでお顔がふくふく丸いので可愛らしくてビックリ!(デッケェけど) また表情がおしゃまな感じでなんとも愛嬌があって◎ 弓を構えると途端に勇ましいし、小猿ちゃんの可愛らしさに心が折れる様も乙女♪(デッケェけど) 染五郎さん@奴橘平は美しく安定、三津五郎さん@猿曳寿太夫は観ていて気持ちの良い小気味良さと、小猿ちゃんとの愛情溢れるやり取りにニッコリ。 で、この舌間綿花満ちゃん@小猿ちゃんが、めちゃめちゃ可愛い! 表情も動きも、なんとも可愛くて惹き付けられます!【寿靱猿】今月、これは通ってしまいそう~♪
で、残念だったのは…客席のおしゃべりの多い事怒る 歌の間はしゃべってイイと思っているのか?演者がセリフを言うまで、ずーっとおしゃべりしている人が目立ちました怒る 歌やお囃子を目的に観劇している人だっているのに!!
襲名披露公演ってのは、やっぱり豪華だな!と思ったのと…「歌舞伎って、やっぱり面白い!」と改めて思った夜の部でした。 後日の昼の部、すっごく楽しみです!!

七月大歌舞伎・昼の部【松竹座】

昨年の11月、南座の顔見世からスタートして各地を巡っていた襲名披露公演がよ~やく地元、大阪・道頓堀の松竹座に戻ってきました!
初世坂田藤十郎がこの地で和事芸を、上方歌舞伎を創始。 231年振りに“平成の坂田藤十郎”として復活し、この度のお披露目であります。
上方歌舞伎不遇の時代の間もずっと応援をされてきた地元ファンにとっては喜びはひとしおだった事でしょうね。

輝虎配膳

昨年、六月歌舞伎座にて『歌舞伎座では33年振りの上演』という事で、滅多に上演の機会はナイんだなぁ…と私、有り難く初観劇の演目だったのですが、こんなにすぐまた観れるとは~!
【歌舞伎の三婆】のひとつといわれる越路は竹三郎さん。 前回拝見した時は秀太郎さんでしたが、今回は言葉が不自由ながら琴を弾いて母(越路)を助けるお勝を健気に。「越路を演じられる役者さんが二人も同じ板で…」と、なんだか贅沢な気分。
竹三郎さん@越路は、凛とした強さ…よりは、心の葛藤の部分が強く伝わってきた印象であり、それを助ける秀太郎さん@お勝の琴の音はちょっと泣いているように感じました。
楽しみにしていた我當さん@輝虎の“たけのこ脱ぎ(?)”は、残念ながらありませんでした。「も~う、メチャメチャ怒ったゾ!」という様と、彼の癇癪具合が伝わるし…なにしろ笑えるので、あの上着を何枚も次々と脱ぐ演出はあってほしかったなぁ。 上方はしない演出なのかしら?
進之介さん@直江山城守。 なんだか台詞の間?抑揚?が不思議で違和感が~。

連獅子

今遠征で何が楽しみって、コレです、コレ! この親子の連獅子です! 過去にも何度か演じられているんですが、観劇の機会に恵まれず今回がお初の私。 幕見を含めて2回拝見。
お囃子連中の皆さんの裃の家紋がズラリと“寒雀”だったのに嬉しくて涙。
「壱くん、なんてまぁ…立派になって…」と親戚のおばちゃん状態で終始ウルウル。
谷底に仔獅子を突き落とした時の翫雀さん@親獅子の心配そうな表情には胸が痛くなり、水面に映る親獅子の顔を見て喜びいさんで谷を駆け上がってくる壱太郎くん@仔獅子の愛らしさと躍動感は、他の役者さんで何度も観ているというのにボロボロ泣いてしまいました。
ご贔屓のお家の“親子連獅子”とは、こうも感動するものか!と驚き、自分のハイテンションぶりにも驚き…観劇後の脱力感はスゴイものが~。
今回の間狂言はいつもの“宗論”ではなく、狂言の【蟹山伏】を元にした“修験者”。 昭和43年以来の上演だそうで、私はもちろん初見。 翫雀さん曰く「今後もこの形で」との事。
あらすじは…
清涼山の麓の村に獅子が出て、田畑を踏み荒らして村人たちが困っていました。
そこでこれを修験者に合力をもって獅子を封じ込めてもらいたいと村娘たちが探していたところ、酒に酔ったなんとも頼りない修験者に遭遇。 そこで彼にお願いするのだが
…というもの。
連獅子に村娘(鴈乃助さん&扇乃丞さん)…と女性(ホントは男だけど)がこの演目に絡むのがなんとも不思議な印象で新鮮。 また愛之助さん@修験者の「いろはにほへと~」と胡散臭い祈祷ぶりも笑えます。
牡丹の花に戯れ遊ぶ親子獅子の様は微笑ましく、毛振りのそれぞれのタイミングを知らせる翫雀さんのドン!という足音は迫力満点(ちと恐い)。
まだ同じリズムで揃っての毛振り…とはいきませんが、気がノッていました!
「翫雀さんって、カッコイイのね」って、言った友に告ぐ。 何を今更~「知らんかったと?カッコイイとよ!」

口上

壱くんが並んでます! それだけでジ~ンときていたら…「あれ?扇雀さんは?」と今更、気がついた私。
お父様の悲願の坂田藤十郎襲名。 その披露公演をこの道頓堀で!…なのに居ない(勘三郎襲名披露巡業へ) ちょ~っと…あの~、その~、かなり複雑な心境でありました。

夏祭浪花鑑

まさにこの季節、この地でのお話を、藤十郎さん@団七九郎兵衛を初役で!というなんとも嬉しい趣向。 襲名披露で初役って…ここ最近の襲名で他の方でされた方、いらっしゃいましたっけ?
今年5月新橋演舞場で観た時に、大詰の「わっしょい、わっしょい」に激しく違和感を感じて、不完全燃焼だったので、早く上書きした所にきて“上方”にこだわった演出と聞けば期待も高まっての観劇。
今回は原作を尊重して序幕は“春”。 皆さん着物も袷で、美術ものどか~な、うららかな陽気が漂っている感じで目に新鮮。
ひと言「藤十郎さん、若い」 団七って、結構ジャンプするところがあるけれ無問題。 片足立ちでも軸がブレる事なく綺麗に型が決まって…“一生青春”です。 団七って“スッキリしたイイ男”なイメージですが、藤十郎さんは…なんでしょう?やっぱり“こってり一途”でしょうか。
仁左衛門さん@一寸徳兵衛とお揃いの色違いの格子の浴衣、お揃いの柄の扇子での2ショットは、それだけでジーンとするものがありました。
そして今回はなんと段四郎さん@三河屋義平次! “鶏ガラのようにヤセて垢まみれ”という義平次の風貌は、更におヤセになっている印象の段四郎さんに違和感がなかったのには驚き。敵役では数多く拝見しているものの、このようなタイプのお役では初めての拝見だったので。
「悪い人でも舅は親。 親爺どん、許してくだんせや~」と絞り出すように叫ぶ声と「チョイヤサァ~、チョイヤサァ~」という群衆の声のトーンの落差に、団七と一緒にハッとさせられました。
竹三郎@おつぎの、菊五郎さん@お辰に対するライバル心がメラメラと~可愛かったです。

団七&徳兵衛

六月博多座大歌舞伎・夜の部【博多座】

鳥居前

「かってこれほどまでにフレッシュな四天王を観た事がナイ!」と、四天王ばかり注目して観てしまった!(伊勢三郎は菊市郎さん)
亀治郎さん@義経は…全体の配役の中にあって“見た目のバランス”がよろしくない。今回の座組で位置的には的確なキャスティングなのかもしれないが…静御前が芝雀さんという、上背や年齢からのバランスから言って、他の配役の役者陣と居並ぶと子供のように見えて終始気になった。
團蔵さん@弁慶は、私自身はあまりユーモラスなお役での團蔵さんを拝見した事がないこともあって新鮮。
芝雀さん@静御前は「やっぱりこういうお役だと安心して観れる♪」と昼の部とは違ったワクワク感があった。 木に縛られる姿…なんて綺麗なの!
亀蔵さん@藤太は、予想通りの好演でもう言う事はナイ。
そして…松緑さん@忠信は、キビキビとしていて観ていて気持ちがイイ! いつもはちょっと私、苦手な口跡もスッと耳に響く感じだった。
松緑(佐藤忠信実は狐九郎狐)/亀治郎(源義経)/亀寿(亀井六郎)/松也(片岡八郎)/宗之助(駿河次郎)/亀蔵(早見藤太)/團蔵(武蔵坊弁慶)/芝雀(静御前)

口上

雀右衛門さんが思いのほかお元気で安堵。海老蔵さんに対する愛情が感じられる心意気で千穐楽まで無事に務めらた。
市蔵さん、権十郎さん、男女蔵さんも襲名の挨拶があり、一段とおめでたい雰囲気。(後見には新蔵さん)下手側はズラリと市川家の鉞銀杏が居並んで迫力があった。
恒例の睨みで「ひとつ睨んでご覧にいれまする」という海老蔵さんの言葉に、客席から毎回笑いが起こるのが気になったが、まるで歌舞伎絵のような気迫あふれる睨みには感嘆の声が漏れ聞こえた。
新之助改め海老蔵/幹部俳優

保 名

実は…毎回、気絶演目な【保名】。今回は團十郎さん…という自分の中では意外な配役だったので、意識を集中して観劇。
團十郎さん、ヤセられて…儚げな雰囲気がとても似合う美男子風情でビックリ!ま、今や歌舞伎界きってのイイ男と言われている海老蔵パパですから、そりゃそうなんだろうけど、綺麗(ゴメン!意外だった)
つがいで飛ぶ蝶に、恋人を失ってしまって我が身は一人…と嘆く様は痛々しく、哀れみを誘われた。
奴が登場…というタイプのものは今回が初見だったので大変面白かった。
三階客席からの観劇だと舞台セットとか後見の動きとか、見所が多い舞踏なんだ、という事を気づかされた今公演。
鼓では久々に博多座にご出演の望月朴清さん。シブイっ!
團十郎(安倍保名)/権十郎 (奴 与勘平)/市蔵(奴 弥勘平)

助六由縁江戸桜

今公演はこの演目がお目当て!という人が多かった事だろう。「当代一の助六役者」と言われる海老蔵さん@助六。舞台では初めて拝見したが…なるほど、そう言われるのは納得のハマり役。花道の出だけでも観客はうっとりする“役者の華”があり、オーラを感じる。モテモテで、やんちゃで、ケンカ好きで…と多分、作者はまさに当代の海老蔵のような男の子をイメージして書いたのでは、と思われるほど。「粋でいなせな江戸っ子だい」納得!
菊之助さん@揚巻は…私的にはウ~ン…。これは好みの問題なのでご容赦願いたいが、なんか恐かった。「私、助六にゾッコンなの。だから彼を守るわ!」というような惚れてる感が皆無。三浦屋一の売れっ子、という気品・プライドもひときわ豪華な衣装と周りのお付きの多さがそう見せるだけのように思えて残念だった。
菊五郎さん@白酒売新兵衛は、さすが!とうなってしまう達者ぶりで、客席からは大いに笑いが。大変失礼ながら「上手いなぁ~」と何度もうなってしまった!
九州から?の河東節の皆さんも連日入れ替わり立ち替わり奮闘されたご様子で、大いにたのしませてもらった。
襲名披露公演にふさわしい“ザ・歌舞伎”な艶やかな舞台だった。
海老蔵(花川戸助六)/菊之助(三浦屋揚巻)/亀治郎(三浦屋白玉)/家橘(三浦屋女房)/右之助・亀寿・宗之助/松也(傾城)/男女蔵(福山かつぎ)/亀蔵(通人里暁)/市蔵(国侍利金太)/権十郎(朝顔仙平)/段四郎 (くわんぺら門兵衛)/左團次(髭の意休)/田之助(曽我満江)/菊五郎(白酒売新兵衛)/團十郎(口上)

六月博多座大歌舞伎・昼の部【博多座】

寿猩々

片砂切が鳴って幕開くと、ズラッと居並ぶお囃子方。 なんだか観ているこっちも背筋がピン!としてきて「観るぞ~!」と気合いが入ります。
梅玉さん@猩々。 抜き足や流れ足…といった足さばきが、観ていてウキウキするような面白さ♪ 水の上をほろ酔い気分で歩いている情景なんだそうですね。 ちょっとアルゼンチンタンゴっぽい素早い足さばを交互にして後ずさっていくの様にはビックリ。 梅玉さんの舞踏のイメージって、優雅にゆ~ったりと踊る…のしか拝見したことなかったので。
翫雀さん@酒売り。 うん、綺麗です!(激しく贔屓目?)

金閣寺

魁春さん@雪姫って、ホントとっても愛らしいです。 朱鷺色のお着物がとっても似合ってる♪ 縄で縛られて肩を揺らして一生懸命ほどこうとする所がかなりツボでした。  鴈治郎さん@此下東吉翫雀さん@佐藤正清が二人並んで花道登場、ってのは、すっごく嬉しかったです♪ 桜の木をスルスル…と登る鴈治郎さんに「さすがお初17才!」とその若さに感服いたしました。
信二郎さん@松永鬼藤太。 今月、信二郎さんは赤っツラのこの一役だけなので、白塗りのイイ男役でもなんぞ拝見したかったなぁと思いました~。
やはり金閣寺が大ゼリで上下するなど舞台機構や、雪のように降り注ぐ桜の花びらは生で観ると圧巻ですね! “これぞ日本の美”…という感じでウットリ~

口 上

大広間をイメージしたセットの襖、引手まで家紋があしらってあって…色も優しくて素敵です。
皆さん、ほぼ真面目なお話で「夜の部も観てね」という程度のご愛嬌。 唯一、翫雀さんが「天神や中州へのお供には是非私も連れていってください~」くらいかな? あと、孝太郎さんの口上…というか正装姿も初めて拝見しました。 今公演では魁春さんと孝太郎さんのお二人だけ女形さんの正装なので目立ってます。

お江戸みやげ

今公演って『梅玉さんが5役でフル回転』という印象は強くあったのですが、『時蔵さんが立役をされる』という事は全く頭に入っていなかったので、その登場と艶やかさに衝撃☆  時蔵さん@阪東栄紫にみとれる、芝翫さん@お辻…のように見入ってしまいました! 時蔵さんファンには嬉しい今月の博多座公演ではないかしら?
芝翫さん@お辻、富十郎さん@おゆう絶妙のコンビぶりは予想以上にかわいらしくて素敵☆  ただ…富十郎さん、プロンプ入りすぎ…。
孝太郎さん@お紺は、好きな人と二人の世界しか目が入らず、自己中心的な感じの浮かれようがとっても良く出ていたと思います。 スネたり、甘えたり…栄紫と一緒に「よしよし」と言いたくなる可愛らしさ。 その分、お辻さんのせつなさが引き立って、ラストはしんみり…しちゃいますね。

十一代目市川海老蔵襲名披露公演【歌舞伎座】

幕見にて三演目観劇しました♪

四季三葉草

梅玉さん@翁芝雀さん@千歳松緑さん@三番叟
【式三番叟】をもじった…との事ですが、私にとって観た目は殆ど変わりありません~。 襲名の舞台にふさわしい。

昨年の團菊祭で【暫】観たさに遠征したので、團十郎さんとの比較がとても楽しめました。 海老蔵さん@鎌倉権五郎は、ちょっと可愛い印象。 子供がお父さんの服を着て「エヘン!」と自慢している感じをなんとなく受けました。 声が團十郎さんソックリなんですね! とにかく出演陣が豪華、豪華で、オペラグラスでチェックするのが忙しい、忙しい~。
「これぞ歌舞伎!」な豪華な一幕でした。 個人的には時蔵さん@女鯰が好きでした♪

紅葉狩

亀蔵さん@岩橋(三枚目の腰元)、という事で幕見決定! 前回は昨年の六月博多座大歌舞伎で拝見。 その際は富十郎さんのおじいちゃん山神。 今回のイヤホンガイド解説で知ったのですが、最初の頃ははおじいちゃん山神が主流で、何代目かの菊五郎がヤング山神をやってから今の方が主流になったとの事。で、今回は菊之助さんで元気ハツラツ!
前回の観劇の時もそうだったのですが…どうしても更級姫の催眠術に一緒にかかっちゃうんですよね~。