幽玄【博多座】
坂東玉三郎×鼓童『アマテラス(2006年)』に続く待望の共演第二弾! 前作が面白かったので今回も足を運びました。 玉三郎さんの博多座お目見えは2013年以来の事(しかし…大歌舞伎で来てくれる事はナイのだろうか?)
世阿弥が見た世界を【羽衣】【道成寺】【石橋】など能の代表演目を題材にして表現することに挑戦!との事で、今回も“圧倒的玉さんワールド”。
一幕目は【羽衣】。 これが…あまりにも、あまりにも“静”と“闇”の世界で、鼓童は20人以上が太鼓を奏でているというのに“静寂”という感じで【お能】っぽい(イメージ、イメージ!) 鼓童の演奏ってダイナミックに動くイメージだったので、座ったままひたすら『コトコトコトコト…』と奏でる音色と、まさかの“謡(うたい)”もあり、不思議な空間に誘われる印象。 舞台もほぼ闇に覆われていたので、え〜っと睡魔が…。玉三郎さん@天女と花柳壽輔さん@白龍に、ワキツレが登場して「船、波、風などを表現」、との事。 ちょっと私には難解な世界だった。
二幕目は【道成寺】+【石橋】。こちらは歌舞伎で馴染みがあったので、様式の違いを楽しめた。 “蛇舞”は長崎くんちの“蛇踊り”を彷彿とさせる迫力で引き込まれ、玉三郎さん@清姫の霊を鎮めようと畳み掛け、押さえ込むような太鼓の音に「頑張れ!頑張れ!」と応援してしまう感じ。 霊が収まると、玉三郎さん@獅子の精が出て皆で祝う…という筋立てで「玉さんの毛振りが観れるとは!」という思わぬ特典付き、に歓喜♪ ご自身、舞台で披露される機会は少ないと思うのですが「体幹がしっかりしてるんだろうなぁ…」と感嘆させられるブレのなさ。
今作を観て総評。 私にはかなり難しく、観劇に忍耐を要した…以上。
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