ウエストサイド物語【四季劇場・秋】

舞台の【ウエストサイド物語】って世界中で、日本で…いろいろな興行元で上演されているでしょうけど、私は今回の劇団四季12年振りの再演が初めての観劇。 なんでも今年はブロードウェイの開幕から50年という節目の年だそうで。
まず映画にかなり忠実に舞台化されている事に驚きました! 映画…といっても、もちろんロードショーで観ている訳はなく、繰り返す映画館での再上映やTV放映で観ているのですが…。 この作品が公開されたのは1961年ですから、当時のファッションや“格好良さ”には、私が初めて観た時でさえ激しくズレがあったものの、レナード・バーンスタインの色褪せない印象的な音楽に衝撃を受けたのを覚えています(ウチの母親は公開当時大きな衝撃を受けたらしい) ミュージカル映画を語る上では外す事が出来ない、もはや古典?名作ですよね。 ですから、今回観劇時の幕間や終演時に「私【tonight】って聴いた事があるかも~」「最後、死んじゃうなんて思わなかった~」というような会話を耳にして…ビックリびっくり 【ロミオとジュリエット】をベースにしたミュージカル作品の金字塔!とも言うべきこの作品とこれらの名曲を知らないなんて~汗そんな事ってあるの~汗…と軽いショックを受けました冷や汗
舞台は「さすが劇団四季。これならチケット代金に見合った満足な舞台だわ」と思わされる歌もダンスも迫力の舞台でした。 なんと言っても生オケだし! 今月8日に開幕したばかりなので精鋭を揃えたいわゆる“開幕キャスト”続投中だった訳で納得なのですが、他の作品でも、ロングラン公演中でもこうあって欲しいものです。 観客は観劇するまでキャストが判らないまま博打観劇のリスクを科せられる劇団四季。 先日そのシステムをますます強化させた今、声を大にして言わせてもらいますよ!ホントに。 『チケット代金に見合うステージの提供を!』 第一、テープと生オケのステージが劇場が違っても同一料金ってのが絶対納得いかない!と今舞台で改めて憤りが~怒り
…と、劇団四季への不満は際限なく吐いてしまいそうなのでコレ迄にして…。
とにかく全ての曲が大好きなので、開演時の緞帳が上がるまでと、二幕が始まる前の生オケしばしの劇中メドレーは涙が出そうになりましたっ! 改めてイイ曲だなぁ~♪
演出は…トニーのキャラクターの見え方に新鮮さを感じました。 「ええっ?阿久津さん?!」と従来のトニー像からは予想も出来ないこのキャスティングに観る前はすごく驚いたのですが、この舞台ではトニーはシャーク団vsジェット団の抗争は“子供の遊び”と見なしている…「俺はもう子供は卒業したんだよ」的な、ちょっと達観していて、それでいて仲間は大切にする友情熱い青年、という設定(映画でも設定は元ジェット団リーダー(には見えない!)の非行少年→更正して真面目な勤労青年(イモ臭い兄ちゃんにしか~)ですが)、大人びた青年像が強く見えてきました。 阿久津さんでさえ(失礼!)爽やかに見えてくる~。
アニタとロザリア
俳優さんで気になった方は…
笠松はるさん@マリアは、イメージ通り! ピッタリ♪
樋口麻美さん@アニタ! これは…彼女の当たり役のひとつとなるのでは?というくらいのハマり役で好演。 樋口さんっていろいろ大役にキャスティングされる方ですが、好みの問題もありますが、どれも今ひとつピンとくるものがなく「上手いんだろうけど…」という印象の俳優さんでした。 が、アニタはイイ♪
松島勇気さん@リフ。 コーラスラインの時から比べると驚きの歌唱力UP! 西尾健治さん@アクションの血気盛んな喧嘩っ早いキャラはこれまたハマってて…でもって、この二人の水を得た魚のような踊りっぷりは観ていて気持ちが良かったです~♪ そして高倉恵美さん@グラジェラ。 綺麗! 抜群のスタイルと長い手足でダイナミックに踊る様についつい目が引き寄せられました。 セリフのある役って初めて拝見したような? 映画で、このグランジェラは青江三奈のような「一体何才なんだよ!」ってなオバちゃん髪型ですっごく印象に残っているキャラなのですが、髪型までも映画に忠実なのね~。
今観劇で唯一「これは…ちょっとなぁ~」だったのは第2幕第1場のソプラノ・ソロ。 コレだけの為に、わざわざキャスティングするんだからさぞや聴かせてもらえるのかと思いきや…残念汗
唯一のオリジナル演出の、これが本物!ぜひ四季の“本物の演出”でご覧ください…だそうですよ、ハイ。
青い旗キャスト

The Jets
リフ:松島勇気/トニー:阿久津陽一郎/アクション:西尾健治/A-ラブ:大塚道人/ベイビー・ジョーン:厂原時也/スノーボーイ:岩崎晋也/ビッグ・ディール:萩原隆匡/ディーゼル:朱涛/ジーター:青羽剛
グラジェラ:高倉恵美 /ヴェルマ:恒川愛/クラリス:駅田郁美/ポーリン:ソンインミ/ミニー:荒木舞/エニイ・ボディズ:磯津ひろみ
The Sharks
ベルナルド:加藤敬二/チノ:中村匠/ペペ:水原俊/インディオ:神谷凌/アンクシャス:徳永義満/ファノ:内御堂真/ニブルス:横山清崇
マリア:笠松はる/アニタ:樋口麻美/ロザリア:鈴木由佳乃/コンスェーロ:加藤久美子/テレシタ:泉春花/フランシスカ:大口朋子/エステラ:榊原央絵/マルガリータ:室井優
The Adults
ドック:立岡晃/シュランク:山口嘉三(劇団昴)/クラプキ:牧野公昭 /クラッド・ハンド:青羽剛
ソプラノ・ソロ:久保田彩佳

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