四国こんぴら歌舞伎大芝居・夜の部【金丸座】

大袈裟でなく十年来の…念願の“金丸座・初遠征”です。
「いつかは行きたいなぁ~」と思いつつも【観たい役者】×【観たい演目】がなかなか合致する事がなく、今まで遠征を見送っていましたが、今年は翫雀さん×壱太郎くん親子が御出演。 しかも壱くんが【浮世風呂】のなめくじ、とあらば「第26回にして、ついに行く時が来た~っ!!!」 演目も【敵討天下茶屋聚】と聞いて嬉々としましたが…残念!元右衛門と片岡造酒守の二役は初役で亀治郎さんなんだ…。 2007年の浪花花形歌舞伎での好演がすごく記憶に残っているので、また翫雀さんで観たかったのに~。
熊本県山鹿市・八千代座(明治43年建築=1910年)は何度も訪れて“江戸時代の芝居小屋での観劇体験”はしていますが、金丸座は現存する日本最古の芝居小屋(天保6年建築=1835年)という事で更に古い歴史と趣きのある小屋。 基本的な造りは八千代座と大差ナイ印象を受けましたが、桟敷の枠は…やっぱりちょっと小さいかな? 開演前や幕間に小屋を観て回るのも楽しい♪ 今年デビューのこんぴら歌舞伎大芝居のマスコットキャラクター“こんぴークン”も小屋前にてお客様をお出迎え。 芝居中にウグイスの鳴き声や雨音など屋外の音も風流に聞こえてくる不思議

通し狂言・敵討天下茶屋聚

こんぴら歌舞伎で通し狂言がかかるのは珍しい事のようですね? 猿之助さん演出で初役の亀治郎さん@元右衛門“澤瀉屋DNA”をいかんなく発揮している印象。 桟敷席に飛び込んで追っ手の目から隠れたり、梯子をかけて2階客席に上り逃げ回ったり…と、所狭しと駆け回る金丸座ならではの演出に客席がやんややんやと沸く、沸く~☆ 個人的には…亀治郎さんの元右衛門は愛嬌よりも、したたかで飄々とした人物像に作っていた印象。 いきなり非情な様をさらしても意外性は少ない。 なんか…表情が小憎らしいんだもの。 「かたじけない、かたじけない、かたじけない…」ってこの連呼はいつも思うけど、ホント猿之助さんソックリ☆

翫雀さん@安達弥助と兄弟ってのが…翫雀×亀治郎=兄弟ってのは珍しいですよね? イイ人、愛嬌のあるお調子者を演じたらピカイチ☆な翫雀さん(贔屓目あり)、ずる賢い弟との対比が明確で判りやすかった♪ お神酒を飲んでノックダウンの様がラブリー♪
尾上右近くん@早瀬源次郎。 気が付けば私、右近くんがここまでセリフのあるお役で拝見するのは初めてのような?(所作事での拝見ばかりだったようで) 「大きくなったなぁ~」と親戚のおばちゃんモードで観劇しながら“古風なお顔立ち”なんだな、と(お父様はサーファー系の印象なのに) 音羽屋さんから単独参加で奮闘する様に拍手! 亀鶴さん@早瀬伊織との悲運な兄弟。 儚気な雰囲気が似合うお二人。
上村吉弥さん@染の井壱太郎くん@葉末の女形陣は見目麗しい。 やっぱりこんな小さな小屋ですと…ね。 お顔がハッキリ見えますから…ね。 愛之助さん@東間三郎右衛門は…あら?印象が~。
舞台セットは小屋サイズに合わせてコンパクト。 舞台転換する度に「上手いこと解体出来るように工夫されているなぁ~」と度々感心。 しかしラスト立ち廻りでの太鼓橋は「急すぎっ!」45度くらいの傾斜のものすっごく急斜面な太鼓橋に苦笑。
サービス満点な亀ちゃんに、客席は多いに湧きましたが…個人的には“やり過ぎ”感が強く、ちょっと…嫌悪感も。
切口上で幕。

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