秀山祭九月大歌舞伎・昼の部【歌舞伎座】

何故かしら【秀山祭】は毎年欠かさず遠征観劇しています。 9月って台風シーズンだから、遠征ってカケなんですけど…ラッキー(実際、今回一週間後ろにズレてたら危なかった汗

竜馬がゆく【風雲篇】

昨年の上演では“第三十六回大谷竹次郎賞受賞”という事を受けての続篇。 昨年は、歌六さん@勝海舟と歌江さん@すぎの印象が強烈で…はっきり言って主役の印象があまり残っていなかった私汗
染五郎さん@坂本竜馬の登場では、バックライトがピカーッ☆で、そのシルエットが浮かび上がるド派手な登場でBGMには【必殺仕事人】のトランペットの音色でも聴こえてきそうな雰囲気で…ちょっと苦笑。
しかし、この真っ暗な舞台に明かりがつくと、大道具や書き割りにかけられていた暗幕が一斉にサッと引かれ、視界が鮮やかになる美術はお見事~☆ 新作だといろいろな冒険的手法も面白く楽しめますね。 池田屋のセットが引く→隣りの材木屋…とか◎
松緑さん@中岡慎太郎亀治郎さん@おりょうは、想定内の役作りで違和感なく好演でしたが、錦之助さん@西郷吉之助というのが意表を突かれました!
亀治郎さん@おりょうは【十二夜】の麻阿を彷彿とさせる弾けぶりで、「あたしゃ半日で後家かっ!」には大爆笑♪
今回も染五郎さん@坂本竜馬にはサラッと流れてあまり印象には残らなかったですが「生きるという事は面白いのぉ~」…だっけ?そのセリフが耳に残りました。

ひらかな盛衰記・逆櫓

多分、恐らくこの演目は私、映像も含めて初めて観た…はず。 『これぞ歌舞伎』って感じの演目でドカンと濃厚でドッシリ、なんですね。 …と言ったところで、私、激しく気絶してしまったようで記憶が今ひとつ定かではなく~(昼食後ってのも災い)汗 時間があればコレだけ幕見でガッツリと腰を据えて観てみたかった! 今月って、一つ一つの演目上演時間が長くてボリュームがありますよね。 早朝便で遠征しての一日通し観劇がこんなにも体に堪えたのは久し振り悲しい
演題の逆櫓は遠見で演じられる事が多いそうですが、この度は歌昇さん錦之助さん染五郎さんという三人の船頭、という豪華バージョン☆ その後一気になだれ込む大立ち廻りには豪快で見応え充分!
吉右衛門さん@船頭松右衛門実は樋口次郎兼光の形相は「いつもよりより多めに流しております」ってなくらいの流血ぶりに迫力が増し引き込まれました。
歌六さん@漁師権四郎。 近年、吉右衛門さんと共演されている際に際立つ上手さ“歌六さんキラリ”度がツボなんですが、今回も好演。 でも…しかしながら何故かしら年寄りキャラが多くなっているので、ちょっと残念でもあります。

日本振袖始

これは…京都の春秋座杮落とし公演の映像しか観たことがなく(猿之助さん@岩長姫実は八岐大蛇×玉三郎さん@稲田姫)生では初観劇。 上演自体も十年ぶりとの事。 近年、玉三郎さんのこ~ゆ~舞踏演目は激しく能チックに寄っていたので「高尚で美しいんだろうけど…面白くはナイなぁ」という印象だったので、久々手に汗握る迫力に大満足。 面白かった!
福助さん@稲田姫。 思えば玉三郎さん×福助さんのバトル舞踏自体も珍しいのでは? 思いのほか(失礼!)稲田姫が楚々として儚げな雰囲気で美しく、玉三郎さん@岩長姫実は八岐大蛇の妖しく冷たく美しい不気味さ、その迫力が際立つ感じ。
気を失って長い間舞台に伏している稲田姫って…寝ちゃわないのかな?っな長さ。
7人のスネークズを従えて二段上でのクワッとした鬼女の見得は、美しくてカッコイイ~っ♪
こんなに面白いのにあまり上演されないのは何故なんだろう?と不思議に思った久々の観劇でした。

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