二十一世紀歌舞伎組公演【宗像ユリックス】

フト気が付けば…博多座以外の観劇日記をUPする場所がなく、自分でココに投稿している次第の…おマヌケな私。 ちょうど去年の今頃、博多座で【毛谷村】を観てたんだけど「役者が違うだけでこんなにも違った演目として楽しめるんだ!」…って改めて歌舞伎の面白さを再認識させられました。
地方公演だから…と舞台美術には期待してなかったんだけど、ビックリ! 大掛かり!

彦山権現誓助劒

一幕 噂の笑也さん@お園“瓢箪棚ゴロゴロ~”(観てナイ方はなんの事だか…)では、その後、涼しい顔でスックと立ち上がる笑也さんの美しさひときわ♪ 段治郎さん@京極内匠の立ち回り、段治郎さん@武智光秀の亡霊早変わり…など段治郎さんの活躍が多くってもう嬉しいウレシイ♪ 見得の連続で「段治郎ここにあり~」って圧倒的な存在感♪ ラストは瓢箪棚で尻もちドスン! 幕がパサッと切れて…カッコイイ~! しかし…毎回あの勢いで尻もちついてたら…腰とか尾テイ骨とか痛めているんではないでしょうか?…心配。

二幕 右近さん@六助登場! 正義感が強い、気のイイお人好し六助さんは右近さんにイメージぴったり♪ それに比べて段治郎さんのなんとワルな事…。 歌舞伎の場合、ホクロって胡散臭いキャラ御用達なんですか? 子役のセリフは…どうしても言葉ひとつひとつに…頷いてしまう私。「か、か、さ、ま、がぁ~」って、ね?なんか首立てに振ってしまいません? 六助さんが許嫁と分ってからのお園さんの迫り具合が相当笑える! 六助さんのビビるリアクションも爆笑! ここはめっちゃコメディですね! 六助vsお園の母のお金投げバトル?も爆笑! あの…空焚きした釜は…どういう仕掛けなんで色が変わるんでしょう???

二幕目後半の太夫さん、一回の公演につき血管2~3本ブチ切れてるね、絶対!

團子売

ワルからうって変わって爽やか若旦那の段治郎さん。 「表情がカタイ」という感想を多数伺っていたのでなんだか心配だったけど、巡業最終地の嬉しさから?か、すご~く穏やかな優しい表情。 笑野さんとニッコリ微笑み合うトコなんか…♪ 笑野さんは、踊りが楽しくってたまらない!って感じで、すごく活き活きした表情! 後ろ姿なんかホント可憐な乙女そのもので…カワイかった♪ 実際の風貌は超今ドキのお兄ちゃんなのに…スゴイ! でも「なんだか大場久美子に似ているなぁ…」と思ったのは私だけ?(大場久美子って時点でアウトですかね?私)
仲睦まじい若夫婦って感じがよく出ているコンビだと思いました。 段治郎さん、顔ちっちゃい!

二月大歌舞伎・夜の部【博多座】

角力場

團十郎さんと新之助さんがそれぞれに関取を演じ、自分のご贔屓筋に対して仁義を切ろうとするお話。
王者の風格を持つ濡髪長五郎に対し、新参ものの放駒長吉のチョコチョコした落ち着きのない動きが笑えました。 でもなんと言っても爆笑だったのは翫雀さんの山崎屋与五郎! もう最高です♪ ナイスです♪ 長五郎を贔屓にするナヨッとした若旦那なんだけど、その贔屓ぶりが常軌を逸していて?爆笑なんです~。 第三者からみると「ファンとは皆あんな感じなのかな?」と自分に置き換えて考えた場合、ちょっと恥ずかしくもありました。 古典歌舞伎の演目でコレほど笑ったのは初めてでした♪ 私はコレで! 翫雀さんご贔屓になりました。
團十郎(濡髪長五郎)/新之助(放駒長吉)/翫雀(山崎屋与五郎)

吉田屋

以前は遊廓で豪遊していた伊左衛門が落ちぶれて、でも恋仲の夕霧には遭いたくて…というお話。 遊廓の主人のはからいで2人は久し振りに再会するのですが…他のお座敷に出ていた夕霧に対して伊左衛門はすっかりヘソを曲げてしまいます。 そのスネ方ぶりが、以前はイイとこのボンボンであった事を伺わせ、もうダダッ子の域。 笑えます! お座敷を広さを表現する幾重にも重なった麸の表現がスゴイ! 宿の女将のセリフには“博多ご当知ネタ”も盛り込まれたりして「さすがサービス業! よっ、女将!」ってな感じで楽しかったです。 でも…、あんな我がままなボンボンなのにハッピーエンドでいいのかなぁ~?
鴈治郎(藤屋伊左衛門)/扇雀(扇屋夕霧)/團十郎(吉田屋喜左衛門)

雪暮夜入谷畦道

「“心中もの”しかも深々と雪が降り積もる寒~い夜の設定。 う~ん、重すぎる。 お尋ね者となった直次郎が、江戸を抜け出す前に恋仲の遊女・三千歳に会いに行く…というお話。 太鼓の音だけで静かに降る雪の情景が伝わってくるなんて鳴りもの効果 ってスゴイんですね! おそば屋さんではホントにおそばを食べていたのにはビックリ! お話は寂しかったけど、音や小道具に感動した演目でした。 直次郎がピッ!と立つポーズは…なんだか「モデル立ち」でした☆ 私はコレで!芝雀さんご贔屓になりました。
新之助(片岡直次郎)/芝雀(三千歳)

 

二月大歌舞伎・昼の部【博多座】

團十郎&新之助親子共演に湧く! 今回は市川新之助さん、博多座初登場! よって、いつになく観客は若いお姉さんが多かったような…?  團十郎さんとの親子共演の演目もあり、双方のファンには嬉しい 2月大歌舞伎となりました。   私個人としては翫雀さんのラブリーさにノックアウト! 芝雀さんの陰のある美しさにウットリ…と、ご贔屓役者さんが増えた大歌舞伎でした♪

外郎売

浅葱の幕が切って落とされた瞬間、会場から「うわぁ…」「綺麗…」と感嘆の声が! お雛様のように居並んだ舞台上の役者達の様は絵のよう…。
新之助さんが博多座初登場という事で、彼を大フューチャーした構成になっていまし た。 「そなたの名は?」の問いかけに「私ですか? 私は…市川新之助でございます~」 もう会場は 拍手喝采~! 【外郎売】の演目を上演する経緯についての口上などが盛り込まれていて、ビックリでした!
そして今や“アナウンサーの練習言葉”としても有名な外郎売セリフは、まるでラップのようにリズミカルで軽快♪ 外郎売を初めてする衣装も華やかで目にも耳にも楽しかったです。 ロビーでは…やはり販売されていました【ういろう】。
新之助 (外郎売・実は曽我五郎時致)

素襖落

狂言を元にしたお話。 歌舞伎って“狂言”や“浄瑠璃”なんかの面白い要素を貪欲に取り入れるんだなぁ… と改めて感動しました。 能舞台の松の絵は「どんな場面設定でも可能である」という優れもの…という事だったんですね。 ひとつ賢く?なりました。やはりどの演目でも“酩酊の様子”はコミカルで、単純に笑えて楽しいです♪
主人からお使いに出された太郎冠者は、訪問先でお酒を沢山飲んで、褒美にいただいた“素襖”を主人に内緒で持ち帰るけど… 酔っぱらっているのでバレバレ。 その様子を主人と次郎冠者でからかう様は…とにかく爆笑! 役者さんもなんだかすごく楽しんで演技しているみたいでしたし、客席のお客さんもみんな笑顔だったと思いますよ♪ 私、團十郎さんはイカツイ役でしか観た事がなかったので、嬉しかったです。
團十郎(太郎冠者)/鴈治郎(姫御寮)

 曽根崎心中

ご存じ、近松門左衛門! 【心中もの】って「なんでそんな事で死なんといかんのかなぁ…」って、観た後、精神的ストレスを感じるから私は苦手なんだけど…今回のお初は鴈治郎さんのアタリ役とあって期待大! 徳兵衛さんがいいがかりをつけられて額に怪我をするシーン。 あっ!という間に額から血が…あれって、どういう早業でやってるんでしょ? 縁の下に隠れた徳兵衛に、お初が足で合図を送るという有名なシーンは床下と床上の人々の状況のギャップがあって面 白かったです。 2人が手に手をとりあって遊廓を抜け出すシーンでは「電気がナイ時代の夜は本当に“闇”だったんだなぁ…」って驚かされました。…で、やっぱり心中しちゃいましたね。
鴈治郎(天満屋お初)/翫雀(平野屋徳兵衛)

博多座【2000年公演】観劇記録

博多座での歌舞伎公演に関しては開場当初から、観劇記録を自分のサーバ内に残していたものの、その他の公演記録は、外部の無料WEB日記帳にUPしていたものだから…ある日突然予告も無しにドロン! 突然サービスが利用不可となり、データを救済する手立てもなく消えてしまい呆然自失!(ここでバックアッブの重要性を学ぶ。 分かっちゃいたけどさぁ…)
…という事で、記憶を辿った【博多座2000年公演】観劇記録。
2、6月の歌舞伎と11月【新・三国志】は観劇レポート個別記事にUP済み。

1月・王様と私

映画を観たことがなく、曲も「映画【Shall we ダンス?】のあの曲ね?」程度の知識で観劇。 
また、私にとって本田美奈子さんは【1986年のマリリン】であり【Oneway Generation】であったので“ミュージカル女優・本田美奈子”を観たのは、この時が最初で最後になってしまいました…。

4月・唐人お吉

タイトルは、なんとなく耳にしたことがあったんですが、全く内容を知らずに『佐久間良子さんの舞台を観てみたい』という動機で観劇。 結果「こんなに号泣した舞台は初めて!」というくらい泣いてしまい、泣きすぎて一幕目でコンタクトレンズを涙で流してしまい片方消失。 二幕目は半分ぼやけた視界で観劇。 石井ふく子演出。

7月・出雲の阿国

『歌舞伎の祖である阿国はどんな女性だったんだろう?』という興味と、福岡ご出身の米倉斉加年さんがご出演なので、なんとなく同郷を応援する気持ちで…。 そして私にとっては【レッツゴー・ヤング】の“サンデーズ”メンバーで【暗くなるまで待って】を歌ってた人である川崎麻世! 「麻世だ!麻世!」という感じでで観劇。 杜けあきさん、綺麗だったな♪

新・三国志【博多座】

永い間、お待ちしていました…。 博多座が出来て嬉しい!ってのは何故って? そりゃもう絶対【スーパー歌舞伎】が上演される事を確信していたからであります! 平成12年の演目予定表を手にした瞬間、小躍りした事は言う間でもありません。 博多で観れる日を迎えるなんて…幸せ♪
8月にはひと足早く猿之助さんがPRの為来福され、「スーパー歌舞伎を熱く語るトーク・ショー」開催。 もちろん行きました♪
当然のごとく、チケットは入手困難で、“立見席”の争奪戦は熾烈を極め、博多座としは初の補助席まで出して対応していたようです。

一幕

感動の再会~♪ かぶりつきのお席だったので…そりゃもうスゴイ迫力でした~! 休むことなく回転する雑疑団の技に「こっちに落っこちて来るんじゃなかろうか…」と不安になってしまいました。 ん~、スゴイ…。 いゃ~、久し振りに観る笑也さんは“綺麗+りりしい”お姿で、舞台にスックと立った姿には圧倒的な存在感があって感動しました。 噂の“劉備が脱ぐシーン(違う!)”は「ほぉ~、色っぽーい♪」とクラッときちゃいました。 有名な【桃園の誓い】のシーンは期待通りの演出で大感激! 【八犬伝】で好きになった春猿さんも一幕から嬉しい登場♪ 相変わらずはかなげで、可憐でステキ!

二幕

ダンジロさん登場! その昔、NHKの人形劇【三国志】にハマって観ていた私には、諸葛孔明と言えば“細面 のシャープな顔”“声=森本レオ”なんです。 だから、どうしても右近さんが気になって、気になって…。 でも、それを上回る気になる事が! 「あの曹操軍の軍師役の人は誰?!」 ハイ、それが段治郎さんだったんですね♪ 劉備の婚礼のシーンでは、猿弥さんのアメリカンなオーバーアクションで笑わせてもらいました。 笑三郎さん、あのツンとした気位 い高そうなお姫さまがとってもお似合い! 【紅】という色が本当に綺麗な場面 でした。 私はコレで! 段治郎さんご贔屓になりました

三幕

“スーパー歌舞伎”の魅力再認識! 昨年末の舞台録画放映で一度はテレビで観ていたから、この第三幕の見せ場は、もう心臓バクバクで構えていました。 う~ん、やはり生で観ないことには語れませんね! 笑也さんの「出陣じゃ~!」では、行く手を示す指がもう私の目の前! ヅカタップもゾクゾクしちゃいました。 亀治郎さんの見せ場では…水かけてもらいました☆ 猿之助さんが「博多座での宙吊りは飛距離&高さとも日本一なんですよ!」とおっしゃっていました! …じっくり天に登る二人のお姿がゆっくりと拝めました♪ もちろん純粋に演目を楽しんだんだけど、かなりミーハー的な観劇をしていたのも確かでした♪

猿之助(関羽)/歌六(孫権) / 右近(孔明) /笑也(劉備=玉 蘭)/ 猿弥(張飛)/笑三郎(香渓) /春猿(彩霞)/ 段治郎(程イク)/亀治郎(関平) / 門之助(陸遜) /段四郎(曹操)