舞台 「黒子のバスケ」 IGNITE-ZONE【ライブビューイング】

まさか第三弾があろうとは!…という驚きを持って、地元映画館でのLV参戦でしたが、終演時「第4弾上演決定!」の発表がありまたしても驚き! これはもう…アニメ同様、全部やっちゃう? これは作品としてはとっても幸せな事ですよね〜。 長編漫画でも全てのエピソードが他メディアで再現される事は稀かと。 凄いコンテンツに成長したもんだ!(素人が偉そうに…ですが) しかしこの舞台、役者を変えて再演を繰り返すのは難しそうだから、小野賢章さん@黒子テツヤが演じれなくなった時が終了なのかな、と。 改めてGRANRODEOの【Can do】はテンション上がる名曲だな! そして小野賢章さん【ZERO】はイイな、と思った次第。

今作は、一幕目が【誠凛vs桐皇】で火神大我×青峰大輝のゾーン対決を中心に
帝光中学時代の“ピュア峰”も観れるという、とにかく丁寧に原作をなぞった脚本と演出に改めて感嘆。ゾーンの表現も注目のひとつだったけど、舞台上下左右にはり巡らされた蛍光管(古い?)のような光の帯にビュンビュンと光が走って、視覚的に綺麗だし凄く解りやすくて拍手! 今回の試合シーンはゾーンに入ったり、大技の連続ばかりだったから、以前の舞台より本物のバスケットボールを使用する演出は少なかったかな。
誠凛に負けた後、小沼将太さん@青峰大輝杉ありささん@桃井さつきに心情を吐露する所では泣いたので驚いたけど、青峰の“バスケが好き”という気持ちがより強く伝わってきたとっても良いシーンだった。
温泉シーンでは2.5次元ミュージカルを支える女子にはサービス演出で、波幕を纏った半裸な誠凛と桐皇メンバーがズラリ。 みんなイイ筋肉しとるな! 特に鍛治本大樹さん@土田聡史! 今回、つっちーの役回りは格段に増えてて笑えた! 田野アサミさん@カントク(相田リコ)と一緒に解説したり、MC的な役回りとか…芸達者!(カントクは何故あんな早口でしゃべるんだろう?セリフ聴き取り辛い) そして細目…疲れるだろうな、と。

二幕は【誠凛vs陽泉】で、208cmの紫原敦と火神が兄と慕っていた氷室辰也との対決を中心に
…って事で今作初登場の陽泉高校の生徒達のキャスティング「むっくんは誰が演じるんだ?!」というのが、私一番の関心事! 鮎川太陽さん@紫原敦、宣材写真はイイ感じだけど…と臨んだ観劇で「よくぞ見つけた!あっぱれなキャスティング!」と膝を打つほどのピッタリぶり。 手足長っ!デカっ! どちらかというと“長身から繰り出される不気味な威圧感”が勝って、むっくんの持つほわ〜んとした幼児性を感じさせる可愛さは皆無だったけど、声もアニメに凄く似せていたので『リアルむっくんが居る!』という興奮が! 客席からのお菓子ボリボリの登場も、客席からヌッと登場する巨人振りはインパクト大。 黒子の頭を大きな手でガシッと掴んでワシャワシャする様は「おぉ〜!あのカットがリアルに再現されとる!」という感動が! 「ヒネリつぶすよ」というセリフに違和感なし! とにかく「このキャスティング、有難う!そして有難う!」 試合に負けてひねくれながら泣くシーン、良かった!
斉藤秀翼さん@氷室辰也のモテモテ設定に群がる女子高生、みどり(畠山遼さん@緑間真太郎)タカコ(山田ジェームス武さん@高尾和成)に爆笑! 二人とも足細い!綺麗! 秀徳のお二人は解説者に終始…と思いきや、思わぬご褒美に緑間スキーな私、歓喜!
糸川耀士郎さん@赤司征十郎キセキの世代を試合前に招集する懸垂幕の演出は面白かった! 黒羽麻璃央さん@黄瀬涼太は声だけの出演なんで、「なるほど!こう凌いだか!」と。 次回作は【誠凛vs洛山】が中心だろうから、赤司は顔見せという感じで次回作への期待を持たせる出演。 舞台版は「僕に逆らう奴は“親でも殺す”」で、ちゃんとオッドアイなんですね〜。

最期に誠凛の皆さん、安定。 安里勇哉さん@火神大我は、更に“火神っぷり”が増していた印象。 声も増々アニメに似てきてませんか? カーテンコールの挨拶の仕方まで火神!

さ、次回作は…一年後? 楽しみに待機!

キャスト
黒子テツヤ:小野賢章/火神大我:安里勇哉/木吉鉄平:河合龍之介/日向順平:牧田哲也/相田リコ:田野アサミ/土田聡史:鍛治本大樹/緑間真太郎:畠山遼/山田ジェームス武/青峰大輝:小沼将太/今吉翔一:林明寛/若松孝輔:和成/桜井良:加藤ひろたか/桃井さつき:杉ありさ/紫原敦:鮎川太陽/氷室辰也:斉藤秀翼/岡村建一:丸川敬之/福井健介:倉冨尚人/赤司征十郎:糸川耀士郎/黄瀬涼太(声):黒羽麻璃央
劇場
Tジョイ博多(日本青年館のLV)
日時
2018.5.13(日曜日)/17:00~

岡村靖幸 live tour 2018 マキャベリン【福岡市民会館】

1年振りの、福岡ベイベが集う“岡村ちゃんDATE”、行って参りました! いや〜、まさかこんなにコンスタントにライブで全国を回ってくれるとは、あの頃(←お察しください)を思うと本当に感慨深い…。

舞台美術も、演者の位置も衣装の雰囲気も「“ROMANCE”ツアーの続きか?!」 と思うほど、全く変わりなく(って、ずっとそうですな!)、ある意味超安定。 そしてお顔がちょっとふっくらした岡村ちゃん。 客層は若い男性がちょっと増えていた印象(DAOKO効果か?)で、岡村ちゃんが華麗なデンスを披露すると「おぉ〜!」と野太い声が唸る。

毎回思うけど【ぶーしゃか LOOP】はスタンディングで聴いていると対処に困る〜。 そしてライブでは30年振りに披露された【どんなことして欲しいの僕に】。 合間のトークでマニピュレーターの白石さんから「どうです?皆さん?」と紹介あり。 客席から30年前にはまだ生まれていないとの声が聞こえ、ガックリとうなだれる白石さん(私、同じく!)。 いや!そんな若者もDATEに来てるって、やっぱ凄いよ岡村ちゃん。
トーク中、最前センターに座っていた熱いベイベ・会社員“ヒロシさん”が(おそらく岡村ちゃんと同年代かと)、ステージに上げられ、なぜか会場から『ヒロシ〜!』と声援を受けて笑えた〜。 言葉と態度の端々に“ベイベぶり”が滲んでてニッコリ♪

そしてまたしても【out of blue】のイントロは泣きそうになり、【ビバナミダ】でデンスして完全燃焼☆

来年も同時期にツアーで周ってきてくれるなら、会場は今年12月ももちに再OPEN予定の【Zepp Fukuoka】になるのかな? おチビな私は、座席指定の方がイイんだけどなぁ〜。 悩ましい。

会場
福岡市民会館
日時
2018.5.2(水曜日)/19:00〜

岡村靖幸 2017 SPRING TOUR ROMANCE【福岡市民会館】セットリスト

  • ステップUP↑
  • ステップアップLOVE
  • Dog days
  • どぉなっちゃってんだよ
  • Lesson
  • 青年14歳
  • ぶーしゃか LOOP
  • 愛の才能
  • inst.
  • できるだけ純情でいたい
  • ヘアー
  • 忘らんないよ
  • 彼氏になって優しくなって
  • out of blue
  • あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう
  • だいすき
  • Superstition(Stevie Wonder)
  • どんなことして欲しいの僕に
  • Punch↗
  • 祈りの季節
  • Super girl
  • きみといつまでも(加山雄三)
  • 君は僕のなにを好きになったんだろう(斉藤和義)
  • 友人のふり
  • 愛はおしゃれじゃない
  • ビバナミダ

KAWAII KABUKI~ハローキティ一座の桃太郎~【サンリオピューロランド】

松竹が全面監修のもと…脚本・演出横内謙介さん笑三郎さん歌舞伎演技指導巳之助さん映像出演獅童さん声の出演…とあらば、観に行くでしょう!
私、サンリオピューロランドへ行くのは20数年前に一度きり。 この上演がなければ二度と訪れる事はなかっただろうなぁ…と、思いながらおぼろげな記憶を辿ってSPLへ。 すると!エントランス周辺からコスプレした人たちがいっぱい! 「えっ!今、ピューロランドってこんな事になってんの?!」と驚きながら、入場すると…コスプレーヤーで溢れてて、サンリオのメルヘンな世界と相まって、超カラフルな世界に圧倒される!(この日は“こすぷれふぇすた9 inサンリオピューロランド”だったらしい)。 私の目的は一つなうえ“アフタヌーンパスポート”で入場したので残された時間も少ない! 一直線にメルヘンシアター目指してまっしぐら!(他には何ひとつ見てナイ)

キティの定式幕と祝幕(ごひいきより)に、キティの提灯、歌舞伎なのに常連さんらしきお客さんの手にはペンライトもスタンバイで、黒衣(顔めっちゃ出してます)と一緒に大向うや拍手の練習(大向うをかけた後、拍手〜♪までがセット)があり、開演前からワクワク☆ 附け打ちさんは本物?全く遜色なく、素晴らしいタイミングで、しかも歌のシーンではリズムに合わせてバタリバタリと打ったり〜♪ 面白いっ! 祝幕前でのキティの口上が◎(衣裳カワイイ!)

歌舞伎座からLIVE中継という体で、NHKの『新春舞台中継』っぽく2階ロビーから“かぶきにゃんたろう”と巳之助さん@遊び人の源さん実は平賀源内が映像で、物語に誘う〜。 ハローキティ一座のこけら落とし公演【桃太郎】で、バッドばつ丸@鬼ぶっかえり有り)に、キティ@桃太郎シナモロール@雉(とにかく可愛い!)、ポムポムプリン@犬ディアダニエル@猿が立ち向かい、成敗!で一件落着〜で幕は下りた、と思いきや突如停電(だんまり〜じゃかご←並びがメッチャ可愛い!)。 復旧すると、見知らぬ本物の鬼・吉田龍馬さん@鬼ゴロウ(声:獅童さん)が出現(狐忠信の階段中からの登場手法…と思う←見逃した)して一騒動。 源さんのアイデアにヒントを得て、問題を解決し『みんななかよく』の大団円。

さすが“松竹、全面監修”だけあって、所作がすごくちゃんとしてる! 歌舞伎を観たことがある人の方がより楽しめるかと! そして衣裳がすごく可愛い!(キティの女暫!) 特にシナモロール@雉☆(飛び六方、激カワ!) 採決を取る際にキティが挙手を乞うんだけど、隣席の子供が「シナモ、手が挙ってナイ」とシビアな突っ込み。 プロジェクションマッピング、ミュージカル風味、歌謡ショー風味(ココでペンライトを振る)、そしてキレッキレ!全力で躍るダンサーさん達の踊り…盛りだくさんの内容にビックリ!大満足♪ そう、これはサンリオキャラクターの「KAWAII」と「歌舞伎」がコラボレーションしたミュージカルショーなんだ!(歌舞伎だけ…と思ってた私)

余談だけど…メルヘン世界の住人だからか、男性ダンサーさんは脇毛を処理してるんだなぁ…と(2.5次元ミュージカルの時も思った事)。 TDLもそうなのか?! しかし休日には1日5回公演とは…凄い!(中の人は替わるんだろうけど)

キャスト
桃太郎:キティ/雉:シナモロール/犬:ポムポムプリン/猿:ディアダニエル/鬼:バッドばつ丸/黒衣+鬼ゴロウ(声:獅童)吉田龍馬/遊び人の源さん実は平賀源内:巳之助/かぶきにゃんたろう
劇場
サンリオピューロランド メルヘンシアター
日時
2018.4.14(土曜日)/17:15〜

 

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メリー・ポピンズ【東急シアターOrb】

濱田さんがメリー・ポピンズ!…とあらば遠征するに決まってるでしょう! 【ラブ・ネバー・ダイ】のクリスティーヌに続いての平原綾香さんとのWキャストですね。音域が似ているのかしら?(音楽的知識が皆無ですみません) ミュージカル作品が紹介されている本で、今作品が紹介されている記事や写真を目にする機会が度々だったので、上演が発表された時、そして濱田さんが!と発表された時は歓喜♪

私、今更ながら東急シアターオーブでの観劇は初で、場内の複雑な導線にオタオタ。 1階席と3階席から2回観劇しましたが、どちらも上手側だったのが失敗! ラスト、宙乗りは歌舞伎の宙乗りと同じく3階下手の鳥屋口引っ込みだったので、今後ご覧になる方、ご参考までに。

映画作品も観たことがナイので、断片的な印象とは半端なストーリーしか把握しておらず、今作品に触れるのは全く初めて。 劇中で披露される曲や言葉など「あ!これメリー・ポピンズのだったんだ!」と知ること多数。 それだけ昔からの名作って事ですね〜。 “Supercalifragilisticexpialidocious(スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス)”、Tシャツ買ってしまった! 舞台美術が色彩のコントラストが凄く効いていて素敵☆ 子供たちと一緒にメリー・ポビンズの魔法にかかっている感じ。

濱田めぐみさん@メリー・ポピンズで2回観劇(13日は東京公演のちょうど折り返し地点だったらしい) 「子供たち!」「さっさっさ!」というキビキビ小気味よい口調とピンと伸ばした背筋でシャキシャキ動く振る舞いはハマってる。 バンクス家にやって来た際に彼女のトランクから次々とインテリア小物が出て来る演出は3階最後方席からだと、裏方さんとの素晴らしい連携が垣間見えて面白かった! 『あの曲を濱田さんで聴ける』と分かっていても、いざ耳にすると感動ひとしお。 親切なのか?放任なのか?優しいのか?ドライなのか?…つかみどころのナイ不思議なメリー像にはピッタリだったけど、子供たちやバートが彼女を強く慕うほどの魅力はちょっと不可解に思えたかな。 ラスト、宙乗りの引っ込みの表情が謎。 メリーは何を思っていたのか? 平原メリーはどんな感じだろう?

やっぱり柿澤勇人さん@バートは歌、大貫勇輔さん@バートはダンスが印象に残ったけど、【Step In Time】は両者、本当に見応えがありました! 後のトークショーで柿澤さんが話してたけど、舞台の周囲を空中ウォークするまでの十数分、フライング用プレートを体に装着してダンスをするので、超しんどいらしい。 いや、普通の人だと入れてなくてもしんどいけど(てか、踊れないけど)。 大貫さんはすっごく楽しそうだったけどな!(ビリー・エリオットの時も踊ってる時の表情が印象的だった♪)  バンクスが花瓶を割ってしまい、子供の頃隠していたジンジャー・ブレッドの星を見つけ、一家の問題が解決に向けて動き出すのは、この時バートと握手したからなんだそうです。 ヨーロッパでは『煙突掃除屋と握手をすると幸運が訪れる』という言い伝え?があるそうで、そういう背景を知って観ていれば、よりしっくりきたシーンだったんでしょうね。 そして、2回ともパレットから花束を抜き出す手法を見逃した! 鮮やか☆ バートもちょっと立ち位置が不思議なキャラクターですよね。

バンクス夫人は両日とも三森千愛さんでしたが、すごくチャーミングで好演! 気難しいご主人に臆することがなく大らかで明るくて…なんで、子供たちがあんなにも我儘なのがちょっと解せない感じ。 駒田一さん@バンクスは、こんなお堅い役で初めて拝見したので新鮮! もっと歌が聴きたかったなぁ…。 島田歌穂さん@バードウーマン+ミス・アンドリューは“漫画のザ・悪役”っていう感じで笑える。 歌穂さん、あの大きな目を更に見開くから眼力強すぎ! もう中学生さん@ロバートソン・アイはキャストを知った時、一番ビックリしたから興味津々で拝見。 これ小野田龍之介さんだと、どんな感じだったんだろう?

家族で観て「ミュージカル、楽しかった♪」と言える“ザ・王道”作品。 ハマって激しくリピートする感じではナイけれど、今後日本でも長く再演を重ねる作品なんだろな、と思いました。

キャスト
▼2018.4.13(マチネ)
メリー・ポピンズ:濱田めぐみ/バート:柿澤勇人/ジョージ・バンクス:山路和弘/ウィニフレッド・バンクス:三森千愛/バードウーマン+ミス・アンドリュー:島田歌穂/ブーム提督+頭取:コング桑田/ミセス・ブリル:久保田磨希/ロバートソン・アイ:もう中学生/ジェーン・バンクス:亀山めい/マイケル・バンクス:大前優樹
▼2018.4.14(マチネ)
メリー・ポピンズ:濱田めぐみ/バート:大貫勇輔/ジョージ・バンクス:駒田一/ウィニフレッド・バンクス:三森千愛/バードウーマン+ミス・アンドリュー:鈴木ほのか/ブーム提督+頭取:コング桑田/ミセス・ブリル:浦嶋りんこ/ロバートソン・アイ:もう中学生/ジェーン・バンクス:浅沼みう/マイケル・バンクス:坂野佑斗
劇場
東急シアターOrb
日時
2018.4.13(金曜日)/13:00〜、2018.4.14(土曜日)/12:00〜

四月大歌舞伎・夜の部【歌舞伎座】

仁左衛門さんが“一世一代”と銘打って演じ納め、自ら監修を務める…通し狂言【絵本合法衢(えほんがっぽうがつじ)】とあれば、観劇せねば! 私、初見の演目。 仁左さんが演じるのは今回が5度目だそう。 故に久し振りにイヤホンガイドを借りてみた!(久し振り過ぎてカードの期限が切れていた!泣く〜。) 昨年10月の国立劇場【霊験亀山鉾】は『再演があれば絶対遠征する!』と思って構えていたのに行けなかったから、『仁左さんの色悪演目なら今月こそ!』 しかし私、自分でもビックリな事に昨年は一度も歌舞伎座で観劇をしていなかった!

仁左衛門さん@左枝大学之助は江国多賀家の御家騒動を背景に、本家横領を狙う武家人。 目障りな家臣を斬ったり、人妻を強奪や子戸を殺害…など、これ以上のナイくらいの非道ぶりに驚き、心底悪党の町人・仁左衛門さん@立場の太平次も“姑息”を絵に描いたような呆れた悪党で、二役ともに徹底した極悪非道ぶり! それを痛快に楽しそうに演じる仁左さんの表情に惹きつけられた。 “悪の華”という感じ。各幕ごとに立廻りや殺しの場面があるんだけど、今回のフル回転大奮闘の仁左さんには残念ながら、立ち廻りで“おじいちゃん”な感じが否めなかった(今まで感じた事がなかったからなおさら感じた)。実年齢からいえば相応だけど…だけど…。

時蔵さん@うんざりお松は蛇使いの女で、盗みや殺しを働く“悪婆”の原型になったキャラクターとの事。日本で“蛇使い”という職業がこの当時(現代もだけど!)あった事にビックリ。 相当なワルのくせして惚れた男には甘々な様は滑稽で井戸に放り込まれる最期でさえ、滑稽で笑える。個人的にはキリリとした姉さん風情が最もハマる(芸者さん姿がピカイチ☆)と思う時蔵さんだけど、こ〜ゆ〜“がらっぱち”な、お役はコミカルな部分が凄く際立つ印象。

鶴屋南北作、全4幕通しの上演。南北の人気作には“色悪”がよく出てきますが、いろんなものに抑圧された時代、欲望のまま自分の思うがままに世の中を立ち廻る悪党にちょっとした憧れを持った人が多かったんでしょうか?…にしても極悪非道過ぎるだろ!

劇場
歌舞伎座
日時
2018.4.12(木曜日)/16:30〜