アラジン【四季劇場・海】

劇団四季ディズニー第5弾として2015年5月24日(日)開幕後も、その人気は全く衰えることなく大人気公演ですね! これぞ“The Entertainment Show”って感じ。 私は2015年10月以来、2度目の観劇。 まだまだ東京公演、続くんだろうなぁ〜。 地方公演なんて何年も更に数年待たないとダメなんだろうなぁ…という満員御礼の客席。 そして…どんなに目を凝らしても“空飛ぶ絨毯”の仕掛けは判らなかった!(BBの野獣→王子の変身シーンも未だに謎)。 基礎的な構造はSong & Danceの時みたいな、あんな感じと同じと思うんだけど〜。 ディズニー・マジック☆

本日は阿久津陽一郎さん@ジーニー。 『今ままでに観たことがナイ阿久津さん!』という驚きと新鮮さが一番の感想。 今まで正義感溢れる硬派な主人公しか拝見したことなかったことがなかったんで、この目で観るまで全く想像がつかなった。 目鼻立ちがハッキリしているので、クルクル変わる表情がよく判って楽しい、楽しい♪ 数人いるジーニー俳優さんの中で、一番アロハが似合うんじゃないだろうか?

島村幸大さん@アラジンは前回と同じ。 今回は【自慢の息子】がすごく心に響いた!  牧野公昭さん@ジャファーは相変わらずアニメから抜け出てきたかのようにハマり役♪

キャスト
ジーニー:阿久津陽一郎/アラジン:島村幸大/ジャスミン:岡本瑞恵/ジャファー:牧野公昭/イアーゴ:布施陽由/カシーム:西尾健治/オマール:町田兼一/バブカック:白瀬英典/サルタン:石波義人
劇場
四季劇場・海
日時
2017.1.12(木曜日)/18:30〜

わたしは真悟【新国立劇場 中劇場】

私、今回のミュージカル舞台化になるまで楳図かずお先生の原作を知らなかった。 でもって観劇前に原作を読むに至らず『相思相愛の小学生が子供を作ろうとロボットと巻き起こす騒動記』というザックリとした、ちょっと解釈を取り違えた知識のまま観劇に臨む。

演出・振付はフィリップ・ドゥクフレ氏(アルベールビル冬季五輪の開閉会式演出)、劇伴としてOpen Reel Ensembleも舞台上手に登壇+演奏…という、今までのミュージカルの舞台では観たことがナイような斬新な演出が様々なところに施してあり、目新しい。 が!観劇後「これはミュージカルなの?」「ミュージカルの定義って一体?!」という事と「…と言います。」という真悟の言い回しが頭の中をグルグル。

開演前、客電が落ちる前から舞台下手で機械が動いてる。ひたすら“機械が機械的に”動いていて、その動作音が一定のリズムで不気味に響き、観客は段々と物語の中に引き込まれていく。

基本、舞台美術は全編を通して夜や屋内で閉塞感漂う闇の中、どのセットも鉄骨が冷たく光るセットに鮮やかに光る電飾、映像で展開。 そこにOpen Reel Ensembleが奏でる音が絡み付くように響き、異空間のような、近未来のような独特な世界が広がる…って、ゴメン!お話はよく解らなかった! でもその演出や役者さんの演技が強く印象に残る舞台だった。アンサンブルさんはシンガーというより、ダンサーがメインでしょうか? 体全体を使ってキレッキレのダンスでの表現で情景を物語るのはパントマイムのようであり、モダンダンスのようであり…。

観劇後、強烈な印象として残ったのは、なんといっても成河さん@真悟。 原作を知らないので、元々の真悟との表現の違いが比較出来ないのがもどかしいけど「こんなに身体能力が高い役者さんだったんだ!」と驚愕!(【エリザベート】のルキーニしか拝見したことがナイ) 器械体操のような、カポエイラのような、独特な動きと機械的な語り口、そしてカッ!見開いた目に感情が見えない表情は、舞台のどこに居ても目が引きつけられた! 無表情なんだけど…なぜか悲しみが伝わってくるのは何故なんだろう? 成河さん、これからも出演の舞台は追って行きたい!と思った「…と言います。」

高畑充希さん@山本真鈴、残念ながら歌を堪能できるほどの“歌”はなく、耳に残るナンバーもなく…なので、観劇の動機だった「彼女の生歌を聴いてみたい!」というのは消化不良だったけど、すごくセリフがクリアで聞き取りやすい! 長年舞台で鍛えた賜物だろうなぁ。 小学生に見える! 門脇麦さん@近藤悟、うん!女性が演じて正解!   大原櫻子さん@しずかは一人で“陽と動”の部分担当で大変だったかと。 小関裕太さん@ロビンは目の青さが強烈で怖かった! 客席で観てアレだけ青いってどういう仕掛けなんだろう? 頭が小さくって手足が長〜い! イイ具合に狂ってて不気味で良い♪
しかし、皆さん舞台では初めて拝見する役者さんばかりで「この人でなきゃ!」というハマり具合だったのかは?判断がつかなった。

で、やっぱり一番の印象は「ミュージカルだったのか?」という疑問だな!

劇場
新国立劇場 中劇場
日時
2017.1.12(木曜日)/13:30〜

壽新春大歌舞伎・昼の部【新橋演舞場】

81年ぶり名跡復活!! 右近改め三代目市川右團次+三代目市川右團次襲名披露興行でおめでたい新橋演舞場。 …とはいえ、澤瀉屋一門の代表格的な存在であった右近さんが“髙嶋屋”になるのは、ちょっと…いやかなり寂しい私。 おめでたい事だとは解ってるんだけど、うん。
観劇日当日、10時に羽田着で11時開演…って、やっぱりちょっと無謀だった。 周辺のお席の方、ご迷惑かけてすみませんでした。

雙生隅田川

通し狂言です。 “三代猿之助四十八撰の内”との事だけど、私、初観劇。 「梅若丸伝説」を素材にしているそうで、人間×天狗で繰り広げられる壮大なお話。
猿之助さん×右團次さん×右近くんの【三人宙乗り】 ! “6歳で宙乗り”というのは最年少だそうで(夜の部では“早替り”最年少!)、しかも乗ってる最中、落ちそうになるお芝居まで演ってのけるとは〜! 客席の「三人で微笑ましいねぇ」という空気が一転、悲鳴にも似た声が上がった! 右近くん、恐るべし。

右團次さん@猿島惣太後に七郎天狗/奴軍介は感情のブレも、立ち廻りも激しいドラマティックなお役で襲名披露公演の奮闘ぶりが相応しい力走。 折檻して殺してしまった子供が若君と判明し、使い込んだお家の金を工面しようと長年貯めていた金を天井を突いて、家中に小判を降らせる演出がダイナミックで絵的に、音的に面白い! そして天狗に変身! えっ?なんで? 大詰の【鯉つかみ】の本水の大立廻りは、あまりにも詰め込みすぎて、動きにキレがなく「だ、大丈夫?右團次さん?」 最近はデッケェ仇役的な感じが続いていて、その貫禄が安心して拝見できる事に少し寂しさも感じていたけど、キビキビした若武者の口跡と動きに“澤瀉スピリッツ”的なものを感じることが出来て嬉しかった。 襲名心よりおめでとうございます。

右近くん@梅若丸/松若丸は、今まで私が観た初舞台のお子さんの中で一番しっかりとしていて、立派にお芝居をしていて、とにかく感心した! その裏には厳しい厳しい大変なお稽古があったんだろうなぁ…と察せられる立派さで、ちょっと涙を誘われることも度々。 6歳って! 6歳なのに二役って! いや〜、ただただ感心。 彼自身もホント頑張っただろうけど、梨園出身ではない右團次さんもご自身の襲名に加えて…とにかく大変だったろうなぁ、と。

男女蔵さん@淡路前司兼成。 男女蔵さんが左團次さんに似ている…と今まで一度も感じた事がなかったけど、今舞台の憎々しい仇役を拝見してビックリ! 声がこんなにもソックリだったなんて驚いた〜。 猿之助さん@班女御前海老蔵さん@県権正武国、この度の襲名、この親子に力を貸してくださり有難うございます〜、という身内じゃないけど、そんな感想をもってしまった! そして笑三郎さん@局長尾猿弥さん@勘解由兵衛景逸に、これからもどうぞ宜しく〜、と、身内じゃないけど!