ラブ・ネバー・ダイ【日生劇場】

濱田さんがクリスティーヌ?!ってだけで遠征決定☆ 【オペラ座の怪人】は苦手演目なのですが、四季時代には絶対に観る事が叶わないであろうキャスティングにワクワク♪ 私は当初の予定通り市村正親さん@ファントムで観劇しましたが、公演期間中Wキャストの鹿賀丈史さんが体調不良の為、何度か休演されその代役として市村さんが…の奮闘公演となりました。

『ファントムの失踪から10年後の世界を描いたのが今作品は2010年ロンドンで初演、その後のオーストラリアのメルボルンで上演での成功した舞台をそのままに日生劇場で』の宣伝には間違いなく、素晴らしく凝った美しく斬新な舞台美術や照明、衣装や演出に驚嘆。 夢の世界に誘われているような…演出として、あべみずほさん@フレック辰巳智秋さん@スケルチひのあらたさん@ガングルの3人の道化師が物語へ誘うからか?ちょっと劇団四季【夢から醒めた夢】を連想させられました(四季と言えば…ひのさん、足長〜い!) 開幕前の宣材からとにかく舞台美術が楽しみでしたので、歓喜! 彩吹真央さん@メグ・ジリーがお人形のような可愛いコスチュームで歌い踊る劇中劇的なシーンは“飛び出す絵本”のようで、市村正親さん@ファントムが山田瑛瑠くん@グスタフを伴って歩くシーンは香水瓶のようなものに閉じ込められた“人体標本”のようなパフォーマー達が赤い照明を浴びてなんとも淫靡。 舞台中央に配された場面場面を仕切る大きな半円のレールを滑るカーテンの使い方が面白い。 私、贅沢な事に舞台に大変近い1階前方席だったので、セット全体を見渡す事が出来なかったのが心残り(全体的な舞台美術と照明を観にもう一度観たかった!)

濱田めぐみさん@クリスティーヌ・ダーエ やはりオペラ的な歌い方を聴いた事がなかったので、一番の驚きが! 上手い、上手いとは思ってたけど、やっぱり歌ウマ〜。 私はドナ(マンマ・ミーア)を観ていないので、母親役というのも新鮮だったし、濱田さんのお役で常に男性に寄りかかっている女性を観るのも目新しい。 けどやっぱり自我が強い女性だった! これ、浅利慶太の感想を是非聞いてみたい!
市村正親さん@ファントム ここ数年は劇団四季の高井治さん、村俊英さんのファントムしか知らないので歌はかなり物足りない。 感情の起伏がハッキリと判りやすい劇画調なファントムの印象。
香寿たつきさん@マダム・ジリーは、一幕ラストは圧巻! やはり歌も芝居ももっと拝見したい方です。彩吹真央さん@メグ・ジリーは、ミニのドレスでキャピキャピしている姿に衝撃。 ヅカの男役の方ってやっぱりスタイルいい!足長っ! 田代万里生さん@ラウル・シャニュイ子爵は、ヒゲが絶望的に似合わないなぁ…というくらいで特に印象に残らず。 損な役周りなのでそれで成功なのかも。

ストーリーは…「は?」というラストで、う〜ん、まさか…そうなるんだ、う〜ん。」という。 で「やっぱり私はオペラ座の怪人は苦手演目だ」という事を再認識。 どうして10年後を描こうと思ったのだろう? 曲は…オペラ座ファンには耳に残るものがあったのかな?

ラブ・ネバー・ダイ

劇場
日生劇場
日時
2014.4.10(木曜日)/13:00〜

ジキル&ハイド【日生劇場】

舞台は2005年に一度しか観たことがナイのですが、後にデビッド・ハッセルホフ(←【ナイト・ライダー】の人としか認識なく歌ウマーでビックリした!)主演舞台の映像を繰り返し観て大好きな作品となり、ナンバーもいまだに耳に鮮やか☆
この度キャスト一新! 共に劇団四季で看板俳優だった石丸幹二さん×濱田めぐみさんがタッグを組み+笹本玲奈さんとくればこれは観なくては!! 私、実は四季時代のこの二人の共演は観たことがナイのです(多分)、もともと共演している演目は少なかったですし…。 私にとっては共に四季退団後、初観劇でメチャメチャ楽しみに観劇に臨みました♪
前観劇時の記憶が定かではナイので演出の変更部分の細かなところは判りませんでしたが、酒場“どん底”のセットや大好きなナンバー【Dangerous Game】がちょっと残念な変更になっていた(マントの中でルーシーが歌うのが好きだったのに~)ので「コレ!コレが観たかったのよぉ~!」と懐かしの再会的な感動が薄く感じられて寂しくもあり…。 アンサンブルさんもちょっと弱い感じ。 総じて過去4回の鹿賀丈史バージョンの記憶を新たに塗り替える印象は残らず~。 …でしたが!やはり四季で「今日のキャストが○ちゃんでありますように!めぐでありますように!」と登板を祈りながらチケット購入をして四季観劇をしていた身からすると、確実に二人が観れる!しかも二枚看板で!という嬉しさはひとしおでありました♪

石丸幹二さん@ジキル&ハイド もちろんヴィジュアルも良く、歌もウマーで熱演なんだけど…なんだろう? 鹿賀さんよりは断然耳に心地良い歌声ではあるんだけど…なんか引っかかるものがありません。 「悪くはナイ。けど…ん~」という感じて、なんでしょうか? 優等生的、とでも言いましょうか? 狂気はあるけどエロってか色気が足りないのかなぁ~?
濱田めぐみさん@ルーシー あの衣装を着ている事が、あの拵えをしている事自体が衝撃的☆ もうこれだけで「観にきて良かった~」と思いました。 彼女もやっぱり優等生感は残っているものの「頑張ってるな!」という感じ。 細いんだけど…なぜかしら柔らかそうで肉感的なエロさがあるのには驚きました(ポロリもありそうなドキドキも) メイクが…目がちょっと残念なのかな~? 久々の歌は「あぁ~、懐かしの濱田節」と聞き惚れましたが、場によってはちょっとルーシーとしては強すぎる感もあり。 寝室で手紙を受け取るシーンでは可愛さもあって良かったです。 実はほぼ濱田さんロックオン観劇でありましたっ! 四季退団後、舞台出演が途切れないご活躍、今後も楽しみです♪
笹本玲奈さん@エマは「ちょっともったいないかな~」という印象でしたが、声の艶が更に増した印象。 今までのキャスティングも「婚約者としては若すぎるのでは?」でしたが、もう少し母性で包み込むような年齢を感じさせる人がイイのでは?と素人考えで思ったり~。 吉野圭吾さん@アターソンは「吉野さんは…吉野さん」という印象。 舞台での華はありますが、歌+演技ともに“吉野さん”。 中嶋しゅうさん@ダンヴァース卿歌が残念すぎます。 ヴィジュアルも…普通の日本人の小さなおっちゃんがタキシード着ている風情で風格もなく、なんで?
初日開けると…意外にもちょっと動員に苦労しているようで? 濱田ルーシーは一見の価値あり☆と思います(叶うことならもう一度観たかった!)

染模様恩愛御書【日生劇場】

日生劇場で歌舞伎公演を観るのは私、初めてです。 ちゃんと花道もあって、しかも三階席からでも七三どころか六四くらいまで見えるし…すっごく観やすいですね! 歌舞伎座がお休みになったら、日生劇場での公演も今以上に増えるかも?ですね。
平成18年10月松竹座公演を観ましたが、再演まで4年もかかったとは意外でした(好評だったのですぐに再演されるかと)。 その分、薄れつつある当時の観劇記憶の紐解きと改訂された箇所もあるであろう発見を楽しみに観劇。 今回、松竹は今公演の特設サイトまで作る力の入れよう。 宣伝写真はお名前を見てやっぱり!な劇団☆新感線公演でお馴染みの野波浩さん。 私、野波さんの作品大好きなんです♪ しかし開幕前に“段治郎さん休演→門之助さん”との発表がありガッカリ…涙。 細川越中守は予想外に懐の深い、どっしりと構えた貫禄あるお殿様で好演だったので、今好演で再会できる事をめちゃめちゃ喜んだのに~。 ダンジロさん、舞台復帰のその日を首を長~くしてお待ちしてますから! 先月、博多座公演を休演された猿弥さんは予定通りの御出演でホッ。
舞台は松竹座より奥行きがあるのでしょうか? 左右袖から階段状の櫓の基本的セットの構造は変わらずも、前回より役者の動線が豊かで場面転換もスムースな印象+バリエーションが感じられました。 シーンのイメージを補う杜若畑がカーテン越しに奥に広がりを見せ、浅草寺や赤八門はカーテンに描かれて奥に配し上手く空間を切り取って場の説明がスムースな印象。 照明デザインもまたしかり! 障子の格子のシルエットで屋内を、木々のシルエットで屋外を…等々、板の上でも花道でも情景表現に一役。 印象的だったのは、舞台(数馬):花道(友右衛門)=青:赤の照明でキッパリと分けて照らし出した所。 二人の気持ちを表していたのでしょう…ね? 鮮やかで綺麗だったなぁ~。
大詰、火事場のセットは大幅にパワーアップ☆していたのでは? セットや大音響は劇団☆新感線を彷彿とさせます! 階段落ちは…前もあったっけ? 「銀ちゃん、カッコイイ…(by蒲田行進曲)」って呟きたくなってしまった。 前回大ブーイングだった、腹かっ捌いて臓物を取り出し『肝臓、腎臓、腸…これがホントの勧進帳!』ってのはなくなり、その分、緊迫感のあるド派手な見せ場として成立していた印象

役者さんの感想は…
染五郎さん@大川友右衛門猿弥さん@横山図書吉弥さん@細川奥方照葉は殆ど印象は変わらず。 今回参加の門之助さん@細川越中守は、個人的にはなんか、人物像の捉え方?にちょっと違和感。
愛之助さん@小姓印南数馬は…愛之助さん、ちょっと太りました? なんかガタイがむっちりと良くて、染五郎さんより見た目が逞しくて…ってか、染五郎さんが華奢なのか? 今ひとつ…前回感じた「守ってあげたい」という感が薄く感じたのは…私だけでしょうか?
春猿さん@腰元あざみは、残念な事に“女のいやらしさ”が薄くなっている印象で、恋敵として友右衛門を敵視する様が弱かったのは残念。 ジリジリと嫉妬する様がすごく笑えた…と記憶してたんだけどなぁ。 自害は…今回の変更ですよね?
観劇前に全く情報がなかったのですが、芝のぶさん@横山妻いよ+大川妹きくは続投だったんですね! 嬉しい~っ♪ 特にいよは夫のDVに耐える様がなんとも不憫で不憫で「病に閉じられ…」という表現は不謹慎ですが綺麗な表現だな、と。 久々の同期共演(春猿さん、休演の段治郎さん)も観ていてなんだか嬉しい。
今回も前宣伝ではBL色を強く出していましたが、肝心のラブシーンは…苦笑、というより大爆笑の明るい客席なのがツボでした。 恋文を渡すのしかり、帯ア~レ~のしかり、シルエットロマンスしかり…クスクスって笑いじゃなくって、アッハッハ~だもんな。
さて…次の再演はあるのでしょうか?

ベガーズ・オペラ【日生劇場】

大阪~東京と続いた今期公演は本日が大千穐楽。 熱心なリピーター比率が間違いなく高いかったであろうこの日に、無謀にも私、全くの初観劇で参戦。 観劇スケジュールの都合とはいえ…失敗した冷や汗 「まるでヅカか? CAT’Sか?!」ってなくらい一糸乱れぬ手拍子や拍手に圧倒され、「ん?何で笑ってるの?」という箇所も多々で(リピーターには笑いチェックポイントらしき所)、全てにおいて置いてけぼり~汗 反省。 今後、初観劇日には千穐楽を避けること!
2006年の日本初演時~今再演を観劇された方の感想をいろいろと伺ってはいましたが「とりあえず一度は自分の目で観てみよう」という事でこの度の観劇に至った訳ですが…観劇を終えて一言「さっぱり解らん!しょんぼり」 超苦手なタイプの作品でした汗 キャスト一新や演出変更などで更なる再演があったとしても、もう二度と観ることはナイだろう…な、と。 3時間近い上演時間って…歌舞伎ではザラで慣れっこだけど、なんと長く感じたことよ~。
え~っと、どうにもこうにも感想を書きようがナイので、自分の観劇記録としての記事エントリーという事で。
セットは凄く好きでした! 面白い♪ 観劇を重ねると、キャラクターの細部の動きや立ち位置なども把握出来てより楽しめるんでしょうね。
役者さんは、橋本さとしさん原田優一くんが印象に残りました。
以上。

TOMMY【日生劇場】

英国のロックバンド、ザ・フーのアルバム【TOMMY】はロックオペラというスタイルで1969年にアルバム発表→1975年に映画化→1993年にブロードウェイでミュージカル化(トニー賞5部門を受賞)という作品。 昨年にはブロードウェイ版の来日公演が行われました。
今公演は、ザ・フーを愛する劇団☆新感線の演出家いのうえひでのりさんが、主演に中川晃教さんを迎え『海外ミュージカルに初挑戦!』という事で日本版として演出する話題作
私、いのうえ×あっきー、というだけで遠征を決定してしまったほど期待大!(映画も舞台も末観なのに~)で観劇に臨みました♪
あらすじは…幼少期に両親の殺人現場を目撃してしまったショックから、三重苦に陥ってしまったトミーが成長と共に指先の感覚だけでピンボールの天才となり成功を納め、更には新興宗教の教祖として祀り上げられるというストーリーで、根底には幼児虐待や引きこもり、新興宗教などの心の闇が描かれています。
山崎ちか@TOMMY
いのうえ氏の「映画に込められた毒や、サイケデリックでポップな感じをぶち込み、スピーディーに見せたい。洋楽が好きな人たちを失望させたくないから」という言葉通りの演出は非常に実験的なものになっており、圧倒されました(され過ぎ…という気も)
セリフをほぼ入れず、セットは全て背後にあしらった巨大スクリーンで色彩洪水のCG映像を映写しての場面描写となり、その前でお芝居が繰り広げられる手法で…さながら登場人物はその映像の中から飛び出してくる!ってな感じ。 しかしながら…この映像のクオリティ…というかカラーというか、雰囲気がバラバラでチープ(室内とか街の描写とか)だったり、妙にPV的だったり、ファンシーだったり…で、ちぐはぐな印象(曲ごとのイメージに変化をもたせているのでしょうけど) 病院をあちこち渡り歩くトミー親子が映像に向かって足踏み(マーチ)する様にはひどく興ざめ~汗
しかしながら、ピンボール台のような装置を組んで、クレーン上で舞台空間や客席上空を浮遊する、あっきー@トミーのド迫力や、舞台両袖から繰り出される紙吹雪やテープ、1幕ラストに客席に放たれるピンボール…などの遊びの要素は「う~ん、やっばりいのうえさん!やるなぁ~」とも♪ 今回の演出を堪能するなら、舞台全体を見渡せる後方や上階席の方が絶対にイイですね~。
しかし、総体的な感想としては…難しかったな、と。 開幕間もない…という事も差し引いても、今後の進化を推し量ったとしても…かなりビミョ~な感想でした。
まず主題がクリアに解りずらく、かと言って歌を堪能できる…という訳でもなく、映像も供給過多で初見で1回のみの観劇では消化不良に陥るものでした。 アンコールでは舞台上からスタンディングを強制された為、立ちましたが(最前列だったので)正直、スタンディングオベーションには値しなかったです、私は。
…ですので【TOMMY】という作品自体に、ザ・フーというバンド自体に愛着がある方からすると、どのような感想だったのか?という事をすごく聞いてみたいです!!

中川晃教さん@トミー。 あっきーが出演できる事でこの上演が実現した…のではないかしら?とは思うのですが、残念ながらあっきーが活きていない印象。 だからと言って「じゃあ誰なら敵役なんだ?」というのは難しいのですが。 新興宗教の教祖として祀り上げられ、という部分から、どうしても『SHIROH』と比較してしまいますが…比較には~。
高岡早紀さん@トミー母+パク・トンハさん@トミー父。 物語の重要な部分を語る(歌う)ので…もっと歌える人が良かったかと。 パクさんは、イメージが…う~ん。
ともあれ、ROLLYさん@トミー従兄弟・ケヴィン(教祖等etc.)と右近健一さん@トミー叔父・アーニーを観れただけで実は多いに満足でございました。 期待を裏切らない強烈な個性とパフォーマンスに拍手~♪
あとソムン・タクさん@アジット・クィーンとそれに絡む山崎ちかさんの特濃の挑発的なパフォーマンスは圧巻すぎ~。 山崎ちかさん、ストレート黒髪を振り乱して…超ド迫力! カッコイイ! 足、長っ! 今作品でビジュアルショックが一番強かったキャラでした(右近さんのお腹よりも)
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