ガラスの動物園【博多座】

タイトルは耳にした事はあるものの、粗筋さえも観聴きした事はなく「有名な戯曲だし、ストレートプレイは久し振りだし…観てみようかな」と観劇。

終始狭く薄暗いアパートの室内で内に閉じ籠り自分中心の考えで鬱々としている“陰”な岡田将生さん@トム、麻実れいさん@アマンダ、倉科カナさん@ローラの3人家族。 その閉じられた空間に“陽”の部外者として、ひと時の明かりを灯すトムの同僚・竪山隼太さん@ジムの登場。

舞台での岡田将生さんは初めて拝見したが、物語の語り手とトムという青年の切り替えが見事でセリフも聴き取り易く、様々なもどかしさを抱えながら打開策を探して苦悩する様を好演。
麻美れいさん@アマンダは“The舞台女優”のオーラを放ちながらも、面倒で厄介な…でもチャーミングな母親を膨大なセリフでグイグイと押してくる感じ。 ささやく声さえもクリアに耳に届いて驚く。
倉科カナさん@ローラは、登場人物の中で一番気持ちをどんよりとさせられるキャラクターだろうけど、倉科さんという役者さん自体の感想は残らなかった。
竪山隼太さん@ジムは、3人家族が全員が痩せているので、パン!!と張った体型からも明らかな対比が出ていて面白い。ジメジメイジイジした雰囲気の中で明朗快活な様がハキハキとした口跡や判り易い表情で、唯一の清涼剤といった感じで救われる〜。

この戯曲のどの部分が長年愛されている作品となっているのか? 年明けから「良作だろうけど、ちょっと重かったな…」と帰路に着いた観劇でした。

キャスト
トム:岡田将生/アマンダ:麻実れい/ローラ:倉科カナ/ジム:竪山隼
劇場
博多座
日時
2022.1.11(火曜日)/12:00〜

氷川きよし劇場コンサートツアー2021【博多座】

福岡出身なのに何故に博多座公演に出ない?!…博多座開場以来ず〜っと謎だったその謎は解けることはなかったけど、とりあえずこの度“博多座初お目見え”の氷川きよしさん。
で、何故に今のタイミングで二日間だけ?…と謎はまだ残るけど、とにかく待ってました!!

演歌歌手の座長公演は、お芝居+歌謡ショーという構成が多いけれど、今回はタイトルにあるようにコンサートツアーゆえに歌一本。 これまでの舞台を観ていたファンの方は「あぁ、あの舞台の時のアノ歌ね」と懐かしく聴いたでしょうけど、私にはほぼどの歌も初めましての曲ばかり。
しかしながら博多座で久々のコンサート形式の演目に参戦し、やっぱり生の舞台はイイね♪という気持ちを新たにし、目にも艶やかな彼の姿も含めて堪能。 そして結構トークが多くて達者な話芸にも驚きました。

アンコールに期待した【限界突破×サバイバー】は聞けなかったのが唯一の心残り。 博多座登板、またお待ちしております!!

キャスト
氷川きよし
劇場
博多座
日時
2021.7.7(水曜日)/17:00~

キレイ〜神様と待ち合わせした女〜【博多座】

2000年、2005年、2014年に続いて4度目の再演だそうですが、松尾スズキさんの作・演出の舞台を観劇するのも私、初めて。 再演を重ねる人気作故か?千穐楽だからか?出演者故なのか?【満員御礼】。 ザッとあらすじを頭に入れて観劇に臨むも…難解過ぎる! 今まで私が観劇した舞台作品の中で山海塾公演や【毛皮のマリー】に続く難解さだった!! 前回の福岡公演の会場は西鉄ホールで8割程の入りだった(松尾氏:談)そうだが、今回の再演では博多座で上演!という事は相応の人気作であろうと思うのだが、いかんせん私には難し過ぎた…。(どの辺りが人気なのか?教えて欲しい) 

出演者は、大人計画のメンバーの中にもちらほら、神木隆之介さんも…と、博多座初お目見えの方が多かった。テレビでよくお見かけする役者さんが多くご出演されていたのも大入りの要因のようで、客席はいつもの博多座とはちょっと違う客層で、男性の年齢層も幅広いのが特徴的に感じた。

ミュージカル…というよりは音楽劇なんだろうか。 耳に残って口ずさめるような、メロディーが頭の中をグルグルするような曲はナイものの、ミュージカル作品にご出演の役者さんは難しい曲でも「あ、歌ウマいなぁ」と思わされる歌唱力。個人的には小池徹平さん@ハリコナ(青年)のちょっとイッちゃった感じの表情が怖くも引き付けられたし、皆川猿時さん@カネコ キネコには、そのインパクトにどうしても目で追ってしまう存在感。 橋本じゅんさん@ダイズ丸には笑いを、鈴木杏さん@ダイダイ カスミと麻生久美子さん@ミソギには芝居を観た!という印象。

ダンス オブ ヴァンパイア【博多座】

今年はなんと!元日が“2020年観劇はじめ”です!…って、博多座の元日公演は開業以来初ではナイかしら? 「元日からわざわざ観劇する人は少ないんじゃ…」という根拠のナイ推測のもと劇場に行くと…【満員御礼】の札がお出迎え。 「みんな好きやねぇ〜(お前もな!)」と思いながら館内へ。 正月公演で更に気合いが入るのか?博多座ロビーはいつにも増して大混雑・大盛況☆

V観劇は前回の博多座上演時以来ですが…ビックリするくらい内容を覚えていなかった! 印象的なシーンが断片的にヴィジュアルで覚えていたものの、曲も今ひとつ「こんなのあった…ような?」状態。 すでに帝劇観劇を経ての観客も結構いらっしゃったようで、アドリブやお笑いポイント、ダンスなどの反応は先導される印象を受けたかな〜。

前観劇時にはサラだった大塚千弘さんがマグダでご出演とはなんとも感慨深い! 博多座へのご出演も久々。 吉野圭吾さんのTバックが強烈な印象で残っているヘルベルトは植原卓也さんに代替わり…で、劇中は大人しい印象が否めなかったけど(衣裳も含めて)カーテンコールのダンスはキレッキレで美しかった! 期待していた森山開次さん@ヴァンパイア・ダンサーは思いの方印象に残らず、ヴァンパイアシンガーの皆さんの半端ない眼力の熱い魂こもった迫力ある歌唱の方に目が持っていかれました!

要所、要所ではショー的に楽しいけれ、作品全体として観た時にみると…次回再演があっても観ないかなぁ…という感想。 私は、ストーリーに入り込んで観劇するタイプの作品が好きなようです。

終演後は【お年玉プレゼント企画】として、山口さん、神田さん、禅さん、相葉さん、駒田さんが登壇して、くじ引き抽選大会。 当たりくじを読み上げる山口さんは老眼鏡を取り出して慎重に読み上げていらっしゃいました☆

キャスト
クロロック伯爵:山口祐一郎/サラ:神田沙也加/アルフレート:相葉裕樹/マグダ:大塚千弘/シャガール:コング桑田/レベッカ:阿知波悟美/ヘルベルト:植原卓也/クコール:駒田一/アブロンシウス教授:石川禅/ヴァンパイア・ダンサー:森山開次
劇場
博多座
日時
2020.1.1(水曜日)/14:00〜

鯉つかみ【博多座】

終日雨で、風もなかなか強く…【着物の日】を狙って本日のチケットを確保したものの、着物着用は諦めました〜。 ま、それでもお着物で観劇の方はチラホラと。
途中、愛之助さんの口上もあったり、客席二階での早替りや舞台との掛け合い等もあって、『お客さんを楽しませよう』という心意気がビシバシと!
いつも思うけど、十役あるんなら他の役者さんに振ればイイのに…。 早替りは見せ場だけど、慌ただしすぎて観ていてお腹いっぱいで疲れる〜。
三階さんが結構ご高齢の皆さんで驚いた! 壱くんの小桜姫はホントに愛らしくて「可愛い〜♪」と思わず声がもれてしまった。

千穐楽も観劇。 “ならでは”の爆発があるかと期待したものの、もうすでに疲労困憊のようで、ラストの本水での立ち廻りはヘロヘロ。 お疲れさまでした…。

キャスト
滝窓志賀之助・鯉王皇子金鯉・鮒五郎・奥方漣・余呉左衛門・道具屋清兵衛・関白中納言橘広継・奴瀬田平・信田清晴・滝窓志賀之助実は鯉の精:愛之助/俵藤太秀郷・絵師又平・篠村次郎公光:松也/瀬織津媛・小桜姫:壱太郎/釣為彦:宗之助/家主善兵衛:寿治郎/粟津郷左衛門転:橘太郎/呉竹:吉弥/鯉王:桂三/三上山の大百足・堅田刑部:男女蔵
劇場
博多座
日時
2019.3.10(日曜日)/16:00〜 3.24(日曜日)/11:00〜