寿初春大歌舞伎・昼の部【歌舞伎座】
時間の都合で…残念ながら今回は昼の部のみの観劇でした。
松竹梅
「この長いバージョンは初めて観るなぁ」と思っていたら…これはこの度三段返しの長唄舞踊として新たに作られた祝儀舞踊だそうです
【松の巻】【竹の巻】【梅の巻】と、流れるように次々と披露されるものは舞台美術や衣装にも季節の彩りが織り込まれていて目に華やか。 「嗚呼、日本のお正月~♪」という感じ。
特に印象に残ったのは各々の衣装!
【竹の巻】の雀三兄弟(兄弟なのか?) 動物や鳥などを表現している衣装(着物)ってすご~く好きなんですが、今回はことのほか私的に大ヒット!
信二郎さん、松江さん、高麗蔵さんらがむきみ隈でりりしいく着こなす衣装の袴のグリーンが微妙にグラデーションと凝っていてオシャレ。 笹の葉の模様があしらってあって…竹薮で舞い遊ぶ感じが容易にイメージできてナイスです☆
【梅の巻】の魁春さん@梛の葉のド派手な帆船打ち掛けは、すっごくハイカラで目を奪われました!
…って肝心の舞踏に関しての感想が書けないのは、いかがなものか?と思いますが、それだけ視覚的な刺激が強かったという事で
俊寛
「お正月から何故に俊寛…」と思いながらも、次第に引き込まれていきました。 観る前は、東蔵さん@丹波少将成経と歌昇さん@平判官康頼の配役が逆のような印象がありましたが…柔らかみのある丹波少将は、なるほど東蔵さんで、といった感じ。
福助さん@千鳥は、島娘としての純朴さが難しく、船に乗せてほしいと切々と訴え、それが叶わぬと判ってから自害しようとする様は…「きっと助けてくれる」というような男の心を計るような様が感じられて(私は)苦手でした。 色気がありすぎるのでしょうか?
吉右衛門さん@俊寛は、丹波少将と千鳥の事を喜び、いそいそと髪や髭を整える様が微笑ましく、と同時に孤島の寂しい日々(娯楽の少ない)を強く感じさせられました。
勧進帳
意識的に避けていましたが…幸四郎さん@弁慶です。
久々に拝見しましたが…梅玉さん@富樫左衛門とのやり取りに「バレたらどうしょう?」「早く通り過ぎたらイイのに~」と観ていて手に汗にぎる緊迫感が、今ひとつ自分の中では感じられず残念。 後半の…富樫が設けてくれる酒を豪快に飲む可笑し味のある場は、独特な愛らしさがあって楽しい♪
六歌仙容彩 喜撰
襲名披露公演で全国巡業をされいた勘三郎さんの歌舞伎座への出演はほほ一年振りとの事。 しかも玉三郎さんと…とあってはチケットが取りにくかったのも頷けました(発売日に電話がかからなくて、かからなくて~)
瓢箪をブラさげた桜の枝を手に勘三郎さん@喜撰法師、花道の登場。 その歩き方だけでどういうキャラクターか、という事が判ってしまう見事さにきて振り返った時の表情がなんとも、なんとも~。
踊りに関して今更あえて書くことはありませんが、私の後席で観劇していた小学4年生くらいの女の子が「きれ~い」と玉三郎さん@祇園お梶を観てつぶやいていたのが印象的でした。
ラストの所化’sの登場はチェックに忙しい! 猿弥さんのご出演を知らなかったので嬉しいサプライズでした♪
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