桜壽博多座大歌舞伎・夜の部【博多座】

本日は【着物の日】の博多座でしたが、あいにくの雨。 …と言っても結構な着物比率で客席は華やか☆ 着用者へのプレゼントとして博多織のポケットティッシュケースいただきました♪
九州新幹線全線開業記念』と銘打って5年振りに勘三郎さんが博多座へ~と言うことで盛り上がりが期待されましたが、まさかの“看板が休演”という事態にガッカリ。 歌舞伎好きには「カンタが初役で団七!」という楽しみはありますが、やはりそれは…ですね。
夜の部・開演前の挨拶勘太郎さん。 勘三郎さん休演の詫びと博多座初お目見えの際の、お岩様での舞台のエピソードをご紹介。

棒しばり

猿弥さん@次郎冠者に「やっぱ山城新伍に似てる…」と改めて確信。 ふくよかだけどメッチャきびきびな猿弥さんの舞踏って大好きなうえ、こ~ゆ~愛嬌のあるお役はバッチリなんで安心して拝見していると…「いや、待てよ~。本公演でこんな大きなお役で拝見出来るって凄い事だわ!これは!」とフト思い出し、何故か段々ー緊張して観るハメに~。 「うぃ~っ…」と酔いが回って本調子で踊り出す所からは…「あれ?れ?」 最初から全力で踊っていたせいなのか?、“ここが見せ場”って感じの盛り上がりに欠けた気がしました。
七之助さん@太郎冠者は猿弥さんとの体型の対比がヴィジュアル的に面白い☆ 亀蔵さん@曽根松兵衛は手堅い。
何度も観ている舞踏だけど、博多座の客席のドッと沸く反応が楽しかった♪

夏祭浪花鑑

串田和美演出で観るのは…もう何回目だろう? 『ニューヨーク・ベルリン・大阪で熱狂の舞台 博多座へ』とキャッチコピー付きで上演するからは、ラストは“博多座バージョン”の捕物帳が期待できるのでは?と、あれこれと予想しながら観劇へ。 そしてなんといっても初役で臨む勘太郎さん@団七の頑張りに期待!!
この演目では中村座の定式幕がかかるんですね。 舞台美術も串田仕様で、運ぶ大道具さんには黒い作務衣姿の女性もいて新鮮☆
幕開きは客電が付いたまま、祭りでの喧嘩が始まり1階客席通路や空いている座席を使ったり、瓦版屋がビラを配ったり…と“らしい”幕開き。 泥場の照明は和蝋燭で、花道での見得では一点のスポットライトでシルエットを巨大に映し出し効果的でしたが…博多座の広さで果たして3階席では観えたのだろうか?という疑問も。 博多座で初登場の平場席は舞台との高低差が大きすぎて、間違いなく舞台奥での演技は観えずらかったかと~(泥水除けのシートを着用して水はかかるが演技が観えかったのでは???) 蚤取りでは、照明デザインの意図するところが解らず、ただただ観えずらかったのは残念。
だんじりのお囃子は大太鼓(+パーカッション少々)とのお二人がメインで演奏で聴き応えあり☆ 附け打ちさんが下手で打っているのは初めてみたかも?
勘太郎さん@団七九郎兵衛は「若いって…美しい!」と思わされる場が度々。 床屋からスッキリと仕上がって出て来た様に「おぉ~♪」 喧嘩っ早い、青い感じがイイように作用している気がしました。 とにかく“全身全霊で頑張ってる”という様がヒシヒシと感じるからか?それ故に凄く力を入れて観てしまうからか?観劇後、ドッと疲れました。 「カンタ、よくやった!」と何様の上から目線ですが…きっと誰もがそう言うでしょう。 いちいちの決める型は美しく、絵的にも綺麗なのですが…たたみかける、心情があれこれと交錯しながら…ついにはこうなってしまう!的な、心情の流れがセリフの中に見えずらく、ちょっと唐突に感じる部分がありました。 しかし初役でこれだと充分な及第点かと思います(何様再びスミマセン) ノド、千穐楽まで枯らさないでね~。
配役をよく確認せずに観ていたので「磯之丞、誰アレ?」 松也くんでした…。 新悟くん@傾城琴浦がよっぽど背が高くなったのね(って松也くん、顔丸くなってるよ…)  七之助さん@お辰は、鉄弓を頬に当てる迄は好演だなぁ、と思ったのですが…それ以降が「もうちょっと年配じゃナイと難しいのかなぁ」という印象(どっしりと構えた感が欲しい)。 私、この演目で一番好きなシーンと言っても過言ではナイ、お辰の「ウチの人の好くのは…」の花道での決めセリフもしかり。 バシッ☆と決まる、スパン!と言ってのける潔さが弱くて残念。 他の役者陣はいつも通りの手堅さで脇をガッチリ固めていらっしゃいました。
ラストは…あれ?それ?で?…でした。 ん~、他の仕様を知っていると物足りなく感じたのですが、初めてご覧になった方はどう感じたのでしょうか?
カーテンコールが3度ほどありましたが、しかし…やっぱりA席18,000円に見合うか?と言われれば、それはご祝儀としても高過ぎました。

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