博多座文楽公演・夜の部【博多座】

もはや毎年年末恒例となった【博多座文楽公演】。 今年も行って参りました♪
今回、大夫と三味線が演じる床に上下で開閉する幕が登場していました。 別になくても…だって屋根が陰になって演者の顔がよく見えナイんだもの~。 観る側としては相撲の取り組みみたいに、呼び出し~土俵に上がる~取組…という一連の所作の流れも見てて楽しいんだけどなぁ。
筋書きに博多座公演に関する寄せられたコメントで『巡業では博多座だけ人間国宝揃いの凄い座組 ユニークな狂言建て』と書かれてて…改めて贅沢な公演なんだなぁ♪と嬉しく思いながら今年も観劇☆

文楽を楽しもう

毎年変わらず勘十郎さんが、またしても立ちトークのみで15分。 昨年も思ったのですがやっぱり本当に文楽初観劇の人には不親切だと思うんです。 文楽の演目は【時代物】【世話物】【景事】の三つに分けられる…というくだりで「景事ものは…例えば“鷺娘”とか」と説明すると「刑事もの=詐欺娘」と勘違いされるというお話には客席がドッと沸きました♪ 公開されて間もない映画【最後の忠臣蔵】のお話が出ないかな~と期待していましたが、残念ながら。

二人禿

か、か、可愛い…。 数え唄に合わせて羽根つきをする様はとっても愛らしく可愛らしく思わず頬がゆるんでしまいました。 これ、全て男性が動かしてるんだよなぁ…と改めて驚いたといいますか。

ひらかな盛衰記

吉田簑二郎さん@女房およしが、豊松清十郎さん@腰元お筆の登場に『夫の女か?!』と一人でやきもきする一連の動作が可愛らしくて客席が湧きました。 人形がこ~ゆ~コミカルな動きをする時って、主遣いさんがシレ~っと、平然と、ポーカーフェイスなのが余計に面白さを引き立たせているように見えるのは私だけ?
「やっしっし~やっしっし~」と舞台袖から出て来た船は「沈むんじゃないの?!」ってなくらいギュウギュウ詰めで乗ってます…って人形的には最大乗船人数は守られているのですが、人形×3名の乗客数になってるもんだから…船上がもうぎゅうぎゅうです! 立ち廻りの時、いつも思いますが…足遣いの方は無理な体勢で激しい動きに付いて…なおかつ音も鳴らすので大変だなぁ、と。
【神崎揚屋の段】は上演される機会は少ないそうで、それが博多座で上演とはなおさら貴重な機会♪とばかりに楽しみに観劇。 桐竹勘十郎さん@傾城梅ケ枝の登場に「はぁ~、綺麗…」と客席から思わずため息が! いや、ホントなんだか見とれちゃうくらい綺麗なんですもの!! 主遣いさんが自分が遣う人形を着付けるという事ですが、各々オリジナルな飾りとか…そんな工夫もあるのでしょうか?
好きな男の為に身を売って苦労しているその上に「預けてた鎧がナイだなんて…ボク死んじゃう!」とのたまう吉田和生さん@梶原源太景季に「私がなんとかするから!」という梅ケ枝に「どんだけ献身的なんだよ!」と思うと同時に、【封印切】で「梶原源太は、わしかしらんて」と色男の代名詞として挙げられる男が実はこんなに小っちぇ奴なんだぁ~と怒りを覚える~。
無間の鐘をついて金を得る替わりに無限地獄に落ちる覚悟を決める所まで追いつめられる梅ケ枝の心情を庭先に咲く梅の花に重ねて表現する様が見事。 “二階から三百両”が降って湧くとは…呆気に取られたオチてすが、大量に降り注ぐ小判の小道具の工夫にうなりました!
しかし源太よ! 恋人にも母親にもこれだけ迷惑かけて…あんた“だめんず”じゃん!

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