壽初春大歌舞伎・昼の部【大阪松竹座】

毎年恒例“歌舞伎はじめは松竹座”って事で2010年もやって参りました~♪
演目が発表された時は「年のはじめに忠臣蔵って…汗」 しかし“上方ゆかりの俳優陣による上方演出”と聞けば、テンション急上昇↑↑↑ 上方式の通しは何年振りの上演なんでしょう? 私、初めての観劇です。 今回観て改めて『47という数字にこだわった』その数字が随所に散りばめられた演目なんだな、と思いました。
口上人形って…夜の部までぜ~んぶ紹介するんでしたっけ? 考えてみれば通しの【仮名手本忠臣蔵】自体、久々の観劇だったので「あ、そうだった~」と思い出す箇所も多々。 指、綺麗なのネお人形さん♪

大 序

左右に引き開ける上方式の幕は黒地で、上手に【大手】下手に【笹せ】という二つの文字が大きく配してあり、これは当時のご贔屓筋から送られた幕を模しているそうで。 そういえば幕のセンター開けも独特なちょっとづつ開ける方法でしたね。
藤十郎さん@高師直孝太郎さん@顔世御前を見て股間を押さえる…なんて露骨な演出はデフォルトでしたっけ? その助平親父っぷりが、その後のふてぶてしい憎らしさに輪をかける感じで面白い。 今公演、四役で奮闘の藤十郎さん…タフぶりにミョ~に説得力があります(もう少し他の若手に役を回してあげればイイのに…と正直思いましたが~) 進之介さん@足利直義って…口跡悪すぎで、何を言っているのか聴き取れナイ。 進之介さん、今公演ご出演はこの幕のみ、ってどうよ?!汗 翫雀さん@桃井若狭之助って珍しいなぁと思っていたら18年ぶりとの事。

三段目

扇雀さん@塩冶判官。 スッキリとしてて綺麗です。 個人的にはここ数年、中村屋一門色とヤリ過ぎ感が濃くなった扇雀さんに『苦手~』と感じる事が多く敬遠しがちでしたが、今公演はイイ! 思えばお父さんとお兄さんと、ガッチリ組んだ公演を拝見するのも久々かも…

四段目

【通さん場】は、やはり息詰めて観ちゃいますね。 切腹って日本だけなんだそうで? “腹の中に魂がある”という観念から、という事はこの度イヤホンガイドにて知りました。 裃姿のまま腹這いでビタン!と腹這いで突っ伏す扇雀さん@塩冶判官の様に驚きました。 壱太郎くん@大星力弥は、まさに今この時、この役がピッタリ☆な配役で若さ=美しい♪ 藤十郎さん@大星由良之助“が主君の血を舐めて復習を誓う“”という鬼気迫る演出にビックリ!
【城明渡しの場】は、上方色が色濃く出ていてその違いに興奮。 花道引っ込みの幕外に三味線さんがお一人登場で、余韻の残る印象的な場に

五段目

翫雀さんが定九郎?!びっくり」 今回一番のサプライズキャスティング・翫雀さん@斧定九郎☆ かくいう私は翫雀ファンですが…そのニンではナイだろう事はよく分っているので、この初役を“不安八分、期待二分”な感じで拝見したのですが…なるほど!納得! まるで清水の次郎長のような股旅姿で、夜道を急ぐ翫哉さん@与市兵衛を花道から「お~い、ちょっと、ちょっと~」と追っかけてきて、気さくに話しかけるイイ人風情の出。 イヤホンガイドに解説に『もっさりとした定九郎』と言われ「それってどうよ?」と突っ込みを入れながらも妙に納得。 「五十両~」どころかしゃべる、しゃべる! 金を奪い取ろうとすると、与市兵衛が“この金がいかに必要か?どうやってつくったか?”と切々と訴えるの様を、うっとおしそうに聴き流しながら、ヤブ蚊に刺されてパチン☆パチン☆と叩く様はご愛嬌☆ しかしアッサリと殺して唱えた念仏が「何妙法蓮華経…陀仏~♪」という超テキトーさで笑う~。 で、アッサリと鉄砲玉に当たって命を落とすとはなんともマヌケでまたしても笑える。 「んな、アホな~」か「なんじゃ、こりゃ~」って倒れて欲しかった(爆) こんな笑える【二つ玉の場】初めて☆

六段目

孝太郎さん@一文字屋お才なんですね~(てっきり秀太郎さんかと) ちゃきちゃき店を切り盛りする…というよりは“おっとり”した感じがあって、私は好きでした。 しかし孝太郎さん、昼の部のみのご出演とはなんとも勿体ナイ!! 橘三郎さん@原郷右衛門薪車さん@千崎弥五郎が、来訪の途中に子守り娘に道を尋ねたり、藤十郎さん@勘平が幕切れに竹三郎さん@母おかやに紋服を着せかけてもらうのは上方のみの演出なんですってね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください