博多座文楽公演・昼の部【博多座】

今年で4回目となる“博多座文楽公演”。 公演期間も3日間となって2回目で『年末の博多座は文楽公演』で定着した模様…と思いきや!来年は翌月からの3ヶ月ロングラン公演【ミス・サイゴン】の仕込みの為に文楽公演はナイとの事冷や汗 そりゃあんまりじゃぞぇ~、博多座!悲しい
昼の部は昨年上演された【仮名手本忠臣蔵】の続き…という事で八、九段目がかかりました。
今回も上演前に勘十郎さんによる登場人物と演目の解説あり。 博多座公演もすでに4回目という事で、物語のとっかかりをサラッと流した感じのごくごく簡単な解説となっていました。

仮名手本忠臣蔵・八段目(道行旅路の嫁入)

文雀さん@戸無瀬簑助さん@小浪という豪華な配役! 娘のけなげさ、その娘を気遣う母親の細やかさに感涙。 一途に力弥を想い気持ちが急く乙女心が、動きの端々に見受けられて可愛くてたまらない!
そんな娘を不憫に思い気遣いながら「なんとか想いを遂げさせてやりたい」という母心が溢れていて、胸が痛くなりました。
人間国宝の主遣いさん対決の出で「おぉ~!豪華☆」と思ったのは最初の方だけで、すぐに人形しか目にはいらなくなって見入ってしまうのは…さすが!なんでしょうね。

仮名手本忠臣蔵・八段目(雪転しの段)

まず雪が深く積もった庭先で雪かきをしている描写がユーモラスで可愛い! 大きな雪玉をコロコロ転がしていく様は…なんだか綿菓子を作ってるみたい♪

仮名手本忠臣蔵・九段目(山科閑居の段)

松の廊下での刃傷が原因で、子供同士が結婚の約束を交わしていた両家の関係が難しい事になっている…という背景で緊迫したやり取りは人形でもこんなにも感じるものなのですね!
小浪親子の突然の訪問に、冷たく強固な対応をする由良助の妻お石からはビンビンとした威圧感が感じられて「コ、コワイ~」 表情ひとつ買えず(人形ですから!)でキツイ事をパシバシッと言ってのける気丈さは、由良助の妻として主人の留守宅を預かる責任故なんだろうなぁ…と感じられます。
そんなお石に必死に懇願続ける親子の哀れさと、それを見かねて割って出て命を投げ出した父親・本蔵の娘への愛情は…気迫に溢れて魅せられるものの、心情的には何度観ても(歌舞伎等で)一家総出で我を押し通す身勝手さを感じて苦手なんですよね~。
本蔵が三方台をバリバリと踏みつぶす様は豪快で印象的でした!
咲甫大夫さんの気迫溢れる語りに魅せられて感動しきり

日高川人相花王(渡し場の段)

前段の勘十郎さんの解説で『ただ川を渡るだけのお芝居です』との事でしたが…全くもってその通り!なんですが…それがこんなにも見所が多くて面白い演目になるとはホントに驚きました。
子供の時、NHK人形劇を観ていた世代なんですが、それには多くの文楽の手法が取り入れられていて“綺麗なお姫様が一瞬にして口が裂けた鬼の形相になる”ってのが強烈な印象として残っているんですが、今演目で初めてそれが元ネタの?文楽で観れた事に興奮しました!
荒々しくはためく浪布を豪快に鬼気迫る様子で大蛇に身を変えながら渡っていく様は「こ、こわぁ~」 “文楽ならでは”の見せ方を堪能。 対岸に渡って…クワッと鬼の形相と化した清姫に「誰だって逃げたくなるわな」と。 ホント、面白かった!

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