ミュージカル・天草四郎 【博多座】

毎年12月の博多座は【市民檜舞台の日】として様々な公演が数日単位で上演されていますが、私、文楽公演以外で足を運んだの今回初めて。 創立56年目という歴史ある劇団わらび座の公演を観るのも初めて
2日間3公演の今回は、お話の舞台である島原の観光PRも兼ねていて、入場すると鮮やかな法被姿の観光協会の?方々に出迎えられて山のような観光パンフレットと名物の“島原そうめん”の配布を受けました。 ロビーには観光ポスターが貼り巡らされていて、いつもとは違った博多座ロビーの雰囲気も面白かったです♪
開演前には島原市長自らが登壇されご挨拶が。 天草って、福岡から陸路で移動するとめちゃくちゃ遠いので「一度、天草の海で潜りたいっ!」と思いつつも、未だ実行出来ず。 一度だけ仕事で“イルカウォッチング”に訪れた事はあるのですが…これには大・大感動でしたっ!! あんなにスゴイとは思いませんで、船上で叫びっぱなしでした、私。 また行ってみたい…けど、ホント遠いんだよなぁ~。
さて、このミュージカル【天草四郎】は今年4月に天草市を皮切りに全国上演を重ねており、2年間かけて300公演行う予定との事。
『沖田総司はBカップだった』というコピーが強烈な印象だった映画【幕末純情伝(’91)】(@牧瀬里穂)や、『劉備玄徳は女だった』という斬新な設定で大ヒットしたスーパー歌舞伎【新・三国志(’99.4初演)】など、歴史上のヒーローが実は女だった!という設定の作品は今までにもありますが…今作品も『天草四郎は16歳の少女だった』という設定。「まるで天使の歌声!」と各地で絶讃という天草四郎役の碓井涼子さんの博多座初お目見えを楽しみに拝見。

あらすじ
島原と天草で家康のキリシタン弾圧に苦しんでいた農民達が一斉に蜂起し、その先頭に立つ鎧姿の美少年こそが天草四郎時貞と名を変え、男の姿になった16歳の益田志乃。 これは日本で最初の西洋画家・山田右衛門作(乱で唯一生き残る)が26年前に宣教師による予言を利用して、志乃を神の子“天草四郎”として仕立て上げ、キリシタンである一揆軍の戦いのよりどころと策したもの。 戦うしか道は無く、死に向かって突き進んでいった痛ましさと壮絶さに耐えうる心の救いは四郎の天使にも似た清らかな崇高な存在が救いだったのだ。
天草四郎一人の農民の娘が、突然神の子として祭り上げられ、しかも男として振る舞いながら民をまとめて率いる重責に戸惑い、苦しむ様。 その娘の姿に心を痛める母親。 女とは知らずに天草四郎に想い寄せて戸惑う一揆軍の中の若者頭・伊助。
休憩なし2時間弱の作品でしたが…それぞれのエピソードひとつを取ってみるとすごく膨らみそうな所を、少しずつまんべんなく入れている為、さらっと触るだけで描かれ方が浅い印象。 サブタイトルとして『四つの夢の物語』とあるのですが…どれがそれを指しているのか?という事が観劇後もさっぱり解らないのはいかがなものか? キャッチコピー『苦しみを知っている人間が一番美しい。』も然り。 天草四郎に仕立てるのが何故、農民の娘・益田志乃である必要があったのか?という事や、志乃の人となりやその苦悩を深く観てみたかったな…と思いました。
わらび座の他作品を拝見した事がナイのですが、ミュージカル作品であるなら全体的にもう少し心地良く聴ける歌唱レベルであって欲しいなぁ…と汗 メインキャスト以外がちょっと辛過ぎる上、話題の碓井涼子さん@天草四郎もこの日が不調だったのか?かなり不安定で残念! ミュージカル作品である必要性は…どうなんでしょうか? ストレートだと重すぎるんでしょうか?
舞台美術や照明、合戦シーンにおける舞台両袖での和太鼓の演奏は大変印象に残りました♪
パソコン 劇団わらび座

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