モーツァルト・大千穐楽【博多座】

大千穐楽に今公演で一度井上芳雄さん@ヴォルフガングを初演以来初めて拝見した訳ですが、感想としては…【井上芳雄=ミュージカル俳優】、【中川晃教=シンガー】なんだな、という事でした。
記憶にある井上さんの歌声よりは、かなり低く以前よりは格段に聴きやすい印象。 演技も細かくて、大聖堂パイプオルガンの前の場で、パパが借金の額を読み上げると「まあっ♪」とおどけて見せる面白さも。
井上ヴォルフガングは“自分の事が大好きな青年”という感じを受けました。 妻コンスタンツェよりは家族への依存度が高いような…。 アマデが“才能”として完全に独立しているような印象でした。
黒沢ともよちゃん@アマデ 今回の博多座公演に登場した4人の中で一番小さいアマデ。 お人形さんのように可愛くて目がパッチリと大きいともよアマデはどこか冷たく、ヴォルフガングをちょっと突き放して見ているような印象
ウィーンへ行く事を勧める男爵夫人を追って、ヴォルフガングの手を懸命に引っ張る所は、態度がハッキリしない彼を怒っているかのようだし、魔笛の本を手にした時の微笑は「才能の腕がなる」とニヤッと笑っている感じ。 ヴォルフガングの首を絞めるシーンでは冷酷な表情で飛び掛り、自分=才能をないがしろにしている彼に怒りをぶつけているようで。
だから、絶命のシーンではともよアマデだと「ヴォルフガングという人は神童と呼ばれた名声に自ら潰された」というように私は受け取れました。 天才の短い生涯により悲劇性を感じるような。
本日の公演で特筆すべき他は…
山口祐一郎さん@コロレド大司教 トイレシーンで「あっ、ちょっと…出た」。 客席ドッカーン!でしばらく笑いが収まらなかったです ステップはおとなしく御髪の乱れもなかったのですが。
吉野圭吾さん@シカネーダー 登場のジャンプシーンは前楽と同じ「あ、跳躍」! しかしその後がありましたっ! 「私を誰だかご存知か?」「シラネーダー?あ~っ、ちょっと惜しい!」「エマヌエル・シラネーダー…もとい! エマヌエル・シカネーダーその人であ~る」

青い旗キャスト
ヴォルフガング:井上芳雄/アマデ:黒沢ともよ

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