モーツァルト!(中川晃教千穐楽)【博多座】 

注意! あっきーベタ褒めの感想で…ちょっと痛い部分が目につくかと思いますので事前にお断りしておきます汗 何卒了承ください。

便箋 初演から今博多座再演公演まで
M!初演を観た当時は、博多座で大千穐楽を迎えた2001年版エリザベートを観た興奮がまだまだ冷めやらず…の時。 皇太子ルドルフを演じて人気急上昇中の福岡出身・井上芳雄くんがタイトルロールを演じるとあって話題沸騰で、Wキャストとしてこの公演がミュージカル初出演にして主演となったシンガーソングライター中川晃教くん(当時19歳)は未知数。 そこで開幕前は当然のことながら井上くんの公演に人気は集中した訳ですが、フタを開けて見ると…。
私は一日通しで日生劇場2002年10月22日、マチネ=中川晃教さん@ヴォルフガング×鶴岡良くん@アマデ、ソワレ=井上芳雄さん@ヴォルフガング×内野明音ちゃん@アマデで観て…物凄い衝撃を受けました! 中川晃教という人の歌声に声量に! 熱演に!
第一声から「この人すごい…」と圧倒されていたのですが、決定的に堕ちたのは一幕最後の【影を逃れて】。 青い照明に照らされてた中川晃教という人が作り出す空気感はヴォルフガングという青年の迷いそのもの。 苦しい心情を熱く吐露する…たたきつけるように熱唱する様は衝撃的☆ 「この歌声はただ者ではない!」と。
ミュージカル初出演にして初主演の中川くんは、この舞台で多くの賞を受賞し、その実力は誰もが認める事となったのはご承知の通り。 それだけ彼の出現は衝撃的なものでした。
その後、【SHIROH】等の舞台での評判等を聞くも、私は彼のミュージカルの舞台を観る機会はなく、今再演の博多座公演が久々の観劇となった訳で、初演の観劇以来『今後博多座でご覧になりたい演目は?』という博多座のアンケートに今公演決定時まで、ひたすら「モーツァルト!(中川晃教)」と書き続けた私。 ですので、この公演は特別な想いがありまして「後悔しないように“あっきー詣で”に博多座に通う」と心に決め…突発立見も含めて、計6回のあっきー詣でとなりました。

便箋 今舞台について
観劇の度に変えてくる歌い方や演技のバリエーション、アレンジの仕方に驚き、シンガーとしても役者としても更に魅力を増している中川晃教にマイッタ…という感じで観劇後には「魂、揺さぶられたばい…」「あっきー、ホント凄いばい…」と放心状態で友達と感想を語り合った一ヶ月間でした。
しかし…嬉しい開幕があれば、寂しい終わりもあるわけで、とうとう“あっきー千穐楽”のこの日が来てしまいました。
この日のあっきーは“最後だから”という気負いはなく、むしろ落ち着いた…ひとつひとつ確認するように丁寧に演じている印象(観劇前は…高揚して「ポォウ!」連発かと予想していたのでちょっと拍子抜け?!)  アクシデントとして、大聖堂パイプオルガンの前の場で「そうしたらパパからの借金もすぐ返すよ」というセリフがなかなか出ずに「そうたら…あの~あの~」と繰り返すアクシデントがあったくらい。 やっと出たセリフに対して、市村パパが妙な間を作って客席とあっきーの笑いを誘ったのは面白かったですけど♪ プラター公園での「行く、行くぅ~」も「ああ」とクールに言ってましたし。
魔笛の作曲に専念するために借りていた部屋にコンスタンツェが尋ねてきた時に「とにかく今は魔笛を仕上げなくてはいけないんだ!」とヒステリックに叫ぶ迫力は鬼気迫るものがあり、客席は水を打ったよう…。 その分コンスタンツェの寂しさや、彼の戸惑いも倍増される感じがありました。
歌の方は…公演期間中は毎回あれだけの熱唱を繰り返したにもかかわらず、声量も艶も全く変わることなく聴き納めに素晴らしいもので大満足でした 「魂、揺さぶられたばい…
演技での変化が見られたのは…
【並みの男じゃない】の前にのこぎりを振り上げる時「ポォ~ッ!」→「行くわよっ♪」→「ポォ~ッ!」。
大聖堂パイプオルガンの前の場で、パパから呼ばれて慌てて出てくるシーン。
「チャックを上げながらアセって出てくる」→「すっごくはだけたジーンズを上げながら『チャック、チャックが』と言いながら出てくる」→「ベルトを締めた後、上からパンパンと叩く」など。
毎回変化を楽しみにしていたシーンでした♪

本日の公演で特筆すべき他は…
山口祐一郎さん@コロレド大司教 トイレシーンで「あっ、もう…ダメ」 定位置に付くまでに、クルリと1回ターンが入るスペシャルバージョンで、花王おさむさん@アルコ伯爵もこの時ばかりは噴出してしまい、笑いをこらえて話すのに苦労されてました。
吉野圭吾さん@シカネーダー 登場のジャンプシーンではもはや「今日は何を言ってくれるのか?」と客席が期待しているシーンと化して「あ、ジャ~ンプ♪」「あ、ぴょ~ん♪」と変化を遂げていましたが、本日は「あ、跳躍♪」そうきたか!と客席大爆笑。
川綱治加来くん@アマデ 今公演ではあっきーとのコンビが一番多く、そのコンビネーションの良さに何度涙した事か! 彼は表情が豊かで、心情が解りやすく『やんちゃなお兄ちゃんを見守る心優しい弟』といったイメージを私は受けました。
【僕こそミュージック】でのヴォルフガングとの絡みは一番微笑ましく、暖かい気持ちになれます。二人が抱き合って広がる未来を遠い目でみつめるシーンは大好き☆
ウィーンへ行く事を勧める男爵夫人を追って、ヴォルフガングの手を懸命に引っ張りすがるような表情と、手を振り払われた時の失意をも素晴らしく印象的。
魔笛の本を手にした時の微笑は、各アマデそれぞれに印象的なのですが、彼は本当に嬉しそうに目をキラキラと輝かせて無邪気な微笑みなんですよね。 おもちゃを与えられて喜んでいるような。
だからラストの絶命では、ようやく二人が(人間性と才能が)寄り添って一緒になって人生を昇華した…という印象が強かったです。 「ようやく精神の安らげるところへ行けたのね…」というような安堵感というか。
この日は、ヴォルフガングに向かって羽根ペンを差し出す治加来くんの横顔の顎のラインにキラリと光るものが。 「泣いてるの?」と驚いて凝視すると、胸に一突きして正面に顔を向きかえると…両目からいっぱいの涙が流れている顔でニッコリと安堵の微笑みを浮かべヴォルフガングの膝にバッタリと倒れ込みました
私、号泣悲しい ラストの【影を逃れて】の壇上でのヴォルフガング&アマデの二人の姿は涙でゆがんで殆どみえてなかったけど、あっきーのシャウトぶりは力強く伸びも素晴らしく圧巻でした。
中川くんは「あの声は天からの授かりもの」「歌う為に生まれてきた」と言ったら痛いと言われるかもしれませんが、本気でそう思った今公演の中川ヴォルフガングの歌声でした。

星 カーテンコール 星
高橋由美子さん、大塚ちひろさん、治加来くんはずっと泣いてました。 他の方も泣きそうな顔多数。 市村さんの司会のもと…
あっきー挨拶は…
今朝ホテルの部屋の窓から見える博多埠頭を見てたらお天気もいいし、清々しい気持ちで来ました。 本日千穐楽を迎え、この5ヶ月間を振り返ってみると…22歳から23歳になりました。 共演者、スタッフ、全国のM!ファンの皆さん、自分を支えてくださった皆様に感謝します。
治加来くんは…
僕は37回アマデを演らせてもらって感謝してます。 最後にひと言…『天才と 思っていたのに バカだった』。 みんなもらい泣きしていたのに一気に爆笑☆ 「彼は歌って踊れるコメディアンを目指してるんですよね」と市村さん。
そしてあっきーが治加来くんに耳打ちをすると…治加来くんはコロレド大司教のトイレステップ?で下手へはけて…シルヴェスター・リーヴァイ氏をエスコート。 彼の登場もトイレステップでした!
アキノリ・ナカガワ センシュウラク オメデトウ!ミナサン スバラシイデス!…みたいな趣旨の挨拶。
最後、緞帳が下りた前に、あっきーが治加来くん登場。
治加来くんがこんなに泣いちゃって…。でも…僕はね『大人の男は自分の足で…』だから僕の分も泣いてイイよ』!』…とヒシッと抱き合う二人。 すると治加来くんが…楽になった?と、あっきーの腕をそっと取って心配そうに見上げると、あっきーがコンスタンツェなんだね?って♪
も~う泣きながら大爆笑の素敵な思い出に残る千穐楽のステージでした。

青い旗キャスト
ヴォルフガング:中川晃教/アマデ:川綱治加来

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