KAWAII KABUKI~ハローキティ一座の桃太郎~【サンリオピューロランド】

松竹が全面監修のもと…脚本・演出横内謙介さん笑三郎さん歌舞伎演技指導巳之助さん映像出演獅童さん声の出演…とあらば、観に行くでしょう!
私、サンリオピューロランドへ行くのは20数年前に一度きり。 この上演がなければ二度と訪れる事はなかっただろうなぁ…と、思いながらおぼろげな記憶を辿ってSPLへ。 すると!エントランス周辺からコスプレした人たちがいっぱい! 「えっ!今、ピューロランドってこんな事になってんの?!」と驚きながら、入場すると…コスプレーヤーで溢れてて、サンリオのメルヘンな世界と相まって、超カラフルな世界に圧倒される!(この日は“こすぷれふぇすた9 inサンリオピューロランド”だったらしい)。 私の目的は一つなうえ“アフタヌーンパスポート”で入場したので残された時間も少ない! 一直線にメルヘンシアター目指してまっしぐら!(他には何ひとつ見てナイ)

キティの定式幕と祝幕(ごひいきより)に、キティの提灯、歌舞伎なのに常連さんらしきお客さんの手にはペンライトもスタンバイで、黒衣(顔めっちゃ出してます)と一緒に大向うや拍手の練習(大向うをかけた後、拍手〜♪までがセット)があり、開演前からワクワク☆ 附け打ちさんは本物?全く遜色なく、素晴らしいタイミングで、しかも歌のシーンではリズムに合わせてバタリバタリと打ったり〜♪ 面白いっ! 祝幕前でのキティの口上が◎(衣裳カワイイ!)

歌舞伎座からLIVE中継という体で、NHKの『新春舞台中継』っぽく2階ロビーから“かぶきにゃんたろう”と巳之助さん@遊び人の源さん実は平賀源内が映像で、物語に誘う〜。 ハローキティ一座のこけら落とし公演【桃太郎】で、バッドばつ丸@鬼ぶっかえり有り)に、キティ@桃太郎シナモロール@雉(とにかく可愛い!)、ポムポムプリン@犬ディアダニエル@猿が立ち向かい、成敗!で一件落着〜で幕は下りた、と思いきや突如停電(だんまり〜じゃかご←並びがメッチャ可愛い!)。 復旧すると、見知らぬ本物の鬼・吉田龍馬さん@鬼ゴロウ(声:獅童さん)が出現(狐忠信の階段中からの登場手法…と思う←見逃した)して一騒動。 源さんのアイデアにヒントを得て、問題を解決し『みんななかよく』の大団円。

さすが“松竹、全面監修”だけあって、所作がすごくちゃんとしてる! 歌舞伎を観たことがある人の方がより楽しめるかと! そして衣裳がすごく可愛い!(キティの女暫!) 特にシナモロール@雉☆(飛び六方、激カワ!) 採決を取る際にキティが挙手を乞うんだけど、隣席の子供が「シナモ、手が挙ってナイ」とシビアな突っ込み。 プロジェクションマッピング、ミュージカル風味、歌謡ショー風味(ココでペンライトを振る)、そしてキレッキレ!全力で躍るダンサーさん達の踊り…盛りだくさんの内容にビックリ!大満足♪ そう、これはサンリオキャラクターの「KAWAII」と「歌舞伎」がコラボレーションしたミュージカルショーなんだ!(歌舞伎だけ…と思ってた私)

余談だけど…メルヘン世界の住人だからか、男性ダンサーさんは脇毛を処理してるんだなぁ…と(2.5次元ミュージカルの時も思った事)。 TDLもそうなのか?! しかし休日には1日5回公演とは…凄い!(中の人は替わるんだろうけど)

キャスト
桃太郎:キティ/雉:シナモロール/犬:ポムポムプリン/猿:ディアダニエル/鬼:バッドばつ丸/黒衣+鬼ゴロウ(声:獅童)吉田龍馬/遊び人の源さん実は平賀源内:巳之助/かぶきにゃんたろう
劇場
サンリオピューロランド メルヘンシアター
日時
2018.4.14(土曜日)/17:15〜

 

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メリー・ポピンズ【東急シアターOrb】

濱田さんがメリー・ポピンズ!…とあらば遠征するに決まってるでしょう! 【ラブ・ネバー・ダイ】のクリスティーヌに続いての平原綾香さんとのWキャストですね。音域が似ているのかしら?(音楽的知識が皆無ですみません) ミュージカル作品が紹介されている本で、今作品が紹介されている記事や写真を目にする機会が度々だったので、上演が発表された時、そして濱田さんが!と発表された時は歓喜♪

私、今更ながら東急シアターオーブでの観劇は初で、場内の複雑な導線にオタオタ。 1階席と3階席から2回観劇しましたが、どちらも上手側だったのが失敗! ラスト、宙乗りは歌舞伎の宙乗りと同じく3階下手の鳥屋口引っ込みだったので、今後ご覧になる方、ご参考までに。

映画作品も観たことがナイので、断片的な印象とは半端なストーリーしか把握しておらず、今作品に触れるのは全く初めて。 劇中で披露される曲や言葉など「あ!これメリー・ポピンズのだったんだ!」と知ること多数。 それだけ昔からの名作って事ですね〜。 “Supercalifragilisticexpialidocious(スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス)”、Tシャツ買ってしまった! 舞台美術が色彩のコントラストが凄く効いていて素敵☆ 子供たちと一緒にメリー・ポビンズの魔法にかかっている感じ。

濱田めぐみさん@メリー・ポピンズで2回観劇(13日は東京公演のちょうど折り返し地点だったらしい) 「子供たち!」「さっさっさ!」というキビキビ小気味よい口調とピンと伸ばした背筋でシャキシャキ動く振る舞いはハマってる。 バンクス家にやって来た際に彼女のトランクから次々とインテリア小物が出て来る演出は3階最後方席からだと、裏方さんとの素晴らしい連携が垣間見えて面白かった! 『あの曲を濱田さんで聴ける』と分かっていても、いざ耳にすると感動ひとしお。 親切なのか?放任なのか?優しいのか?ドライなのか?…つかみどころのナイ不思議なメリー像にはピッタリだったけど、子供たちやバートが彼女を強く慕うほどの魅力はちょっと不可解に思えたかな。 ラスト、宙乗りの引っ込みの表情が謎。 メリーは何を思っていたのか? 平原メリーはどんな感じだろう?

やっぱり柿澤勇人さん@バートは歌、大貫勇輔さん@バートはダンスが印象に残ったけど、【Step In Time】は両者、本当に見応えがありました! 後のトークショーで柿澤さんが話してたけど、舞台の周囲を空中ウォークするまでの十数分、フライング用プレートを体に装着してダンスをするので、超しんどいらしい。 いや、普通の人だと入れてなくてもしんどいけど(てか、踊れないけど)。 大貫さんはすっごく楽しそうだったけどな!(ビリー・エリオットの時も踊ってる時の表情が印象的だった♪)  バンクスが花瓶を割ってしまい、子供の頃隠していたジンジャー・ブレッドの星を見つけ、一家の問題が解決に向けて動き出すのは、この時バートと握手したからなんだそうです。 ヨーロッパでは『煙突掃除屋と握手をすると幸運が訪れる』という言い伝え?があるそうで、そういう背景を知って観ていれば、よりしっくりきたシーンだったんでしょうね。 そして、2回ともパレットから花束を抜き出す手法を見逃した! 鮮やか☆ バートもちょっと立ち位置が不思議なキャラクターですよね。

バンクス夫人は両日とも三森千愛さんでしたが、すごくチャーミングで好演! 気難しいご主人に臆することがなく大らかで明るくて…なんで、子供たちがあんなにも我儘なのがちょっと解せない感じ。 駒田一さん@バンクスは、こんなお堅い役で初めて拝見したので新鮮! もっと歌が聴きたかったなぁ…。 島田歌穂さん@バードウーマン+ミス・アンドリューは“漫画のザ・悪役”っていう感じで笑える。 歌穂さん、あの大きな目を更に見開くから眼力強すぎ! もう中学生さん@ロバートソン・アイはキャストを知った時、一番ビックリしたから興味津々で拝見。 これ小野田龍之介さんだと、どんな感じだったんだろう?

家族で観て「ミュージカル、楽しかった♪」と言える“ザ・王道”作品。 ハマって激しくリピートする感じではナイけれど、今後日本でも長く再演を重ねる作品なんだろな、と思いました。

キャスト
▼2018.4.13(マチネ)
メリー・ポピンズ:濱田めぐみ/バート:柿澤勇人/ジョージ・バンクス:山路和弘/ウィニフレッド・バンクス:三森千愛/バードウーマン+ミス・アンドリュー:島田歌穂/ブーム提督+頭取:コング桑田/ミセス・ブリル:久保田磨希/ロバートソン・アイ:もう中学生/ジェーン・バンクス:亀山めい/マイケル・バンクス:大前優樹
▼2018.4.14(マチネ)
メリー・ポピンズ:濱田めぐみ/バート:大貫勇輔/ジョージ・バンクス:駒田一/ウィニフレッド・バンクス:三森千愛/バードウーマン+ミス・アンドリュー:鈴木ほのか/ブーム提督+頭取:コング桑田/ミセス・ブリル:浦嶋りんこ/ロバートソン・アイ:もう中学生/ジェーン・バンクス:浅沼みう/マイケル・バンクス:坂野佑斗
劇場
東急シアターOrb
日時
2018.4.13(金曜日)/13:00〜、2018.4.14(土曜日)/12:00〜

四月大歌舞伎・夜の部【歌舞伎座】

仁左衛門さんが“一世一代”と銘打って演じ納め、自ら監修を務める…通し狂言【絵本合法衢(えほんがっぽうがつじ)】とあれば、観劇せねば! 私、初見の演目。 仁左さんが演じるのは今回が5度目だそう。 故に久し振りにイヤホンガイドを借りてみた!(久し振り過ぎてカードの期限が切れていた!泣く〜。) 昨年10月の国立劇場【霊験亀山鉾】は『再演があれば絶対遠征する!』と思って構えていたのに行けなかったから、『仁左さんの色悪演目なら今月こそ!』 しかし私、自分でもビックリな事に昨年は一度も歌舞伎座で観劇をしていなかった!

仁左衛門さん@左枝大学之助は江国多賀家の御家騒動を背景に、本家横領を狙う武家人。 目障りな家臣を斬ったり、人妻を強奪や子戸を殺害…など、これ以上のナイくらいの非道ぶりに驚き、心底悪党の町人・仁左衛門さん@立場の太平次も“姑息”を絵に描いたような呆れた悪党で、二役ともに徹底した極悪非道ぶり! それを痛快に楽しそうに演じる仁左さんの表情に惹きつけられた。 “悪の華”という感じ。各幕ごとに立廻りや殺しの場面があるんだけど、今回のフル回転大奮闘の仁左さんには残念ながら、立ち廻りで“おじいちゃん”な感じが否めなかった(今まで感じた事がなかったからなおさら感じた)。実年齢からいえば相応だけど…だけど…。

時蔵さん@うんざりお松は蛇使いの女で、盗みや殺しを働く“悪婆”の原型になったキャラクターとの事。日本で“蛇使い”という職業がこの当時(現代もだけど!)あった事にビックリ。 相当なワルのくせして惚れた男には甘々な様は滑稽で井戸に放り込まれる最期でさえ、滑稽で笑える。個人的にはキリリとした姉さん風情が最もハマる(芸者さん姿がピカイチ☆)と思う時蔵さんだけど、こ〜ゆ〜“がらっぱち”な、お役はコミカルな部分が凄く際立つ印象。

鶴屋南北作、全4幕通しの上演。南北の人気作には“色悪”がよく出てきますが、いろんなものに抑圧された時代、欲望のまま自分の思うがままに世の中を立ち廻る悪党にちょっとした憧れを持った人が多かったんでしょうか?…にしても極悪非道過ぎるだろ!

劇場
歌舞伎座
日時
2018.4.12(木曜日)/16:30〜

修羅天魔~髑髏城の七人 Season極【IHIステージアラウンド東京】

【髑髏城の七人】でありながら捨之介も蘭兵衛も出てこない完全新作『修羅天魔(シュラテンマ)』。 天海さん演じる織田信長に愛された雑賀衆のスナイパーで今は遊女の極楽太夫、古田さん演じる天魔王の二人の愛憎劇で、これまでの『髑髏城の七人』の中で最も“織田信長”像が引き立つ物語が描かれる…との事で“花”以来、一年振りに遠征観劇。 IHIステージアラウンド東京で上演する『髑髏城の七人』シリーズ最後の作品“Season極”!

天海祐希さん×古田新太さんの新感線での共演は【薔薇とサムライ】以来でしょうか?(7年振りくらい?そんなに経ってるの?!) 「古田センパイが出ていないとヤダ」と天海さんからラブコールを受けた古田新太さんが「愛している人の頼みは断れない」と共演となったそう。 “Season最後に天海×古田”で、期待が膨らみ過ぎたせいか?新作のキャラ設定を飲み込むのに時間がかかったせいか?今ひとつ『髑髏城全てを見届けた!』という爽快感に欠けるものが自分的にはあって…なんだか…う〜ん。 舞台美術や手法にしても改めて特筆すべき印象はないものの、花以外はLV参戦になっていたので『やっぱり舞台での観劇はいイイ!』と痛感。

キャストの感想を。
毎度、舞台に立つ天海祐希さん@極楽太夫を観て思うのは“舞台のセンターに立つ人べき人”だなぁ…と。 今回も少しの経過も感じることなく圧倒的なオーラと、ほぼかぶり付きというラッキーな席で観劇しても美しいヴィジュアルに感嘆! 思いの外、立ち廻りがモッサリしていた事と、太夫で綺麗なんだけど、艶っぽい色気は全く感じられなかった事は内緒。
古田新太さん@天魔王は…シーズン全てを通してみても、ビックリな事に一番印象が薄い天魔王だった。
対して、シリーズ通して一番印象的な兵庫だったのは福士誠治さん@兵庫。 一番、男気溢れるカッコイイ兵庫で、新感線は初参加との事ですが、今後の客演も期待してしまうほどの好演! 福士さん、ワンピース歌舞伎もだけど、舞台への客演増えてる印象♪
そして新キャラ、竜星涼さん@夢三郎。 男だけど太夫と呼ばれる役で、たおやかさと力強い立ち廻りの緩急は惹きつけられた。 表情での感情表現が豊かだったので、映像作品でも注目したい役者さん発見!という感じ(キュリュウジャー出身の方なんですね)
三宅弘城さん@カンテツは贋鉄斎の弟子というキャラ設定だそうで、師匠よりはもう少しとっつきやすい?感じ。 50才を過ぎてもなお、身体能力の高さを見せつける立ち廻りに拍手!

さて【メタルマクベス】、どうなりますか♪
disc1は濱田めぐみさん×橋下さとしさん、と私的には最高に嬉しい共演なのに遠征出来ないので、LV参戦待機です!

キャスト
極楽太夫:天海祐希/天魔王:古田新太/夢三郎:竜星涼/沙霧:清水くるみ/兵庫:福士誠治/カンテツ:三宅弘城/狸穴二郎衛門:山本亨/ぜん蔵:梶原善
劇場
IHIステージアラウンド東京
日時
2017.4.12(水曜日)/18:30〜