陽春 能と狂言の会・昼の部【博多座】

一日限り!能・狂言コラボレーション公演という博多座初の試み。 【昼夜共に博多座だけのスペシャルバージョンの演出】という事で、野村萬斎さんがが狂言だけでなく、能の間狂言にも出演するといった、豪華版☆ 昼・夜の演目も違い、観劇のチャンスは一回のみ…という事で立見も出るほどの客席の賑わい。
能も、狂言も…何度か観劇した事はあるのですが、その度に「やっぱり私には向いてナイなぁ~」と打ちのめされてきた私。 今回の珍しい博多座の試みに「今度こそ?」と、歌舞伎で馴染みのある【船弁慶】がある昼の部を観劇しました(夜は【蝸牛】【鞍馬天狗】)

鈍太郎

狂言の女形(って言うのかな?)は、顔はそのまんまなので、馴染みがナイ分ものすごく違和感を感じ、逆に惹き付けられてしまいました! 本妻と愛人の手車に乗って野村萬斎さん@鈍太郎の花道引っ込みは「女って強い~」「鈍太郎ラッキー♪」とニガ笑い。 能舞台ではない演出での工夫も普段から狂言や能をご覧になっていらっしゃる方は楽しめたでしょうね。

船弁慶

観世喜正さん@静御前(前シテ)、片山九郎右衛門さん@平清盛の怨霊(後シテ)、間狂言には野村萬斎さんが、という豪華版。 観劇の観点が歌舞伎との比較になってしまいますが、玉三郎さんの船弁慶を思い出しました。 上演当時のインタビュー等で知ってはいましたが「なるほど~、玉さんは能を忠実に取り入れての演出だったんだなぁ」と今回、本家の能を観て「合点!」となった次第であります。 義経役のおぼっちゃん(お名前分らず)のセリフは“歌舞伎の子供のセリフまわし”に耳が慣れているので「お!コレが能のお子様なんだなぁ」と興味深く観劇。
で、総括。 「やっぱり私は向いてナイなぁ」 各々観る度に言ってますけど…三味線の音がナイと物足りないっ!と思ってしまうんですよね~。 もう少し、観劇回数や年を重ねたら面白さ楽しみ方が解ってくるのかなぁ?
プチ事件(?) 船弁慶の幕が下りた後「終わりです」という明確な感じがなくて「終わり」という事が判りづらく、終演予定よりもも10分近く早かったこともあって、観客が全く席を立ちませんでした。 皆、次の幕が上がるのを待ってて…幕が開かず…「ん?終わったんじゃね?」って感じでパラパラと席を立ちだして…それからワラワラと皆、席を立ち出した…って不思議な感じがありました。 で、その様子を見て終演のアナウンスが。 博多座~、リハーサルしてないんかいっ!
次回は…あるのでしょうか?