遊園地3兄弟の大冒険【西鉄ホール】

久々のギンギラ太陽’s観劇です♪ 久々すぎて開演前の撮影大会の存在をすっかり忘れてまして、不覚にもデジカメ不携帯で…残念! 西鉄やくざバス軍団の中には新デザインのバスも登場してましたっ。 さすが!
今公演は先に東京公演、そしてこの福岡公演は2回もの追加公演…で計10ステージ。 先の東京公演ではローカルすぎてウケなかったらしいネタも(そりゃそうだろ!)そこは地元。 福岡パルコでも生き残った“かっぱの泉”のカッパの語りにも暖かい拍手~♪ 『地元を題材とした地元民にしか分らないネタを作りつづけて』なギンギラですが、東京でも回を重ねて上演されているという事は本当にめでたいっ☆
今回は本篇の前にミニ作品【男ビルの一生】も上演。 福岡の流通事情を盛り込んだ作品ですでに語られている岩田屋の呉服店から百貨店への歴史を辿る短縮版でしたが、福岡市民の“岩田屋愛”をくすぐる「岩田屋がんばれ!」とエールを送りたくなる作品でした(個人的には“ヤング大丸”がまた観たかったなぁ~)

本篇【遊園地3兄弟の大冒険】。 自然と緑に囲まれた子供達の夢を育む【だざいふえん】【かしいかえん】【いとうづゆうえん】は西日本鉄道(=西鉄)資本の3つの遊園施設(=3兄弟)。 いずれも地元民なら子供の頃、遠足で、家族で訪れた事がある思い出を持つ施設。 しかし近年では関東の…電気とプラスチックで造られた人工的な遊園施設ばかりが人気(柄の悪いミッキー&ミニー+キティ&ミミィに大爆笑!)で、自然をテーマにした3兄弟の人気に翳りがみえ…そこへ不況の波が押し寄せ大苦戦を強いられる。 その波にはバブル期に登場した九州のテーマパークたち…宮崎シーガイヤ、長崎のハウステンボス、北九州のスペースワールドも思いっきりのまれてアップアップしていました。 時折【後楽園ゆうえんち】が資本提携と称して助っ人として現れ、しかし自身も【東京ドームシティ アトラクションズ】へと転身し…と、東京公演用の?キャラもしっかりと折り込まれていました。
3兄弟の中でも今作品は【いとづゆうえん】が、今現在【到津の森公園】として蘇った様を中心に描かれており、私自身は到津に馴染みがナイ福岡市民なので、これは北九州市民が観たら、より感動したと思われます。
劇中では3兄弟と共に旅する戦士として客席から1名が舞台上に借り出され、ことある毎に「戦士・吉田31才~!!」と連呼されて(この日は吉田さんという31才の男性だった)無理矢理共に演技をさせられて客席の笑いを誘っていました。 戦士・吉田31才、お疲れさまでしたっ♪
最後にオマケミニ映像上映【キャラが到津遊園に行ったよ!】と題し、舞台上で登場したキャラがそのままに現在の【到津の森公園】を訪れ、園内を紹介する映像が流れ、終演後には「行ってみたくなった~」と誰しも思ったことでしょう。
次回作も楽しみ~☆

大奥【博多座】

人気ドラマ【大奥】の舞台版、博多座初登場!…という事で、出演陣には主演の浅野ゆう子さんをはじめ“博多座初お目見え”の方も多かったようで♪ ドラマ人気でしょうか? 連日かなりの入りだったらしく、観劇しているとドラマでお馴染みのキャラクターやセリフには客席の反応がヒジョ~によろしい☆ 私はドラマは全く観たことがなかったので、とにかく全くの初見。

宮中の内紛的な舞台は歌舞伎で何度も観ているけど、歌舞伎以外のお芝居で観るのは初めてなので「御殿のセットはこ~ゆ~工夫がされてるんだ」「着物はあ~ゆ~柄や着方があるんだ」とその違いを楽しんだり、花道を使った演出でしたが、すっぽんからは亡霊(亡き殿の姿)の登場しか使われナイ…など、歌舞伎を踏襲しているものの発見も面白く拝見。

客席通路や映像の使用で、より「テレビで観てたあの大奥を生で観てるんだ~」と実感した方も多かったのでは?
三幕構成のラスト、幕府が終わり文明開化の波が押し寄せ明治の様子の絵面で終わる…というシーンは印象的でした。

公演期間中には主演の浅野さんのお誕生日や、公演回数200回達成…というおめでたい7月公演でした☆

平成22年・博多座船乗り込み

昨年は悪天候(強風?)で中止となり記念式典のみでしたが、今年は2年分のお天気を取り返すような(←日本語、変?)雲ひとつナイ五月晴れ! わりとヒンヤリとした強めの風も吹いていたので、炎天下でクラクラ~というような暑さではなく、沿岸からの見物には絶好の“船乗り込み日和”。 11回目の今年は17人の歌舞伎役者に加え、初めて公募で選ばれた市民20人も乗船♪(市民公募は吉田市長の提案らしく来年以降も続けていくとの事) 快晴+日曜日、という事で主催者の発表では約4万人の人出だったそうで。
船一号船:藤十郎・吉右衛門・梅玉 船二号船:東蔵・歌六・歌昇
船三号船:染五郎・福助・松緑 船四号船:翫雀・亀鶴・亀寿
船五号船:松江・種太郎・歌江 船六号船:由次郎・桂三 

以下、下船後に博多リバレイン・フェスタスクエアで執り行われました式典の各役者陣の挨拶をご紹介。 ちょ~っと聴き取りづらく、正確なものではありませんが『おおよそこんな趣旨の事を言っていた…』という程度でご了承ください。

あじさい藤十郎さん 爽やかでとても気持ちが良かったです。 千穐楽まで大入り満員になりますように、今度は舞台の上からお待ち申し上げております。 本日は有り難うございました。
あじさい吉右衛門さん 博多に来るのが7年振りでございます。 昼の部は市川五右衛門…あ、市川は染五郎ですね。 “石川”五右衛門を、夜の部は鬼平、そして藤十郎のお兄さんに習いながら毛剃を務めますので、昼夜共にご観劇ください。
あじさい梅玉さん 博多座へは2年振りでございます。 昼夜共に“歌舞伎らしいお芝居”ですので、ぜひ博多座へ足をお運びください。
あじさい東蔵さん 私も2年振りでございます。 本日いただいた応援に負けないよう一生懸命務めてまいります。
あじさい歌六さん 今年2月に続いてまた戻って参りました! このように嬉しいことはございません。
あじさい歌昇さん 私も博多座へは7年振りでございます。 皆さんの声援を背中にうけながら千穐楽まで一生懸命務めますので宜しくお願い申し上げます。
あじさい福助さん 博多座はいつもお客様が熱いですね。 本日のこの暖かい声援を受けて…きっと皆様博多座に来てくださるものと信じております。 一生懸命頑張りますので是非とも応援宜しくお願い申し上げます。
あじさい翫雀さん 博多は大好きです。 本日も沢山の方から「翫雀さん」と声をかけていただき『そろそろ私も覚えていただけたのかな?』と嬉しくなりました。 歌舞伎公演を盛り上げて、2月・6月と言わずもっと博多座で歌舞伎公演が出来るように盛り上がれば…と思います。
あじさい染五郎さん 私も2月に続いて出演させていただきます。 私は母が博多出身なので半分は博多の血が流れております! 故郷に錦を飾るつもりで頑張ります。
あじさい松緑さん 私も2年振りに出演させていただきます。 本日の応援に負けぬよう努めて参りますのでどうぞ宜しくお願い申し上げます。
あじさい由次郎さん 私の家内は、昔、住吉神社の近くにあった近藤耳鼻科の娘でございます。 ですので子供達には博多の血が半分流れております…(壇上の役者さんも含め会場がドッと湧いた為、後半聴き取れず~)
あじさい桂三さん (全く聴き取れず~)
あじさい松江さん 2年振りでございます。 昼夜共に出ておりますので、千穐楽までどうぞ宜しくお願い申し上げます。
あじさい亀寿さん 昨年の10月以来の出演です。 昼の部は【紅葉狩】の右源太で、夜の部は【勢獅子】等に出演いたします。
あじさい亀鶴さん いつも思う事ですけど、こいういイベントには皆さん大勢の方が来られますが、果たして何人の方が切符を買って劇場に来てくださるか? このステージ横で切符を販売しておりますので、まだご購入でない方は是非お買い求めください。
あじさい種太郎さん 一生懸命務めますので宜しくお願い致します。
あじさい歌江さん 一年振りに寄せていただきます。 どうぞ宜しくお願い申し上げます。

エビータ・千穐楽【福岡シティ劇場】

福岡シティ劇場杮落し公演の翌年の1997年、2作品目として上演されて以来の…福岡では実に13年振りの上演となる【エビータ】。 そしてこの度、本日の公演をもって劇団四季専用劇場としての役目を終えました
前上演作品の【クレージー・フォー・ユー】では衰退した劇場をなんとか立て直そうと奮闘する主人公で、今作【エビータ】は野心を持って挑んだが力尽きた主人公で…というのが、なんとも皮肉な巡り合わせ…。
今公演が全7公演と発表され、東京では【サウンド・オブ・ミュージック】上演中…とあらば「こりゃ夫人、来るな」と思っていたら案の定。 野村さんが福岡の舞台に立つって…何年振りの事なんでしょう? 前作で加藤敬二さん、今作で野村玲子さん…と二大看板俳優(劇団によると看板俳優というのは居ないらしいが)の登板で劇団の本気度が伺えましたが“時すでに遅し”! 最期の華と散りました。
私自身【エビータ】は2005年の新演出となった時に秋劇場で観て以来久々の観劇で、福岡で観るのは初めて。 「セリフまでも全部歌だったっけ?!」っていう軽い驚きがありましたが、意外と演出や美術は覚えているもので記憶を辿りながらの観劇となりました。 常設劇場としてのシティ劇場最後の観劇という事と相まって、自分の気持ちも感極まるのかな?と思いましたが…残念ながら2005年に観た時の感動を越えるものではありませんでした。

野村玲子さん@エビータ  野村さんの舞台を拝見したのは2005年【李香蘭】以来でしたが、その時にすでに“もう歌は厳しいなぁ~”という印象だったので、ものすご~く危惧していましたが「思ったよりはマシだった」…って失礼ですが、正直な感想です。 ヴィジュアルは「…の割には大変お綺麗」で、ドレスからのぞくデコルテや二の腕にも衰を感じる事がなく、その女優魂とヒロインオーラに感心。 いまだ李香蘭ではその少女時代に“ワカメちゃんミニスカ”で熱演されている現場を一度でも目撃してしまうと、エヴァの少女時代なんてなんら違和感はありませんぞ!(無理矢理納得) ただ目をカッと大きく見開いて一点を凝視する表情が多く「目が乾かないのかな?」って心配になるくらい瞬きも少なくて…次第に「顔が…怖いよぉ~」。 あれはエヴァの野心溢れる様を表しているのでしょうか? 【共にいてアルゼンチーナ】は、残念ながらアルゼンチン国民のような、気持ちを寄せて聴き入るには至りませんでした。

芝清道さん@チェ お待ちしておりました~! 今回の撤退は福岡出身の芝さんにとってもいろいろと考える所がおありだったのではないでしょうか? シャウト系のナンバーはホント耳に心地良い♪ 何も言う事はありません。 最後に拝見出来て嬉しかったです…。
金田俊秀さん@ペロン 野村エヴァとのツーショットは“若いツバメ”のように見えて仕方がなかった…けど、ヴィジュアルも歌も満足。 主役級の男優の退団が相次いだ現在、次々とタイトルロールを引き継ぎ演じていらっしゃるのも納得。
カーテンコールは翌朝の新聞に『12回も繰り返された』との記述あり。 しかしながらそこは劇団四季。 いかに『これにて撤退』な千穐楽といえども、お決まりのポーズをただ繰り返すだけの…いつものカテコだったのは言う間でもありません。 せめて『さようなら福岡』的な横断幕でもあるのかな…と思ったものの、そういった類いの物は劇場内にも一切なし。 赤字が脹らんだ…とは言えど『劇団四季初の専用劇場14年間の歴史に幕』なんだから、何かあっても良さそうなのに、去るとなったら一銭もかけたくナイようで…なんだかなぁ。
(終演後入場口のドア越にに芝さんと渋谷さんがサプライズ登場したらしい)
最後は愚痴になってしまったけれど、この14年間で一体何回くらい私は足を運んだのでしょう?…と思うと、完全な思い出となってしまう事に一抹の寂しさは拭えません

劇場 キャスト
エビータ:野村玲子/チェ:芝 清道/ペロン:金田俊秀/マガルディ:渋谷智也/ミストレス:高木美果

ブラッド・ブラザーズ【博多座】

4月1~18日は【三婆】、4月22~28日【ブラッド・ブラザーズ】が計11公演という博多座では初の試みとなる珍しい公演形態
ミッキー、エディ、ミセス・ジョンストンがWキャストで全4通りの組み合わせがあり。 私は【武田治さん×岡田浩暉さん×金志賢さん】と【藤岡正明さん×田代万里生さん×TSUKASAさん】という組み合わせで計2回の観劇となりました。
昨夏から早くも再演で全国ツアー…ってよほど人気作品なんだな、と期待しての今博多座公演がで初見。 個人的には劇団四季退団後初めて金志賢さんと下村尊則さんを拝見出来る事がかなり楽しみでした。
先に観劇した友人から『イギリス特有の階級や時代背景を把握してから観劇した方がいいよ』とアドバイスを受け、開演前にパンフレットを熟読して臨む…(私にとっては珍事です!)
舞台上手側にバンドを配し、セットは上手側が見切れる為、上手バルコニー席の販売はなし(博多座で初めて見た!)。 セット自体は全く変わらず…上手側がエディが暮らす上流中産階級側、下手側がミッキーが暮らす労働者階級側とし、舞台奥には間を繋ぐ橋1本がかかっている、という象徴的な美術。 小道具や演者の演技、ナレーターの解説でシーンが次々と変わっていく見せ方ですが、観客は全く違和感なく次々とシーンが移っていくのは見事☆
イギリス独特の風習や迷信『早く帰らないとブギーマンに連れて行かれちゃう』『新しい靴をテーブルの上に置くのはダメ』『カササギが一羽で現れたら不幸の前兆』など初めて耳にするものは興味深く、それに対して『指をクロスにして厄除けをする』という…日本で言う『え~んがちょ!』的なものはあるのは世界共通なんだな、と面白く観ました。
“ロンドンに27年間愛されたミュージカル”というのは、ロンドンだからこそ、のロングランなんだろうな…と思ったのは観劇後の感想。 代表的なメインテーマ的な有名なナンバーがある訳でもなく、重い結末で幕が引かれる今作品。 やはりその境遇を身近に感じて共感出来る作品と捉えられるのはロンドンっ子でしょうから。

Wキャストの感想を…
鳥 武田治さん × 岡田浩暉さん × 金志賢さん
武田治さん@ミッキー 一幕、7才のやんちゃ坊主っぷりに全く違和感がなく、【スウィーニートッド】のトバイアスの時も思ったけど、ちょっとアホの子的なお役は抜群に上手い方ですね。 二幕で登場の“色気づいたティーン・エイジャー”ってのが、その出だけポン☆と印象付けてしまう見事さ。 歌は…以前からのさほど印象は変わらず。
岡田浩暉さん@エディ レミゼのマリウス以来…一体何年振りの拝見でしょう? 真っ赤な頬、半ズボンにベストの7才児は衝撃的でしたが、映画観賞後に街灯にぶら下がって「おっぱぁ~い!」と絶叫する様の方がもっと衝撃的でした。 エディとしての歌の印象はあまり残らず。
金志賢さん@ミセス・ジョンストン 唄い出しで「唄い方と声、濱田めぐみさんに似てる~」という驚きが。 私、実はあまり金さんと認識して四季の舞台で拝見した事がなかったので、今回改めてその歌声とヴィジュアルに驚き。  下村尊則さん@ナレーターとの絡みが自然でニッコリ☆ ソツなく上手い、という印象。 母ちゃんとしては…ん~。

鳥 藤岡正明さん × 田代万里生さん × TSUKASAさん
藤岡正明さん@ミッキー やんちゃな7才児が自然。 サミー兄ちゃんに虐げられている様がリアル。 一幕ラストの【長い長い日曜日】は圧巻。 やっぱり藤岡君、歌ウマ~♪
田代万里生さん@エディ 初めまして。 一幕は肩を左右にブンブン振りながらニッコニコの笑顔で「ジョンストンのおばちゃま」ってのがツボ。 もう少し歌を堪能出来るソロナンバーがあれば良かったのに。 今後他の作品で拝見出来る事が楽しみになりました。
TSUKASAさん@ミセス・ジョンストン 子沢山の肝っ玉母ちゃん風情がピッタリ☆ 快活な明るい笑顔に「どうにかなるわよ」という雰囲気と母性を感じました。 歌もパワフルで◎
杜けあきさん@ミセス・ライオンズは本当にお綺麗で品があって素晴らしい! 足を怪我されていたようで庇ってらしたのが心配でした。 下村尊則さん@ナレーターは…「こんなに歌がセリフが聴き取りにくい人だったっけ?!」 やたら艶を付けているせいか、お顔も声もなんだかジュリー(沢田研二ね)っぽくて…なんだかなぁ、な、ちょっと残念な印象。 伊藤明賢さん@サミーはとにかく豪快で笑える! 二幕、革ジャンでの登場に「おぉ~っ♪」と客席がどよめいて拍手が起こるのが面白い愛されキャラを好演☆ 鈴木亜美さん@リンダは…あんな顔だったっけ?という印象で、特には…うん。

この作品を観てますます【ビリー・エリオット・ザ・ミュージカル】を観てみたくなった! 映画【リトル・ダンサー】大好きなんです♪ 何回観ているんだか~。