夢から醒めた夢【四季劇場・秋】

他キャストについては昨日ソワレで語ったので、今日のレポートは今公演でま・さ・か!のデビューとなった“道口デビル”に絞って語ります
ここまで大きなお役での抜擢は…【美女と野獣(以下BB)】ルミエール以来ですよね。 あの時は、確か以前にもキャスティングされてパンフレット名前がに載った事もあり(結局その時の登板はなし)、「よ~やく実現!」と感涙したものでしたっ(だってキャスティングのみで消える…ってよくあるし)
しかし、今回のデビルは全くの全くの予想外も予想外! チラリ耳にも思いにもしなかったもの~びっくりびっくりびっくり
本年頭より広島~静岡~仙台とBB公演が続くので「今年はルミ縛りだなぁ…」と広島公演を悔いなく通って観納めたんですが「あら?ヒノデロでこのまま全国回るのか?!」 嬉しい誤算に九州上陸を待ちわびていた所、ユタカンパニー抜け。 「やっぱりルミかぁ…」と思っていた所にきてまさかの夢醒め、しかもぴっくりのデビルですよ、奥さん!(誰?!)
ま、全てにおいて達者な俳優さんですし、本作品は道口さんが劇団に入るキッカケとなった作品らしいので、その思い入れもひとしおでしょうから、いつにも増して素晴らしく仕上げて来るんだろうなぁ…と思ってはいました。
思ってはいましたし、先に観劇した友人から『今までで一番、光枝(明彦)さんデビルを継承しているデビルかも~♪』と聞いて、自分の観劇日をどっしりと構えて待つ事が出来ました。

私は光枝デビル以降は、野中(万寿夫)デビルしか拝見した事がナイので、今ひとつ上手く比較出来ないのですが、総じて「やっぱり上手い俳優さんだな」と。 ヴィジュアルは自慢の?美白肌にあのメイクと、白い指にキラリズラリの指輪が映える映える~☆ 不気味だけど綺麗です(ん?激しく贔屓目?!) 髪は「ヒノデロに戻る予定があるから?」と思わされるストレートのまんまで、キッパリとセンター分けで羽根つきヘヤーバンドで固定(結局、開幕~楽までデビル完走)。 デビルの衣装ってダボッとした作りなので、霊界空港でキレのあるダンスを踊るデビルが新鮮なものの、細かい所作がよく見えなくって残念汗
私はこの作品に関しては、特にどのキャラクターに注目…って訳でもなく観ていたので、今回初めてデビルに注目して観劇すると、印象より出突っ張り!ってキャラではナイんですね。 インパクトが強いから、ず~っと出ているような気がしてました。 他のデビルも当然されていたであろう細かい演技の数々は、デビルというキャラクターの人となりを如実に表現していて面白いんですね~。
エンジェル役によって演技を変えているのかもしれませんが…石井エンジェルにはパソコンの操作方法を尋ねたり、パスポートの再発行の時もちょっと懇願するような感じが色濃く感じられました。
私の“デビルのツボ”あります…パスポート再発行の時、ピコからマコの名前を聞き出すシーン。 「はい→」「←ハイ」「はい→」「←ハイ」…って、このやり取りが最高にメリハリが効いていて爆笑でした! いいよ、いいよ~、道口デビル~♪
この作品は劇団のオリジナルに置いて最も成功している作品でしょうから、これからも頻繁に再演は繰り返すでしょう。 …な事からしても、この作品においてデビルに起用された事、この大役を任され見事に応えている事は、今後大きな意味を持つのでは?とますます期待しちゃいます。

劇場 キャスト
ピコ:真家瑠美子/マコ:南めぐみ/マコの母:織笠里佳子/メソ:有賀光一/デビル:道口瑞之/エンジェル:石井雅登/ヤクザ:野中万寿夫/暴走族:大塚 俊/部長:田中廣臣/老人:維田修二/老婦人:佐和由梨/夢の配達人:天野陽一

夢から醒めた夢+リハ見【四季劇場・秋】

全くのノーマークでしたよっ! まさか、まさかの道口デビルデビューだなんて!
「道口さんが再び夢醒めに出るんだったら配達人かな~」とぼんやりと思ったりした事はあったものの、まさかまさかのデビルとは!
友達からのデビューの一報を受けて、今遠征で観劇が叶う事を必死で神頼みしつつチケット確保に奔走。 で、偶然にもリハーサル見学会が行われた本日と翌日13日ソワレの二回観劇出来ました☆
見る リハーサル見学会【霊界空港】
煉獄のおいらたち誰でもないあたしここは霊界空港…ってな感じで流してました(指導はダンスキャプテン石野さん) まだ本篇の道口デビルにお目にかかってナイにもかかわらず、素での道口デビルが初対面となった私。 わかっちゃいるが衝撃的☆ 力抜いてサラッと流していましたが「これが数時間後、どんだけ変身して弾けてるっちゃろうか?」とテンション↑↑↑
質疑応答はカミカミ司会に好感を持った有賀光一さんで、石井雅登さん小澤真琴さん白澤友理さん野中万寿夫さん。 やっぱり私、野中さん遭遇率、めちゃくちゃ高いわ汗
改めて「よく出来た作品だなぁ」と思いました。 ちょ~っと説教くさい部分はあれど、観劇時のその時の自分の状況や心情によって心に響いてくるシーンが違うのが面白いです。
【メソの悲しみ】は受験地獄→いじめ、に変更されているのは…いつからでしょうか? 有賀光一さん@メソはいじめで…という部分ではピッタリ!(受験で…は道口・飯村メソに軍配)
ピコ&マコ、お二人とも初遭遇の役者さんでした。
真家瑠美子さん@ピコは“お姉さんピコ”ですね。 無難…だけど「大人が子供を演じてる」感がちょっと痛々しく見えてくる感じもあり汗
南めぐみさん@マコは、肌が浅黒いのでやたら健康的に見えてしまったのが残念。 もう少し儚げな雰囲気が欲しいなぁ~、と。 歌は上手くてママとのハモリには涙ポロポロでした。 訛りも殆ど気にならないし。 ちょっとお顔が保坂知寿さんに似てません?
今回、佐和由梨さん@老婦人の起用も衝撃的でした。 「上手いことおばあちゃんに化けてるなぁ~」という印象でしたが、着物の襟合わせの開きっぷりが下品で気になりました(着丈の短さも) 飲み屋の女将さんじゃナイんだから汗
天野陽一さん@夢の配達人は…な~んか、あの~、笑っちゃいました汗 「なんでそんなに艶つけと~と?!」って言いたくなるナルシス君で、ちょっと武田真治さん@トート(byエリザベート)に似ている印象を受けました。
で、観劇の最大の目的“道口デビル”は明日のソワレの別レポートにて。

劇場 キャスト
ピコ:真家瑠美子/マコ:南めぐみ/マコの母:織笠里佳子/メソ:有賀光一/デビル:道口瑞之/エンジェル:石井雅登/ヤクザ:野中万寿夫/暴走族:大塚 俊/部長:田中廣臣/老人:維田修二/老婦人:佐和由梨/夢の配達人:天野陽一

赤坂大歌舞伎【赤坂ACTシアター】

まさかこんなに早いスパンで再びこの劇場で観劇するとは思いませんでした。
今公演が発表になった当初「へぇ~、赤坂ACTシアターで歌舞伎公演するんだ…」というくらいの反応でしたが、出演陣が発表になって慌てふためきました!
まさかこの座組に“市川段治郎”って名前があろうとは~びっくりびっくりびっくり しかも『【梅ごよみ】の悪夢再びか~?!』と激しく不安にさせられる世話物での大役抜擢に、心配でならず…遠征決定!
当初『劇場周辺には江戸の町並みを再現したような出店が賑わい~』という触れ込みだったので楽しみに参上しましたが、4~5軒の物販屋台が出店してるだけで…ちょ~っと拍子抜け。 のぼりはスゴイ数はためいてましたけど汗

江戸みやげ狐狸狐狸ばなし

フラメンコ伊之助ん~と、総体的に言うと「あれ~?こんなに面白くなかったっけ?」という感想汗 花道がナイので客席通路を多用した演出に、この劇場では舞台との距離が気になる二階席からの観劇だったので疎外感を感じたからなのか? 演目自体を見飽きた感があるからなのか?…そこはちょっと謎だったのですが、何故かしら残念な印象を受けました。 演者も全体的にセーブ気味な感じ?!
セットは盆がナイのか、周り舞台での展開ではなく…建物セット全体に車輪が付いていて、それを前後左右にスライドさせてゴロゴロと転換する手法。 音が気になるうえ、時間がかかる為ちょっと間延びする印象なのは仕方がナイようで汗
初めて拝見した扇雀さん@おきわは…扇雀さん、かなり太られましたよね? 勘三郎さん@伊之助からチクリチクリと体重ネタを言われてましたし、おきわって人妻の色っぽさが必要と思うのですが…思いっきり“体型が崩れた厚かましいおばちゃん”で、伊之助と重善が溺れる魅力が感じられず、ラスト三味線を弾いているくだりは「かわいそう…」というよりは「こ、怖い~汗」 結末を知っているから、あの大ドンデンの落差が今ひとつでそう感じたのか?

そして…観劇目的の段治郎さん@重善。 あまりにも心配しすぎて、覚悟して観劇に臨んだせいか?!「思ったよりヒドくなかった」 ってヒドイ感想ですが、とにかく中村屋さんに初抜擢いただいて臨んだ【梅ごよみ】の丹次郎が、あまりにもあんまりだったので…今回の起用に「だ、大丈夫かっ?!」とホントに心底心配だったのです。 これ以降、二度と起用してもらえなかったので、まさか今回があるとは思わなかったもんで、とにかく嬉しかったけど、ビックリ驚いた!
で「意外と良かった」です、ハイ。 頑張ってましたっ!
この座組に入ると、改めて背の高さと顔の小ささが目立ちますね~。 扇雀さん@おきわとの並びがアンバランス(彌十郎さん@又市との並びには迫力が!)
色ボケ生臭坊主ぶりは、目がシュッとしているからか?表情の動きが小さいからか? ギラギラとした嫌らしさはナイものの「俺はどうしてこんなにモテるんだろうな~」は、ちゃんと客席の笑いが取れてました♪ 重荷になった女から逃げ惑う様は【梅ごよみ】でも上手かったので、安心して観れましたが、意外にも亀蔵さん@おそめ(丑娘)との絡みは淡白。 亀蔵さん、遠慮があるのか?いつもの弾けっぷりよりかなり控えた印象で…残念汗 段治郎×亀蔵のこの場が観たくて遠征した!と言っても過言でナイくらい楽しみにしていたシーンだったのに~悲しい
筋書きのコメントで自身も話されてましたけど“無垢で純粋・清廉潔白”の役イメージを打ち破る、もっとドロドロと人間の嫌らしさを表現する役でも今後拝見したいです!
勘三郎さん@伊之助は以前はもっと“かつては女形だった”という事を彷彿とさせる女性的な感じだったかと思うのですが、その色が薄くなっていた印象。 フグの毒が回ってジタバタする場面での花を加えてのフラメンコは健在で、着物の裾をまくって見えたのは…【TBSのキャラクター・黒ブタ柄】の襦袢でした! ラスト、彌十郎さん@又市と傘差しての引っ込みで「赤坂で傘を差す…これがホントの“あかさかさかす”」で客席大爆笑☆

棒しばり

亀蔵さんだけ、二演目ともにご出演なんですね(@曽根松兵衛)
勘太郎さん@次郎冠者×七之助さん@太郎冠者でのこの演目は何回か拝見していますが…逆のパターンって上演された事はあるのでしょうか? 観てみたい。
今公演に限って改めて特筆する事は…ありませんでした。 安定。
さて…この劇場での【赤坂大歌舞伎】、定着させていくつもりの公演なんでしょうか? 今演目のチョイスが踏襲されるようだったら、私自身は今回のようなビックリ抜擢がナイ限りちょっと足が向かない劇場かも汗

新秋九月大歌舞伎・夜の部【新橋演舞場】

こちらも同じく12月に書いております…冷や汗
観劇記録、観劇記録~φ(..;)

加賀見山旧錦絵

昼の部は歌舞伎座で奮闘していた亀治郎さんが演舞場かけもちで夜の部はお初。 亀治郎さん@お初の初役時、拝見しましたがそれ以来二度目…というのが意外でした。 あの時は翫雀さん@岩藤がお目当てでしたが、最後は亀治郎さんが全部持ってっちゃった~という強烈な印象が残ってます汗
今回も…あくまでも個人的な感想ですがやっぱり“出しゃばり感”が否めなかったです。
時蔵さん@尾上vs海老蔵さん@岩藤は…時蔵さんの“儚気で品ある悲壮感”が素敵でした♪

色彩間苅豆

これが打ち出しだと…劇場を後にする足取りがいつもど~んよりします冷や汗 セットが大掛かりだからか? この演目って何故かしら夜の部最後、って事が多い印象なんですが…どうでしょう?
海老蔵さん@与右衛門亀治郎さん@かさね
海老蔵さんはホント色悪は似合いますね! 芝居で気になる所があっても、それをねじ伏せてしまうオーラ?なのかな…ありますね。 これが“スター性”ってもんでしょうか?
亀治郎さん@かさねは、最初から怖かった汗 ねっとりとした女の情念みたいなものが立ち上ってる感じで、出の恋しい人を慕って追いかけてきた若い娘の初々しさが感じられなかった汗
「亀治郎さん、あなたが上手いのは分かったから」「もう分かってるから…」と言いたくなる“どや顔”のかさねでした汗

新秋九月大歌舞伎・昼の部【新橋演舞場】

これ…12月に書いてます冷や汗
な~んか気が乗らなくて放置して、気が付けば年末汗
もはや記憶も朧げなので観劇レポートは書けませんが、“個人の観劇記録”としてUPしときます。

源平布引滝

★ 義賢最期 ★ 竹生島遊覧 ★ 実盛物語
ファンでなくとも…海老蔵さんの【義賢最期】と聞けば観る前からワクワクし、期待通りのヴィジュアルの美しさに満足。 芝居は…ん~、あまり特筆する記憶が残っておらず~。
【竹生島遊覧】は初めて観た…はず。 面白かった! けど…具体的な記憶が~冷や汗

枕獅子

時蔵さん@傾城弥生後に獅子の精に、松也くん×梅枝くん@禿
この二人の並びの女形って六月博多座大歌舞伎で観たばっかりで印象が強かったけど、やはり梅枝君の“儚気美人さん”に見とれました。
しかし「父と息子、揃って女装して共演って…どうよ?!」とフト思ってしまう私は、まだまだ未熟者ですな汗