ベガーズ・オペラ【日生劇場】

大阪~東京と続いた今期公演は本日が大千穐楽。 熱心なリピーター比率が間違いなく高いかったであろうこの日に、無謀にも私、全くの初観劇で参戦。 観劇スケジュールの都合とはいえ…失敗した冷や汗 「まるでヅカか? CAT’Sか?!」ってなくらい一糸乱れぬ手拍子や拍手に圧倒され、「ん?何で笑ってるの?」という箇所も多々で(リピーターには笑いチェックポイントらしき所)、全てにおいて置いてけぼり~汗 反省。 今後、初観劇日には千穐楽を避けること!
2006年の日本初演時~今再演を観劇された方の感想をいろいろと伺ってはいましたが「とりあえず一度は自分の目で観てみよう」という事でこの度の観劇に至った訳ですが…観劇を終えて一言「さっぱり解らん!しょんぼり」 超苦手なタイプの作品でした汗 キャスト一新や演出変更などで更なる再演があったとしても、もう二度と観ることはナイだろう…な、と。 3時間近い上演時間って…歌舞伎ではザラで慣れっこだけど、なんと長く感じたことよ~。
え~っと、どうにもこうにも感想を書きようがナイので、自分の観劇記録としての記事エントリーという事で。
セットは凄く好きでした! 面白い♪ 観劇を重ねると、キャラクターの細部の動きや立ち位置なども把握出来てより楽しめるんでしょうね。
役者さんは、橋本さとしさん原田優一くんが印象に残りました。
以上。

さらば、わが愛~覇王別姫~【シアターコクーン】

自分が命を終える時『この人生で観た映画BEST10を挙げろ』と言われたら、必ずや上位ランクインするであろう【さらば、わが愛 ~覇王別姫~】(1993年公開・第46回カンヌ映画祭パルムドール受賞)。 公開時に数回映画館に足を運び、その後TVやDVDで…もう何度観たか判らないほど観ている大好きな作品なんです。
その作品公開から何故このタイミングで舞台化…しかも日本で、と言うのが謎ですが「これは観ておかないと!」と観劇決定☆ 大好きな作品だけに不安も大きかったのですが、蜷川幸雄さんの演出、宮川彬良さんの作曲での音楽劇であの3時間近くもある壮大な作品をどう舞台化するのか?という興味の方が勝りました!(休憩なしの2時間)
客席に入ると「長崎ランタンフェスティバルか?!」ってな感じで、歌舞伎座客席の提灯のごとくランタンがズラリと飾られており赤々と火を灯し、素舞台の上では京劇チームがウォーミングアップ中で気分は途端に中国へ☆ このような地道な日々の練習があってこそのあの超人的なアクロバット妙技が出来るんだなぁ…と開演までその練習風景を観客は楽しむ事が出来る趣向。
子供時代
小豆子(後の程蝶衣)が指を切り落とそうとする母親から逃げまどうシーンから始まるオープニングのスローモーションが素晴らしい! 真っ暗な舞台に一筋の道のようなライトが一本当り、舞台奥から手前に段々と迫る動きに加えて両サイドから白い紗の幕がユラユラと風にあおられて幻想的。 スコーンと舞台の世界に引き込まれました。 京劇チームずらり居並ぶ型のパフォーマンスには無駄な肉が全くナイ綺麗な肉体に見とれてしまいます。
小豆子が京劇俳優養成所に預けられ、石頭(後の段小樓)に助けてもらいながら共に【覇王別姫】を演じるトップスターとなったところから初めてセリフが始まります。
楽屋の化粧台が舞台奥から一列で押し出され(またしても鏡ズラリ~)そこにポツンと座る東山紀之さん@程蝶衣。 この過去の回帰と現状を上手く説明する辺りの演出に「上手いっ!」と膝を打ちました(何様ですが)。 この化粧台の美術がすっごく凝っていて、小道具チェックが楽しかったです♪
総体的には「映画を観ていない人に…果たして解ったのだろうか?」という印象。 蝶衣の小樓への想いと菊仙へ対する激しい嫉妬心。 日中戦争や文化大革命など時代の波にまでも翻弄され“生きていること=傷付くこと”のような蝶衣の孤独や焦燥感を描くには…この上演時間ならこれで精一杯なんでしょうね。 アヘンに溺れて禁断症状に苦しむ様は「この時期スイカなんて一体いくらするんだろ?」と下世話な考えもしてしまった意表を付いた演出でしたが“アヘンで苦しんでいる”という肝心の事が伝わったのか?というのは謎でした。
そして何より『音楽劇である必要性が感じられない』のが最大の不思議。 キャスティングありきならばストレートプレイの方がよっぽど…汗 音楽劇ありきであれば、もう少し歌える人を~、と強く強く思いました。
よつばのクローバー 東山紀之さん@程蝶衣
凄くすご~く頑張って、努力されていた様は伝わってきます。 全身全霊!全力投球の気迫は充分に感じられるのですが…厳しかった。 あのスッキリしたお顔に女形のメイクは映えそうな印象だったのですが、意外にゴツくて綺麗じゃないうえ、所作がどうしても硬い上、表情が全て同じに見えてしまったのが残念。 気持ちを内に秘めるお役ですが、それがポーカーフェイスすぎて蝶衣の心の揺れが伝わって来ずらい。 歌もジャニーズでは…なんでしょうけど、蝶衣のセリフとしては響くものがなく。 自分が拾った養成所の後輩の涙を拭うシーンと、袁世卿とアヘンを吸い合うシーンが印象に残りました。
よつばのクローバー 遠藤憲一さん@段小樓
東山さんを包み込んでしまうほどのタッパと逞しいビジュアルは役所にビッタリなのですが…残念。 千穐楽間近という事で声が枯れていらっしゃるのか?元来そうなのか?は謎でしたが、セリフが全てにおいて聴き取り辛い! 歌ともなると声が小さい上、全く聴き取れない! 文化大革命時の糾弾において菊仙を裏切るシーンがすごく唐突な印象でした。
よつばのクローバー 木村佳乃さん@菊仙
私、鞏俐の菊仙がホントに大好きなんです。 なのに…なのに~悲しい 個人的には木村佳乃にはいつも好きなキャラクターを壊されてしまうんで要警戒なんですが今回もそれにハズレる事なく…。 もっと程蝶衣との“女同士?のバトル”を見せて欲しかった。
よつばのクローバー 西岡徳馬さん@袁世卿
もっと不気味な嫌らしさがあっても良かったのでは…と思いました。 深く傷ついた蝶衣を擁護する包容力は充分
ラストはオープニングを再びなぞる演出となっていましたが「一体どこまで繰り返すのよ~?」とちょっと長く感じてしまいました。
もし再演があるとしたら、キャストは総入れ替えで観てみたいです! 菊之助さん@程蝶衣、いかがでしょうか?

トゥーランドット【赤坂ACTシアター】

思いがけず直前に観劇の機会を得まして、今月20日にグランドオープンしたばかりの【赤坂サカス】内にあります【赤坂ACTシアター】柿落とし公演に行って参りました♪
週末+春休みも重なってこの街全体がものすごい人出! 恐ろしいほどの人口密度にビビリました~汗 劇場内は27日が初日で開幕間もない為、ロビーや通路は花・花・花~と花が所狭しと席巻し、その香りでむせかえりそうで、館内移動のお客は花に遠慮しながら歩かなくてはいけないほど。 ロビーがひどく狭く感じたんですが…この花がなければ大丈夫なのかな?
宮本亜門演出による超豪華スタッフ・キャストが集結した全く新しいエンタテインメント祝祭音楽劇』というキャッチコピーの本作。 久石譲が全曲オリジナルで書き下ろし衣装デザインはワダエミ、そして主役のトゥーランドット姫には圧倒的な歌唱力を誇ると言われる台湾の歌姫・アーメイというなんとも興味をそそられる内容。
まず舞台セットやデザインがすごく好きでした! 私は二階席からの観劇だったのですが、これは全体が見渡せる方が楽しめると思うのでラッキーだったかも。 でも客席通路を使用する趣向も多々あるうえ、あの巨大階段の上に輝くように鎮座するトゥーランドット姫を見上げる…というのはより神秘性や抑圧された民衆の気持ちを感じる事が出来るのは一階席の方が楽しめるかも。
衣装は…館内案内スタッフさんも舞台衣装のような民族衣装で開演前から雰囲気を盛り上げてくれます。 コレがすっごく可愛い♪ 舞台衣装に関しては心に引っかかるものは特になかったのですが、色彩構成がスーパー歌舞伎【新・三国志】シリーズに似ている印象を受けました。 なんでも豪華パンフレットには衣装の布切れの一部が添付されているらしいです(購入してませんが~汗
音楽は“ザ・久石譲”でした。 メインテーマ曲は劇中リフレインされるので耳に残るのですが…全体的に通してサラッと流れる感じで“音楽劇”としての、セリフを歌詞に乗せて語る音楽としては弱い印象を受けました。 観劇後につい口ずさんでしまうような曲は皆無。
ん~、そもそも“音楽劇”であるなら、もう少し歌える人をキャスティングした方が良かったかと…。 本筋に関する重要な事をセリフとして歌っているのに、聴き取れてない事が多すぎる印象で萎えました。 アンサンブルでの大コーラスは迫力はあるものの…何を言っているか聴き取れない(席にもよるのかなぁ?)
姫メイク
青りんご アーメイ(張惠妹)さん@トゥーランドット
“圧倒的な歌唱力・アジアの歌姫”という触れ込みで本作への出演。 セリフのなまりは姫の毅然とした品格と冷たさを表現するには厳しすぎましたが、そこは歌でカバーするから無問題よね♪…と思いきや、その話題の歌唱力を発揮するには不十分な内容。 曲によるものなのか?日本語だからなのか? 聴く方も…恐らく歌う方もモヤモヤする感じがすご~く残る印象で残念。 いろんな事情での今キャスティングでしょうけど、アーメイさんでなければならなかった意味が全く感じられませんでした。 メイクはビョークを連想させました~♪
青りんご 岸谷五朗さん@カラフ
あくまでも個人的な意見ですが…王子様的なお役であるからして、もう少し若武者っぽいギラギラとしながら瑞々しい雰囲気の人が良かったような~。 氷の心を持った姫の心を溶かすような魅力が演技からも今ひとつ感じる事が出来ず。 歌は…思ったよりは。
青りんご 中村獅童さん@ワン
今ひとつトゥーランドットに対しての気持ちが薄く感じ、ただの暴君将軍のように見えてしまったような。 印象的だったのは早乙女太一くん@ミンを鞭打った後の絡み。 今作品の中で一番セクシーなシーンでドキドキしちゃいました。 が!歌がヒド過ぎました~! 全く何言っているか聴き取れない~。 獅童さん、今後も“歌舞伎以外の”舞台出演が続くようですが、もうそっちで宜しく!と思っていたのも…これも厳しいかも?汗 映像向きなのかな~。
青りんご 安倍なつみさん@リュー
客席に着いて驚いた事。 私の前一列全てアキバ系男子でした! 今までいろんな舞台を観ていますが、このような光景に遭遇したのは初めて。 どうやらココは“なっち後援会席”だったようで~汗 え~っと、なっちは…なっちでした。 全篇を通してキャンキャンとうるさく舞台進行と共に不快に感じてしまった事は正直な感想。 歌は…なっちでした。 すご~く頑張っているのは伝わってくるのですが…なっちでした。
青りんご 早乙女太一くん@ミン
実は初“生・太一”です! トゥーランドットに仕える宦官の青年役を妖しく好演。 舞の美しさは言わずもがなですが、所作と表情が美しい。 感情をぶつける様が一本調子に聞こえる事もあったのですが、思いのほか芝居が上手いので(失礼!ごめん!)驚きました。 縄に縛られて鞭打たれるシーンでは「腕、白っ!細っ!」女子でもあんなに綺麗な腕をしている人は稀かと~。 カーテンコールでは慣れないふうの初々しさがあってニッコリ。 太一くんの歌は…もっと聴きたかったな(あまり歌わないので判断出来ず~)
青りんご 北村有起哉さん@物売り
ストーリーテーラー的な役回りで幕開きから観客を引き込む訳ですが…この役は、きちんと歌える方が良かったかと。 ひょうひょうと身軽に立ち廻る様は重苦しい芝居進行の中にあって、貴重でしたが。
総勢60名にも及ぶ出演者が出そろって祝うラストは極彩色豊な豪華絵巻を観るようで圧巻。 しかしながら…“祝祭音楽劇”であったかと言われれば、このラストを除いては激しく謎。 そもそも音楽劇である必要があったのかな~と汗

三月大歌舞伎・昼の部【歌舞伎座】

植物 春の寿
舞踏三題は居所変わりでセットが変わる手際が鮮やかで美しく、こちらも堪能♪
【三番叟】 今回は新しい振り付けとの事。 板付きで大ゼリでセリ上がってくるのってカッコ良くって大好き♪ 進之介さん@千歳我當さん@翁は天下泰平、国土安穏祈願の舞い、歌昇さん&翫雀さん@三番叟は五穀豊穣祈願の舞。 私、兼ねてよりこのお二人はよく似てるなぁ~と思っていたのですが、こうして並びで拝見する機会はなく今回が初めてのような? 改めて注目すると…そんなに似てませんでしたネ汗 スッキリと軽快な舞で心地良い☆
【萬歳】 梅玉さん@萬歳で商売繁盛を祈願!の舞いでしたが…何故だか久々に拝見した感のある葵太夫さんに目が釘付け。 改めて寸分の狂いもないセンター分けのヘアスタイルに懐かしの“あぜ道カット(by斉藤清六…古っ汗)”を思い出してしまいました…ってどんな感想よ?!

【屋敷娘】 これは初めて観ました! 扇雀さん@お梅孝太郎さん@お春。 屋敷奉公している二人が久々の宿下がりの道中でウキウキと“恋ばな”をしている様子。 孝太郎さん、すっごく可憐で可愛い~♪

日の出 一谷嫩軍記【陣門・組打】
16才前髪の若武者に喜寿の藤十郎さん@熊谷小次郎直家(+無官太夫敦盛)! そしてその父・團十郎さん@熊谷次郎直実。 凄いです…歌舞伎でしかありえない配役です! 花道より「いで切りいらん」と駆けつける小次郎の足取りの軽やかさと若さに驚愕です。
戦の出で立ちの…背中の気球のような?風船のような?幌のような球体は…アレは何ですか? 子供の遠見は非常に効果的☆ ラスト、黒い愛馬に息子・小次郎の遺品を乗せ、馬の顔の下に入っての男泣きの團十郎さん@熊谷に涙。 馬もイイ演技です!

赤りんご 女伊達
痛快☆長唄舞踊。 菊五郎さん@木崎のお秀に絡むのは秀調さん@淀川の千蔵権十郎さん@中之島鳴平。 この組み合わせって…珍しいですよね。 菊五郎さんの女形を久々拝見したのですが…こ、こんなに綺麗じゃなかったっけ?とヴィジュアルがかつての精彩を激しく欠いていた事に戸惑いました汗 『菊五郎劇団の総力を結集』ってな鮮やかな立廻りでスカッとする楽しい一幕。

かどまつ 吉田屋
仁左衛門さん@藤屋伊左衛門。 私、意外にも拝見するのは随分久しぶりだったようで…またおヤセになったのか?ひどくお年を召した様子の伊左衛門にちょっと驚きました。 演技はもう何も言う事はナイ“伊左衛門その人”でした! でも…あんなに、あそこまで子供っぽさが強調されていたかしら?と思ったりもしました。 夕霧の名前を出すまでのジリジリとして様子や、お座敷を探してまわるチョコチョコした足取りなど可愛くてたまらないのですが~♪
福助さん@扇屋夕霧は初役との事。 しかも仁左衛門さんと恋人役…ってのも珍しいですよね? すごく新鮮なカップルでしたが相性は…いかがなものか?と。
秀太郎さん@吉田屋女房おきさ絶品☆ も~うこのようなお役は揺るぎない安定があり大好きです! 千穐楽ネタとして「松嶋屋さんは来月歌舞伎座で勧進帳~」ってな事をおっしゃってました♪
10億円の借金を作っておいて…この甘々なラストはどうよ?!と毎回思うこの演目ですが、ニッコリ笑顔になれる打ち出しなので劇場を後にする足取りは軽くて好きです。

三月大歌舞伎・夜の部【歌舞伎座】

坂田藤十郎と市川團十郎という大名跡が、歌舞伎の歴史上初めて江戸で同じ舞台に!』という事で話題となった今月歌舞伎座公演。 昼の部【一谷嫩軍記 陣門・組打】と夜の部【京鹿子娘道成寺】がその共演の舞台。 前楽と千穐楽に観劇出来ました♪

強風 鈴ヶ森
え~っと…前日まで今回の江戸上がりの為に片付けておかなくてはいけない仕事で、バタバタしてたうえ、早朝上京で「これは絶対ヤバイな…」と思っていたら、案の定…気絶(殆ど全篇)。 元々、暗いし雲助は汚いし~、で苦手な演目なのですが汗
芝翫さん@白井権八は…御年80才ながら17才の前髪の男子を演じる…とは歌舞伎ならでは!ですよね~。 女形さんがこのお役をされる時の着流しは鶸色が多いと思うのですが、芝翫さんが黒だったのは意外。 そういえば芝翫さんは口上の時は立役の正装ですよね。 元々のお名前からの由来によるものなのでしょうか? この辺りがまだまだ勉強不足な私です汗

段四郎さん@飛脚早助(段四郎さんの韋駄天走りが観れるなんて♪)、左團次さん@東海の勘蔵彦三郎さん@北海の熊六という豪華な配役…なのに私は観ていない。 情けない…悲しい 富十郎さん@幡随院長兵衛の「お若けぇ~の、待たっせぇ~やし!」は、さぞ耳に心地よかったかと~(聞けてナイ私)

桜 京鹿子娘道成寺
坂田藤十郎喜寿記念』と銘打った今公演。 実は…6月の博多座でも観れる事を観劇後に気がつきました~汗 只今、桜が満開のお江戸。 やっぱり季節に合った演目が観れる…ってのはイイですね♪(真夏に【紅葉狩】とか拷問に近いものが~)
ゾロゾロと登場の所化は豪華総勢22名。 翫雀さんとご長男の壱太郎くん扇雀さんとご長男の虎之助くん…と山城屋さんをもり立てる成駒屋ファミリー大集合で、さぞ藤十郎さんも嬉しいことかと♪ “まいづくし”で頑張る虎之助くんの背後でニコニコと心配そうに見守る翫雀さん、このツーショットが激しくツボでした☆ その翫雀さん「あの白拍子はそこもとに似ているような…」と所化仲間に言われて「自分でも鏡を見ているような…」とは爆笑♪
藤十郎さん@白拍子花子は…ご覧になった方、皆さんそう思われたと思うのですが「あの若さに改めてビックリ!」 なんなんでしょうか?あの若さは! 花道で化粧直しをして…その餅紙を捨てる(客席のお客様へ投げる=プレゼント)という趣向は初めて見たような? 2006年7月の松竹座で拝見した時のお着物もお召しでしたが、今回…多分初めて拝見した感のある、黄色地の火炎太鼓柄! これがすっごく素敵☆ 手拭い撒きは後に所化’sも手伝って出血大サービス。 最後は三段ではなく二段で…これは女形だから、という配慮との事で驚かされました。
花四天の花道での“とうづくし”で「今日は私の誕生日、これほんトウ!」と言った方はどなただったんでしょうか? 笑いをこらえているお囃子方の表情を見るのも楽しかったです~。後ろ姿
團十郎さん@大館左馬五郎照秀が押戻しで華を添えます! やっぱり成田屋さんは隈がホント似合うなぁ~(綺麗だし)と錦絵のような役者ぶりを堪能。 しかしあのヅラ、後ろ姿が間抜けで笑えました~♪

熱燗 江戸育お祭佐七
初めて観て…あまりの後味の悪さに、夜の部はど~んよりと帰路に着きました汗 世話狂言の名作との事ですが、どの辺りがウケている演目なんでしょう?
時蔵さん@芸者小糸の出のあのお着物! も~う、なんてお似合いなんでしょう♪ 私、女形さんの中で芸者姿が一番粋でピカイチ素敵と思っているのが時蔵さんなんですが、この千鳥模様の留紺色のお着物は絶品でした☆ 美しい…。
踊り屋台での出し物【お軽勘平】では、芝のぶさん@お軽! 思いもかけない嬉しいお役にテンションが上がりまして…私、舞台写真お買い上げ。 なんて可愛いんだ芝のぶちゃん♪(鷺坂判内はどなただったんでしょう?)
團蔵さん@倉田伴平って…こ~ゆ~イヤな奴を演らせたら團蔵さんの右に出る者は居ないんじゃないかしら?と思うほどの今回もハマり役。
家橘さん@おてつは不気味な怖さが漂っていて怪演! あの…前髪の一部をねじって後ろに結わえているヅラって初めて見ました。 不思議な髪型~。
仁左衛門さん@鳶頭勘右衛門は、ご出演を全く知らなかったので「あら、あのカッコイイ人は?」と出にビックリ~。 なんかすごく裏がありそうに見えたのですが…そのまんまでしたネ汗
菊五郎さん@お祭佐七は、今回初役との事。 「てやんでぇ!べらぽうめぇ!」「火事と喧嘩は江戸の花」ってな粋な江戸っ子風情は充分でしたが、それ故のあのラストは…どうよ? 家に返したばかりの小糸をすぐさま迎えに行くのは格好悪いなぁ~けど~と散々迷う様がなんともチャーミング♪