初春文楽公演・国性爺合戦【国立文楽劇場】

国立文楽劇場デビューです♪ 「一度、本場の専用劇場で文楽を観てみたい」と思っていたところ、年末恒例となっていた“博多座文楽公演”が今年は翌月公演準備の為にナイ冷や汗という衝撃のニュースを耳にし「これは何処ぞの劇場で“文楽チャージ”しとかないと!」と相成った訳でございます。
先に松竹座と京都劇場での観劇が決まっていたので「遠征中に観劇可能な時間で…」となると【国性爺合戦】観劇になりました。
初めて足を踏み入れた劇場にキョロキョロしながら、【芝居絵】の独特の画法に興味を引かれ、舞台上部中央に飾られた大凧(戊子、と書かれてる)を挟んで巨大な二匹の鯛のお飾り(張り子の二体のにらみ合う鯛)を見上げて「めでてぇ~なぁ~♪」と開演前から気分も盛り上がる☆ 関西では?定番のお正月飾りなんでしょうか? 日曜日という事もあるのかもしれませんが、満員の客席に「さすが本場。生活に根付いている芸能なんだなぁ~」と感心
私、この演目は映像を含めて歌舞伎でも観たことがなく、とにかく全く初めての観劇。 全体を通して感じたのは“胡散臭い異国情緒”で、これが何故かしらツボでした汗 上演され始めた当初は全く想像もつかない遠い異国の地の雰囲気を頑張ってイメージした演出なんでしょうね。

魚 平戸浜伝いより唐土船の段
蛤が演技してるっ!」…ってコレだけで掴みはOK☆な冒頭。 蛤×鴫の攻防を差し金で表現しているのが、な~んかすご~く“児童人形劇ちっく”で可愛らしい。 と…いっても文楽は【世界無形遺産】ですから! この攻防で、いわゆる“漁父の利”を得て軍法の奥義を悟る和藤内(=勘十郎さん)。 和藤内とは『和(=日本)でも、唐(=中国)でもナイ』という事からのネーミングとは、なかなか洒落てますね(=ハーフ)。
トラと婆さま
トラ 千里が竹虎狩りの段
歌舞伎でも着ぐるみでの動物はよく出てきますが「ココまで愛嬌があって芸達者な着ぐるみは初めて観た!」というほどのトラの奮闘ぶりに客席が大いに湧きました☆ 大夫さんの床に乗り上がったり、客席側に乗り出して吠えたり…で客席からは思わず「きゃあ」って声が上がったりで楽しい♪楽しい♪
和藤内の老母(=紋豊さん)はこの虎の背に乗り、家来を引き連れて悠々と城に向かう様はカッコイイですね~☆

桜 楼門の段・甘輝館の段
錦祥女(=文雀さん)の出で「うわぁ…」とじわが! 人形なのにじわが起こるんだ…と、驚きました。 いや、ホントに思わず声が出てしまう美しさ、というか気品というか~。 これが人間国宝の人形遣いさんのなせる技なんでしょうか。
後ろ手に縛られた老母は、左手遣いさんはお休みで二人遣いになるんですね。 まだまだ文楽ビギナーなので、こういう事もいちいち驚いて楽しめます(冒頭は主遣いさんも頭巾を被っていたのは何故?とか~)
お話としては、いくら血が繋がっているとはいえ、生まれてから初めて顔を会わせた親の為にすぐさま命を投げ出すとはビックリ! 錦祥女が自分が持っていた父親の肖像絵と楼門下に居る老一環を見比べるのは手持ちの鏡にて。 ちょっと七段目のおかるを連想。 楚々としていてとても愛らしい…。

お城 紅流しより獅子が城の段
遣水に自分の血を流して事の次第を知らせる錦祥女。 水面を赤く染めて流れる様に「どんだけぇ~?!」と、これこそ正にそう言いたくなるのですが、この仕掛けが面白いですね~! 「何も老母様まで自害せんでも~」と驚きつつ、和唐内と甘輝(=玉女さん)の豪華な立派さに感動。
これは~、ちょっと早いトコ歌舞伎でも観てみたくなりました。 様々な趣向が盛りだくさんで見応えた~っぷりの演目で大満足の国立文楽劇場デビューとなりました♪

ユタと不思議な仲間たち【京都劇場】

昨年11月の全国巡業・宗像公演以来の観劇です。 気がつけば…昨年の冬も寒~い寒い京都へ観劇に来てたなぁ~と(ACL観劇)。 大阪滞在で当日足を伸ばしたのですが、快晴の青空の下、空気はキーンと冷えてクリアに澄み渡っていたので…私、初めて京都タワーに上ってみました♪ 「ホントに盆地なんだ」「ホントに道は碁盤の目状だぁ」とか、知識として知っていた事を眼下に見下ろして、ひとしきり感動♪
さて、舞台は…
セットが巡業仕様から本ステージ仕様へ…という事で、久々に目にする仕掛けもあり「あ、そうだった、そうだった」と思い出しながらのマチネ&ソワレ観劇となりました。 京都劇場のロビーは狭いので、終演後の俳優陣のお見送りは大混雑でちょっと怖いものが~汗
観劇日直前まで未だに拝見した事がなかった田代隆秀さん@ペドロがキャスティングされていたので「やっと田代親分に遭えるわ♪」と喜んでいたら…直前に菊地さんにチェンジ冷や汗
しかし、今回はこの菊地正さん@ペドロがすっごく良かった! と~ってもヨカッタ! 親分としての貫禄は、やはり深見正博さん@ゴンゾが居るだけに突出したものは感じられなかったのですが、独自の笑いポイントも増えていて、特に小夜ちゃんに対する想いの切ない様に大拍手☆ 「小夜ちゃん…」とつぶやく一言や、小夜ちゃんを見守る暖かい眼差し、そして圧巻は別れの時、目にいっぱい涙をためて振り切る切なさ。 いや~、菊地親分にここまで泣かさせるとは思わなかったです。 歌もすごく安定していて耳に心地良い♪
モンゼはやっぱり“ちぃ~っちゃこい”人がイイですね。 他のわらし達とのヴィジュアルのバランスがイイですし、なんといっても岸本美香さん@モンゼはたまらなく可愛い! 哺乳瓶をくわえて吸い付く様や、ヒノデロからひょいと取り上げられてむずがる様はまさに赤ちゃん。 青空教室の幕開きで石に覆い被さって寝ている様や無邪気さも可愛くて、可愛くて。 だから…余計にこの世に生を受ける事なく座敷わらしになってしまった悲しさも強く感じられて胸が痛くなります。
初めて拝見した丸山れいさん@ダンジャは特筆すべき印象はなかったものの、スッキリと男らしい哲学的なキャラクターを的確に表現されて好演かと。
笠ヒノデロ
そして…一番の観劇目的であります道口瑞之さん@ヒノデロ。 まさか引き続き京都公演も登板があるとは思わなかったので、嬉しくて、嬉しくて~♪ しかし、確か昨年夏からず~っとシングルで続投のはず。 拝見出来るのは嬉しい…けど心配、とはファンとは複雑なもんです汗 長~い巡業公演を経て、お着物も新調されていて…眉間の皺は深くなってました~。
で、そのヒノデロですが『今まで観た中で一番男らしいヒノデロ』でした。 岸本モンゼとの対比も要因のひとつかと思うのですが、公演期間中TVインタビューで「ヒノデロは女形ではなく、あくまで男の子。 “男”というモノがなくなってしまったら座敷わらしじゃなくなってしまう。 しかし何度もご覧になっている方はヒノデロの女らしい仕草を楽しみにされているので、その兼ね合いを絶妙のバランスを取りながら演っている」と話されていた道口さん。 特に印象的だったのはラストの別れ。 わらしたちは皆、涙を目にいっぱいためてウルウルしている中、ヒノデロだけはクールに微笑んでいるのが印象的。 キャラから言えば「あたいはユタさんと別れたくナイわいなぁ~」って、おいおいとすがって泣きそうなのに…男らしいっス!

丹靖子さん@クルミ先生の振り下ろす指し棒のスピードって超高速ですよね。 「速やかにっ!」って振り下ろすとき♪ヒュン♪って空を切る音が毎回聞こえますもん。 …だもんで、あの調子で頭を叩かれるゴンゾ役の人って、あの一撃毎に脳細胞が確実いくつか死んでいるような気がします。 イイ音するもんなぁ~☆ 丹さんのクルミ先生は大大好きなので、拝見出来る事は本当に嬉しいのですが…ここ最近すご~く一気にフケられた印象を受けるのが心配汗 お見送りの握手時に「丹さんのクルミ先生を拝見出来てすごく嬉しかったです!」とお伝えしたら、「まぁ、有り難うございます。どうぞお気をつけてお帰りくださいね」と素敵な笑顔で見送ってくださいました。
いじめっ子たちは…
熊谷崇さん@大作はホントに怖い…目が怖い~。 体力作りのダンスではめっちゃ足が、耳の横まで足が上がってます! 高橋卓爾さん@一郎のアーミールックは普通に格好良く馴染んで“田舎の子がいきがってお洒落しているダサダサ感”がありません。 酒井良太さん@新太は初めて拝見しましたが、とっても小柄でキュートな方ですね。 “大作の手下”としてパシリ、やらされてそうです。
今回『初めてユタを観た時に感じたラストの別れの寂しさと切なさ』を感じました。 あの感動が蘇りました! うん、やっぱりユタは大好き♪ 来月の東京リターン公演も遠征します☆(でもって…今年も全国巡業があるそうで)

青い旗キャスト
ペドロ:菊地正/ダンジャ:丸山れい/ゴンゾ:深見正博/モンゼ:岸本美香/ヒノデロ:道口瑞之/ユタ:藤原大輔/小夜子:樋口 茜/寅吉:吉谷昭雄/ユタの母:斉藤昭子/クルミ先生:丹 靖子/大作:熊谷 崇/一郎:高橋卓爾/ 新太:酒井良太/たま子:後藤華子/ハラ子:市村涼子/桃子:松葉梨香

壽 初春大歌舞伎・夜の部【松竹座】

弁慶上使

扇雀さん@おさわなんだか…ここ最近、頻繁に観ている印象(苦手な演目なのでなおさらそう思うのか?) とにかく、瀕死の娘が側に居るのに、その横で弁慶にクドキに入るおさわが嫌いなんです、この演目。 『弁慶の生涯でたった一度の恋』『弁慶の大泣き』という点が人気なんでしょうか? 『遭いはじめの遭い納め』という、悲劇性のせつなさは解るんですが。
新悟くん@腰元しのぶ・卿の君が好演。 しのぶは幸薄い儚げで可憐な腰元風情で「なんでこの娘が命を奪われなくっちゃいけないのさ!」と観客の同情を一気に引きつけるには充分。 ここで背が止まると、このまま女形へ…でしょうか? この線の細さは貴重な存在かと。

吉野山

観劇のほんの数日前に映画【earth】で吉野山の桜の開花を観て大感動していたので、その余韻そのままに舞台セットを見ても、ブワァ~ッと桜が霞のように広がっている様がクリアにイメージ出来て、それはそれは綺麗で…久々に【吉野山】を楽しめました(いつもは「また吉野山ぁ~?!」なんですが汗
もちろん三津五郎さん@佐藤忠信実は源九郎狐藤十郎さん@静御前という豪華顔合わせだった事も大きな要因。 私、この顔合わせで拝見したのは博多座での三津五郎さん襲名公演以来でした(その時の藤太は翫雀さん)
三津五郎さん@佐藤忠信実は源九郎狐さんの踊りは、本当に観ていてスッキリと心地がイイです。 坂東流の家元、踊りの名手…なんて予備知識がナイ方でもご覧になったら「この人は踊りが上手いっ!」と絶対思うはず!の流石さ。
橋之助さん@早見藤太は、日頃の二枚目ぶりがちょっと邪魔した印象。 道化役って難しいんだなぁ…と。

封印切

翫雀さん@亀屋忠兵衛×扇雀さん@傾城梅川。 実は、この兄弟コンビでの恋人や夫婦役って、お互いの事を恋慕う様が全く感じられなくて、苦手なんです。 なんか、どっか、すごく冷めてる印象で色気がナイんよね~。 視線が噛み合ないのは大きな要因かと。
翫雀さん@忠兵衛は手堅く、安心して忠兵衛の心に沿ってどっぷりと観劇出来ました♪ ただ、今公演全体通して声の強さ(他役者とのバランス)が気になった事も確かです。
竹三郎さん@井筒屋おえんもまた素敵☆
橋之助さん@丹波屋八右衛門もイヤ~な奴ぶりも、関西弁も大健闘なのでは。
扇雀さん@傾城梅川は…可愛らしさやいじらしさが感じられず、冷たい感じがするのは何故なんだろう? 目が無表情なのかなぁ?

壽 初春大歌舞伎・昼の部【松竹座】

毎年『歌舞伎はじめは松竹座』が恒例の私。 昨年はお江戸に浮気してしまいましたが…今年は原点に?戻って。 正直…今ひとつ心惹かれる演目がなかったのですが、他劇場観劇も絡めて検討すると「やっぱり関西遠征!」に決定☆ しかしその後、続々とお江戸のお正月公演の詳細が明らかとなり「もっと早く発表してくれればお江戸にしたのに~」と悔やんだ事も事実。
2泊3日、キツキツに詰め込んだ観劇スケジュールでしたが大いに満喫してニコニコで帰福すると…殺人的スケジュールの仕事が待ち構えておりました~冷や汗 よって観劇の興奮や感動もすっかり冷めてしまった…いずれの公演もとっくに千穐楽を迎えた後での遠い記憶?を辿りながらの観劇レポートなので、かなりテンション低め~ですが、自分の観劇記録としてUP。

葛の葉

昼の部、朝イチの演目から『中村扇雀宙乗り相勤め申し候』というお年玉。 この演目で宙乗りという演出も、扇雀さん@葛の葉も私、今回初観劇。
総体的な感想は「こんなアクティブ葛の葉はじめて!」。 正体を見破られて徐々に狐テイストが現れてくるくだりで、通力で扉を開けたり、屏風を返したりする様は裏方さんとの鮮やかな連携プレーでスピーディー☆ 字が上手い事で有名な扇雀さん、曲書きでは今まで拝見したどの葛の葉よりも達筆!(って後半は判断できませんが汗) しかしこの場って、こんなに自分を慕っている我が子と別れなければならない、母親の情を断ち切らねばらならない辛さ…などを感じて涙するのが常なんですが、それが殆ど感じられないアッサリした“曲書きを見せるだけの場”に終始したのは残念。
狐へと姿を変えてすっぽんよりセリ上がると面灯りが当てられて、天井から紅葉がヒラリ~、そして宙乗りとなり信田の森へ戻って…幕。 ん? んんん?
あの~、ラストはなんだか妖怪変化ぶりが強調されて不気味で怖いんですけど汗 葛の葉を観ていつも感じる、愛する人の元を去らなければならない悲しさ、辛さを感じで胸が締めつけられる…あの余韻が全く感じられナイ。 前段の芝居は“宙乗りやります!”の助走のようでいて、全く違ったテイストにブチ切れている印象が強く「なんか…もったいない」と思ったのは私だけでしょうか?
今回、初めて知ったのは、冒頭で息子(後の安倍清明)がトンボを捕まえて持ち歩いているのは“虫の殺生=狐の血が流れている”という伏線がある、という事。
翫雀さん@安倍保名は…何度か拝見した事がありますが、このキャラにはちょ~っと声が強すぎる印象。 もう少し声も柔らかみが欲しいなぁ(以前も感じたこと)

佐々木高綱

翫雀さん@おみの気がつけば私、この演目は映像も含めてどうやら初見のようでした汗(何故かすっかり観た気になってた~)
しかし、私的に特筆すべきは翫雀さん@子之介姉おみのでしょう!(吉弥さん@馬飼子之介…っていつもなら逆の配役の印象で驚き~) あの“馬のしっぽ”(って言うのかな?お冨さんみたいな髪型)のヅラ姿では初めて目にする翫雀さんに「おおっ♪」と姿勢を正して座り直した私。 胸のうちを切々と訴え、強固な意志で立ち向かう様に胸が打たれるものの、気持ちが入って声が大きくなると…翫雀さんってど~しても女形という声ではなくなってしまうのがホントに残念。 見た目ふっくらと愛らしいのに~、あんなにお父さんにソックリなのに~。 女形は見た目がソックリでもやっぱり“芸のさせる技”なんだな、とソックリ親子を観て、藤十郎さんの偉大さを今回改めて思い知らされました。 翫雀さん“兼ねる役者”の道、応援してますっ!
で他には…初見の演目というのにやたらに印象に残ったのは登場人物の足元。 新悟くん@高綱娘薄衣は鮮やかなピンクの足袋。 侍女(嶋之亟さん?)は、これまた鮮やかな水色。 我當さん@佐々木高綱進之介さん@佐々木小太郎定重の…この冬流行のブーティーのようなショートブーツ! 他の演目であまり目にしない小物の数々に注目してしまいました~。 足袋の色って、何かを現しているんでしょうか?
馬の達者な動きに客席が大いに湧いてました♪(彌十郎さん@高野の僧智山は重かったかと~)
で…、あれ? 佐々木高綱は~汗

芋掘長者

生で観るのは今公演が初めてで、と~っても楽しみにしてました。 三津五郎さんを松竹座で拝見するのも久々のような?
新悟くんは今公演、大活躍ですね。 いずれも女形での出演で、線が細く頼りなげな少女の匂いのする可憐さだったのですが…しかしやっぱり背が高いので、ひどく膝を折っており、横向きになると立ち姿のフォルムがひどく不自然で気の毒。 きっとまだ伸びるでしょうし、今後は…どう進んで行くんでしょうか?
三津五郎さん@芋掘藤五郎の愛らしい事!  扇雀さん@緑御前への想いをなんとか遂げさせてあげたいっ!と応援したくなっちゃう一生懸命の奮闘はユーモラスで楽しい、楽しい♪ 時節ネタ『そんなの関係ねぇ!』も盛り込まれていた模様。 友達治六郎は数年前の復活上演時からずっと橋之助さんでしょうか? と~っても息の合ったコンビで楽しい一幕ですね。 冠者のような二人のお着物の模様がすっごく鮮やかで凝っていて好きです。
扇雀さん@緑御前は求婚者が踊る様にもっとウキウキと“踊りが好きな様”が見てとれたら良かったなぁ~と。

沼津

我當さんのお役の中でこの雲助平作が一番好きなんです。 …ってこんな汚い拵えのお役で~とは我當さんは不本意かもしれませんが汗
藤十郎さん@呉服屋十兵衛との前半のじゃらじゃらした(←男女間でしか使わない表現?)やり取りは微笑ましく、客席歩きは大いに湧いてました。
お米秀太郎さん。 昼夜通して、今公演でのご出演はこれのみ!とは残念(夜の部【封印切】おえんはてっきり秀太郎さんだとばかり~)
平作が命がけで仇の居所を聞くだりには、毎度のことながら息を呑んで見守り心打たれ涙するのですが、今回すごく印象に残ったのは十兵衛の方。 暗闇で状況が解らないまま平作に呼びかけ…そして現状を察した驚きと悲しみと迷い。 そして決断。 鮮やかで「藤十郎さん、やっぱ上手いわ~」と人間国宝をつかまえて何様な感想ですが、ホントそう思いました。
三津五郎さん荷持安兵衛はなんとも贅沢なお年玉でした♪